AERA惹句大全集
1996年版



「サラリーマンも途中棄権させてくれ。」
1996年(平成8年)1月8日(月)朝刊 AERA 1.15 No.2広告
   アエラ見出しに「村山退陣表明 一・龍の全面対決へ」とあり。村山富市首相は1/5昼、首相官邸で開かれた連立与党三党の党首、幹事長・書記長会談で首相を辞任する意向を突然表明。1996年度予算編成などが済んだとはいえ、通常国会直前に辞めるとはいかがなものか、という報道がなされる。また、同じアエラに「日本人は働きすぎのウソ」という記事もあり。日本のサラリーマンの仕事量と上記退陣表明をあわせてできたのがこの惹句。
「杉さまは流し目、龍さまは八十二代目。」
1996年(平成8年)1月16日(火)朝刊 AERA 1.22 No.3広告
   1/11の衆参両院本会議で橋本龍太郎自民党総裁が首相に指名された。82代目の総理大臣である。というわけで、杉良太郎の流し目の「目」と八十二代目の「目」をひっかけただけの惹句。
「文春の花田が、朝日の花だ。」
1996年(平成8年)1月22日(月)朝刊 AERA 1.29 No.4広告
   朝日新聞1/18朝刊34面によると、文芸春秋の花田紀凱氏が、1月いっぱいで退社し、朝日新聞社と専属契約を結んで女性誌の編集にあたることになった。それで、「花」で洒落たのが上記惹句。しかし「UNO!」って売れてんのかい。
「住専、許せん、いけません。」
1996年(平成8年)1月29日(月)朝刊 AERA 2.5 No.5広告
   アエラ見出しに「住専の真実:優雅に暮らすジューセン紳士録」などとあり。「セン」で韻を踏んでできたのが上記惹句。
「住民無視専門会社、略して住専。」
1996年(平成8年)2月5日(月)朝刊 AERA 2.12 No.6広告
   アエラ見出しに「住専処理 税金を使わずにすむ方法」などとあり。先週に引き続き住専ネタ。2/5朝日夕刊の一面に「大口融資先、8割が回収困難」などと出ている。この頃、国民の皆さんはかなり住専問題で頭にきていた。
「日本を暗くしてます、オークラ省。」
1996年(平成8年)2月12日(月)朝刊 AERA 2.19 No.7広告
 やはり住専ネタ。アエラ見出しに「超ズサン融資 政府資料の億にゾロゾロ」とあり。監督官庁である筈の大蔵省の無策のつけを国民にまわす、というので世間の皆様怒り心頭。結局で、できたのが上記惹句。
「羽生より強いマングースやーい。」
1996年(平成8年)2月19日(月)朝刊 AERA 2.26 No.8広告
 アエラ見出しに「7冠王羽生1分で数百手見える頭の中」とあり。将棋の羽生は、2/14夕方王将戦で谷川王将を破りついに7冠に輝いた。内訳は、竜王、名人、棋聖、王位、王座、棋王、王将。上記惹句は、蛇の「ハブ」との洒落。
「菅さん、住専資料も蔵から見つけてネ。」
1996年(平成8年)2月26日(月)朝刊 AERA 3.4 No.9広告
 アエラ見出しに「ないものが突然ゾロゾロ、謎のエイズ資料公開:厚生省が「手品師」に豹変した一週間」とあり。2/10朝日新聞朝刊31面見出しに「ないない一転ゾロゾロ:エイズ資料、厚生省書庫から」とあり。それまではないことになっていた資料が、菅さんが厚生大臣になって本気で探したらあっけなくでてきた。そんなら、菅さんの前の大臣は一体なんや、でくの坊か?、っちゅう話やからね。それで、エイズ資料だけでなく、住専の資料も菅さんに探させよう、というのが上記惹句。
「戦い済んで妃がくれた離婚同意。」
1996年(平成8年)3月4日(月)朝刊 AERA 3.11 No.10広告
 アエラ見出しに「王室廃止に飛び火したダイアナ離婚」とあり。朝日新聞2/29夕刊によると、2/28夕方、ダイアナ妃は、チャールズ皇太子の離婚の求めを受け入れた、と発表した。結婚から14年7カ月たっての離婚発表となった。「妃」と「日」を洒落てできたのが上記惹句。
「座り込みだけじゃ、「NO」たりん。」
1996年(平成8年)3月11日(月)朝刊 AERA 3.18 No.11広告
 住専処理へ6850億円(!)の税金投入を盛り込んだ1996予算案をめぐり、新進党は3/4朝から衆院予算委員会の部屋の前でピケをはった。結局3/25夜までピケは続き、予算案は引き続き審議されることになった。この新進党の座り込みにたいして、一言言わずにすませられないアエラ惹句なのであった。
「春なのに、台湾海峡冬景色。」
1996年(平成8年)3月18日(月)朝刊 AERA 3.25 No.13広告
 アエラ見出しに「中台緊張:偶発戦争はあるのか中国ミサイルに打つ手なし:田岡俊次現地報告」とあり。中国の新華社通信は5日に3/8-15まで、台湾の北東と南西部の海に地対地ミサイルの発射訓練をすると発表。3/23の台湾総統直接選挙の投票にむけて独立支持勢力に対する恫喝と見られる。米国が近海に空母を派遣するなど、キナ臭い雰囲気が漂ったが、幸い偶発戦争はおきなかった。この寒い状況に対して放ったのが上記惹句。
「発売してから発禁とはアン・ヘアー。」
1996年(平成8年)3月25日(月)朝刊 AERA 4.1 No.14広告
 最初は、何のことかさっぱり分からなかった。アエラ見出しに手がかりなし。新聞の見出しを見ても「発禁」などでてこない。しかし、ふっと見た週刊誌の見出しを見たらこうあった。「藤田朋子独占未公開醜聞ヌード」。そうそう、そんなことがあった。アラーキーが撮った藤田の写真集で一騒動あった。3/8(金)の朝日朝刊37面のフライデー広告に、「藤田朋子がアラーキーと混浴ヘアヌード初公開!」とあり。同じ日のラテ欄の「ルックルックこんにちは」には「父絶句・・清純藤田朋子が混浴ヘアヌードに!」などとあり。3/15ラテ欄、「ルックルック」では「藤田朋子なぜ沈黙?写真集発禁仮処分にも見切り完売!」。3/18ラテ欄、「ルックルック」では「藤田朋子初会見で会場大パニックの舞台裏」。同日の「モーニングEYE」では「独占映像・なぜ逃げる藤田朋子にとびかう怒号悲鳴」。同日の「ザ・ワイド」では「藤田朋子2分間釈明の謎!!彼女はヌード承知していた衝撃発言」。てな騒動から生まれたのが上記惹句。
「TBS春の新番組「社内ドミノ倒し選手権。」
1996年(平成8年)4月1日(月)朝刊 AERA 4.8 No.15広告
 アエラ見出しに、「TBS「存亡の危機」招く社内抗争」とあり。TBSは、坂本弁護士殺害の直前、オウムに坂本弁護士の教団批判を取材したビデオテープをオウムに見せたことを当初否定していたが3/25になって一転この事実を認めた。社内調査でも否定、国会に招聘された局幹部も「見せていない」と言い張っていたが、それを見事にひっくり返した手際の見事さからアエラ惹句製作担当者が思いついたが、TBSの名物番組「ドミノ倒し選手権」だった。
「象さん、象さん、「不法占拠」がな〜がいのね。」
1996年(平成8年)4月8日(月)朝刊 AERA 4.15 No.16広告
 アエラ見出しに、「沖縄ルポ:「象のオリ」包囲する静かな怒り」とあり。沖縄県読谷村の米軍楚辺通信所の一部用地について苦にと地主との賃貸契約が3/31に切れ、不法占拠状態となった。巨大なオリのような形態をしているので、通信所のアンテナは通称を「象のオリ」という。かれこれ1カ月にわたる不法占拠状態を「ぞうさん」の歌で洒落てみたのが上記惹句。
「妻が言い出したのは夫婦別棲でした。」
1996年(平成8年)4月14日(日)朝刊 AERA 4.22 No.17広告
 アエラ見出しに、「妻がきりだし、夫は逆上「じゃあ離婚だ」:夫婦別姓 間もなく始まるお家騒動」とあり。このころ民法改正問題で、選択的夫婦別姓を取り入れるかどうかで議論が盛り上がっていた。その「別姓」と「別棲」がかけたのが上記惹句。
「裁判長、私はクンバカ者でした。」
1996年(平成8年)4月22日(月)朝刊 AERA 4.29 No.18広告
 アエラ見出しに、「密封された真実 麻原初公判」とあり。4/24に麻原被告の初公判が行われた。この惹句は、初公判より前に書かれたから、こんなことを言ったら面白いぞ、というので考えられたのだろう。それにしても「クンバカ者」って。
「王者巨人、その名前は捨てました。」
1996年(平成8年)4月30日(火)朝刊 AERA 5.6-13 No.19広告
 4/30現在で巨人は5位、勝率.389。しかし、これがあの「メイクドラマ」なる珍妙な英語を日本に膾炙させるペナントレースの始まりなのであった。
「イチローは日産車のリコール対象外です。」
1996年(平成8年)5月13日(月)朝刊 AERA 5.20 No.20広告
 アエラ見出しに、「イチロー不振で番記者大あくび」とあり。また、5/9朝日新聞朝刊一面には「日産105万台リコール」とある。リコールの対象台数としては過去最高だという。まあ、不振とはいえ最終的にはイチローは首位打者になるしオリックスは日本一になった。
「ダイエーは白星の安売り王です。」
1996年(平成8年)5月20日(月)朝刊 AERA 5.27 No.21広告
 アエラ見出しに、「王監督の悲劇「野球道」と商売の狭間」とあり。この広告の載った5/20の時点で、11勝25敗 勝率.306。ダントツの最下位。5/7(火)の大阪日生球場での対近鉄戦の敗戦の後、怒ったダイエーファン150人近くがバスの出入口に座り込み、バスが立ち往生するひと幕もあったという。大阪のダイエーファンというのは南海球団をつぶして福岡にかっさらっていったというので、ダイエーに恨みを持っている南海ファンばっかりだから隙があれば暴れてやろうという輩が多いのであろう。
「「八百長」にハッケヨイ、怒った。」
1996年(平成8年)5月27日(月)朝刊 AERA 6.3 No.22広告
 アエラ見出しには特に記述はないが、5/23朝日新聞朝刊34面によると、「「八百長相撲」の週刊誌記事 協会、小学館を告訴:「根拠なく名誉棄損」」とあり。週刊ポストの執拗な八百長攻撃に相撲協会の堪忍袋もついに破れてしまったようだ。5/22に財団法人日本相撲協会は「角界粛正手記」と題して、元大鳴戸親方の手記を連載した「週刊ポスト」の発行元の小学館と同社の社長と週刊ポストの編集人を東京地検に名誉棄損で告訴した。週刊ポストのほうはというと、5/27の広告を見ると、「本誌を告訴の相撲協会へ! 横綱・曙これが夏場所囁かれた「疑惑の星取表だ」」とこちらも一歩も引く構えを見せていない。
「鳩船ツアーは乗客募集中です。」
1996年(平成8年)6月3日(月)朝刊 AERA 6.10 No.23広告
 アエラ見出しに、「鳩船新党:兄と船田、菅のソフトクリーム作戦」とあり。このころ、鳩山新党の旗揚げが政界の話題に。この年の9/28に鳩山兄弟と菅氏は民主党の結党大会を開いた。結局、船田氏は民主党には参加しなかった。AERA惹句によれば、船田氏もツアーの主催者だったのに。
「聖子、リポーターに逢いたくて。」
1996年(平成8年)6月9日(日)朝刊 AERA 6.17 No.24広告
 アエラ見出しに、「松田聖子 30代女性が熱愛する理由」とあり。当時流行っていた松田聖子の曲「あなたに逢いたくて」にひっかけてできたのが上記惹句。
「総務部行って、八千万円もらおう。」
1996年(平成8年)6月17日(月)朝刊 AERA 6.24 No.25広告
 アエラ見出しに、「高島屋総務部が10年続けた汚れ仕事」とあり。朝日新聞6/9朝刊31面に「高島屋、組長らに8000万円:前総務部長ら5人逮捕」とあり。高島屋の幹部社員らが、株主総会対策で暴力団会長らに8000万円を渡していたとして、大阪府警捜査四課と東署は商法違反で高島屋前取締役総務部長らを逮捕した。この惹句に対して、「株式会社総務部」という企業から、アエラ編集部に対して「総務部という名で営業しているので、このキャッチフレーズは迷惑である」というクレームがついたらしい。詳しくはこちらを。
「「ミスター5%」が銅したの。」
1996年(平成8年)6月24日(月)朝刊 AERA 7.1 No.26広告
 アエラ見出しに、「住友商事出世頭「浜中」の良すぎる評判」とあり。朝日新聞6/14夕刊1面に「住商、1960億円の損失:前部長が銅不正取引:やり手、「5%男」の異名」とあり。住友商事の秋山富一社長は6/14、緊急に記者会見し、同社の銅地金取引の責任者だった浜中泰男が10年間にわたって裏帳簿を作って損失を隠し、約18億ドルの損失が出た、と発表した。浜中前部長は1975年から一貫して銅地金ディーラーとして働いてきた。住友商事は銅取引額が全世界の約5%を占め、浜中前部長は銅ディーラー業界では「5%の男」と呼ばれていたという。「どうしたの」と「銅」をかけるという極めて安直な方法でできたのが上記惹句。
「景気はもうチョベリバじゃない。」
1996年(平成8年)7月1日(月)朝刊 AERA 7.8 No.27広告
 アエラ見出しに、「景気回復:第三次ブランドブームの異常」とあり。朝日新聞7/1夕刊2面に「景気回復、緩やかに持続 支店長会議で日銀総裁見解」とある。まだまだ世間には不安が多いが、一時期のどん底を脱したというところか。しかし、この惹句でもの悲しいのは流行語「チョベリバ」ですな。
「客をアナどっちゃあいけません。」
1996年(平成8年)7月8日(月)朝刊 AERA 7.15 No.29広告
 アエラ見出しに、「2カ月前なら半額、大宣伝の陰で苦情殺到:ANA取れない割引航空券の裏操作」とあり。7/27朝日新聞朝刊第一面に「「割引券に制限、周知不十分」航空3社、不当広告の疑い 事前購入用 公取委が聴取」とあり。広告にデカデカと「50-10%割り引きする事前購入券」とうたっているのに、その広告の下のほうに「席には限りがあります。」とちょろっと書いているだけ。これが問題となった。しかし、惹句の洒落と見出しの洒落が見事に「あなどる」でかぶっているのに、一顧だにしない剛胆さがさすがアエラだ。
「五輪はサッカーすることに意義がある。」
1996年(平成8年)7月14日(日)朝刊 AERA 7.22 No.30広告
 アエラ見出しには特に記述はないが、表紙写真が前園。この後、21日になんとあのブラジルに日本チームは勝利した。奇跡であり、まぐれではあるがよくがんばった。しかし、「参加」と「サッカー」をかけるという稚拙な洒落がこのように大々的に世間にばらまかれていいのだろうか。嗚呼。
「暗証番号O157変えました。」
1996年(平成8年)7月22日(月)朝刊 AERA 7.29 No.31広告
 アエラ見出しに、「食中毒というより赤痢並みの伝染力だ:「O157」家庭内二次感染が心配」とあり。この夏、大阪の堺市での流行に代表される、O157による被害が多発した。堺市では患者は6000人を越え、死亡者も出ている。この被害に対してAERAが放ったのが、いささか意味不明な惹句。「暗証番号をO157に変えた」のか「暗証番号をO157から他のものに変えた」のか、これでは分からない。せめて、意味の通る日本語を書いて欲しい、というのは過ぎた願いだろうか。
「眠いはずだ、朝まで生五輪。」
1996年(平成8年)7月29日(月)朝刊 AERA 8.5 No.32広告
 アエラ見出しに、「五輪舞台裏:「夢リンピックも問題」の言葉狩り」などとあり。アトランタオリンピックは、現地時間の19日午後8時45分に始まった。それにひっかけたのが上記惹句。「朝まで生云々」という惹句はすでに前にある。1994年(平成6年)11月7日(月)朝刊 AERA 11.14 No.46広告での「お父さんは、朝まで生パソコン。」がそれ。しかし、もう1995年ともなると、「朝まで生テレビ」でもないだろうに。テレ朝から「最近視聴率落ちてきてさあ、またアエラの広告で取り上げてよ」などと泣きつかれたのだろうか。
「今日も出勤、「自分をほめてやりたい」。」
1996年(平成8年)8月5日(月)朝刊 AERA 8.12 No.33広告
 言わずと知れた、アトランタオリンピック女子マラソンで銅メダルを取った有森選手の名台詞「自分をほめてやりたい」の本歌どり。大会10日目の7/28の競技で見事三着でゴール。朝日新聞7/29朝刊一面によれば、有森選手のコメントは「初めて、自分で自分をほめたいと思いました。」
「さくら、あばよ。御前さまンとこだ。」
1996年(平成8年)8月11日(日)朝刊 AERA 8.19・26 No.34広告
 アエラ見出しに、「追悼 渥美清さん」とあり。朝日新聞8/8朝刊一面によると、渥美清さんが8/4にガンで死去していたことが8/7にわかった、とある。既に亡くなっている笠智衆の御前さまにかけて作ったのが上記惹句。
「泥酔おじさん、奇跡のバックホーム。」
1996年(平成8年)8月26日(月)朝刊 AERA 9.2 No.35広告
 なんのことだか、最初はよくわからなかったが、どうも夏の高校野球の決勝戦の出来事にひっかけてあるらしい。決勝戦は松山商 対 熊本工。9回裏、1点差で2アウトと土壇場に追い込まれた熊本工は、ホームランで同点に。そして勢いに乗る熊本工は10回裏1アウト満塁のチャンス。打球はライトへ。誰もが熊本工のサヨナラ勝ちを確信したが、なんとライトからの好返球は三塁走者を見事刺し、ダブルプレーでチャンスは一瞬で消えた。ピンチの後にチャンスあり、で結局11回の表に松山商は3点をあげて熊本工を振り切った。この、ライトからの好返球が「奇跡のバックホーム」と話題になったのである。すっかり忘れていた。この「奇跡のバックホーム」を、酔っぱらいのオッサンが記憶がなくなる程に飲んでも無意識に無事、家に帰り着いている現象にかけたのが上記惹句。
「ソフトクリームも季節外れになりました。」
1996年(平成8年)9月2日(月)朝刊 AERA 9.9 No.36広告
 アエラ見出しに、「新党騒動:鳩山由起夫、創価学会幹部が極秘会談」とあり。鳩山新党をさして「ソフトクリームみたい」と言い出したのは中曽根元総理。5/27の自身の78歳の誕生日を祝う会で、鳩山新党について「愛とか、友情とか、美とか、ソフトクリームみたいな話ばかり。あまりにも甘っちょろすぎる。お天とうさまが出たら消えちゃうんじゃないか。」などと話したという。夏も終わろうという時節、そのソフトクリームも季節外れだ、というのが上記惹句。しかし、羽田さんの新党の名称が「太陽党」というのは、ソフトクリームを溶かそうという意味なんだな、きっと。
「そうよ、私は蛇遣座の女。」
1996年(平成8年)9月9日(月)朝刊 AERA 9.16 No.38広告
 アエラ見出しに、「小室哲哉・華原朋美、江口洋介・森高千里・・・相性はどうなる:「星座は12か13か」星占い業界大混乱」とあり。突如あらわれた蛇遣座が話題をさらった。しかし、12星座と13星座の争いに果たして決着がつく時はくるのだろうか?
「先生が選挙区をハシリュウ、ハシリュウ。」
1996年(平成8年)9月16日(月)朝刊 AERA 9.23 No.39広告
 アエラ見出しに、「総選挙だ:ルポ 岡山4区橋龍苦戦説は本当か」とあり。9/27の臨時国会の冒頭、衆議院は解散された。総選挙は10/8公示-10/20投票。初の小選挙区(以下略)制での選挙で、橋本首相の立つ岡山4区は、新進党の加藤六月との一騎うち。どちらが勝つか注目された。上記惹句は「走る」と「橋龍」の洒落。
「霞が関はノー人・ノー乱。」
1996年(平成8年)9月23日(月)朝刊 AERA 9.30 No.40広告
 アエラ見出しに、「野茂ノーヒット・ノーランの秘密」とあり。9/17コロラド州デンバーのクアーズ・フィールドでの対ロッキー戦でノーヒットノーランを達成した。この球場は、標高1600mの高地にあって、打球が飛びやすいのだそうだ。その球場でノーヒット・ノーランとは恐れ入った、との声しきり。これに、霞ヶ関の改革が盛り上がに欠けるところを引っかけたのが上記惹句。
「引退試合はラブゲームですか。」
1996年(平成8年)9月30日(月)朝刊 AERA 10.7 No.41広告
 アエラ見出しに、「伊達公子が始めるお茶、料理、陶芸」とあり。9/24にプロテニスプレーヤーの伊達公子は記者会見し、今季限りで引退すると発表した。四大大会ベスト8以上が六度と輝かしい実績を残し、惜しまれながらの25歳の引退。巷間には俳優の中井貴一との結婚説も流れた。その噂にのってできたのが上記惹句。
「公約破りは、メイワク・ドラマです。」
1996年(平成8年)10月7日(月)朝刊 AERA 10.14No.42広告
 アエラ見出しに、「総選挙:・「政治家はウソつくな」街頭で50人に聞く」とあり。10/20の衆院選投票日に向けて選挙報道が盛り上がりつつある。また、10/6の中日戦で勝った巨人はセ・リーグ優勝を決めた。一時は首位に11.5ゲーム差をつけられたが、それを飛び越しての奇跡的な優勝。長嶋監督が言い出したとされる「メークドラマ」がついに完結した。この「メークドラマ」を洒落て、選挙戦にからめたのが上記惹句。
「安心をお届けする「比例区保険」発売中。」
1996年(平成8年)10月13日(日)朝刊 AERA 10.21 No.43広告
 アエラ見出しに、「総選挙:比例区が生む代議士カースト制度」とあり。小選挙区でおちても比例区があるさ、という制度の抜け穴が話題となりつつある。このことは、選挙後にさらに議論の的となった。今回の選挙では、小選挙区と比例区にかけもち立候補した人数は566人。そのうち、84人が小選挙区で落選したが、比例区で復活当選した。このかけもち立候補については、次号のアエラ惹句も噛みついている。
「落選しても当選するヒデェー区。」
1996年(平成8年)10月21日(月)朝刊 AERA 10.28 No.45広告
 アエラ見出しに、「「小選挙区制は今回で終わり」説の真偽」とあり。今回の惹句もかけもち立候補についてのもの。しかし、報道も世間の人たちも、この選挙については「小選挙区制で死票が多い」という事と、「掛け持ち立候補で小選挙区で落ちても比例区で当選するのはおかしい」という事、この二つの事の両方ともに怒っているようだったが、私に言わせればこの二つともに同時に怒るのはおかしい。かけもち立候補導入の目的は「死票を減らす事」なのである。かけもち立候補の制度がもしなければ、復活当選した議員への投票は死票になるところだった。それがこの制度で死票にならずにすんだのである。小選挙区制の信奉者なら、「小選挙区で落ちて比例区で当選はおかしい」というだろう。そして、「比例区などやめてしまえ」というだろう。逆に、小選挙区制に反対し死票を減らそうとする人なら、「死票が多すぎる」というだろう。そして、「小選挙区をやめて比例制にしてしまえ」というだろう。つまり、どっちか一方の事だけに怒るなら話は分かる。しかし、両方ともに怒ってみせるというのはどういうことなのだろうか?あるいは、単に「昔の中選挙区制がやっぱりよかった」という心情なのだろうか。それなら、「小選挙区で落ちて比例区で当選」というのは、中選挙区制なら、「最下位で当選」ぐらいの意味で、そんなに目くじらをたてる程のことでもあるまい。
「阪神は来年、本拠地を失楽園とします。」
1996年(平成8年)10月28日(月)朝刊 AERA 11.4 No.46広告
 アエラ見出しに、「定年後恋に狂う「失楽園族」急増中」とあり。日経新聞連載の渡辺淳一の浮気小説「失楽園」が大流行。また、阪神は54勝76負で堂々の最下位。この二つを絡めた、もう一つ切れ味のない惹句がこれ。しかし、本拠地を失楽園とするというのは、来シーズンの最後は、阪神球団がチンポ突き刺したまま心中するっちゅうことか?意味はよくわからんが。
「国会の猿岩石は「離党の旅」続けます。」
1996年(平成8年)11月4日(月)朝刊 AERA 11.11 No.46広告
 日テレ「すすめ!電波少年」でのユーラシアヒッチハイクの旅から猿岩石が十月に帰国。一躍人気者になった。また、新進党では、高市早苗や畑恵など離党が相変わらず続く。この二つの話題をひっかけたのが上記惹句。朝日新聞11/20夕刊15面によると、猿岩石がタイ-ミャンマー間とミャンマー-インド間で飛行機に乗っていた、と非難されている。しかし、タイ-ミャンマー間もヒッチハイクで行かないと納得しない視聴者たちとは一体何様であろうか?ほぼ「死んで来い」というのに等しいと思うのだが。
「橋本さん、背中の龍が泣いています。」
1996年(平成8年)11月10日(日)朝刊 AERA 11.18 No.48広告
 アエラ見出しに、「派閥に押し切られた橋龍内閣の弱腰」とあり。11/7に橋本龍太郎自民党総裁が首相に再選され、第二次橋本内閣がスタートした。橋本首相の背に龍の彫り物があるかどうかは、私は知らない。
「サツに言うなよ、指きりゲンマン。」
1996年(平成8年)11月18日(月)朝刊 AERA 11.25 No.50広告
 アエラ見出しに、「狂言誘拐デザイナー小田嶋 謎の人生」とあり。11/14朝日新聞朝刊39面に「自分の指送り誘拐偽装」とあり。元証券マン殺人事件に関与して、捜査の手が伸びてきたので狂言誘拐で逃げのびようとしたらしい。狂言発覚のきっかけは、自分で切った指の治療を偽名で受けたため。小田嶋を運んだ救急隊の隊員は「指がなくなったのにもかかわらず、惜しい表情を見せず、こだわっている様子がなかったので不思議に思った」と話している。
「岡光さん、次官ですよ。」
1996年(平成8年)11月25日(月)朝刊 AERA 12.2 No.51広告
 アエラ見出しに、「ふざけるな役人:厚生省:岡光元次官「論際」「ツムラ」とも濃密交際」とあり。この岡光元次官となつかしのテレビドラマ「時間ですよ」の冒頭での堺正章のきめ台詞「おかみさ-ん。時間ですよ」をかけたのが上記惹句。結局岡光元次官は12/4収賄容疑で逮捕された。
「今年の忘年会、濁り酒やめます。」
1996年(平成8年)12月2日(月)朝刊 AERA 12.9 No.52広告
 アエラ見出しに、「たかるな役人:接待の巣窟 東京・向島の高級料亭」とあり。岡光元次官を中心とする厚生省の役人に対する彩福祉グループの小山容疑者の接待攻勢が話題となった。
「日本人には黄色人種と汚職人種がいます。」
1996年(平成8年)12月9日(月)朝刊 AERA 12.16 No.53広告
 アエラ見出しに、「厚生省出向前課長は小山のパシリ」とあり。相変わらず厚生省=彩福祉グループ汚職ねた。しかし、なんともコメントのしようがない惹句だな。
「おごられる者、久しからず。」
1996年(平成8年)12月15日(月)朝刊 AERA 12.23 No.54広告
 この「おごられる者」は、厚生省汚職にもかけてあるのだろうが、女子高生の援助交際もひっかけてあるらしい。アエラ見出しに、「女子高生:援助交際、コギャル文化もう終わり」とあり。おごる方にも問題あるとは思うが。
「新しい香港つクリスマス。」
1996年(平成8年)12月23日(月)朝刊 AERA 12.30-1.6 No.1広告
 アエラ見出しに、「香港カウントダウン:6百30万人の不動産熱」とあり。1997年7月の香港返還にむけて、不動産ブームがおきているらしい。しかし、「ホンコン作り(ス)ます」言われてもなあ。香港返還とクリスマスは全然関係がないので、上記惹句は実は洒落になっていないのではないのか。11/25の「岡光さん、次官ですよ」なら岡光という言葉と次官という言葉はひとつながりの言葉だから惹句として成立しているとは言えるが、香港とクリスマスは関係がないので、だから「新しい厚生省つクリスマス」でも「新しい巨人軍をつクリスマス」でも「新しい宗教をつクリスマス」でもなんでもよいことになるではないか。 

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