ニセ元首相の顔新しい国連中心外交について

新しい国連中心外交について

 冷戦の終結以来、国際世界はますます相互の結びつきを深めています。その深まりにつれて、ますます国際連合の役割は大きくなっています。米ソ両超大国の深刻な対立はなくなったとはいえ、ボスニアやソマリアなどの地域紛争は錯綜を極めていますし、二酸化炭素排出の抑制といった環境問題など、世界中の国々の知恵を集めなければ解決できないであろう新たな問題が生じているのです。私達は、このような世界情勢の中、国際貢献をより大きくするために安全保障理事会の常任理事国となるべく働きかけております。

 国際連合の役割が大きくなることは、結構なことでありましょう。そのために我が日本もできるだけの力をお貸しすることにやぶさかではありません。しかし、一方危惧することもないではありません。現在、議院制民主主義を標榜する国では、ほとんどの場合二院制をとっています。米国では上院と下院、日本では参議院と衆議院というように。二つの院を設けることで、お互いにチェックアンドバランスを取ることを期待しているのです。しかるに、国際連合に相対する組織や機構は現在のところ存在しません。

 これは、現在のところでは杞憂として笑い飛ばされてしまうことでありましょうが、もしや、国際連合が次第に力を増していくとして、ひょっとして独裁的な世界政府となることはあり得ないのだろうか。今現在は、超大国としてアメリカの存在がありますから、国際連合が唯一の強大な権力組織になることなど想像もつきませんが、いつか現在の大国が相対的にその国力を落とし、国際社会間の調整役たる国際連合が間隙をついて国際世界の最大の権力機構となってしまうことも考えられます。もちろん、これはとても現実化する可能性の低い事態にすぎないのではありますが、さりとて最悪の場合に備えて行動することがなければ政治活動とはいえません。

 要は、チェックアンドバランスを取ることができる国際連合とは別の組織を作ることです。国際連合を衆議院とするならば、参議院にあたる機構を設けるわけです。

 では、いかにしてこの新機構を発足させるのか? 日本は、1956年の国際連合への加盟以来「国連中心外交」を唱え、実践してきました。この「国連中心外交」という言葉に大きなヒントが隠されていたのです。私たちは、「国連」と国際連合を呼びますが、一つ大きな事実を忘れています。「国連」は必ずしも「国際連合」を指すとは限らない、という点です。そう、もうお分かりになった方も多いと思いますが、国際連合に先立つ国際組織である、国際連盟も「国連」と略すことが可能なのです。

 第一次世界大戦後の1920年にスイスのジュネーブに発足した初の国際平和機関たる国際連盟も、大戦間の緊張緩和や軍縮に成果を上げたとはいえ、第二次世界大戦の勃発を防ぐことができず、1946年1月に国際連合の第一回の総会がロンドンで開かれると雪崩をうって脱退希望国が生じ、同年の4月の総会ではこれら脱退希望国は全て脱退してしまいました。残ったのは、本部のあったスイスと永世中立国のオーストリアのみ(オーストリアは後脱退)。現在ではスイスと、台湾、モナコ、バチカン市国、トンガの国際連合には未加盟の5国が加盟しています。加盟国の減少のため、発足当初の「世界平和の実現」という理想から離れ、現在は参加5カ国間の親睦が主な目的となっています。昨年の総会の議題は「カジノ経営のノウハウ」と「パンの木の実の調理法」でした。

 我々の構想は、日本が国際連盟に再加盟し、この国際連盟を発足当初の目的に沿った形に戻るようにイニシアティブをとり、国際連合とチェックアンドバランスを取ることのできる組織にしていこうとするものです。無論、わたしたち日本は国際連盟への再加盟にともなって国際連合を脱退するつもりはありません。二つの組織に同時に所属する予定です。これは、二つの院に同時に議員を送り出す政党のことを考えれば、別段奇異な事ではないはずです。来年1998年は、日本が国際連盟を脱退してちょうど65年目にあたります。この節目の年に、私たちは国際連盟に再加入し、老朽化が目立つジュネーブの本部ビルを東京湾の埋め立て地に移転するように総会に働きかける予定です。

 しかし、再加盟と東京への本部移転はほんの始まりにすぎません。本当の問題は、いかにして加盟国を増やしていくかなのです。この難問については、特効薬をまだ見いだしてはいませんが、現在アイデアとしてあるのは、2001年に対馬沖で日本海海戦の再現シミュレーションを国際連盟軍(League of Nations 軍)対 国際連合軍(United Nations 軍)で行うというものです。もし、国際連盟軍が勝てば世界中の国々も連盟の力を認め加盟数も増えるに違いありません。まさに「国際連盟の興亡、この一戦にあり!」です。Z旗を上げ、不退転の決意でLN軍は戦地に赴くことでしょう。

 他にも、加盟国を増やすアイデアがあれば是非ともうかがいたい。国民の皆様の知恵を寄せていただきたいのです。

******************************
戻る