カレンの歌声

カーペンターズが好きだった。

リチャードの作曲、編曲のうまさも魅力だったが、

なんと言ってもカレンの歌声が印象的だ。

しっとりとして落ちついた歌声は

いまでもどこからか聞こえてくると耳をそばだててしまう。

「イエスタディ・ワンスモア」がヒットしたのは僕が中学一年の頃だった。

当時中学校の放送委員だったため、

お昼の放送に何を流すかが問題だった。

当時もロックが人気でソウル・ミュージックも市民権を獲得した頃だった。

しかし、それらの音楽は概してビートがきつかったため、

お昼の放送にはふさわしくないと教師たちからは文句を言われた。

しかし、カーペンターズには誰も異論を唱えることはなかった。

カーペンターズはお昼の放送の定番になった。

中学生の頃の取っ組み合いの喧嘩も、

淡い恋心も、

カーペンターズの歌声とともに僕の心に刻まれている。

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