1970年代の曲





Wonderland (c)1976 作詞・作曲 藤井良彦
当時やっていたバンドのテーマソングとして作った曲。そういうナンバーを作って、ライブのオープニングに持ってくるのが、当時流行ったのに便乗して作りました。いかにもオープニング感を盛り上げるような曲想です。さてこの曲のリズムは、ハネるようでハネないようでという寸止めのノリ、いわゆる7:5のハウスのり(というか当時ならクルセイダースのりというべきか)。ところが作ったのはいいけど、当初はこのノリがバンドでは出せず、エラい難儀した結果、結局ひらたいノリになってしまった記憶もなつかしいです(とほほ)。元来のノリが出せたのは、1989年になって、山田・藤井プロジェクトのライブをやったときまで待つ必要がありました。ノリが難しいという意味では、この曲は全編バンドのもう一人のヴォーカルだった浅見順子さん(当時)とデュオまたは掛け合いなのですが、リズムと音程がどっちもピッタしハマったという記憶はありません(笑)。
100bpm key=A major

Highway Angel (c)1976 作詞・作曲 藤井良彦
70年代の半ばというと、日本のロックシーンもだいぶ活性化してきてはいましたが、いざ自分がバンドをやろうとなると、意外と選択肢は少なかったものです。結局は、純ロックなら洋モノでコピーバンドをやるしかなく、オリジナルというといわゆるニューミュージック系ということになってしまいます。ぼくとしては、もうニューミュージックよりはもう少し気合いの入ったオリジナル(当時のバンドでいえば愛奴とか)みたいなのをやりたかったのですが、それではメンバーが集まらず、多数決で軟弱路線ということになりました。まあ、それでも女のコにはそのほうがウケがいいというメリットもあるので、バンドやる動機から考えればポイントはそこそこ高いのですが(笑)。ということで、yumingサウンドというか、思いっ切り「ニューミュージック」してるバラードです(恥)。
104bpm key=A major

街を飛び出そう (c)1976 作詞・作曲 藤井良彦
ニューミュージック三部作(笑)の三つ目。というか、この曲は厳密にはニューミュージックじゃないですね。当時TVのソウルトレインやディスコでよくかかった、フィリーソウルに代表される「ソフトソウル」ナンバーを意識して作りました。踊れるようなナンバーというイメージでね。そういう由来もあって、リフレインのところが ハロルド・メルヴィン & ザ・ブルーノーツの某曲に似ているという指摘もありますが、若気の至りということでひらにお許しを。これも元来考えたノリは、あの"What's Goin' On"みたいな感じでけっこう難しいモノで、当時はなかなかできませんでした。これも再編コンサートでやっと元来のノリをお披露目できた感じです。
100bpm key=A major

玻璃の少女 (c)1976 作詞・作曲 藤井良彦
ソウルとフュージョンというのは、あのヴァン・マッコイのディスコヒット「ハッスル」のスタジオセッションのリズムセクションが、まんまスタッフだという例をひくまでもなく、音楽的にはけっこう近いモノがあります。アレンジャーとかプロデューサーとか、結構共通してたし。ということで、この頃から登場しはじめたフュージョン(当時はクロスオーバーか)のトレードマークともいうべき、II-V進行を大胆に取り入れた曲を作ってしまいました。というよりFeelin' Alrightよろしく、全編II-Vのみです(笑)。ここまでくれば全然ニューミュージックじゃないですね。Mr. Magicとか、cti-Kuduレーベルのソロパートと思っていただければ、大体ご理解いただける曲です。それだけにソロの終わらせかたが難しくて……。
86bpm key=A dorian(G major)

Surfin' 相模湾 (c)1976 作詞・作曲 藤井良彦
これはまったく冗談で作ったナンバーが、妙に内輪のヒットになってしまったという、よくあるパターンの典型的な例ですね。当時はまだ50年代の裕次郎モノや60年代の若大将シリーズの名残があったせいか、サーフィンといえば湘南海岸。よく考えると、あそこは台風のときとかじゃなくちゃ大きい波はこないんだけど、高度成長期はそんなことはどうでもよかった。というわけで、湘南海岸の海水浴場名を、鎌倉から小田原まで次々と織り込んだサーフナンバーです。今で言えば、森高千里か王様かという感じですね。明らかに色物。それだけに企画モノのコンサートのときには、必ず唄われる名曲(?)になってしまいました。まあ、単にJohnny B. Goodeの代用として、調子のいいR&Rナンバーってことで選ばれてるきらいもあるんだけど。
168bpm key=A major

Manhattan Weekend (c)1977 作詞・作曲 藤井良彦
Hancockの"Gentle Thoughts"みたいなリズムがハヤっていて、それを取り入れて(便利なコトバだな、「取り入れて」って)作った曲です。リズムはわかりやすいけど、このコード進行はなんなんでしょうね。作った本人もどう解釈していいかわからないけど、流れは気持ちよいという。その問題のコード進行は、
||: Amaj7 | Gmaj7 | Amaj7 | Gmaj7 |
| F#m7 | Em7 | F#m7 | Em7 :||
| Dmaj7 | Cmaj7 | Gmaj7 | Bbmaj7|
| Dmaj7 | Cmaj7 | Gmaj7 | Bbmaj7|
| Amaj7 | Bbmaj7| Amaj7 | Bbmaj7|
これが1コーラス分だけど、どう思います??唄メロは、半音進行が多いけど、そんなに音は取りにくくないのもまた不思議。
100bpm key=A major

Osaka Love Story (c)1978 作詞・作曲 藤井良彦
大阪にいって、ブルース系のライブを聴いて、その勢いでホテルに戻ってから作った数曲のうちの一曲。12/8のブルースバラードです。この頃は、だんだんと唄ものよりフュージョン系というかインストものの方に気分が移っていって、「なんか一つマジメに楽器やろう」という感じになっていました。ドラム以外の楽器は一通りバンドでやったことがあったので、ギターにしようか、キーボードにしようか、ベースにしようかと迷ってはいたのですが、やっぱり当時のはやりとしては「フュージョンといえばギター」だったので、「ギターをやってみるか」てな感じになりつつあったのでした。ということで自分で歌うことにあまり熱が入らなくなった分、このアタりの曲はデモテープ止まりで、ライブではやってません。
132bpm key=C major


(97/12/31)



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