例会報告

2000/11/12

Last Updated: 2000/12/8

11月例会では、以下のセッションが行われました。
例会の写真はこちら


ガープス妖魔夜行

DM
中村隆司

プレイヤー&担当PC(順不同)
EL:本の虫
keii-i:紛い医師メフィスト
リキ爺(ゲスト):鬼

セッション概要
 念のため、似た名前の実在の場所、団体、法人や人物等とは関係ない、とお断りしておきます。

 20XX年、東京・渋谷。
 KO大学に、スーパーアイドルの長尾智哉が通っている、という情報を得た井神かなた(NPC)は同じ大学に通う本の虫に、サインをもらって来るよう依頼した。
 長尾智哉はJニーズ事務所所属のアイドルで(実は強力なサイコキネシスとテレパシーとテレポート能力を持った超能力者だった)、同僚達が次々と行方不明になる事件をともに解決する仲間を捜しており、サインをする間に相手の素性を覗き見していた。
 そこで運よく本の虫に出会った長尾智哉は、本の虫のポケットにメモを転送し、渋谷駅付近の喫茶店ドトーリコーヒーで事件の解決を依頼する。
 こうして一行はJニーズ事務所に潜入した。
 行方不明事件について長尾智哉は、女プロデューサーが来た3か月前から起きており、代わりに出来の良い石像があらわれる、と説明。一向はその女プロデューサーが来るはずのスタジオに向かい、第一の刺客であるデコイに出会う。力自慢の鬼がデコイと対決するが、デコイの妖力によって自慢の金棒の破壊力はすべて使用する鬼自身に作用する。それでも、デコイ自体にたいした攻撃力がないことに気付いた鬼は、これを無視することにしたが、デコイは舞台装置のボルトを緩めて破壊、スタジオは怪我人続出となった。
 紛い医師が怪我人の応急治療を済ませて一息ついた頃、長尾智哉の携帯に女プロデューサーからの呼び出しがかかる。
 その場所、池袋西口公園での死闘の末、女プロデューサーに扮したエウリュアレーは倒されたのだった。

アースドーン

マスター
でぶ猫

プレイヤー(順不同)
妖(ゲスト)、寺田 真、たゆ、FRTS

PC(4000LP 大体3サークル)
とかげ剣匠:愚弄命。正しい剣匠のありかたでしたね。
エルフ(だったと思う)理論魔術師:装甲なし。いい度胸とゆうよりお願いだから安物でいいから鎧きて(^^;
羽虫元素魔術師:持込み。羽虫はおいしいですね(^^;
ヒューマン戦士:さすがです

概要
タイトル「死のワナの地下迷宮」

 ファングの町では7年前から町おこしのために1サークルアデプト対象の迷宮探検競技を行っていた。競技そのものは怪我人こそ出るが、命まで落とすことはめったにない安全なものであった。が、2年前より行方不明者が急増する。競技監督委員会の5人の委員(議長、副議長、罠監督、モンスター監督、審判長兼企画室長)の一人、審判長のガンツが事情を探るため、反対する議長をおしきって3サークルのPCたちを参加者にまぜて送り込んで原因を探ろうとした。
 実はホラーによって支配されていた議長は彼らを抹殺すべく、これまでの餌食と同様に、他の者の知らないケーアの古い大掛かりなトラップを用いてPCたちを封じられた迷宮へと送り込む。その奥に住まうホラーを倒すか、餌食となるか、しもべとなるしか彼らに選択はなかった。

結果
◆戦った相手

カダヴァーマン4匹(1D6で出た数):鳴らさなくてもいい鐘をならしたあげくの戦闘です。鎧を一切きていなかった理論魔術師が運悪く2匹にたかられて気絶しました。なぜか苦戦でした。
ガード・ベテラン一人:一人づつしかあがってこれない状況での戦いでしたが、多少てこずったものの、わりとあっさり倒されました。
ケイブ・トロール2匹:飛び道具や魔法からは安全な場所で待ち受けていればいいものを、愚弄をくらって一人飛び出し、しかたなくもう一人も飛び出しての戦いでした。カダヴァー4匹より強敵のはずですが、結構あっという間に倒されてしまいました。特に愚弄された一人なぞものの見事に突き返しをくらっておいしいところを提供してしまいました。
ホラー「クリスタル・エンティティー」:ホラーの中ではかなり弱いほうのホラーです。しかしまさか愚弄(しかも4ランク)を食らってしまうとわ(^^;愚弄された関係上、剣匠に(手抜き=カルマなし)呪文を連続で打ち込み、気絶させる結果になったものの、物理防御値が低かったので戦士に防御点無効ダメージを何回か浴びて気絶し、とどめを刺されてしまいました。(もちろんその間に呪文も浴びています。短時間で集中攻撃で倒さないと、弱いといえどホラーは危険そのものです)

◆戦わなかった(コース上いたけどはしょった)相手

エスパグラ:ホラーマーク入りの剣を守っていたはずでした
オーガとアンデッド1サークルアデプト:タレントもちとの戦いを体験、のつもりでしたが、カダヴァーマン戦の直後でもあったしはしょりました。

○PCにつき、解除されたもの
剣匠にホラーマーク
元素魔術師にホラーマークつき+3[ホラーの祝福による]ダガー

◆そのほか

罠、罠、罠です。回避された罠も結構多かったですね。毒なんか結構用意してあったのに結局使いませんでした。ちょっと悲しい。

感想
残り時間を気にしすぎてダンジョンを先に進むことばかり考えて、いま一つ雰囲気が出なかったんじゃないかと心配しています。特にこれがED初体験だという人にどんな印象が残ったか、心配なところがありますな(^^;
 ☆いいフレーバーがかもせたとしたらやはり元ネタのゲームブックの功績です

ペンドラゴン

マスター
西上 柾

プレイヤー&PC
ロンリーブ(MSR):親から遺産相続したばかりのぼんぼん騎士
サウエル(Glaurung):ロンリーブに仕える従者,騎士見習い
ディアーネ(石頭):Wuereusisの貴族(大臣)の娘。
ナイ(Rant):ディアーネの従者。ただの老人。

概要
西暦534年、春。

ログレス王国の西部国境に位置する領地 Wuereusis 伯爵大臣の娘、ディアーネ(PL:石頭)の17歳の誕生パーティが近隣領地の騎士達を招いて催された。ディアーネの婚約者探しが目的でもあった。

ディアーネは見目麗しく(APP:14)、歌はまるで天使の如く(歌唱:15)、その言葉は大衆を納得させる説得力があった(演説:15)。ついでに誘惑とロマンスの達人でもあった。(誘惑:15、ロマンス:15)。

そんな彼女は今回の誕生パーティで婚約者を選ばなくてはならない、という突然の事態にかなり焦っていた。

物陰からこっそり殿方を覗き見たりしても、学の無い彼女(宮廷作法、紋章学の技能がかなり低い)には誰も同じに見えてしまった。貴婦人である自分は殿方達の前にほいほい顔を見せることができない。

しかも晩餐会前にディアーネとの謁見を成功させるにはとんでもなく手間のかかる作業が必要であり、そこまでして謁見しようとする騎士もいなかった。

そんな中でどうやらかなりマシな騎士が二人いた。

最近遺産相続を終えた若き騎士ロンリーブ(PL:MSR)、北方エスカバロンの騎士、ローマ人であるスチュアート(NPC)である。

他の選択肢は無いようだった。なのでディアーネは様々な策を凝らすことにした。まずは自分の側女のメイ(NPC)に、

「適当な男を2,3見繕って来なさい。」

と指示を出した。二人以外に使えそうな男がいるかを確認する必要があった。しかしメイは上の空でその命令を聞くと、こともあろうにロンリーブ(PL:MSR)の従者サウエル(PL:Glaurung)に惚れてしまった。

次の手として、忠実なる従者、子供の頃からの付き合いである従者ナイ(PL:Rant)に、

「逃げ出す用意を。北方の親戚に身を寄せるかもしれません。」

と命じた。顔色を失って聞いていたナイだったが、大人しく準備を始めた。後は晩餐会において何人の男をモノにできるか、それが問題だった。まずは撒き餌として歌を歌っておいた。恐らく男共はこの美声を聞き、その虜になるだろう。

**

晩餐会では手駒になりそうな若き騎士を3人ほどゲットした。

やはり使えそうな騎士はロンリーブ(PL:MSR)とスチュアート(NPC)しかいないようだった。

**

晩餐会の後、馬上試合が催される。馬上試合までの準備期間の間、ディアーネは側女のメイが従者サウエル(PL:Glaurung)と逢瀬を続けているのを知り、ナイ(PL:Rant)に命じた。

「脱出、もとい北部への移動の際にはメイにも一緒に来てもらいます。彼女だけ幸せになってもらっても、ねぇ。」

**

馬上試合が催された。馬上試合は16人が参加し、有望株は3人。騎士ロンリーブ(PL:MSR)、騎士スチュアート(NPC)、従者サウエル(PL:Glaurung)。この勝者はディアーネの婚約者候補としてかなり有望な位置に付くらしい。ディアーネは北部への戦略的撤退のチャンスを伺った。

馬上試合は順調に進んだ。サウエルは途中でスチュアートに負け、ロンリーブ(PL:MSR)とスチュアート(NPC)の決勝というところでディアーネの提案による休憩があり、そこで事件があった。

ロンリーブが飲もうとした水が何か馬上試合に負けそうになる細工がしてあり、それを証明しようと水を飲んだサウエルが倒れてしまった。側女メイがそれを介抱し、従者頭でもあるナイ(PL:Rant)が必死に捜索を行った結果、灰色ながらもスチュアートが犯人に浮かんできた。

スチューアートはなかなかの野心家らしい。

**

そしてその後、事情を知ったロンリーブ(PL:MSR)がスチュアートを詰問し、そこからいろいろあって、結局二人は決闘することになった。その間ディアーネは二人が戦うのは自分のためなのね、なんて自分は罪深き女、うっとりと自己満足に浸り、北部への戦略的撤退の事は忘れていた。

もうこうなってしまうと勝者の花嫁になるしかないわね、とすらディアーネは考え始めていた。

**

そして決闘は行われ、ロンリーブは勝利し、ディアーネは彼を婚約者とする事を父と皆に誓うのであった。

プレイヤーの感想その1
  • 貴婦人はプレイが難しい。能動的な活動がしずらいから。黒幕になるしか活躍できない。また、PL同士の恋物語は双方が恥ずかしい。恐らく女騎士や女戦士くらいがPLの限界ではないだろうか。

  • ペンドラゴンの世界での慣習や宮廷知識などは知っておいた方が良い。でないと行動判断がしずらい。騎士や貴婦人は特にその制約を食らう。従者がかなり自由な行動ができるように思えた。しかしそれもPLが従者に関する明確なイメージを持っているかによる。

  • 性格ロールは言葉を発する度、行動する度にしつこいくらいに行った方が良い。しかし、例えば貞節ロールとと好色ロールの二回に判定に失敗するとどうPCは感じて行動したか不明になってわかりずらい。

  • 感情ロールは成功すれば技能を一時的に+10できる。ここぞという所に使うとよいと思う。

  • 戦闘は結構思ったよりも単純。駒などを使って視覚的にわかりやすくしてもよいかもしれない。

プレイヤーの感想その2
 舞台は6世紀、装備品は中世末期。メンタリティは現代というある意味やりやすいゲームです。題材がアーサー王伝説とか聞いて戦争ものバリバリのハードなものと想像してたんですけどね。上記の通り、今回やったのは単なるらぶこめだったりしますが。
 ロールプレイをする人には向かない、PCの行動をダイスが決めてしまう、というシステムでした。やってみるとわかりやすいし、強要される分やりやすくもあった。ただ、この時代の作法だとか世界情勢だとかわかっているともっと楽しめるかも。

 今回、35歳から老化による能力値低下が始まるというシステムで42歳のじさまをやってみました。(能力値5つを3d6を原点にして最大5点、合計で14点低下)前から世界観的な部分は多少聞いていたので、「これは従者がおいしい」と思っての行動なんですが。(やはり、貴婦人につきまとう「じいや」が美味しい所でしょう)
 一番のヒーローはやはり騎士。で、ゲーム全体を支配下におけるのは貴婦人。ということがわかりました。まぁ、いつものくせでしきってしまったけど。

モンスターメーカーRPG

マスター
Radcliffe

PC&プレイヤー
ティガ[男:戦士](里見俊介)
 ヒューマンの風来坊。安住の場を求めて世界を放浪中。サバイバルに長け、トラップ解除を得意とする当たり、ちょっとシーフ=レンジャーっぽい。

タオ[男:戦士](mash)
 ヒューマンの格闘家。自己の鍛練を目的として武者修業の旅の途中。「修行好きの怠け嫌い、苦手なものは女」という、典型的格闘バカ一代。泣き所は知覚力の低さで、何と2(笑)。これは初期キャラの最低値です。
 ちなみにキャラの雰囲気には、ちょっぴり藤岡弘が入ってました(笑)

マヤ・リルベルト[女:戦士](むーんらいと)
 ヒューマンの戦士。実はどこぞのお姫様で、言い寄ってくる貴族のボンボンを避けるために逃げ出して冒険者稼業に飛び込んだという無鉄砲なお嬢さん。
 言葉づかいは丁寧だが、剣技の実力はパーティー最強。

ミック・フォーリー[男:魔術士](KOH)
 ヒューマンで、自称「破戒僧」。「修行の旅に出ろ」と言われて師匠から体よく追い出され、世界中の旨い酒を呑みまくることを楽しみに旅を続けている。人当たりはよいがいい加減な性格で、坊主だが説教は苦手。
 キャラ作成時の出目に恵まれ、魔法の系統は「火」と「水」の2系統を修得。

ミニャウ[女:魔術士](Akira)
 シャーズ(猫人族)の貴族の娘。ずっと甘やかされて育ったため、努力とか訓練とかは大の苦手という、タオとは対極に位置するキャラ。しかしセテト神(商売と盗賊の神)からのミッション(18歳になったシャーズ貴族の子女は必ずこれを受け、クリアしないと貴族として認められない)のために旅に出る。ちなみにミッションの内容は「自分のために命を投げ出してくれる人を探す」である。
 修得している魔法の系統は「心」なのだが、プレイヤーたちの間では「きっと毛並みの肌触りがあまりに気持ち良くて、思わず眠くなったりチャームされたりするのだ」ということになり、ついた名前が「毛並み魔法」(笑)。

シナリオ概要
 オークとヒューマンとの間に戦争の緊張が高まるさなか、ケフルからクルアフ山地(ヒューマンの領土とオークの領土の境に位置する山脈)にやや近づいたあたりのとある町に、PCたちはいた。
 いくつかの偶然から旅を共にしていた彼らの元に現われたのは、シャーズの貴族の婦人。ミニャウはそれが、友達の一人ミアーシャの母親で、大商人シャールモント卿の夫人であることを思い出した。
 夫人は「腕に覚えのある方に頼みたいことがある」と切り出した。依頼の内容は、誘拐された娘・ミアーシャの救出。卿の商用に無理矢理同行した彼女は、生来のおてんばから宿舎をこっそり抜け出したところをさらわれたという。しかも誘拐したのはオークの一団らしい。
 最初は誘拐犯の要求について語ろうとしない夫人だったが、それと気づいたミニャウに「全部言ってくれないとミアーシャちゃん助からないかも」と言われて思い直し、すべてを語る。それによれば、以下のような話だった。
 シャールモント卿は、近々起こると見られる戦乱に備えて武器を買い整えていた。無論、ヒューマン族に高く売ろうという算段なのだが、オークたちはそれを知り、娘の命と引き換えに質の高い武器を渡せと要求してきたのだ。
 オークとヒューマンが一対一で互角の条件で戦えば、まずオークに分がある。まして数に勝るオークが質の高い武器を手に入れたら、戦争はオークの圧勝に終わるだろう。そうなれば、ヒューマンのみならず、すべての種族はオークに支配されてしまう。この要求を飲むことは、できない相談だった。
 しかし、母親としては娘を見殺しにはできず、わらにもすがる思いで助けを求めていたのだった。
 そんな話を聞いて黙っていられるわけもない。夫人が提示した「一人100アルシャ」という高額の報酬にもつられ、PCたちは一も二もなく依頼を引き受けた。
 夫人がシャーズ族のつてでシーフギルドに依頼して調べたところでは、クルアフ山地に元は山賊の隠れ家だった洞窟があり、そこにミアーシャをさらったオークたちが隠れ潜んでいる可能性があるという。
 PCたちは、一路クルアフ山地の洞窟へと急いだ……

 この設定は、小説「ドラゴンライダー」の背景を、少しアレンジしたものです。
 実際のセッションの内容は、比較的単純なダンジョンもので、ダンジョンは「ダンジョンウォーズ2」のダンジョンタイルを利用して作りました。これが結構便利(^_^;)。

想定していた障害と、それぞれの展開
○洞窟前の見張り
 2人のオーク兵士(データはゴブリン)が、洞窟の前で見張りに立っている。うまく無力化しないと、中の仲間にも気づかれてしまうが、さて……というはずだったのですが、PCの一人がハプニングで「問題そのものがなくなってしまう」を出し、別の物音を追っていった隙にPCたちは洞窟に侵入できたことになってしまいました。

○兵士の詰め所
 3人のオーク兵士(データはゴブリン)が控えています。うかつに入れば戦闘になるはずでしたが、この部屋には入りませんでした。

○通路のトラップ
 山賊が使っていた頃からの落とし穴です。詰め所を通らない道を通ると、こちらに行き当たるようになっていました。解除するには、誰かが落とし穴の奥から解除するしかありません。もちろん、それ以前に気づかなければ問答無用で落ちます。しかし、トラップに詳しいティガが目ざとく見つけて、あっさりと解除。難なく先へ進みます。

○台所
 台所といっても、簡単な調理器具と保存食、それにゴミが置いてあるだけの場所です。ここでは巨大ハエ(データは耐性2の巨大ネズミ)との戦闘を楽しんで(笑)もらう予定でしたが、結局ここにも入らず終いでした。

○倉庫
 山賊が倉庫として使用していた部屋を、オークがそのまま使用しています。部屋を物色するPCたちでしたが、ここで5人のうち3人が揃ってハプニングを発生させ、大騒ぎに。そのため詰め所の兵士たちに気づかれ、駆けつけた彼らと戦闘になりました。
 序盤はダイス目に恵まれず、タオが負傷するなどややPCが苦戦しましたが、オーク兵といえども所詮その実体はゴブリン(笑)。最終的にはPCの圧勝でした。
 ここで、ミックが多少むきになってファイアアローを連発したために残りMPが3点になり、少し休もうと言い出します。GMは、もし休もうものなら洞窟入口の兵士たちが気づいて追いかけてきたことにしようと思っていたのですが、さすがにPCたちも警戒し、先を急ぐことになりました。
 なお、ここで2本のヒールポーションを発見し、持って行くことにしました。

○牢屋
 山賊が人質を取った時などに使っていたと思われる牢屋を、そのままオーク兵が流用したものです。倉庫での戦闘で見張りのオーク兵がPCの侵入に気づき、PCたちが入った時には既に人質の喉に剣を突き付けていました。
 オーク兵は、ミアーシャの命を盾に、PCに降伏を迫るものの、ミニャウがチャームをかけて無力化します。
 人質を無事救出……と思われたその時、牢屋の入口には、今までのオーク兵とは一見して格が違うと分かる、オークの隊長が立っていました。

○元山賊のボスの部屋
 オーク隊長は、まずはPCたちの手際を誉め、そしてこう言います:「どうだ、俺と一対一の勝負で決着をつける勇気のある男はいるか」。

(仮にPCがどんな状況下であれ…例えば上記の状況で降伏していても…これは予定された行動でした。もし誰もこの申し出を受ける者がいなければ、オーク隊長はPCたちの意気地のなさを嘲笑い、スケルトン2体と共にPCたち全員と戦闘をする予定でしたが……)

 このセリフを聞いて、黙っていられるわけのない男が一人いました。もちろん、格闘家のタオです。
 オーク隊長はタオが怪我をしているのを見て、「倉庫にヒールポーションがあったはずだ。飲んでから勝負しろ。勝負は五分でやらなければつまらん」と言います。タオはポーションを飲んでHP全快します。
 オーク隊長は、「ここでは狭い」と奥の部屋にPCたちを案内し、そこで二人の勝負がスタートすることになりました。
 ここで、ミニャウは「固くなれ」の魔法でタオの防具を固くすることを考えますが、もし大っぴらにやろうとすれば、一徹者のタオのこと、断わるに決まっています。そこでGMは、魔法発動の前にこっそりやるための判断力判定を要求。タオおよびオーク隊長の知覚力との対抗判定でしたが、何せタオは知覚力2しかないので気づくわけもなし(笑)。オーク隊長も結局気づかず、ミニャウは魔法の発動判定にも成功して、タオは少しだけ固くなって勝負に臨みました。
 二人の戦いは、10数ターンにも及ぶ長いものになりました。途中、ハプニングが出て転倒してしまったタオに、隊長が「倒れた相手は攻撃しない」と立ち上がるのを待てば、逆に今度は隊長がハプニングで転倒したところに、タオが「これで貸し借りはなしだ」とやはり立ってくるのを待つなど、「漢(おとこ)」の戦いが繰り広げられます。
 あまりの長い戦いのため、途中でついに「固くなれ」の効果が切れ、かなり深く傷ついたタオでしたが、最終的には辛うじて勝利しました。

エンディング
 ケガの状態表で振ったオーク隊長の状態は「重傷で動けない」。とどめを刺せ、というオーク隊長でしたが、PCたちはそれをせず、残り1本のヒールポーションを隊長に渡します。
 隊長は、複雑な顔をして言います。「まったく、貴様ら人間というのは理解に苦しむ。卑怯な手を使うかと思えば、妙に敵に情けをかけたりする……」
 隊長は、もともと人質を盾に要求を通すなど、誇り高きオークの武人がすることではないと思っていました。しかし、今のオークの王グレードンの側近にいるヒューマンの黒魔道士の差し金で、望まぬ作戦を押し付けられたのだと語ります。そして、作戦が失敗した以上、この上は一刻も早く本国へ戻り、王と共に戦うつもりだと言い残して、残った部下たちと共に洞窟を去って行きました。
 そして、やがて始まるオークとヒューマンとの激しい戦争……その結末は……

セッション後のミニゲーム
 シナリオ終了後、まだ1時間ほどあったので、シティ・サプリメント「ブルガンディ・ドリーム」で遊ぶことにしました。ここでPCたちの興味を強く引いたのが「競技場」。戦士3人が揃って武術大会に出場を希望し、いきなりトーナメント戦をやることになりました。
 ちなみに各試合の結果は……

 ◇第1試合
  ティガ ○−● ゴブリン
  タオ  ○−● オーク
  マヤ  ○−● アルル(エルフ)

 ティガは順当に勝ち。タオはいきなりの因縁対決(笑)で苦戦するかと思われましたが、先のセッションで成長した分が大きく、結構圧勝になりました。マヤも、あまり苦戦はしていませんでしたね。

 ◇第2試合
  ティガ ●−○ タオ
  マヤ  ○−● ラクーナ

 最初のPC対決は、なかなかいい勝負でしたが、結局タオに軍配。
 マヤはラクーナ相手にややてこずりますが、レイピアの威力と高い耐性に支えられ、さらには運までも味方につけて(最後はラクーナがハプニングで自滅)、勝ち進みます。

 ◇決勝戦
  マヤ  ○−● タオ

 数値的にはマヤの圧勝かと見えたのですが、さすがにそこはPC同士、いい勝負になりました。最終的には、必殺技を2回出したマヤが勝利をおさめました。

マスターの感想
 オーソドックスなファンタジー、しかもダンジョンもの。すげえ久しぶりだったので、かえって新鮮な気持ちでマスタリングしてました。プレイヤーの皆さんには、楽しんでいただけたでしょうか?
 シナリオそのものもさる事ながら、一番盛り上がったのは最後のトーナメント戦だったかも(^_^;)。リプレイ「ウルフレンドの冒険者」においても、「PC同士が競い合ってる時が一番盛り上がる」ようなことが書いてありましたが、この傾向はゲーマーには共通なのかも知れませんね。

ヴァンパイア:ザ・マスカレード

ストーリーテラー
めぐみ

プレイヤー
Fighter-KOU、ゾビン、依羅使王、栗太郎

概要
ニューヨークエリアで、何らかのトラブルが発生した模様。なお、事の詳細が判明するまで、公子の命により、全ての情報は秘匿されている

追記
なお、例会後、以下の皆さん方を新入会員としてお迎えしました。(順不同)
  • リキ爺  さん
  • 西上 柾 さん
皆さん、よろしくお願いいたします。

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