ティガの温室・分館

The "KAIJYU" ILLUSTRATED

ザ・カイジュウ・イラストレーテッド


【ゾイガー】 Episode#50

 今回はドラマのテンションが高くて、何か観てても嬉しかったですね。考えてみると、いきなりコミュニケーション拒絶の独走モードに突入してしまうレナの行動って、GUTSの様な、生死にかかわる任務に着いてるチームのメンバーとしては、結構疑問だったりするんですけど、これはコクピットの中のシーンに、ドラマのピークを持って行く為の処置ってコトで仕方ないかな?確かにいつものレナと比較すると、「オイオイ、そこでいきなり不機嫌モードかい?」って気はしますけど(いやはや…)。

 多分、思いっきりひん曲がった意見だとは思うんですが、今回のエピソードには『「セブン」最終回の感動を、それ以降のシリーズが越えられなかったのは何故か?』って事に対する答が内包されてるんじゃないか?っていう気がしています。それは「作品とスタッフ、キャストの一体化が出来たか出来なかったか」、って事じゃないかと。かなり暴論かも知れないけど、作品世界とスタッフの間に一枚、紙が挟まってる様な感じの、何か腰の引けた、もどかしい感覚が、「セブン最終回」以降、今に至るまで、ファンがウルトラシリーズに対して感じていた、漠たる不満なんじゃないか?一見熱いドラマの根底に潜む、醒めた作家の目、スタッフの雰囲気を、視聴者はブラウン管から敏感にかぎとっていたんではなかったかと。

 それが今回、シナリオから役者の演技まで、一貫してスタッフの思いが感じられたってのは、非常に希有な事で、この収束感が「50話が(エピソードのテンションとして)セブン最終回に肉薄してる」っていう意見の根底になってるんではないでしょうか。番組の勢いは観てる側にも確実に伝わるものですからね。このままのテンションをラストまで維持できれば、傑作誕生の予感は充分にあると思います。こういう過程をリアルタイムで体験できるのは非常に貴重です。ラスト2話の展開に要注目!

 特撮も、北浦監督らしい立体感あふれる飛行カットがふんだんに観られて仲々でした。オーストラリア襲撃シーンなんかは殆ど合成で処理してるにもかかわらず、スケール感のある映像で楽しめましたし。こういう映像のスケール感っていうのが、ティガ特撮の一番の収穫でしょうね。

 今回はゾイガーについて少し…

 ゾイガーのフォルムは、腰を絞った仲々カッコいいスタイリングで、従来のティガ怪獣とは一線を画すものだったと思うんですが、羽根がないと貧弱に見えてしまうのは残念。羽根のないシーンの方が長いのであれば、ちょっと考慮しても良かったかな?という気はします。色は地味すぎ。むしられた羽根以外のどっかに明快なカラーでも入っていれば、もうちょっと印象は良くなると思いました。例は変だけど「ウルトラマン」のマグラや「80」のギコギラー、タブラなんかが全身まっくろけで、細部の印象が殆ど残らないのに似てる気がします。ティガ怪獣のキャラクターとしての弱さは、地味な単色基調のカラーリングにもよる処が大きいと思いますんで、「ダイナ」では検討して下さいね。