ニセ前首相の顔オリンピック開催都市誘致運動に対する提案

オリンピック開催都市誘致運動に対する提案

 オリンピックが五輪招致疑惑に揺れています。ソルトレークシティー冬季オリンピック招致委員会による買収工作に関して1999年1月24日IOCは、疑惑の6委員の罷免を発表しました。ソルトレークシティーの招致委員会は開催都市決定の投票を有利にするために、現金や、医療費、旅行費用などをこれらの委員たちに提供したということです。オリンピックが金のなる木と変貌したのは、1984年のロサンジェルス大会がきっかけだったといいます。大会ごとに開催のための設備の建設などの費用が膨らみ、開催地の負担が増したため、1984年の大会には開催地に立候補する都市がしばらく見つからなかった程、オリンピック開催は魅力のないものとなっていました。しかし、ロサンジェルス大会の実行委員長ユベロス氏がこれまでの国や自治体からの出費による運営方式を根本的に改め、民間からスポンサーを募り運営するという方式をとってから事情は一変しました。放映権獲得をめぐって各国テレビ局などから巨額の金が舞い込むようになり、「オリンピックは儲かる」ということが共通認識となったのです。この結果、立候補者がゼロだった時代が嘘のように、世界中の数多く都市が開催地になろうと立候補し、誘致運動を繰り広げたのでした。そして、誘致運動が過熱し、結果として今回のような不正行為が表面化してきたのです。

 では、こうした不正な誘致運動を防ぐにはどうすればよいのでしょうか。問題なのは、これまでの「オリンピック誘致運動」がエキシビジョン競技だった点だと思われます。以前行われた「野球」など、通常のエキシビジョン競技は、本大会開催中に大会開催地で行われますが、この「オリンピック誘致運動」は、競技の開催場所も開催時期も周知されておらず、そのために観客の動員が極端に少なくなり「密室での争い」と非難を浴びる結果となったのではないでしょうか。どんなスポーツにおいても観客の視線は重要です。同じ対戦相手と競技する場合にも、興奮した数多くの観客が存在する場合と、観客がいない場合を比較してみれば、やはり前者のほうが競技に対するモティベーションが上がることは間違いありません。観客が少なければ、競技者同士にもなれ合いの気運がながれ、ひいては不正の横行を促す結果になってしまうのです。我々のIOCに対する提案は、一刻も早く競技ルールを整備して「オリンピック誘致運動」をオリンピックの正式種目として認定し、オリンピック本大会においてこの競技を実施する、というものです。

 では、この競技のアウトラインに関する我々の提案を公表しましょう。まずは競技への参加の方法等について。


  1. オリンピック誘致運動競技実行委員会(以下、実行委員会)は、各種競技場の数や選手村建設など、オリンピック開催候補地としての最低限の基準の取り決める

  2. ある大会の開催地として都市が立候補を表明する場は、その大会より2つ前の大会(8年前)の開会式とする

  3. 実行委員会は立候補した都市が開催に必要な最低限の基準を満たしているか調べ、条件を満たしていれば候補地として承認する。承認の場は立候補を表明した大会の閉会式とする

  4. 承認された開催候補都市は、開催を予定する大会よりも一つ前(4年前)に開催されるオリンピック本大会において行われる競技「オリンピック誘致運動」に代表選手を一名選出し、派遣する。

  5. この「オリンピック誘致運動」競技には次大会の候補地代表選手以外は参加することはできない。

  6. この「オリンピック誘致運動」競技において最も優秀な成績をおさめた競技者を擁する都市が次のオリンピック開催地となる。
 次に、競技の具体的な内容についての我々の提案を公表します。この競技の手本としたのは、近代オリンピックの父、クーベルタン男爵が発足に関わったという「近代5種」競技です。「近代5種」とは馬術、フェンシング、射撃、水泳、クロスカントリーの総合成績で競う複合競技です。スポーツの各競技の過度の専門化を憂えたクーベルタン男爵は、バランスのとれたスポーツマンを育成するためにこの競技を制定したといいます。この5つの競技を集めるにあたって基準となったのが、軍隊の斥候兵の役割。敵陣の偵察を行う為に必要な能力という観点からこの5つの種目が選ばれたということです。

 今回新しく「オリンピック誘致運動」競技を正式種目とするにあたって、我々もクーベルタン男爵同様バランスのとれたスポーツマン育成重視の観点にたち、5種類の種目を組み合わせた複合競技を考えました。これら5種の種目を選ぶにあたって基準としたのは「ネゴシエーター」の職務です。オリンピックに限らず、国際的に大きなイベントを誘致し、円滑に運営するにあたって最も必要となるのは、多方面からの要求、要望、提案、批判等を、ねばり強い交渉でまとめあげる「ネゴシエーション」の能力でしょう。この能力の大小を問うことが、オリンピック開催地を選ぶにあたって極めて重要であることは論を待たないところであります。選ばれた5種目は以下の通り。


オリンピック開催誘致運動競技種目
  1. 演説

  2. プレゼント合戦

  3. 早食い競争

  4. パーティージョーク大会

  5. マラソン


 第一の種目は「演説」。雄弁術がネゴシエーターに必須の能力であることは万人の認むるところです。古代オリンピックにおいて「演説」は正式種目の一つでありました。

 第二の種目は「プレゼント合戦」。適切な贈り物ができることもまたネゴシエーターには必要でありましょう。ちょっとした贈り物で交渉相手の剣呑な気持ちを和らげることもまた重要な能力なのですから。

 交渉事においては公式の協議の場とともに、いやそれ以上に相手との会食が大きな役割を果たすことがあります。緊張の連続する協議の場を離れ、ふっと気を抜いた時こそ、相手の本当の狙いを探り出すチャンスなのです。こんな重要な場で食べるスピードが遅くて相手と満足に話もできないようでは困りもの。よって、第三の種目は「早食い競争」に決定。

 第四の種目は第三の種目と同じように会食の場で効果を発揮するテクニックである「パーティージョーク」。一つの笑いによって交渉相手の心の緊張をほぐし、行き詰まった会議の状況を打開するというのはよくあることです。

 最後の種目は、なんといっても「マラソン」。最終的には体力が交渉において最も重要なものです。第二次世界大戦終結時のいくつかの重要な国際会議において、スタリーンが病の為に体力の落ちていたルーズベルトを押しまくり有利な条件を勝ち取ったのは史上名高いところです。

競技実施の詳細については以下の通り。


詳  細
1. 演 説


2. プレゼント合戦


3. 早食い競争


4. パーティージョーク大会


5. マラソン


この最後の種目の「マラソン」がオリンピック本大会のラストの競技となった場面を想像して下さい。閉会式の直前のゴールインによって次大会の開催地が決まる。こんなドラマチックで手に汗をにぎる幕切れがあるでしょうか。オリンピック誘致運動の不正をなくし、かつ今以上にスペクタクルあふれ魅力ある大会の幕切れを約束する.....。このように一石二鳥なオリンピック改革案を実現するために、国民の皆様の御理解と御協力をお願いいたします。

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