「夢」を大人買い

-今月のホビー日記・2004年10月-




10月31日(日)

行くヒマがないけど、そういえばこの週末は、鉄模連の「鉄道模型ショー」をやってるんだよね。まあ忙しくなかったとしても、ワイドショーネタ的な感心はさておき、去年の雰囲気では「来年は行ってもしょうがないだろう」と感じていたから、行かなかったとは思うけど。ある種面白かったのは、おととしまでということなんでしょうね。さて、その会場で話題の目玉になったいたという、有井の16番、キハ183とキハ40。でてきましたね。しかし、これで16番は量販品主体の世界になるんだろうね。16番のブラス屋さんにとって本当に恐いのは、12mmじゃなくて、16番が量販品主体の世界になることのはずなんだけど(笑)。16番パーツの在庫とかどうするの。修理に必要な機能性部品はさておき、量販品が売れれば売れるほど、一般のパーツ類は不良在庫になっちゃうよ。

10月30日(土)

今週、来週は、公私ともに予定が詰まっていて、何とも忙しい。そのアオりで、週末もやることが多くてのんびりとはできない。でも、今週は何もやっていなかったので、なにか小細工をしたくなるのも人情。ということで、いさみやで見つけて、面白がって買っておいた、レジン製の「祠」を作ることに。といっても、ほとんど細工は「バリ取りと修正」でしかないのだが、元が元だけに、そこそこ手数はかかる。部品がキレイになれば、組立と塗装は早いモノ。朱色に塗ったら、そこそこご利益もありそう(笑)。でも、できてみると、なんともデジャブ感が。そうだ、子供の頃には、箱庭用の「ストラクチャー?」をいろいろ売っていて、その中に、こんな感じのがあったんだよね。

10月29日(金)

仕事で、品川の東口に行ったのだが、用務先がビル街の一番南端にあるビル。つまり、八つ山橋のすぐ際に立っているビルなのだ。その最上階の会議室で打ち合わせ。丸の内のパシフィック・センチュリー・タワーも、東京駅が眼下で良かったが、ここも品川駅が一望で、中々のロケーション。フロアも、こっちの方が低いので、車輌もよく見える。それだけでなく、こっちには「京浜急行」というおまけがついている。ゲージで言えば、言わずと知れたように、新幹線と京急が標準軌で在来線が狭軌なのだが、建築限界は、新幹線>在来線>京急である。この違いが実によくわかる。これぞ、ユニスケールの醍醐味(って、1/1何だから当たり前)。八つ山橋前後の100R、125Rも、電車に乗っているとスゴい急カーブに見えるが、上からみると、模型的にはかなり緩いカーブであることが実感される。ただし、このビルは上のフロアは全部オフィスなので、レストランから眺望を、というワケにはちょいと行かないのが惜しいところでしょうか。

10月28日(木)

ガキと鉄道データファイルの路面電車のDVDを見る。いつも以上に反応がいい。本線走行と違って、ワンカットが短い上に、街中なのでカットの情報量が豊富。おまけに色やカタチの違った電車が入れ替り立ち替り出てくる、ということで、子供を飽きさせないようだ。それに加えて、いいタイミングで、乗ったことがあったり、見たことがあったりする路線が出てくるのも、興味をそそるようだ。ということで、最後までテンション高く、今までのDVDの中では、一番お気に入りの模様。「子供ウケ」のカギが少しわかったような感じ(笑)。

10月27日(水)

久々に雨ではない(「晴」といえないのが辛いところ)で、銀座まで散歩しながら昼飯に。当然、ついでに寄るべきところには寄る。あれ、変なのがあるぞ。Typ.Bだけど、ZSRってどこだっけ(笑)。スロバキアか。そういえば、色はCSDっぽいなあ。EPOC Vではあるものの、スロバキアのって一台もないからね。ということで、理由をつけてお買い上げ。まあ、理由をつけなくても、買っちゃうとは思うけど。

10月26日(火)

最近、けっこうハマっているJTBキャンブックス。今度は「関西電車のある風景今昔 II」なる一冊を買ってきた。関西民鉄の駅の風景を、昭和30〜40年代の写真と、現代の写真で比べた本だ。関西というのは、上古からの歴史がある分、ある種、階級社会で、距離的には近くても、エリアごとブロックごとに、雰囲気が非常に違う。今でもけっこうそうだが、昭和30年代だと、かなりそれが色濃く出ていた。ということで、知り合いの同年代の女性(阪神間の高級住宅地出身)に、阪急と阪神のページを見せると、その違いに、いたく懐かしがる。それで一気に加速して、「大阪駅前の地下道は、子供のころ親から「通ってはいけない」といわれていた」とか、「阪神電車は恐かった」とか、「ミナミへは高校生になるまで足を踏み入れたことがなかった」とか、出るは出るは。こんなにインパクトがあるとは思わなかった(笑)。

10月25日(月)

ちょうどチャンスがあったので、仕事で取引の関係のある相手と「銀座パノラマ」へ。彼は、別に「隠れキリシタン」ではなく、マル天の3階でモロに顔を合わせたこともあるぐらい、そのケがあることは知っていた。しかし、仕事の場では、なかなかそういう話題は出しにくいモノ。彼も、ウワサのパノラマへは一度行ってみたかったということで盛り上がる。もちろん、また「カド席」をキープ。やはり場所柄もあり、使いかたとしてはこの手の相手といくのが、一番フィットする感じ。月曜日ではあるが、ほぼ満席。この前より混んでいて、ご同慶の至り。なんと、女性同士のグループも。こんどは、ここで、ぜひ「隠れキリシタン」をカミングアウトさせたいものだ(笑)。

10月24日(日)

昨夕の地震で、上越新幹線が脱線。今朝の新聞やニュースのトップは、長岡で脱線した200系の画像。不謹慎とは思うが、走行中のNゲージの高架レールに足を引っ掛けた「事故」に、極めて状況が似ている。まあ、Nでも新幹線はファインスケールなので、実際そういうような衝撃加速度が加わったということなのだろう。さて久々に晴れなので、何かワンカット撮ろう。ということで、ここのところ修復・補修していたC62にご登場願った。元が、どうやら東海道時代末期のC62をプロトタイプにしているようなので、その意思を尊重して、加工・改造ではなく修復・補修でなるべくオリジナルの状態を活かすようにしたのだが、もともと芸風からは遠いので、かえって面白いかも。その後、二子玉川まで買い物に行き、ついでにいさみやを覗くと、HOの新幹線0系の中間車の出物。それも格安。当然入手。ガキ連れだったので、彼も大喜び。

10月23日(土)

ちょっとワケあって池袋まで買い物に行くことになったので、その勢いで下板橋へ。すると、もうスロ62の見本が上がっている。こりゃスゴいわ。「凝っている」とか「超細密」とかいうのではなく(もちろん、相当なディティールなのだが)、極めて神経質に「らしさ」を追求した、とでもいうべきだろうか。とても線の細いところで、リアリティーを追求しているので、雑に組んでしまったのでは持ち味が生きないだろう。その反面、ピタリと決まれば、実に味が出そう。まるで作り手に挑んでいるようなキットだ。欲しいけど、ぼくの工作力の「精度」を考えると、けっこう萎えるかも(笑)。それはそれとして、川田さんと雑談で、このWebの話題も出てしまった。うれしいやら、恥しいやら。

10月22日(金)

横浜方面に用事があったので、久々に横浜中心部の主要模型店を覗く。虫の予感というか、何かありそうな気がしたので寄り道したのだが、これが大的中。篠原模型店で大いに収穫あり。まずは、とれいんのバックナンバー。大量の古いとれいんがあり、聞いてみると「売り物です」ということなので、チェックすると、なんと大的中が2冊も。これであっさりマジック3に。ちなみにこれで90年代も全部潰せて、残りは86年が2冊に89年が1冊という内訳。で、これだけじゃない。なんと、PEMPのオハフ61の「新品」なんてのがウィンドウの中に。店主に話を聞くと、倉庫を整理していたら、在庫が出てきたとのコト。このシリーズ、特急用スハ44系、急行用スハ43系は見たことがあるし、一部車種は持ってたりするが、61系ははじめて見た。新発売当時は、けっこうな値段だったかもしれないが、今となっては、新品としては安い(笑)。ということで、大漁旗を掲げての帰還でありました。

10月21日(木)

ふと、洋書屋を覗くと、なんとも気をひかれるモノが。その名も「SOVIET LOCOMOTIVE TYPES」という、なんと旧ソ連型の車輌に関する本なのだ。スウェーデンのマニアが著し、スウェーデンで出された本だが、幸いにも英語で書かれているので、内容の理解は容易。ソ連末期からはグラスノスチと呼ばれた情報公開が進んだことは記憶に残っているが、基本的にその流れを利用して、1992年1月1日現在の、5フィートゲージ線区の機関車のみならず、電車・ディーゼルカーも含めて、すべての動力車を写真付きで網羅したモノ。車両数や配置など、旧ソ連時代ではとても入手できないような情報がいっぱい。さらに、保存機関車や、形式称号の付け方、簡単な歴史などもついている。なんせ、ソ連型についての記事って、スゴい昔の「SL」に、ソ連の蒸気の記事があったのしか知らないし、どの情報も東欧型が好きなモノにとっては、垂涎の的。驚くことに、92年時点では、20世紀初頭の帝制ロシアの時代に作られたSLも、わずかながら現役で残っていたこともわかる。小さい本のワリにはけっこう高かったのだが、これは貴重な必携資料だ。

10月20日(水)

昨日は「時間切れ」になってしまって、お目当ての雑誌そのものは買えなかったので、ふたたびチャレンジ。台風が近づいている分、流石にお客さんは少ない。店内の案内を見ると、今週末にはふたたびセールがあるようだ。何気に、最近セールが多いような気も。ついでにまたまた4Fに行くと、雑誌の中古がかなり出ている。「とれいん」も一箱あったのでチェックすると、なんと持っていない号が2冊も。ここまで来て、4Fに出てくるというのも、なかなかラッキー。これにてマジック5。

10月19日(火)

趣味誌の直売りの店頭発売日なので、昼休みに買いに行くが、お目当てはまだ入荷してない。ギリギリまでヒマを潰そうと4Fに行くと、お、ハンガリーFUGgERth社製のM41の模型があるではないか。ほとんどレジンのガレキみたいなこの模型、存在は知っていたのだが、見るのははじめて。日本にも若干量は入荷したらしいが、これは外国人の方が直接売りに来たモノとのこと。最近、この手の出物に久しく会っていないが、実は欲しかったモノ。MAV仕様ではなく、GySEV仕様だが、このロコの形態自体が他国にないものだけに、これは何ともラッキー。今日は星占いは余り良くないのだが、結果オーライ(笑)。試走させると、意外にもスルスル走る。メカ部分はどこか大手他社のOEMなのかな。説明書も入っているけど、ハンガリーのコトバは、もともとアジア系の言語をアルファベット表記しているので、語彙の想像もつかず、全くわからないぞ。

10月18日(月)

仕事の用務先に向かう途中の道筋にBookOffがあったので、ちょっと覗いてみると、76年のTMSが9冊連続して、一冊105円。これは、一応「つながる」。が、ここに手を拡げるか拡げまいか、なかなか悩むところ。ということで、ひとまず仕事を済ませて、帰りにまた寄ると、当然まだある(笑)。76年は、TMSこそ買わなかったものの、一応「とれいん」はリアルタイムで買っていたので、守備範囲と考えてもオカシくない、と、勝手に理屈をつけて購入。これで、TMSのマジックナンバーの対象は56〜76に拡大、ふたたびM6と相成った。とにかく、当時店頭で立ち読みしたのは確かだが(鉄分が薄い時期も、立ち読みだけはしていたし)、持っている号と違い、ほとんど内容を覚えていないので、けっこう新鮮だ。しかしじっくり読んでみると、SLブーム以降の鉄道趣味界の変化が模型界に押し寄せ、市販キットベースの特定番号ディティール加工のブーム化とか、Nゲージの勃興とか、新たに起こった変化を前に、それにどう対応するべきか、微妙な迷いと試行錯誤があることが、編集方針のブレから見てとれる。その一方で、「だからこそ」という山崎主筆の毅然とした態度が、かってないほど「熱い」ミキストの筆致から伝わってくる。ゲージ論の原点も、この年のミキストにあったことに気付いたし。なるほど、なんでぼくが75年末でTMSを買わなくなったのか、何気にわかるのが面白い。まあ105円だし、これだけでも元は取った気に。

10月17日(日)

「常設お座敷」の、高架線の修正に着手。最初はきっちりと組んだつもりでも、長年の変化で、けっこう歪みが生じている。なんせ、長辺方向は3m弱あるので、個々のジョイント部分のズレは小さくても、全体としての歪みはかなり大きくなる。おまけに、トミックスのシステムレールだと、道床自体がかなりがっちり接続されるので、逆にズレを吸収できず、そのまま隙間が開く要因になってしまう。この点カトーのユニトラックは、いわゆる「あわせ継ぎ」ができる分、かなり歪んでもそれなりに対応してくれる。どっちがいいかという問題ではなく、この辺の個性はわきまえて使うと、けっこうメリットになる、と改めて実感。仕方がないので、高架線は、接着してある程度大きなブロックにまとめることで、歪みを減らすことに。ひとまず、高架駅の部分を三分割にまとめる工事を実施。駅の部分は、レールと高架フレームとのズレはなくなったものの、今度は他のところの歪みが集中するハメに。逆カントの修正も含め、これは全面リフレッシュ工事をしなくてはダメなようだ。

10月16日(土)

例によって千葉方面に行くが、途中、新木場付近を走行中に、ラッキーにも本日のダイヤ改正から定期運用につくE257系に遭遇。色とデザインはなかなかマッチしていていい。「あずさ」の塗色よりも似合うかもしれない。しかし、5両編成モノクラスというのはなんか寂しいな。なんか、模型っぽくはあるけど。通勤圏である阪奈間でも京奈間でも、有料特急のフリクエント・サービスを基本ダイヤとする近鉄特急方式に、完全になっちゃったということなんだろうが。さすがに旧国鉄の183系じゃ、「アコモデーションに対してお金を出す」という発想にはならないからね。

10月15日(金)

本日の獲物は、外書の出物で「The Steam Locomotives in Czechoslovakia」。例によって英国のマニアがまとめた本なのだが、とにかく英国人のこういう分類学的なモノに対するこだわりはスゴい。チェコの鉄道の創成期から、とにかく在籍した機関車については、その全てを網羅してリスティングしている。こっちは模型から入っているので、どうしてもドイツオリジンの車輌の塗り替えや装備変更で済む形式は知っていても、各国のオリジナルの形式は余り詳しくない。しかしチェコは、東欧諸国の中でも重工業が昔から盛んな国だけに、けっこうオリジナリティーの高い形式がいくつもあっておもしろい。スタイルも、イギリス、ドイツ、アメリカなど、鉄道先進国の技法のなかから、国情にあったモノをうまく組み合わせて独自なモノを創り出していることがワカる。日本の車輌も、海外のファンの目から見たら、こういうエキゾチシズムにあふれているんだろうな。きっと。

10月14日(木)

「鉄道の日」。とはいっても、イベントは基本的に前週末の連休がピークなので、だからどうこう、ということもないのだが。で、頼んでいた1/87用のパーツが入ったというので、ちょこっとクマタに寄る。あらら、広くなってるじゃん。今まで倉庫になっていた、入って右手の部分もすっかり片づけられ、ショーケースが並んでいる。聞くと、先週からリニューアル・オープンしたとのこと。いかにも事務所だったのが、ショップらしくなったなあ。Webにも載っていなかったので、ちょっとビックリ。拡がったコーナーは、主としてO、OJの委託品が並べられているが、けっこう珍しい「いにしえのOゲージモデル」なんかもある。これからは、こっちのほうも力を入れるようだし、それなりに独自の客層を掴んでいるトコロなので、なかなか面白いかもしれない。

10月13日(水)

最近斯界で話題の、鉄道模型と書のバー「銀座パノラマ」に行く。場所自体は会社から至近だし、入り口の前も何度も通っているのだが、さすがに行く相手を選ぶ場所なので、ここまで時間が経ってしまった。料飲店が入っているビルの8Fをワンフロア占めているので、かなりゆったりとした店だ。エレベーターで上がると、最上階であることを生かし、天窓が空いた小さな庭があり、その脇を飛び石で抜ける。するとカウンターだ。カウンター席の背中側、通常だとクローゼットやキープボトルの棚があるところが、Models IMON流の木製ショーケースになっており、販売品や展示品のNが、編成単位で並んでいる。さらに奥には、書の教室も行われる小上りがある。席に座ると、カウンターの奥半分がNのレイアウトになっている。レイアウトはDDF製作ということで、高架と平面と、ドッグボーンの複線エンドレスがダブルで、最大4列車同時走行が可能な設計。カウンターの長さを活かし、新幹線のフル編成が直線に収まるところがミソだそうだ。高架はカトー、平面はトミックスのシステムレールを使用している。ドッグボーンの後半分は濃い色のアクリルでカバーし、その上が、カクテルのグラスを置くバーテンダー用のテーブルとなっている。そして前半分が客席から見えるのだが、なんとここはカバーなし。「直接見えて音がする」ところが、マスターのコダわりということだが、基本的に「模型の扱い方がわかっている大人の店」なので、問題はないとのこと。バーテンさんも、「実はその趣味がある」方をスカウトしてきたが、前からのお客さんがこの店に来て、「実は」とカミングアウトすることも多いと語っていた。値段もリーズナブル。一人で来ても、同好の士と来ても楽しめるが、仕事の関係の知り合いとかで、「そのケがあるのは知っているが、公の場ではなかなか切り出せない相手」と行くのが最高かも。

10月12日(火)

「模型を走らす」ことを考えると、10日の項で述べたように、「キャブの機関士の人形」というのは、個人的にはなくてはならないモノなのだが、蒸気機関車の場合それ以上に重要なのが「石炭」である。基本的に走っているのではなく、機関区に駐泊していたり、駅に止まっていたりするのなら、乗務員が乗っていない場合も多々ある。そういうジオラマやシチュエーションなら、これは機関士がいなくても問題ない。しかし、それでも運用についている機関車である以上、石炭は欲しい。石炭を詰んでいなくては、工場入場とかの無火回送か休車だ。だったら、メインロッドが外してあってもいいくらい、というのが、リアルタイムを見たことのある世代のコダわりだろう。で、例のC62で悩んでいたのは、「船底テンダーでは、石炭を固定できない」点だ。船底型は、修理や改造が必要になったとき、上ぶたを外さなくてはならない。しかし、ラッカーで固着したのでは外せない。どうしようか考えていたのだが、天賞堂のプラC62用石炭をヒントに、ぴったりのサイズの「上げ底の石炭」を作って、ハメたり外したりできるようにすることにした。1mmのプラ板を利用し、内側ぴったりの底板を作り、高さが合うように足をつける。その上に石炭を盛る。相当に手抜きだが、なかなかそれらしくできる。しかしこの上げ底。増炭板とかも一緒に作り込んじゃえば、手軽に仕様変更を楽しめるではないか。宿題にしておこう。

10月11日(月)

TILLIGのポイントで通過テスト。そのまま組むと、線路間隔はTTの曲線の複線間隔の43mmになってしまうが、こと直線区間においては実用上はさほど問題はなさそう。実物にして3.7m。「普通鉄道構造規格」によれば、実物の複線間隔の規定は、車輌限界+600mm(旅客が体を出さない車輌しか通過しない場合は+400mm)ということなので、スケールで3.6mは越えているので、一応複線間隔としては許される範囲に収まっている。さて、ポイント単体なら、基本的には353Rを通過した車輌は、さしたるトラブルなくクリア可能。問題は、ポイントの組合せによる短いSと直曲の連続部分がどうなるか。写真のように組み合わせてテストしたところ、EH10とDD13は、列車牽引状態でも問題なく最短の組合せをクリア。デハ3450は、単行なら多少ぎくしゃくするものの通過に問題はないが、連結状態だと最短の組合せでは、モーター部分がボルスターをこじるカタチになり、そのままでは通過不能。しかし写真のように、間に直線が入るカタチの、もう一本先の側線に入る大きいSなら、問題なく通過可能。ということで、基本的には353Rと同様に考えていいのでは。

10月10日(日)

さて、今日は昼から知り合いの結婚式なので、時間があるのは朝だけ。早速、人形と料理をセッティングした食堂車を撮影する。一目瞭然なのだが、そもそもマシ35、それも茶色なんて、どう考えてもぼくの芸風ではない。実は、出物のマシ35を見ていたら、ここに人形を乗せたら楽しいだろうな、という思いがむくむくと湧きあがり、欲しくなってしまったのだ。まあ、こういうのは走らせなくても、博物館とかの「列車レストラン」というのもあるし、それなりに閉じた世界にはできるから、というのはまあ言い訳ですが。この車輌は、とれいんギャラリーで、倉庫の整理をしていたら出てきた、文字通りの出物、ということで売り出されていたヤツを、偶然江古田方面に行ったので立ち寄ったら見つけたという次第。ちょうどその時は、松本謙一さん御自ら店番をされていたので、いろいろ話をさせていただいたが、話題の一つが「車輌模型指向と鉄道模型指向を分かつもの」。一つの踏絵として、機関車に乗務員の人形を乗せたくなるタイプか、それはオモチャっぽいといって拒否するタイプか、というのがあるのではないか、という話題。たかが人形といっても、なかなか奥は深いようで。

10月9日(土)

台風来襲。こういう日は、やることさえなければ、キット組みや大規模な修繕にはもってこいなのだが、やんなくちゃいけないことが多い。でも、空いている時間でできる手軽な作業をちょこちょこと取り組む。実は、「人形が一杯載っていて、和気藹々と食事をしている感じのする世界を、食堂車に作る」ってのを、にわかにやりたくなってしまったのだ。それで、着座人形とか探していたんだが。午前と夜しか空いてないので、この時間を使って、具体化を図る。やることは、人形の日本人化と料理の作成。日本人化は、「案ずるより生むが易し」で、髪の毛を濃色系にしてしまえば、そんなに違和感はない。カトー/プレイザーのにも、そういうのあるし(爆)。手間がかかるのは、特に男性の場合、帽子を脱がす作業だが(けっこう着帽の人形が多い)、これもカッターでサクサク削って、刃のトガったところで削ってそれらしく髪型をつくり、黒く塗ってしまえば、ワリとらしくなる。余った余裕で、衣装も昔の日本らしく塗り替える。料理はいろいろ考えたが、結局「書き割り」で充分ではないか、という結論に達する。0.3tのプラバンから、3φと2φの目抜きで丸い皿を切り出し、そのままのヤツと、プラスドライバーの先でぐりぐりやった深皿と二種類作る。料理は、ラッカーを盛り上げて描くのだが、描きやすいのと、食堂車健在時代のメニューにありそうという二つの理由から、定食は、ステーキ(当時なら「ビフテキ」か)、ハンバーグ、とんかつでライス付き。ライスものはカレーライスとハヤシライスでサラダ付き。とそれぞれ作ったところ、ガキから「オムライスも欲しい」とリクエスト。確かに、当時を考えると一理あるので、オムライスも作る。こういうコトになると妙に燃えるんだよな。ということで材料完成。これをシートとテーブルに配置する。なかなかよし。

10月8日(金)

トラムウェイのWebを見ていると、TILLIGのTT用システムレールの、手動式ポイントが入荷したらしいので、週末を待って神保町へ。手にとってみると、こりゃなかなかスゴい作りだなあ。まあ、ヨーロッパモノもやっているので、個人的にはびっくりしないが、非選択型とか、フログ部分が一体でプラスティックとか、違う意味で試しがいがありそう。例によって通過テストをしたいので、ひとまず左右一つづつと、サイディングにするための補助曲線レールを買ってくる。カーブ自体は353Rよりも緩めだが、なんか曲線と直線が複合している感じなので、これはこれで通過にも得手不得手がありそう。それより絶縁フログは、フランジ走行になる危険性は少なそうだが、車輌によっては無電区間の長さから、走行不能になってしまう可能性もあり、そっちのテストも意味がありそう。お楽しみに。ところで、トラムウェイの店員さんと、はいでさんのWebの話でひとわたり盛り上がってしまった。けっこう、あれが販促になってるみたいですね(笑)。で、まだ乗り換えの制限時間には余裕があったので、篠村へ。古いTMSがけっこう入っている。おまけに安い。100円とか、300円とか、これってBOOK OFFか。ということで、廉価にてミッシングリンクを4冊一気に購入。これでTMSはマジック3に。

10月7日(木)

雑誌のバックナンバーも、おかげさまでマジックナンバー一桁というところまで来たが、おかげで「古書店があると覗く」というのが、すっかり習性になってしまった。こういうのも、数をこなしていくと、相場観とでもいうようなモノが見えてきて、高め・安めとか、珍しい出物・ワリとある物とか、それなりに目が利くようになってしまう。こうなると、いろいろ欲しくなるんですよね。と、結局は言い訳なのだが、いわゆる「画龍点睛」というヤツで、いい出物があれば欲しいモノができてくる。その一つが、1、2はリアルタイムで買っている「機関車の系譜図」の3、4なのだが、見てくれは少々難ありだが、値ごろ感のある第4巻を発見。こっちは、コレクションではなくコンテンツとして読んで楽しみたいのだから、少々の変色等は問題なし。なかなか濃い内容の本なので、当分楽しめそう。

10月6日(水)

国立公文書館の特別展「鉄道」を見に、昼休みに一撃離脱を試みる。内容は別項を参照していただくとして、展示会場自体が狭いので、作戦は悠々成功。しかし、地味なテーマにもかかわらず、けっこう人が入っている。それも、この手のモノにつきもののリタイア組の高齢者だけではない。流石に、若い女性は少ないが、男性は各層いるし、女性も中高年の方はいる。下手な美術展に平日の昼にいくよりも活況なことは確かだ。やはり、ある年齢層以上の日本人にとっては、鉄道というのは、マニアでなくても、かってそうだったように、今でも、ある種のロマンと郷愁の象徴なんだろう、という気がしてきた。しかし、この展覧会、立派なカラー口絵付きのパンフをタダでくれるというのが、なんとも気前がいい。

10月5日(火)

C62の修理の続き。パーツの欠品は、ブレーキシューなんだが、珊瑚のブレーキシューといえば鬼門の一つ。なくなっているのが絶縁側というのが、何とも不吉(笑)。シューを半田付けして、取りつけてみると、案の定ショート。動輪との間のクリアランスと、イコライザの可動量を考えると、確かにこれ、全部つけたらショートしない方がオカシい。おまけに黒染めだけの仕上げだし。シューのフレームも極薄いエッチング板の抜き落としなので、カシっと精度も出しにくい。ウマい人なら、全部作り直すんだろうけど、こちらはとても手に負えない。こうなると、いろいろ悩むより、触れてもいいようにしっかり絶縁したほうがいい。ということで、接着剤利用の皮膜と塗装の重ね塗りによる強化で対応することに。一応カタチにはなったが、ここまで来るまでに、相当にハマってしまった。やはり鬼門だなあ。

10月4日(月)

ちょっとした理由から、着座の乗客の人形が欲しくなり、買いに行ったら、中古品であった。こりゃラッキー。その他のプレイザーの人形もかなり中古で出ていたので、これ幸いと買い込む。半値以下なので、これは助かる。この手の小物は、なかなか出物がないし、本当に欲しくなると、新品を買いまくると、けっこうな値段がするので、見つけたときにはいつも買ってるけど、こういう欲しいときにあるというのは、なんともうれしい。ラッキーついでに、3冊ほどしかない「とれいん」の古本の中に、一冊持っていないのがあった。これまた、メイン記事の中にHOs関連のモノがある号。これにて、マジックナンバーは7に。イチローの安打数新記録じゃないって。

10月3日(日)

さて、C62のパーツは、確か原宿のIMONにも在庫があった覚えがあるので、出かけたついでに立ち寄る。天気も悪いし、時間もないので、ついでに済ませられれば、そのほうが楽だしね。パーツは確かにあってそれはGETしたのだが、なんと中古・委託コーナーに、乗工社の東急デハ3450が3輌セットで出ているではないか。よく見ると、旧塗装の更新前1、更新後2という組合せになっており、手持ちと合わせると、更新前後それぞれ、2輌編成2本でも楽しめるという、いい組合せ。おまけに、ちゃんと中古価格。こういうのは多少無理しても、見つけたときに押えないとあとで後悔する。ということで、財布の中身は空っぽに。うむ、東急づいた週末だな(笑)。で、帰ってからのお楽しみは、353Rで連結したまま通過可能か、というポイント。最近、こればっかりですね。はいでさんの影響大。でも、けっこうハマるよね、こういう「実験」って。デハ3450は、丸妻で、なおかつオーバーハングが小さいので、多分行けるだろうと踏んでいたが、写真のごとく、機能上はバッチリOK。見た目は、折角通過するんだから、問わないことにしましょうよ。カーブの外側から見なければいいんだし(爆)。

10月2日(土)

今日は、Bトレインショーティー東急5000系の発売日。あまり「らしくない」という気もするのだが、地元ということもあり、実は8500系も、Nゲージ動力化、4両編成にしたのをもっていたりする。8500の時は、出遅れたため、入手にかなり苦労して、祐天寺のTOKSでやっと見つけた経験があったので、今回はラピッドスタートで(笑)。出かけるついでに、三軒茶屋のTOKSを見るが、影も形もない。駅の事務所のところに、「10/2、発売」のポスターが貼ってあったので、駅員に聞いてみると、駅そのもので売っているとのこと。あらら。ということで、田園都市線仕様を2セット購入。しかし、駅の窓口で、鉄道模型を買うというのも、なんとも不思議な体験。動力を購入したら、組み立てよう。そういえば、8500の時は、ちょうど首都圏ではBトレイン用の動力がどこでも品切れで、出張先の名古屋で覗いた早川模型でやっと見つけた覚えがあるなあ。

10月1日(金)

C62の既に直した部分をタッチアップしながら、先台車、従台車の動きをしげしげと眺めていると、パイピングとの干渉をかなり余裕を持って修正した分、けっこうこの状態でもカーブが切れそうな気がしてくる。ただ、圧着と復元のばねの強さは、相当に慎重な調節が必要そうだ。ということで、しばし調整。行けるかな、と興味しんしんでテストラン。単機では例の600Rというか24インチをクリア。行けるじゃん。ただ、元の木製道床が相当にねじれが出ているので、列車を牽引させると、ねじれについていけず、従台車が脱線するところがあった。平坦線なので今回は通ってしまったが、勾配のあるレイアウトとかだと、ドローバーはもう1mmぐらい長い方がいい気がする。ということで、「珊瑚のC62は、特に加工しなくても600Rをクリアできる」と喜んで訂正いたします。ということは、C57もパイピングやディティールとの干渉を避ければ、通せる可能性が強くなってきたぞ。一輌は更新整備の予定があるので、その時にトライしてみよう。


(c)2004 FUJII Yoshihiko


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