title2.gif ジャスティス艦長の物語 title2.gif

著者 アンソニー・フォレスト (Anthony Forrest)
題名原題訳者 出版社 定価
ミッシングスパイ(上)"CAPTAIN JUSTICE"出光宏訳 至誠堂 \1030
1804年夏のフランス沿岸、英国海軍艦長ジョン・バルクール・ジャスティスは、死体と共に手漕ぎボートの上にいた。 遭難したイギリス船員という偽装でフランスに潜入するためであった。 遡ること10日前、半給休職の身であったジャスティスは「灯台、浮き鐘、ブイおよび通商連絡人庁」の名で設立された諜報組織から、フランスで工作費5000ポンドとともに行方不明となった諜報員マシュウ・フィールディングを探し出すという任務を受け、単身潜入することとなったのである。 計画通りブローニュ付近に上陸し、官憲に逮捕されたジャスティスであったが、敵の港湾司令官はイギリスの海軍広報からジャスティスの正体を見破っていた!
ミッシングスパイ(下)"CAPTAIN JUSTICE"出光宏訳 至誠堂 \1030
逮捕後、英国人収容所ベルダンに送られたジャスティスは、フィールディングに迫る情報を手に入れた。 彼は劇団長ムーンと盲目のアイルランド人医師オマラの協力を得、ベルダンを脱出したが、裏切り者の英国陸軍少佐ラベルに捕らえられてしまう。 しかし、危ういところで協力者の一人マダム・リュシエンヌに救われ、2人はフィールディングの足跡を追い、パリへと向かう。 まず、パリで工作資金5000ポンドの行方を追ったジャスティスは、他にも資金を狙う人物がいることを知らされ、更にフィールディングの協力者ティゾと接触し、資金はナポレオンのイギリス侵攻作戦のためにブローニュへ集結している船団を妨害するためのものと突き止める。 しかし彼らの行く手には、医師オマラとジャスティスの実の従兄ルク・ド・バルクールが罠を張って待ち受けていた...
パンドラシークレット(上)"PANDORA SECRET"出光宏訳 至誠堂 \1030
フランスから帰還して約1ヶ月。 ジャスティスは「灯台、浮き鐘、ブイおよび通商連絡人庁」長官リリーに呼び出され、老練な船乗りである相棒フレッド・スコーチャーとともに、カフウェルズのリリーの館へと向かう。 到着もそこそこに彼は極秘に建造中の新兵器、潜航艇"パンドラ"を見せられ、同艇と、その発明者フランシスことロバート・フルトンを、フランスの手から守る任務を与えられる。 しかしジャスティスの任務を更に困難にしているもののひとつに、近隣に住む、フランス革命に影響を受けた親仏派のロムニー伯爵一族の存在があり、息子のロムニー卿は変人の発明家でパンドラ建造に協力していた。 ナポレオンがパンドラで英国の港を封鎖するという事態を避けるためにも、また英国がフランスの港を封鎖するにも、この任務は達成しなければならない... ところが、その瞬間にもパンドラは狙われ、火薬庫の隣接する艇庫に放火されるが、危ういところで消し止める。 怪しい人物が集まるロムニー邸に狙いを絞り、ジャスティスは行動を開始する。
パンドラシークレット(下)"PANDORA SECRET"出光宏訳 至誠堂 \1030
"パンドラ"襲撃の指揮をとっているのは、フランスでジャスティスを罠にはめたアイルランド人医師オマラであった。 そして、ジャスティスの従兄ルク・ド・バルクールも英国に潜入していた。 変人との噂通り、発明家フランシス(=ロバート・フルトン)とロムニー卿の言動、行動は共に信用できないという状況の中、ロムニー邸では奇妙な事件が続く。 ジャスティスと瓜二つのルクは、その容貌を利用してジャスティスの部下を混乱させ、破壊活動を続けて行く... そして遂にパンドラは盗み出され、ジャスティスは絶望的な追跡行を始める!
バランス オブ デンジャー"A BALANCE OF DANGERS"出光宏訳 至誠堂 \1400
サー・アーサー・ウェルズリのインドにおける戦勝記念パーティーに出席していたジャスティスは、そこでロイド保険協会の親友エドワード・ホランドから奇妙な海難事故の調査を依頼される。 ホランドが保険を引き受けているデンマーク船籍のマスト材運搬船オーデン号がフリージア諸島沖で暴風につかまり消息を絶ったにもかかわらず、船主からの保険請求が無いとのことであった。 折しもナポレオンがデンマーク艦隊を手に入れようとしていたこの時、ジャスティスはこの事故に偽装以上のものを感じ、"ボニーの帝国"にフレッド・スコーチャーと共に潜入する。 そこで彼らが見たものは、船名を書き換えて偽装したオーデン号と、その船室を家捜しするフランス陸軍少佐ルメールの姿であった!!