非情の海

著者 ニコラス・モンサラット (Nicholas Monsarrat)

題名	原題	訳者 出版社 定価
非情の海(上)	"THE CRUEL SEA"	吉田健一訳 至誠堂 \1400
1939年、クライド河畔にあるフレミング造船所。 エリクソン海軍少佐は艤装ドックで任官したばかりの2人の義勇士官を迎える。 元ジャーナリストのロックハート中尉と元銀行員のフェラビー中尉である。 彼らはエリクソンが指揮することになった新造コルベット艦＜コンパス・ローズ＞に乗り組み、初めての戦場へ向かうのだ。 副長ベネットの嫌がらせ、容赦なく荒れる大西洋、いつ攻撃してくるか分からないUボートの恐怖にも耐え、着実に海の男へと鍛えられて行くロックハートとフェラビー。 しかし戦局は次第にドイツ有利へと傾き、コンパス・ローズが護衛する商船団も次々とUボートに大きな被害を受けて行く...
非情の海(下)	"THE CRUEL SEA"	吉田健一訳 至誠堂 \1400
1942年、ますます激しさを増すWWII。 絶えず増大し続けるUボート艦隊に対し、英国は何ら打つ手もなく、被害は大きくなるばかりであった。 コンパス・ローズの乗組員達も、激しい戦闘、私生活の問題が原因で、次第に神経を磨り減らして行く。 そんなある日、ついにコンパス・ローズに魚雷が命中し、数分で沈没してしまう。 お互いに支え合い、家族以上の絆で結ばれていた乗員のうち、生き残ったのはエリクソン、ロックハート、フェラビーを含めて僅か11名であった。 しかし悲しむ間もなくエリクソンとロックハートは、新造フリゲート艦＜サルタッシュ＞を指揮し、再び戦場へと乗り出す。