ニセ前首相の顔新しい紙幣の発行について

新しい紙幣の発行について

 西暦2000年までいよいよ3ヶ月をきりました。あたらしい千年紀を記念し、我が国では新しく二千円紙幣を発行することとしました。

 この新しい紙幣を作るにあたって、我々は新時代にふさわしい、革新的なものを望みました。では一体、紙幣にとっての革新とはいかなるものでありましょうか。物々交換の時代から、現在の紙幣を中心とする経済システム時代まで、通貨の進化は、「重さに対していかに交換価値を高めるか」の追求でありました。古代の巨大な石の通貨や、重たい金属を用いた通貨と現在の極めて軽い素材である紙を使用した紙幣を較べてみれば、その可搬性の高まりは容易に首肯されるところでありましょう。さらに、クレジットカードや電子取引の普及によって、この軽量化の傾向が極限まで高まることでありましょう。

 では、この軽量化をより押し進め、これまでにないほど軽い紙幣を作ることが、革新的な行為でありましょうか?我々はそうは考えませんでした。上にあげた、クレジットカードや電子取引と重さで競っても、いかに軽い紙とはいえ交換価値でみればかなう筈はありません。しかし、そのような機械的な性能競争の中で、何か忘れられてしまったものはないでしょうか?その忘れられた何かを、今一度紙幣に取り戻すことこそが、革新であると我々は考えたのです。

 その「忘れられた何か」とは、思わず所有したくなる、思わず使いたくなる優れたデザインであり、カラーではないでしょうか。誰しも、「何故紙幣は同じ色をしているのだろう」と疑問に思ったことがある筈です。これまで、同一価値の紙幣は常に同じ色をしていました。今までにないカラフルな紙幣が欲しいというニーズに答えるため、新しい二千円札は今までにないトランスルーセントな紙に、ブルーベリー/グレープ/タンジェリン/ライム/ストロベリーの5色を用意しました。


新二千円札(ブルーベリー)。肖像は光源氏

千円札の上に新二千円札(ブルーベリー)を重ねたところ。
透けているのがよくわかる

カラーバリエーション


 なお、ニセ札については、現行の紙幣においては刑法148条を持って提訴していますが、この新しい二千円札については類似品による消費者の混乱を防止する「不正競争防止法」を根拠に提訴することとなります。これまでの刑法では、一見しただけでは区別がつかないほどの類似性がなければ罪に問えなかったのに対し、「不正競争防止法」を根拠にした場合には、「類似性によって消費者が両紙幣を混同する,あるいは,日本銀行が容疑者と何らかの資本関係・提携関係等を有すると誤認する可能性がある」だけで、発行停止の仮処分の処置を求めることができます。これにより、より迅速なニセ札対策がとれるようになるでしょう。また、国内のニセ札だけでなく、他国政府が我が国の新紙幣を模倣し、トランスルーセントでカラーバリエーションのある紙幣や有価証券を発行することを妨げる法的根拠を得ることにもなります。

貨幣制度の歴史に大きな足跡を残すこととなるであろう、今回の新紙幣発行に国民の皆様の御理解と御協力をお願いいたします。
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