ストレートのモルト・ウィスキー

 ひとくち口に含むと香りが広がり、

鼻へと抜けていく。

美味しいモルト・ウィスキーは飲んだ後に口のなかに暖かさが残る。

口や鼻や喉に残る響きを水で一度落ちつかせ、

もうひとくち口に含む。

最初に含んだときの味と微妙に異なる。

何度もそれを繰り返すうちに酔いが回り、

味はさらに甘美なものになっていく。

良いバーでは、グラスも凝ったもので出される。

グラスの美しさを楽しむのも忘れたくない。

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