ニセ首相の顔インターネット博覧会について

インターネット博覧会について


 平成12年9月21日の第百五十回国会における内閣総理大臣所信表明演説において、私は日本新生のための方策の柱として、「国民運動としてのIT革命」を掲げました。その中でも、IT革命の起爆剤と位置づけた「インターネット博覧会(略称インパク)」の重要性は強調しても強調しすぎることはありません。

 我が国のITの現況では、まだまだ接続回線等のハードウェア面の拡充が必要とされていますが、実はハードウェア面での問題の解決はそれほど難しいことではありません。ハードウェア面の問題はそれに必要とされる費用を捻出できさえすれば解決可能なものだからです。より重要なのは、技術的な問題が解決された後、このネットワーク上でやりとりされる情報の量を増やし、その質を向上させる事であります。所信表明演説でも、「国民が、利便と楽しみを得られるような情報の中味、いわゆるコンテンツの発展」と触れましたが、ハードウエアと、その上を流れるコンテンツの両者がバランス良く発展していくことこそがIT革命の本質なのです。インパクの開催によって、各パビリオンの設営者や訪問者が、この「コンテンツ」の大切さを知り、このIT革命の本質を感じることが期待されているのです。そうであって初めて、インパクは「IT革命の起爆剤」たりうるのです。

 また、インパクの開催は、今まさに立ち上がり始めたIT関連業界のさらなる活性化をも目指しています。IT関連業界の好調さに支えられていたアメリカ合衆国の好景気が一段落する中、一部では我が国で「ネットバブルの崩壊」といったことが囁かれていますが、21世紀の産業を背負うであろうIT関連業界を、その黎明期において苦境に立たせることはできません。インパクの開催にあたって、主にWebサイトの作成における技術的な面で、各パビリオンの設営者をサポートする役割を担うことになるでしょう。

 インパクにおけるパビリオンは、国、地方自治体、企業、非営利団体、国際機関等などの法人及び法人からなる団体が設営する「特定テーマパビリオン」と、個人単位から参加できる「自由参加パビリオン」の二つがあります。「自由参加パビリオン」については200年の10月から募集が開始されますが、「特定テーマパビリオン」の募集はすでに9月22日に締め切られています。行事テーマ一覧は次の通り。 各設営者の御努力の結果、様々なテーマが上げられていますが、ただ残念なのは1970年の大阪万博以来、各地で行われてきた博覧会のパビリオンの発想を大きく覆すような、インターネットならではのテーマが見えてきていない点です。特定テーマパビリオンの行事一覧を見ていただければわかりますが、とにかくよく使われているのが「バーチャル」という言葉です。確かに、ネットワークを通して自宅にいながらにして見知らぬ外国の街の雰囲気を味わったり、南の島の波の音を聞くというのもそれはそれで素晴らしい体験ではありましょう。しかし、それは本当ならばバーチャルな体験などでなく実際にその街にいったり南の島へ行く事を望んでいる人が多い筈です。

 バーチャル体験とは端的に言ってしまえば「したい事があるが、できないのでIT技術で仮の代償物を提供する」という事になるかと思いますが、こういった仮の体験を与えるというテーマを設定するならば、インターネットを使ったパビリオンよりも、旧来の博覧会型のように、パビリオンに五感を刺激するような大掛かりなシミュレータを作るほうが見学者は楽しめるのではないでしょうか。パビリオンを訪れようとする各個人が家庭で使っているコンピュータのほとんどは、大画面モニタにつながっているわけではなく、音のよい大きなスピーカーにつないであるわけでもありません。とすれば、安易に「バーチャル路線」をとっても、訪問者の人気を獲得できるとは限らないと思われるのです。確かに、各パビリオンの出来をアプローチ数(アクセスした人の数)だけで計るのも問題なしとはしませんが、あまりにアプローチ数が少なすぎるのもそれはそれで問題です。

 ではどのようなパビリオンを設営すればいいのでしょうか。先ほどバーチャル体験について「したい事があるが、できないのでIT技術で仮の代償物を提供する」ものだと述べましたが、これとちょうど逆をつけばいいのです。「したい事があるが、できないのでIT技術で仮の代償物を提供する」ではなくて、「したくない事があるが、IT技術によってそれをしなくてすむようにする」に。

 この方針に沿って日本国政府が設けるパビリオンの概要は以下の通り。

  1. 2000年12月31日から2001年12月31日の開催期間中、1ヶ月に一つ、合計12のミニゲーム(パズルやアクション等)を用意する。

  2. 参加者はID番号とパスワードが発行され、サーバ側から各個人を識別できるものとする。

  3. 前回のゲームをクリアした者だけが次のゲームに参加できるものとする。

  4. 最後の12番目のゲームはネットワーク対戦型の3Dシューティングゲームとし、勝ち残り参加者が1名になった時点で終了するものとする。

  5. 勝ち残った1名は、以下のサイトの内、どちらか一方を選んで閲覧できる。
これまで、公共事業の入札予定価格の入手にしても、国防システムに関する情報の入手にしても、建設省のお役人相手に楽しくもないゴルフ接待をしたり、幹部自衛官を丸めこんでなんとか食事に誘ったりとやりたくもないことをやらねばなりませんでしたが、このパビリオンに参加することによって、「したくない事があるが、IT技術によってそれをしなくてすむようにする」訳です。しかも、楽しい楽しいミニゲームに参加することによって目的が実現できるのです。これをITマジックによる省力化と言わずになんと言いましょうか。

 また、「3Dシューティングゲーム」というバーチャル体験も、その結果に「入札予定価格の漏洩による税金の無駄使い」や「国防システム漏洩による国家安全保障の危機」がかかるとなれば、単なる代償物の域を越えて盛り上がること間違いありません。国を愛する憂国日本人ならば、なんとか勝ち残って漏洩を防ごうとするでしょうし、我が国の不透明な政治経済システムに憤っている米国ビジネスマンであれば、なんとかして入札価格の漏洩を防ぎ、公正な入札を実現しようと燃え上がることでしょう。

 このように、これまでの博覧会には存在しなかった斬新なパビリオンを設営するにあたり、国民の皆様の御理解と御支持をよろしくお願いいたします。

 「IT革命の起爆剤」と位置づけたインパクですが、なんといってもその成功は国民皆様の一人一人の関心の高さにかかっています。「開かれた行政」を目指す我々は、国民の皆様とインパクを結びつけるため、10月より、「インパク WEB NEWS」を開始します。  この「インパク WEB NEWS」は、いままでの自己宣伝臭の強いホームページと異なり、外部の報道関係者に委託し、事業団とは独立した立場からの自由な報道を目指します。どうぞ、こちらを御覧になって下さい。
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