title2.gif 海の風雲児/FOX title2.gif

著者 アダム・ハーディ (Adam Hardy)
題名原題訳者 出版社 定価
ナーシサス号を奪還せよ"THE PRESS GANG"高橋泰邦 高永徳子訳 三崎書房 \660
ホーンブロワー・シリーズに続く痛快海洋冒険小説シリーズ - 海の風雲児フォックス登場! フランス革命の嵐ふきすさぶ18世紀末、白亜の島々を虎視眈々と狙う敵艦隊に、敢然と立ち向かう英国海軍士官ジョージ・アバクロンビー・フォックス。 生まれながらの帆船乗りフォックスは、生得の知略と根性と腕力で、敵艦相手に数々の武功を立てるが、金も、権力も、コネもない平民出の士官には、栄誉も褒賞もない。 すべては上官の貴族どもに横取りされる。 だが、フォックスは闘う、勝つまでは...。 いつの日か、艦長に、提督に出世して、おれの旗をマストに高く翻してみせる - この野望を胸に今日もフォックスは、英仏海峡の疾風に満帆を張りあげ、非情の闘魂で宿敵を追う。
全艦エジプトへ転進せよ"PRIZE MONEY"高橋泰邦 高津幸枝訳 三崎書房 \660
強制徴募隊に捕らえられ、下級員に落ちたフォックスは、ナーシサス号奪還の手柄により士官に返えり咲く。 砲列甲板を指揮して敵艦と闘い、ふたたび生きがいを見出したのも束の間、艦長の愛人との情事が発覚、気違い艦長のシェリダン号へ追われる。 ここでも持ち前の機転と奸知を働かせ、ネルソン提督の地中海艦隊への転属に成功する。 折りしも、ナポレオン艦隊がナイル河口に集結。 ネルソン艦隊は一路エジプトへ転進する。 不運の艦長を助けて戦機をうかがうフォックスは、昇進の野望に燃え、捕獲賞金を夢見て、地中海に艦を進める。 だが、戦史に残るアブーキール湾の海戦で、海の一匹狼フォックスを待ち受ける運命は...。
レバント要塞を死守せよ"SAVAGE SIEGE"高橋泰邦 高沢次郎訳 三崎書房 \580
ナイル川河口の海戦で、英国艦隊に大敗を喫したナポレオンは、東方諸国制覇の新たな野望に燃え、東地中海のトルコ軍要塞を次々に攻略して北上をつづける。 われらの主人公フォックスは、同盟国トルコのレバント地区最後の拠点、アクレ要塞を死守すべく、乗艦ラクーン号を駆って東地中海へ。 下層階級の生い立ちゆえに、出世を阻まれてきたフォックスも、いよいよ本巻で、臨時任務ながら一艦の指揮を任される。 自分の乗艦を、自分の部下を、意気揚々と指揮する彼が掌中にしたものは、栄光か、それとも...。
マリアの秘宝を奪取せよ"TREASURE MAP"高橋泰邦 高永徳子訳 三崎書房 \660
フォックスの乗艦ラクーン号は、宿敵スペインの貿易船を拿捕すべく中部地中海へ出撃した。 これまで一人天下の艦長代理を勤めてきたフォックスは、貴族出の若い艦長に地位を奪われて、今はまた副長の身。 その上、作戦中も艦長とその取巻きから遠ざけられる。 だが、野望を燃やす一匹狼フォックスの手中には、瀕死のフランス軍大尉の遺した秘宝の地図が...。 折しもラクーン号は、宝の隠し場所イタリア北部の敵地へ接近中。 一計を案じたフォックスの行動は...? そして行手に待ち受けるものは、めざす秘宝か、それとも...?
憧れのセールを展翻せよ"POWDER MONKEY"高橋泰邦 高津幸枝訳 三崎書房 \660
死刑囚の伯父が処刑されたその日に同じ刑場の溝の中で産声を上げたジョージ・アバクロンビー・フォックス。 物心ついて以来、海軍工廠で建造中の艦艇を見て育ち、里子に出されたテームズ川の湿地帯では、鳥撃ちの特技を身につけ、元水兵の海戦談に血を湧かせながら、逞しい少年に成長する。 わずか10歳で、ボーイとして軍艦に乗り組むと、下甲板の想像を絶する劣悪な環境にもめげず、貪欲に知識を吸収する一方、早くも生得の親分気質を発揮して、少年水兵の中でも一目置かれる存在となる。 時あたかも独立革命の嵐吹き荒れるアメリカの沿岸で、虐待と酷使に耐えつつ、翩翻たるセールに夢を託す若きフォックス。 その行く手に待ち受ける未来は? - 海の風雲児フォックスの青春立志編!
スペイン戦艦を強奪せよ"BLOOD FOR BREAKFAST"高橋泰邦 高沢次郎訳 三崎書房 \680
イタリアからマオン港への帰路、フォックス一行はフランスのブリッグに遭遇。 夜陰に乗じて果敢な斬り込み、乗っ取りに成功する。 順風満帆、沿岸貿易船を次々に拿捕し、財宝を略奪し、ひょんなことからハーレムの女奴隷たちまで保護する。 しかし、そんな幸運も束の間、巨大なスペイン三層甲板艦が一行の前に立ちはだかった。 百二十門の砲列、800名を越える乗組員。 圧倒的に優勢な敵に挑むフォックスの秘策とは? 北地中海を舞台に、正規艦長昇進への夢を賭けて、フォックスの野望が燃える -。
財宝輸送船団を拿捕せよ"COURT MARTIAL"高永洋子訳 三崎書房 \680
フォックスは今、暗く冷たい牢獄でひとり軍法会議を待っている。 彼は叫ぶ - おれは無実だ! 一年余り前、英国海軍スループ艦・ラクーン号の副長として、フォックスは意気揚々と船出した。 だが、無能な艦長サンダーズの失策で、ラクーン号は孤島の入江で座礁。 フランス水兵たちに攻撃されて応戦するフォックスと部下を残し、サンダーズはボートで逃亡してしまう。 部下たちを率いて何とか島を脱出したフォックスは、持前の闘志と機略でさまざまの困難を切り抜け、ようやくマオン港に帰り着く。 だが、フォックスを待っていたのは敵前逃亡と臆病行為の汚名だった。 しかも、無実を証明してくれる証人は一人もいない...。
巻末新連載「海洋文芸とわたし」開始! 海洋小説ブームの仕掛人・高橋泰邦が、海洋文芸の長い"冬"を経て、"春"を迎えるまでに至った経緯・秘話を、ここに初めて語る。 乞うご期待!
西仏連合艦隊を迎撃せよ"BATTLE SMOKE"高津幸枝訳 三崎書房 \680
スペイン財宝船団の追跡をあきらめ、フランスの大型艦を相手に善戦したフォックスの乗艦は、戦闘後の応急修理も終わらぬまま大時化に見舞われる。 同艦はからくも切り抜けるが、怨み重なるストーン艦長の指揮艦が敵地の岩場に座礁してしまう。 フォックスは逡巡ののち救出に向かい遭難者の救出に成功する。 だが自艦は廃船となり、半額の休職給で食いつなぐ生活が始まる。 やり場のない怒りと焦燥に身をやつしながら海上勤務の辞令を待ちわびるフォックスのもとに、ある日とつぜん、海峡艦隊所属の八十門艦の副長にならないかという誘いが来る。 ふたたび海に出たフォックスの行く手に待ちうける未来は...。
敵陣夜襲作戦を敢行せよ"CUT AND THRUST"高沢次郎訳 三崎書房 \720
フォックスは温泉地タンブリッジ・ウェルズを訪れる。 グレイ海尉を相棒に、酒とカードと美女たちとの充足した保養の日々。 その生活にも*み始めたころ、海尉艦長任命の辞令が届く。 与えられた艦はミニオン号 - 三十二ポンド砲十六門を備えるブリッグだった。 ついにフォックスは、正式に一艦を指揮する身分になった! フォックスのミニオン号は、敵艦を拿捕すべくフランス沿岸のルーレ入江へ赴く。 しかし、丸腰同然のスクーナーしかいないはずの入江には凶悪なフリゲート艦が待ち伏せている。 必死にそれとわたりあうフォックスへ、さらに敵のガン・ボート群が漕ぎ寄せてくる。 海尉艦長としてフォックス初出撃の結末はいかに...。
巻末連載「海洋文芸とわたし」高橋泰邦