Seventh Heavenの曲





風の忘れもの (c)1999 作詞・作曲藤井良彦
「junk.test」シリーズで発表した曲は、猫屋のもSeventh Heavenのも、結果的にその年、その年をいろんな意味で感じさせるものになっちゃってます。そんなワケで、今回はそれを逆手にとって、徹底的に1999年型ってことを意識して、曲のコンセプトとかアレンジとか作ってみました。わかるかな。もっともメロディーそのものとギターは藤井節ですけど(笑)。99/3の「junk.test」シリーズのライブでアンプラグドでライブやって面割れしてますから、今回はそのイメージにのっかるよう歌をまとめました。リズム隊はもっともイマ風ですね。ドラムパートなんてぼくの曲じゃないみたい。さらにシンベは相当凝ってますよ。アナログ、FM、サンプリングが混ざってますから、音圧とアタックが共に出てると思います。ギターソロは、ちとタイム感が甘いところがあるのですが、フレーズの勢いが気に入ったのでOKテイクにしてしまいました。ソロギターは前半がタイラーのバーニング・ウォーター+POD、後半が61年の335+SansAMPです。
96bpm key=A minor

銀の砂時計 (c)2001 作詞・作曲江幡育子
maimai Band、まにきゅあ団、猫屋等でおなじみの、maimaiこと江幡育子さんの曲です。この曲は、彼女のマニアならご存じだと思いますが、歌詞ちがい、メロディー違い等々、異母兄弟の多い曲でもあります。その混迷にさらに輪をかける、Seventh Heaven 版の登場です。例によって、彼女の作風とぼくの作風の共通項のところでまとめましたから、あまり違和感なくはまっていると思いますが、これは彼女だけでもぼくだけでも創れない、微妙なニュアンスでもあります。ジャンル分けが難しい曲想ですね。でも、こういうの好きなヒトは多いんじゃないかな。もともとは、junk.testのライブで、江幡さん唄、岡本姉妹コーラスという、アンプラグドな「大地の声」をやったあたりから出たアイディアですから、あしかけ三年というところでしょうか。ちなみに、パーカッションの一部とバンプ部のメロディーのデータは、江幡さんからもらった元データをそのまま活かしてあります。彼女に言わせると、全然元のイメージとは違うというのですが、データはそのままです。
86 bpm key=A minor

心ときめくままに (c)1998 作詞・作曲藤井良彦
記念すべきSeventh Heaven初見参のナンバー。デビュー曲ということになるのでしょうか。実はこの曲、曲自体は「junk.test go!」で発表する2年前ぐらいにできていたのですが、しっくりくる場がなかったのでお蔵入りしていたモノです。猫屋じゃないですよね、やっぱり(笑)。そんなわけで時流にフィットしたので、Seventh Heaven向きの歌詞を作って日の目をみることになりました。アレンジはそこはかとなくフュージョンですね。全体として映像が浮かぶ曲に仕上がって満足してます。アニメでプロモビデオ作りたいぞ。ベースはマーカス・ミラーのサンプリングソースですが、マーカスが珍しくフレットレスを奏いて、フレットレスソロまでやっているという、フュージョンの某名曲にリズムが似てますね(笑)。山下浩子さんのエレピもグルーシンっぽいし(爆)。ファンの期待にこたえるべく、ロリ心を揺さぶる「低めぎりぎり」のキーを狙いましたが、ちと狙いすぎの感もあります。もう少し高くても良かったかな。ギターソロはぶっつけの2テイク目ですが、けっこうぼくらしいフレーズがでてきたので気に入ってます。ソロのギターは61年の335です。
96bpm key=A minor

茶屋町 (c)2000 作曲藤井良彦
これは分派活動、First Heaven名義のインストナンバーです。順列組合せでいけば、メンバーのソロと、二人のユニットで6通りの組合せがあるので、ちょうど"1"から"7"まで数は埋まるのですが、これってよく考えるとクリムゾンみたい(笑)。曲のアイディアは、もろ「ハウス+ブルース」です。グルーブのループみたいなリズムをバックに、クールなブルースをやったら面白いんじゃないかというアイディアで一気に曲にしました。とはいうものの、これじゃ全くひところ流行った「アシッドジャズ」ですね。ま、アシッドジャズもそういう由来だからしょうがないか。タイトルは、地名だったら何でもよかったんですが(わかるヒトにはわかるでしょう)、関西の地名にしよう、何がいいかなと思っていたところに、MBSの知り合いから連絡があったので、このタイトルになってしまいました。それ以上の意味はありません。ジャズのタイトルって、そういうのおおいじゃん。ギターは全て、PRS McCarty Hollow、クリントーンはPOD、ディストーショントーンはSansAMPです。ソロは、けっこう荒いのですが、まあ勢いということでOKテイクにしてしまいました。McCarty Hollowのヴァーサタイルさはおわかりいただけると思います。
96bpm key=A minor

波 (c)2000 作詞・作曲岡本真理子
岡本さんの「切ない夏のバラード三部作」の一つ。この路線は強いですね。男のコにも、女のコにも、それぞれポイントは違うけど、グッとくるものがあります。実は今回のバージョンは、エレピの白玉と唄だけでできたデモテープの雰囲気が唄にピッタリだったので、上ものの部分はかなりデモテープに忠実に作ってあります。で、その唄の持つ微妙なグルーブを、ヒップホップバラードみたいな(すぐハヤりに乗るヤツ)音数の少ないアレンジで強調してみました。楽器が少ない分、波のイメージのシンベサウンドに、入魂で音作りをしました。80年代を代表する各社の銘器、Roland D-550、YAMAHA TG-77、KORG M1-Rとほとんど殿堂入りの音源を出してきて、ノレンになる直前の深夜の西麻布赤のれんの豚骨スープみたいなこってりした音を作りました。余り目立たないカッティングはタイラー、ソロはヤイリのエレガットです。
80bpm key=G major

Boy (c)1999 作詞・作曲岡本真理子
この曲は岡本さんのナンバー。曲自体は何回かライブでやってて、そのたびに違うアレンジで、違うイメージの曲になってますが、今回はSeventh Heavenバージョンということで、3月のライブでやったのと共通のイメージでまとめました。本当なら、こっちのスタジオ版バンドバージョンが先にあって、それをアンプラグドにして、ということなのでしょうが、お披露目は逆になってしまいました。ぼくのアタマの中では、この順序でアレンジしたんだけど。これはもうお聴きの通り、末期ビートルズをはじめとする60年代末のブリティッシュロック・ポップのイメージです。各楽器のプレイがそこはかとなくものマネっぽくなってますが、まあその辺は愛敬ということで。でもわかるよね、マニアでなくてもどのパートが誰だか。ギターはスライドがヒストリックのレスポール、オブリガートがクルーズのアリストテレスk2です。ちなみにレズリー通しの音は、GP-100で作りました。
72bpm key=Bb major

まわり道 (c)2000 作詞・作曲藤井良彦
世を挙げてR&Bディーヴァブーム。女性シンガーといえば、一部の癒し系を除けば、この路線しかないという昨今です。でもR&Bとはいうものの、ベースにしているのは、基本的には70年代のフィリーとか「ニューソウル」以降の「ソウル・ミュージック」ですよね。その路線も悪くはないけど、70年代に充分パクったからもういい(笑)オジさんとしては、やはりもう一つディープなノリで一矢を報いたい。とはいうものの、もろスタックスというのも、これまた食傷気味。ということで、ちょっとロックよりのソウル、ルーファス・フィーチャリング・チャカカーンみたいな曲で勝負しようか、と作ったのがこの曲です。結果自分としては大満足。自分の中では、90年代末の総決算・代表曲という感じです。歌詞は、最近のJ-POPの歌詞を過剰に意識した言葉遣いで、どう考えてもぼくとしては自然ではないのですが、ま、これはこれでおもしろいか、と。それにしてもこのベースライン、ライブで奏いてくれって頼んでも、みんな腰が引けそうな感じですね。ギターは、カッティングがアリストテレスk2、ポコポコチャカポコがドットの335、ソロがタイラーです。
120bpm key=E minor

Morning Blue (c)2001 作詞・作曲岡本真理子
岡本さんからもらった、ワンコーラス仮唄だけのデモを拡げて一曲に仕上げたもの。もともとMorning Blueというのも、仮タイトルだったはずのものが、いつの間にか本タイトルになり、歌詞もそれに合わせて作るという、わらしべ長者な一曲。唄のノリを忠実になぞると、微妙なハネぐあいがアシッドかフュージョンかというノリになるのですが、結果はこりゃフュージョンのほうが勝ってるかな。そりゃやっぱリズムギターがいけない。335にオレンジ・スクイーザーとディメンションだもん。禁じ手中の禁じ手、ぼくのルーツですね(笑)。20年ぶりぐらいにやっちゃった。でも強引な展開はロンドン的かも。これはピアノもぼくです。イントロと唄伴はけっこうモロですね(笑)。わかるよね。まあ、ピアノはそんなにウマくないので、ネタがばれやすいです。その反面、間奏のピアノソロは強引ですね。一気に自分の世界に。唄モノの間奏ではないと批判も多いですが、自分ではこういう世界は気に入ってます。間奏のギターはタイラークラシックのSSHにSANS Ampです。
96bpm key=A minor

(01/08/17)



「オリジナル曲大全集」にもどる


「Contents Index」にもどる


はじめにもどる