ニセ首相の顔李登輝前総統へのビザ発給問題について

李登輝前総統へのビザ発給問題について


 平成13年4月、台湾前総裁の李登輝氏が心臓病の治療の為に来日ビザを申請されました。岡山県倉敷市の倉敷中央病院での治療を希望するということです。その発給について政府内で意見の齟齬等の為に処理に手間取り、結果国際的な紛糾のもととなってしまいました。結局、4月19日になってビザを発給することとなり、22日に来日ということになりました。

 4月20日には、李登輝氏は米国に対して入国ビザを申請、即日発給を受けていることなどを見ると、我が国の対応の遅さが目立つところです。とはいえ、我が国と台湾と中国の間の歴史的な経緯など、複雑に入り組んだ特別な事情を斟酌すれば、事態が紛糾してしまうのも仕方がない事ではあります。実際に、4月20日には、中国外務次官の王毅氏から駐中国大使に対して、李氏へのビザ発給に対して強い抗議がなされています。中国側から「台湾独立の総代表」と目されている李氏の問題だけに、我が国への入国についてかなり神経を尖らせているようです。

 対中関係の現在を見ると、扶桑社作成の歴史教科書問題、WTOセーフガード協定に基づく中国産農製品の輸入制限など関係悪化の火種になりかねない問題が特に多い時期であるだけに、いたずらに中国を刺戟することは、あまり良策とはいえないことは確かでしょう。

 かといって、かつては台湾総統だったとはいえ、現在は一介の民間人という立場でしかない人物に対して、対外関係を重視するあまりに入国を拒絶するというのも主権国家としてはあまりに主体性に欠ける処置です。また、我が国で先端的な医療技術による治療を受けたいという希望に対して、にべもなく入国拒否してしまうというのも人道的な観点からみて問題なしとしません。

 つまり、我が国は、高度な医療技術を受けようとする民間人の希望を受け入れつつ、隣国との関係悪化が予想される人物の受け入れという相矛盾する問題をつきつけられていたわけです。現実には、李氏にビザを発給することにしたのですが、本当にこの解決法でよかったのでしょうか。よりスマートな解決法があったのではないでしょうか。

 中国側が問題としているのは、我が国が台湾独立論の首謀者たる前総裁に対して入国ビザを発行するという点にありました。ならば、解決策として「李登輝氏が、日本の入国ビザを持たずに岡山県倉敷市の病院で治療をうけられるようにする」事も選択肢の一つだったのではないでしょうか。ビザさえ発行しなければ、中国側からの非難を受けることもないのです。我々の検討していた解決法は以下の通りです。 これだけで全ての問題が解決されます。もし、これが実現された場合には、李氏は国内旅行をするだけですから、入国ビザは全く必要ありません。台湾から関西国際空港へ来るにしても、そこから日本への入国手続きをせずにヘリコプターで病院へ直接移動すれば日本に入国する必要は全くありません。

 一時的にもせよ、台湾領とすることに対して、中国側から抗議あるかもしれませんが、その場合は、バチカン市国やモナコ公国のように、この病院の敷地内を「倉敷中央病院国」として日本とは別国家にしてしまうという方法もあり得るでしょう。そうなれば、「倉敷中央病院国」がビザを発給するにしても、我が国には直接関係のない別国家の専権事項であって中国から非難を受けるいわれはありません。

 隣国との関係を悪化させず、民間人の人権をも配慮する一石二鳥の政策の実現の為、国民の皆様の御理解と御支持をよろしくお願いいたします。

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