高 野 医 院
     

東京都大田区池上にある内科・生活習慣病・消化器科・小児科・リハビリテーションの診療所です。
日曜日午前中も診療しておりますので、健診・人間ドックの異常値のご相談にもおいで下さい。

 ○ 診療情報  
経鼻内視鏡で検査します。内視鏡検査がだいぶ楽になりました。
発熱外来 : 風邪症状のある方は、発熱がなくても、お電話を頂いてから来院してください。発熱外来でお待ちいただきます。
令和8年度 夏季休診のお知らせ
9月20日(日)から9月24日(木)まで休診いたします。
 ○ 院長のプロフィール  

 ○ アクセス                
   

20世紀前半までは人類の主な病気は感染症で平均寿命は40歳程でしたが、感染症のコントロールが可能となり、現在全人類の75%は現代病で亡くなっています。高コレステロール血症、糖尿病、高血圧、脳梗塞、心筋梗塞、癌、認知症などの生活習慣病・現代病を非感染性疾患と呼びますが、その原因と予方法の解明は医学の最重要課題となっており、先進国では1960年代から食事指導を予防医学に転換して、コレステロール値を低下させ、心筋梗塞・脳梗塞・癌・糖尿病・認知症の発症減少に成功しています。健康な食生活は幼児期から始めて、情緒を安定させ知性を伸ばす賢い子供に育てる食育にもなります。世界の医療は早期発見から発症予防へと進化しています。その世界基準の食事指導を重点として診療しております。 

ノルウェー 心筋梗塞 年代別死亡率の変化   米国年次報告書で全体的な癌発症率の持続的低下を発表
「欧米諸国の栄養政策」農水省農業総合研究所所長 並木正義著
   
 
                    


世界基準の「健康な食生活」 WHO 日本語訳(飽和脂肪酸:動物性脂肪・畜産物 不飽和脂肪酸:魚・豆類)
〇健康な食生活 推奨 〇健康な食生活 概要 
○ WHO:Healthy diet Recommendations  〇 Heaithy diet Overview  
健康な食生活の目標は、心血管疾患・糖尿病・癌などの非感染性疾患の予防です。日本では体を大きくする目的の食事指導が一般的で、皆さん違和感を感じるようです。現代社会において重要なのは体を大きくすることより病気を予防する、脳を育てて知力の向上・情緒の安定です。健康な食生活は学力を向上して生産性を高めます。 
国家が工業化すると国民の食習慣は変化し、穀物、野菜、果物の摂取を中心とする伝統的な食生活から、肉と酪農製品を多く食べる方向に変化する傾向にあります。動物性脂肪は美味しいですよね。ところが、その高脂肪食化が非感染性疾患の原因です。

  

植物性食品を中心に食事をする。炭水化物からなるべく多くのカロリーを摂取して、脂肪・砂糖・塩分を控える。ご飯(主食・炭水化物)をお代わりして畜産物(主菜・脂肪)を控える、工業化する以前の和食が健康な食生活です。非感染性疾患が稀であった時代の伝統食が予防医学の理想の食事です。
蛋白質の総量は動物性を増やせば植物性が減るので常に12-13%と一定です。つまり高炭水化物・低脂肪食か低炭水化物・高脂肪食のいずれかです。炭水化物を控えるのは高脂肪食で ”食の乱れ” となります。


現在の医療は「Evidense based medicine」「根拠に基づく医療」です。根拠
とは「自分の意見や主張を支えるための具体的な事実やデータ」で、疫学調査により主張や医療行為が現実の事実に基づいていること示す必要があります。具体的には「穀物に偏らないでバランス良く食べましょう」との指導は正しいようですが、実際に穀物の消費を減らして牛乳・肉・卵を食べる、主食・主菜・副菜をバランス良く食べたら現代病気が減ったことを示す必要があります。疫学調査から判明した事実は、現代病は増えていました。”バランス良く”ではなく、”食べるべきもの・減らすべきもの”の食べ方が世界基準です。


○高コレステロール血症・心筋梗塞・脳梗塞の予防法  日本動脈硬化学会    
この心筋梗塞予防の食事指導が「Healthy diet」の始まりです.。米を控える食べ方や牛乳・乳製品、肉、卵が原因になるのをご存じでしたか。食事が豊かになり栄養価も上がったと思われていますが、先進国では和食が人気で、農業国時代の伝統食が再評価されて癌も認知症も減っています。  
 
伝統食を続けている国と高コレステロール血症対策に食事指導を転換した国は心筋梗塞を予防できている

〇マイ・プレートの盛り合わせ
 米国政府の食事指導 日本語版   
もっと食べるべきものは穀物 など 減らすべき食べ物は固形の脂肪分、砂糖、塩分で牛乳や脂の多い肉など (牛乳からカルシウムを摂ろう)は(飽和脂肪酸を摂ろう)になるので、「牛乳は無脂肪か低脂肪に」と指導しています

〇choose MyPlate 米国政府が食事指導に使っているガイドラインです   

〇米国における乳製品の消費動向と乳業の構造変化の動き 3主要な牛乳乳製品の受給の特徴 
 
米国政府の指導に従って、1960年以降普通牛乳の消費は減り続けている

〇瀕死状態の「牛乳」業界、老舗のボーデンも破産宣告 Forbes 2020.01.07  

○望ましい食事のガイドライン WHO Global Strategy on Diet, Physical Activity and Health 2015 から 


○栄養学 三大栄養素のエネルギー消費   
炭水化物は使うためのもの 脂肪はため込むためのもの 蛋白質は部品  

〇栄養学 良い脂肪・悪い脂肪 
飽和脂肪酸は慢性炎症を惹起して万病を引き起こす 不飽和脂肪酸はその慢性炎症をブロックする
    

〇脳の食欲調整機能と肥満のメカニズム 
動物性脂肪の過剰摂取により脳内報酬系が刺激されて”病みつき”になります 出汁は適度に刺激します 
 

〇食品成分表へ 文科省 食べ物のカロリー、炭水化物、蛋白質、総脂肪、飽和脂肪酸の含有量を示す
植物性食品は炭水化物と蛋白質 動物性食品は脂肪と蛋白質です
日本人が食べている肉の脂身や鳥皮は多くの国では食べません。日本の肉には他国の 3倍から 10倍の脂肪が含まれています。  

〇食糧需表令和6年 昭和40年から令和5年 日本人の食べ物と熱量・蛋白質・脂肪・炭水化物の変化
         2022年の欧米諸国との比較もあります
日本人は植物性食品を減らして動物性食品を増やしており、炭水化物が減って脂肪摂取が増えています。欧米人が食べる穀物といも類の合計は日本人の 1.5倍から 2倍で、野菜・果物も日本人の 1.5倍から 5倍食べています。日本人の食生活が健康的だったのは昔のことです。
 
 
○世界保健機関 WHO・国連食糧農業機関 FAO 「食事・栄養と慢性疾患の予防」 の日本語訳
○WHO/FAO Diet,nutrition and the prevention of chronic disease 2003  


新たに工業化した国では、昔の米国のように食の工業化がオシャレで進んだ食べ方と感じて人気になる。
成熟した国では食べ物と現代病の関係が国民に広く周知されて、食のステータスは伝統食へと回帰しています。


○米国年次報告書で全体的な癌発症率の持続的低下を発表 米国国立癌研究所  
〇日本の最新癌統計のまとめ    
日本で増えている癌は欧米では減っている 
米国で減っている癌 :男性  前立腺癌  大腸癌  肺癌    女性  乳癌  大腸癌   
日本の癌罹患数順位:男性 ①前立腺癌 ②大腸癌 ③肺癌   女性 ①乳癌 ②大腸癌 ③肺癌  
 
 昭和30年頃まで日本には殆どなかっが癌による死亡が増えているが、その癌は欧米では減っている

〇世界癌研究基金 栄養と癌予防についてのまとめ・予防に関する提言 1997年  
動物性脂肪がリスクとなる癌が欧米では減り、日本では増えています。
「がん」になってからの食事療法 東北大学公衆衛生学 坪野吉孝助教授著
 

○欧米ではどんどん減っているのに なぜ、日本人ばかり「がん」で死ぬのか 週刊現代  
10万人当たりに換算すると、日本人の死亡数は米国の1.6倍にもなっている。

〇乳製品、飽和脂肪酸、カルシウム摂取量と前立腺がんとの関連について  国立がん研究センター
ヨーグルトなど乳製品をよく摂取すると前立腺癌になりやすい。カルシウムや飽和脂肪酸は前立腺癌のリスクをやや上げる。
 

〇日本人男性および女性における食事療法と大腸腺腫   
男性において、腺腫のリスクは動物性タンパク質およびビタミンAの摂取と有意に関連していた。炭水化物摂取量に有意な逆相関が観察されました。」大腸腺腫は大腸癌の前癌病変です。

肉や乳製品からの飽和脂肪酸摂取が膵癌の発症率を高める 日経メディカル2009.6.30 論文は下記
 Dietary fatty acids and pancreatic cancer in the NIH-AARP diet and health study  

〇乳がんの一部、思春期前後に遺伝子変異か京大など患者のゲノム解析  読売新聞2023年7月28日
遺伝子変異が初潮のある10歳前後に発生していたと推定された。変異が起きた細胞は乳腺の発達とともに増殖し、新たな変異が蓄積してがん化したとみられ、40歳以降に乳がんと診断されていた。

〇癌と食べ物の関係など
  


○欧米では 高齢者の認知症、発症率が低下 欧米研究で相次ぐ BBCニュース 
 65歳以上を対象にした認知症の有病率調査では、2000年の11.6% から2012年は8.8% と低下した

〇日本では 認知症、高齢者4人に1人 日本経済新聞 2013年6月1日   
 65歳以上有病率は 2012年で15%  74歳までは10%以下だが、85歳以上で40%超となる。  

〇日本では 認知症、死因首位に 日本経済新聞 2025年3月22日
 21年の認知症による死亡数は10万人当たり約135人と、イタリア(同約108人)や米国(同約60人)などを超え、世界で最も多かった。
 

○アルツハイマー病のリスク、食事で劇的に減少可能  ロイター 通信    
 飽和脂肪酸を含む赤身肉やバター、内臓肉、高脂肪乳製品(低脂肪以外)などは避けたほうが良い

〇飽和脂肪酸(畜産物)摂取量がアルツハイマー病リスクと関連  2024年10月 中国・北京大学  
食事中の総脂肪摂取、とくに飽和脂肪酸の摂取は、アルツハイマー病リスクとなり、その影響は他の栄養素とは無関係であることが示唆された。食事中の飽和脂肪酸摂取量を減らすことは、アルツハイマー病の予防戦略およびマネジメントに役立つであろう

〇アルツハイマー病と軽度認知症患者の認知機能保護にω3脂肪酸(魚)は有効か2025年10月 中国 鄭州大学  ω3脂肪酸(魚介類)は、軽度認知症MCI患者の IQ 、情報処理、数字記憶/ワーキングメモリ/注意力などの認知機能改善に有意な影響を及ぼすことが示唆された。 

魚介類の消費量を急激に増やした韓国・中国        中国は学校給食で魚を提供している 

〇食べ物と知力・情緒の関係    
魚を食べると学力が向上して情緒が安定する。(生産性が向上して国際競争力も上がります) 

〇シアーズ博士夫妻のベビーブック ロング&ベストセラー 21世紀の育児書   
「大きく育てる」のではなく「賢く育てる」食育 



〇肥満・糖尿病の原因は高脂肪食 ヨーロッパ人は脂肪に適応しておりアジア人は脂肪に弱い
東京大学糖尿病 門脇孝教授  飢餓の時代の食・現在の食
脂肪を食べるのは飢餓対策で太るためです。太るためにエネルギー消費を減らして糖尿病になります。人間は環境に応じた様々な遺伝子変異を身につけており、低脂肪食だったアジア人は脂肪耐性がない。 
 
現代病予防対策により英国とノルウェーは途上国並みに糖尿病を減らしている。メキシコは米国の倍糖尿病が多く、パキスタン・アフガニスタン・アルジェリアは欧州より多い。糖尿病は豊かさによる病気ではなく、多い少ないは政策によるようです。 

○アジアにおける流行性肥満と2型糖尿病 THE LANCET 2006年11月       
韓国も日本も元来脂肪比率6%だったが、工業化により1995年韓国の脂肪摂取比率は18.8%まで上昇したが日本の首都圏男児は33.2%。畜産物による育児は日本だけで危険です。 
「アジア各国政府は緊急に糖尿病予防に取り組むべきで、現状の食事指導は容認できない」と世界で最も影響力のある医学雑誌は訴えています。 


〇骨粗鬆症による骨折も欧米では減り日本では増えています 
 
 


○戦後の食事指導は和食を否定してアメリカ食へ 米国の食事指導は畜産物などのマーケッティングでした
穀物を減らして畜産物を増やすのが現代病の原因ですが、日本では畜産振興の食事指導が続いています。
戦後の栄養政策はマッカーサーの覚書「動物性蛋白質・脂肪・カルシウムを増やす」で、その後も「国民栄養の現状」には、もっと脂肪を増やすと記載しています。皆さんは”炭水化物を減らしてバランス良く”食べていますが、実際は食事指導の意図どおり、脂肪、特に飽和脂肪酸の摂取を増やしています。
 

○米国の農産物貿易促進援助法を受けた日米余剰農作物協定による栄養政策・食事指導  
米国の農産物のマーケッティングとして畜産振興の食事指導を日本政府が行うことになりました。商品を売る時に客が使っている商品には欠陥があり価値がなく、売りたい商品がないと問題が生じると説明すれば成功しますね。これを”カルシウム栄養学”と言います。哺乳類は赤ちゃんの時期が過ぎるとミルクを消化できなくなり離乳しますが、アングロサクソンとアフリカの遊牧民は遺伝子変異を身につけており大人でも牛乳を飲めます。カルシウム栄養学をアジアに広めて民族色のある伝統食を破壊してアメリカ食に変えていることが世界中に非感染性疾患が蔓延した理由の一つです。 
〇多くの小学生が高コレステロール血症に罹患しており食育の改革は必須と指摘しています  

○小学生の飽和脂肪酸の摂取状況と高コレステロール値を調べた 大森医師会小児生活習慣病健診  
飽和脂肪酸を摂りすぎている児童は男児88% 女児79% で、飽和脂肪酸の摂取源は牛乳・乳製品約50%、肉約20%でした。食育の改革は必須です。 
○教育委員会から牛乳給食を理由に飽和脂肪酸摂取削減の食事指導を禁止されて裁判となりました 

○メタボリックシンドローム        

○読んで頂きたい書籍の抜粋  
     
○その他の情報

〇東京都医師会へ「現代病予防の食事指導の普及を求める要望書」