ニセ前首相の顔学級崩壊について

学級崩壊について

 現在、我が国の教育制度の在り方に対して大きな問題が突きつけられています。その問題とは、ご存じかと思われますが「学級崩壊」です。学校、特に小学校低学年のクラスにおいて、授業中に生徒達が私語を全く止めず、席につかずに歩き回る等、通常の授業ができない状態にまでいたることを一般に「学級崩壊」と呼んでいます。この「学級崩壊」現象が現在、我が国の学校で広く生じているというのです。これまで、我が国の教育制度については、大学など高等教育に関してはともかく、初等教育では世界的にみてもつねに優秀であるとされてきたのでありますが、この評判ももはや風前の灯火といった有様なのです。

 この「学級崩壊」という言葉が一般的になったきっかけは、日本テレビ「ドキュメント97」1997年4月6日放映「学級崩壊」という番組だったということであります。少なくとも2年ほど前から、この現象は顕在化しつつあったわけですから、つい最近突然生じた一過性のものではないことは明らかであります。これまでも新米の教師など経験の少ない先生がクラスの運営に失敗するケースなどは見受けられたのですが、現在特に「学級崩壊」と呼ばれている現象に特徴的な事は、これまでは特段の問題もなく学級を運営してきた経験あるベテラン教師の担当するクラスにあっても見られるという点にあります。教える能力や、人格面で、大きな問題はないと思われていた教師にあっても、学級の運営がなりたたなくなってしまうケースがあるということなのです。

 何故、現在このような問題が浮上してきたのでありましょうか。いろいろな原因が世上で取りざたされています。曰く「最近の子供は集団生活ができない」、曰く「親の子供に対する厳しさがたりない」、曰く「情報化社会となり、子供の知識が増えたため、先生の権威が失われている」等。子供を巡る状況が変化した結果、じっと長時間座って他人の話を聞く能力が劣る生徒の数が増えているのは確かでありましょう。実際にそういう児童に対応している先生がたの苦労は察して余りあります。とはいえ、子供の周囲の状況を30年前に戻すことは現実には不可能でありますし、親のしつけを厳しくすることを単に訴えても、どれほどの効果があるかは疑問です。また、たとえ何がしかの効果はあるとしても、既に学校に入っている児童たちについて、今すぐに状況が好転するわけではありません。勿論、子供の教育に関して学校だけを重視するのではなく、より広いレンジで状況をよりよくしていこうとする観点は必要ではありますが、やはり、何はさておき学校制度の見直しが焦眉の急であるのは、----------対症療法と言われるかもしれないが-------- 否定できないように思われます。

 では、「学級崩壊」という現象に関して、現在の学校制度における何が一番の問題なのでありましょうか。やはり、最も大きな関わりがあるのは、40人学級制だと思われます。多少の異同があるとはいえ、現在の小学校では、基本的には40人前後の生徒を1クラスにまとめ、これを初等教育の基本単位としています。戦後に新たに教育制度を作りあげて以来、様々な問題があったとはいえ、曲がりなりにも1クラス40人の単位でやってきたのですが、50年あまりが過ぎ、ついに制度疲労が極限に達してしまった、という観があります。50年前とは大きく性格を変えてしまった子供達40人を一つにまとめ、学級にまとめあげるというのは、やはりかなり困難な仕事となってしまったのではないでしょうか。

 しかし、私が申し上げたいのは、小学校の学級の定員を全国一律現行より少なくせよ、ということではありません。よく学級の人数制度の改革についての議論で、「とにかく現行よりも少人数のクラスを標準にしたほうがよい」という意見が出されますが、これには賛同しかねる面があります。学校、時に初等教育を司る小学校は、単に知識を伝達する場であるだけでなく、社会生活をしていく上での基本的な自己規律を習得する場でもあるのです。その面から見れば、少人数の学級はむしろ大人数の学級よりも劣っているとも言えます。「社会生活」を学習する場としては、より実際の「社会」に近い大人数の学級のほうが適切であると思われるからです。

 しかし一方、「40人学級」が教師の手に負えなくなり「学級崩壊」が起こるケースが既に現実のものとなっています。一体、少人数学級と大人数学級のメリットをうまく取り入れる方法はないものでしょうか。

 もう一度、40人学級制度の問題点を考え直してみましょう。「全国一律に学級の単位を40人とすること」、この制度の問題点は、人数の多少に存するのではなく「全国一律」というところにあるように思われるのです。教師の学級運用能力も個人によって差があります。大人数のクラスでも少人数のクラスでも上手くまとめる事のできる先生もいるでしょう。一方、多くの人数をまとめることはあまり得意ではないが、少人数のクラスならば力を発揮するタイプの教師もいます。逆に、大人数の生徒を全体的に引っ張っていくのは上手いが、個人個人を相手にした細かい指導はあまり得意でないという教師もいるでしょう。このように、様々な能力の違いのある教師がそれぞれの学級を担当しているのに、全国一律に40人と決まっていることが、学校全体の硬直化を招き、ひいては学級崩壊の遠因になっているのではないでしょうか。もっと、学級を構成する人数に対しては弾力的な運用が求められているのです。

 我々の小学校制度改革案では、学級を作るにあたり、あらかじめ人数を決めておくという定員制度を放棄しました。詳細は以下の通り。

小学校においては、やはり集団生活になじむことを重視し、扱う生徒数が多い教師を優遇して大人数の学級が増えるように奨励することとしました。この制度を導入することにより、より多くの大人数学級の実現と同時に、各教師の資質にあった学級構成を両立できると思われます。この改革案の実現の為には、大きさを自由に変えることができる教室をもつ校舎への改築など、解決しなければならない問題もありますが、教育改革によってよりよい我が国の将来を築くために、皆様の御理解と御支持をお願いしたのです。

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