AI着色は昭和時代の夢を見るか(その37)旭川機関区3


PhotoshopのAIカラー化のニューロフィルターのプラグインの鉄道写真への利用を実験するこのシリーズ。今回から4年目に突入です。それにしてもカラー化のネタで随分引っ張ってますが、明らかにバージョンアップしてAI君も進化いるからなあ。今回も、最初の北海道撮影旅行で1972年7月17日に行った旭川機関区で撮影したカットのカラーをの続きで3回目。ひとまずC5530号機は撮りまくったので、他のカマにも目が行きだしたというあたりで、ちょっとバラエティーが広がっています。実は同じようなカットをカラーポジでも撮ってたりするんですが。



今回の最初はまだ30号機。とはいえこれはクロスヘッドのクローズアップショット。微妙な色ではありますが、鉄が剥き出しの部分は、錆やウェザリングというよりは油がにじんだ汚れという感じになっているので、まあまあかな。それ以上に、磨き出しの部分と塗装の部分、キレイな部分と汚れた部分のテクスチャーの違いをキチンと表現し分けているところは好感が持てます。個々のテクスチャーのリアリティー以上に、質感の違いを際立たせる方が「らしさ」は出ますし、これは模型の塗装やウェザリングでも同じですね。元は模型の資料的なイメージで撮影したものと思いますが、今となっては現役蒸気機関車を感じさせる作品になってますね。


視点を変えると、給炭ホッパのところで旭川機関区のD51738号機が給炭作業中。まさにホッパから石炭がふり落ちてくる最中だ。デッキの歩み板上には、ホッパ操作の係員が二人スタンバイし、出口の開閉の調節をしている。こういう作業中の姿を撮影した写真はあまり見たことがないが、レイアウトの演出の参考になるだろうと思って撮影したものだろう。こういうモデラーでなくては撮らないカットというのは結構あって、ネガを見ていると撮影者が「撮り専」なのか「撮りと模型の二刀流」なのかがけっこうわかったりする。全体的に無彩色な景色なので、淡い色刺しでも結構効果的。テンダの錆汚れはちょっとデフォルメしすぎという感がないでもないが、北海道のカマのテンダにはかなりブレーキから飛び散った錆びた鉄粉が付着していることも多いので、模型的表現としてはありかな。


石炭を満載したD51738号機が、こんどは砂の補充に給砂塔の方にバックで向かいます。テンダの石炭にはピークが二つ見えます。そう思ってさっきのカットをよく見ると、確かに二つの吐き出し口から同時に石炭が流れ出しています。石炭の積載速度を速めるための仕掛けと思われますが、旭川区のカマの模型を作る時には重要なポイントかもしれません。738号機は製造直後の数年間は関東地区の配属でしたが、戦後すぐの渡道したのでほぼ北海道生え抜きのカマと言ってもいいでしょう。古株らしく密閉キャブに苗穂工場様式のナンバープレートです。背景に見える711とキハ22は全く無視しちゃってきてますね。やればできるのに、AI君は時々やらかしますね。そもそも車輌と認識していないのでしょう。


D51738号機が給砂塔の線に停まっていたC5530号機・D511116号機と連結し、そのまま押し下げてゆきます。構内ですが三重連になりました。これも無彩色な景色ですが、その分わずかな色味が効果を上げます。レイアウトの色付けでも参考になりますね。ということで、このカットではキハ22がわずか赤味を帯びて色が入っています。このカットでは一番手前の線だけ架線が張ってあります。機関区の中でも、蒸気機関車・ディーゼル機関車のの領域と電気機関車の領域とがきっちり区分されていたんですね。それにしてもこの地面の感じを見ただけで北海道とわかってしまうのは、やはりあの時代の北海道を生で見たからでしょうか。


整備係がドーム前ステップに上がり、ドームの砂箱蓋を開けて給砂作業を開始します。こういうシーン撮るのもやはり模型をやる人ならではの視点ですね。こういう資料がないと人形を配置する時にも悩んでしまいます。こちらのカットも、711とキハ22に薄っすら色味を入れていますね。こっちはキハの窓廻りのクリームも入っているようです。しかし、ナンバープレートもAI君お得意の赤ナンバーにしちゃったのは蛇足ですね。しかし738号機は副灯のLP405のリングを磨いていませんね。C5530号機もD511116号機もどちらもピカピカに磨いてあったのに。なんか扱いに差があるのですかね。撮影したちょっと後に廃車になってしまったのも確かなのですが。


今度は扇形庫の中に入って、庫の中に納まっているカマを撮影します。まずは今日は運用外のC55が居ました。50号機です。ひとまずデフと先台車のあたりを中心に、庫の中の雰囲気を捉えます。一部外光が直接射しているところもあり、コントラストが強くてカラー化しにくいのは確かですが、デフを錆々に仕上げてしまいました。これじゃ廃車前提の第二種休車になっちゃいますね。他のところはワリとそれらしく仕上げているだけに残念ですね。まあ手作業で色を置き換えちゃえばいいので、実際にカットを使う上では何とかなるともいえるのですが。暗い中の明るいところを錆色にしちゃったのは前にも何回かあったので、ある種のクセともいえますが。


前のカットで前部デッキがチラリと見えていましたが、隣線に停まっていた旭川機関区のD51660号機を撮影します。いい構図で三脚を立てられるスペースがない一方、正面のナンバーブレートのあたりには外光が来ていたので、思い切って顔の上半分のアップを手持ちで撮影しました。これも難しいのですがけっこういい感じに色付けしてきました。AI君お得意の「架線注意」の色味がいいアクセントになっています。外光をライトの反射板が反射しているので、なんか主灯・副灯とも点灯しているような感じになっていますね。これも副灯のリングは磨いてあるので、旭川は築港同様「磨くのが原則」であることがわかりました。幹線の基幹機関区(おやじギャグか)ならではの矜持ですね。




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