●熊本

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○全般

 本来は国津神の支配する土地柄であるが、早期に天津神による支配が徹底されたため、現在、広域的には天津神の勢力下にある。特に、阿蘇一宮を始めとした天津神系神社を中心とした地域などには、この傾向が強い。
 水の豊かな土地柄で、水源には水の魔物が多数入りこんでいる。温泉も多く、国津系の龍王の眷属が潜んでいる。
 天草一帯は隠れキリシタンの地であり、出現する悪魔は、大種族「飛天」に属する者が主となる。

○各地

  1. 熊本市街
     熊本城下のこの街は、天津系の支配者に対して恭順的な色彩が強い。
     太閣秀吉の朝鮮出兵の際に虎退治の逸話を残した武人、加藤清正は、現在では魔人「清正公(せいしょうこう・L/C)」として加藤神社に祀られており、その影響力は関東における将門公ほどではないにせよ、今も大きく、独特の神域を形成している。
     市街西部の金峰山(きんぽうざん)には五百羅漢を有する雲巌禅寺(うんがんぜんじ)がある。ここは、かの宮本武蔵が、霊巌洞(れいげんどう)に籠って諸天と対話し、「五輪書」を著した場所でもあり、ディーヴァ系の悪魔が出現するポイントとなっている。
     この地に生まれた者が覚醒する場合、上記の2人に代表されるように、剛剣が圧倒的に多い。

  2. 天草
     キリシタン殉教の地として名高いこの地は、現在もその影響を色濃く残しており、出現する悪魔はほとんどが飛天族、すなわち天使または降天使・堕天使達である。魔人「天草四郎(D/C)」の怨霊は今なおこの地に留まっているとも、転生体として既に現世に顕現しているとも言われる。
     海辺の街でもあり、アズミに代表される海の魔物も出現するが、遠浅の海岸は邪龍などの巨大な海の悪魔の侵入を困難にしている。
     この地で生まれた者が覚醒すると、LNC属性を問わず魔道に目覚める確率が高い。

  3. 阿蘇
     ニニギノミコト直系の皇孫とされる「健磐竜命(たけいわたつのみこと)」を主神とする阿蘇一宮(いちのみや)神社を中心として、天津系の神域となっており、アメノサグメなどが出現するが、神社からやや離れて神域の影響が薄れると、カラステング・ヤマワロ等の妖怪たちが跋扈している。一部にはエルフなどダヌー系の妖精たちも入りこんでいるとされる。
     健磐竜命については、寓話「龍の子太郎」の原型となったと思われる開拓説話や、鬼八(きはち)と呼ばれる鬼を切り殺したという説話がある。この鬼八は冷害をもたらす祟り神として恐れられており、これを乙女がなぐさめる神事が今も行なわれている。鬼八の正体については定かでないが、説話内容から推測すると、天津の征服者として降臨した健磐竜命に対し恭順しなかった、国津の有力者であろうか。
     この説話以外にも、鬼族が多数存在した痕跡と思われる寓話が多数あり、今も妖鬼・闘鬼をはじめとする鬼族が、密かに隠れ棲んでいる可能性は高い。
     また、中岳(なかだけ)を中心として火山脈が走っており、地の龍王の眷属も潜んでいる。
     この地の出身者は、修験道や忍術・忍者殺法に覚醒する者が多い。

  4. 菊池(きくち)
     水の都とも言われる熊本の中で最大の水源地であり、淡水系の水の魔物が多く潜む地域である。イヒカはもちろん、ニンフ、ルサールカなども入りこんでいる。無論、水の龍王の眷属も数多い。
     豊かな水に支えられて樹々も豊かな環境であり、ドリアードやマンドレイク等の樹霊も出現するので注意を要する。
     天津系の国司「菊池一族」の里でもあり、修験道・符術への覚醒者が多い。

  5. 球磨(くま)・人吉(ひとよし)
     日本三大急流の1つ、球磨川の川辺に発展した地域で、菊池と同様に水の魔物や龍王の出現する地域である。球泉洞(きゅうせんどう)などの鐘乳洞には、ツチグモをはじめ、ノッカー・コボルト・ドワーフなどの西洋系の地霊も入りこんでいる。
     平家の落ち武者伝説が残る五家荘(ごかのしょう)には、モムノフも出現する。

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