「夢」を大人買い

-今月のホビー日記・2014年8月-




8月31日(日)

先週の国際鉄道模型コンベンションをうけて、決算とまとめのJAM日本鉄道模型の会理事会。今回は、鉄道模型をめぐる市場環境の変化を前提に、これからのJAMの活動のあり方を探るためのトライアルをいろいろ仕込んでいたのだが、それらをきちんと定量的に評価し、来年以降のやり方を決めるための重要な場。かなりきっちりと評価ができ、結論も出ました。来年度から、JAM日本鉄道模型の会の活動は大きく変わります。詳細は、決まったものから順次発表します。乞うご期待。こりゃ面白くなるよ。

8月30日(土)

天賞堂は、来週の3日水曜が店内改装で臨時休業とのこと。それに合わせて、在庫処分セールを行っている。特においしいのが、鉄道書籍50%引き。鉄道書籍は、古本になってもあまり安くならないのが多いので、半額セールは実にラッキー。ちゃんとした本もけっこうあるので、これを機会に欲しかったのをまとめて購入。2日までだそうですよ。

8月29日(金)

JR東のEF8181号機が、ローズピンクに銀帯という、かつての御召し仕様で出場。ローズピンクのEF81を見ると、関西に来たなあという感じがするが、まあ、これも「国鉄色」復活の一種なんでしょうね。でも、関東でローズピンクというのは、ホントに久しぶり。早速、出場回送の写真が、趣味人のBlogやSNSでいろいろ発表されている。これもきっと、けっこう人気を呼ぶんだろうな。

8月28日(木)

北陸新幹線開業に伴う、来年3月14日のダイヤ改正の記者発表。ある意味、予想通りでしかないのだが、けっこう面白い運用もある。中でも目をひくのは、金沢-富山間(間には新高岡しかない)のシャトル新幹線「つるぎ」が18往復もあること。現状の在来線特急のフリクエントサービスを、そのまま新幹線に移行してしまったような感じだが、新幹線としてはかなり異例。新幹線でいえば、東京-小田原で「はこね」とか、東京-熱海間で「踊り子」とか、別の名前の列車が走るようなものだからなあ。新潟〜新井間の特急「しらゆき」には、E653系をリニューアルして投入。JR東日本といえども、不採算那路線にはあまり新規投資しないということですな。

8月27日(水)

JR東海が、リニア新幹線の着工を国土交通省に申請とのニュース。しかし、現在の技術をもってすれば、あの線形ならば磁気浮上式にしなくても、既存の車輪方式の1435mm軌間で、充分500km/h運転できるし、そのほうが建設費も安い上に、鉄道網としてのインターオペラビリティーも担保されるのだが。なぜに磁気浮上式に、未だにこだわるのだろうか。経営的に謎である。

8月26日(火)

夏の鉄道関連イベントも、一通り山を越したと思ったら、次は秋口のイベントが始まっちゃう。秋には東海道新幹線50周年があり、これはこれでいろいろ盛り上がりそう。それにしても、やる方からすると、ちょっとイベントが多すぎるのも確か。特に最近は、東京、大阪だけでなく、各地方都市での開催も増えているので、やる方も行く方もいろいろな意味で大変かも。まあ、世の中にブームと思われてしまうと、必要以上に拡大してしまうからなあ。今年がピークぐらいの感じかもしれないけど。

8月25日(月)

さすがに今回は余りに疲れたので、昨日は荷物を持って帰っただけ。中身の片付けは、一日経ってから。本部作業がいろいろあって、飛び回っていなくてはならなかったのと、途中にライブハウス出演が被ってしまったのが、体力を消耗した原因か。とはいえ、今回の荷物はそう多くはないので、どちらかというと運ぶよりはしまう作業の方が手間がかかるかも。ということで、一件落着。

8月24日(日)


コンベンション最終日。なんか、今回のコンベンションは、例年になく尻上がりに盛り上がった感じがある。いつもだと、土曜日がピークで、日曜日の午後後半になると、関係者しかいない感じになるのだが、閉幕までお客さんがたくさんいらっしゃった。ご来場、ありがとうございました。撤収時、なんと会場に実物のJRFコンテナが。ポポンデッタさんの搬出用だったようだが、これには関係者一同びっくりしたり、にんまりしたり。

8月23日(土)


今回は、自分の出し物はない予定だったが、諸般の事情により急遽個人出展をやることに。とても準備期間がないので、得意の模型写真のありものでの対応となった。「『お立ち台』はレイアウトの夢を見るか」と題して、地面を作った「お立ち台」なら、人形等とウマく組み合わせることで、詩情ある世界を作り出せることを、実際の模型と、それを使った写真により展示。じっくり覗きこんでくれるお客さんを見かけると、やはり嬉しいものである。

8月22日(金)


第15回国際鉄道模型コンベンションが、いよいよ開幕。午前中は初期トラブルの対応と、場内での企業パブリシティー関係のフォローでてんてこ舞い。午後一は、松・謙さんのトークショーのモデレーターで、イベントステージに自ら登壇することに。司会しながらチェックしていたが、やはり壇上で何かやっていて、音が出ているとヒトが集まってくる。ほぼ座席が埋まったのは、さすが松・謙さんのネームバリューか。夜は、吉祥寺のライブハウスに出演するので、午後後半から会場を離れて移動。なんとも忙しい一日。

8月21日(木)

第15回国際鉄道模型コンベンションの設営日。本部作業は、限られた人数の中で、イベントステージや、お客さまによるNや16番の運転など、新たなトライアルもいろいろ行なうので、けっこう忙しい。果たしてウマく廻るのだろうか、という気苦労もあるし。出展者の皆さんは、段々手馴れてきたのか、準備の段取りも手際よくなり、かなりスピーディーに会場の整備が進む。ということで、あとはお客さま次第。

8月20日(水)

ということで、明日はもう国際鉄道模型コンベンションの設営日。スタッフにとっては、ある意味明日からが本番である。こちらの事前準備は、そういうことで今日がヤマ場。自分の展示も、本部作業も、ひとまずはカタチがつきそう。まあ、始まっちゃえば、あとは勢いだし。

8月19日(火)

今月は、多分今日が趣味誌の店頭発売日なんだろうと思うのだが、ちょっと模型店に寄るヒマがない。例年は、JAMの会期中が店頭発売日になり、会場で即売というケースが多かったが、今月はもっとも週末が後ろ倒しになっているので、珍しく発売日過ぎてから会期という展開。今月売りの号まで、コンベンション告知が入れられるという、こちらとしては良いパターンではあるけれどね。

8月18日(月)

夏場はなぜか中央線沿線に用事が多い。吉祥寺に行く用があったので井の頭線に乗ると、なんと車内wifiサービスをやっている。auとwi2系のIDで利用可能なようだ。が、これ、車内の電波はかなり強いのだが、インターネットに繋がっている回線がかなり細いらしく、極端に遅い。音声に変換して送った、昔のMODEMでの通信みたい。4800baudとか9600baudとか、初期のWebをダイヤルアップで見ている感じ。おまけに車内の電波が強すぎるので、auのiPhoneとかだと、wifiを切らないとマトモに通信できない。なんかありがた迷惑だなあ、これ。まあ、井の頭線はそんなに乗らないからいいけど。

8月17日(日)


あと一週間どころではなく、来週の日曜にはもうコンベンションは終わってしまう勘定。運転盤も、いよいよ全部繋いで微修正。最終的に走らせてみると、けっこう細かい調整が必要な個所は多い。レンタルとなると、どういう車輛が登場するかわからないので、なるべく走行性能の厳しい車輛を使って走行性をチェック。全貌はちょっと撮影できず、これでも半分ぐらい。まだ反対側がある。これだけ直線が長いと、1700Rもなんだかキツく見える。まあ、最急の1200Rは実物では約100Rで、八つ山橋と同じ。最緩の1700Rは150Rで、簡易線の最急カーブと同じ。まあ、確かに実物じゃキツいわな。

8月16日(土)

このところテレビや新聞の一般向け夏休み特集で、観光列車を取り上げることが多い。各社とも趣向を凝らした観光列車を走らせるようになったことも確かだが、ヨーロッパのように、ローカルな鉄道は、社会インフラより観光資源としての価値のほうが評価されてきたということなのだろう。鉄道会社だけで対応可能な立地のところもあるし、行政や地域がバックアップしないと成り立たないところもあるだろうが、基本的に鉄道自体が生活に必要な地域が減っている以上、テーマパーク化というのはある意味、文化遺産を残す上でも意義があるやり方だろう。

8月15日(金)


珍しく西荻窪に行く用事があり、ちょっと早く着いたので、西荻界隈を散歩して時間をつぶす。西荻といえば「ニットー教材」というのが、ぼくの子供の頃の常識。今どうなっているんだろうと思って、記憶をたどって訪ねてみる。この前に来てみたのは10年ぐらい前だが、ラジコン専門店になっていたものの、かろうじて「模型屋さん」が残っていた。がしかし、今回は跡形もなし。とはいえ、更地にされた地面に残る床のセメントの模様に、わずかにかつての栄華の名残をのこす。ツワモノどもが夢の跡。ニットー教材、ここにありき。

8月14日(木)

スイスでまた列車事故。4年前の氷河特急の事故と同様、メーターゲージの区間。レイテッシュ・バーンの普通列車が、土砂崩れに乗り上げ脱線。うち1輌が谷へ転落し、森に引っかかって止まるという状況。日本人を含む11人が負傷と、事故の規模の割には被害者が少なかったのは不幸中の幸いか。まあ、RhBの沿線とかには、道路を維持管理できないので、メーターゲージの鉄道がインフラになっているというところもある。風光明媚ではあるモノの、確かに恐いところを通っているので、ある程度のリスクは織り込んでおかないといけない場所ではある。

8月13日(水)

銀座まで行ったついでに、有楽町の交通会館で行なわれている「慶應鉄研80年」展に顔を出してくる。慶應の鉄研といえは、戦後の鉄道趣味界、模型趣味界では、強力な人脈を形成し、趣味界を引っ張ってゆく一つの原動力となっていた。それだけに、歴史を振り返るだけでも、きちんと絵になるところがスゴい。人数とOBの肩書きだけは立派だが、いざ何かやろうと思うと、互いに足を引っ張って、なかなか前に進まないどこかの鉄研とは大違いというところだろうか。詳しい感想については「Gallery of the Week」で。

8月12日(火)

台風も通過し、お盆休みも佳境に入ったので、都心が目に見えてすいてきた。人が少ない。電車もかなりラッシュが緩和されているが、それ以上に、朝の遅延が発生しない。明らかに所要時間が減っている。室内の人数の変化より、時間がかからないのと、地下鉄内での電波状況のよさのほうが、人が減っている感じを強く感じるというのも、面白いといえば面白い。そういう時代なんだろうな。

8月11日(月)

今回のコンベンションは、スタッフに徹するつもりでいたが、ひょんなことから「ショーケース出展」で参戦することに。基本的にすでにあるモノの展示なのでそれほど負荷があるわけではないが、演出の仕方とか、それなりの準備は必要である。まあ、そのぐらいの時間ならなんとかなるだろうけど、こういうの始めちゃうと、いろいろ凝りだして結局手間かけちゃったりするんだよね。ネタが何かは、見てのお楽しみということで。

8月10日(日)


今年の国際鉄道模型コンベンションの準備もだんだん佳境に入ってきたものの、まだまだやることは多い。今日は、細かい検討事項を詰める臨時理事会と、運転盤製作の続き。気分的には、本番感が高まってきてるけど、結構これからが忙しい。ということで、運転盤も接合部の微修正に入った。写真は、大野理事と小池理事の奮闘風景。

8月9日(土)

昨日の夜、飲んで遅く帰ってきてからインターネットをチェックしていると、終了直前のオークションがいくつか。酔ってる勢いもあり、面白半分も含めて、全部応札してみた。起きてみたら、全部落札しちゃってるじゃないの。ラッキーだけど、これ、資金繰りがちとヤバい。まあ、なんとかなる範囲ではあるけれど。確かに冷静に考えると、相場観からすると、かなり確実に落とせる価格を入れちゃってたよな。皆さん、酔ってるときにオークションやるのは危険ですよ(笑)。

8月8日(金)

天賞堂の3階で、珍しく和書の鉄道雑誌、ムック、書籍の在庫割引セールをやっている。まあ、古くなった割に残部が多いヤツを、在庫一層処分しようということなのだろうが、新品30%引きというのは、元来割引のない書籍ということを考えると、天賞堂としてはけっこう大胆かもしれない。カツミのショップではよくやるけど。あまり古書では出てこないヤツなどもあるので、こういうブツが欲しかった向きには、中々ラッキーかも。

8月7日(木)

昨夜のNHK9時のニュースを偶然見ると、新幹線50周年イベントに引っ掛けた、新幹線特集。ちょうど始まった285km/h運転のための試運転のニュースなども織り込んで、かなりの時間を割いてオンエア。まあ、企画記事でオンエア時期を狙っていたものではあろうが、なかなか濃い内容。これはもしかして、10月とかに名古屋制作で新幹線特番とかやる前哨戦なのだろうか。

8月6日(水)

旧新橋停車場 鉄道歴史展示室で始まった「にほんのうたと鉄道」を見てくる。詳しい内容については「Gallery of the Week」を参照して頂きたいが、鉄道が歌い込まれた著名な歌を、鉄道の側から考証する企画。HOナローや16番の模型もけっこう多く使われ、親しみやすい展示。まあ、16番がHOと書いてあったり、HOナローがNと書いてあったりというのはご愛敬だが、16番模型の展示されている線路が、エンドウの金属道床のヤツというのは、妙に昭和らしくていいかも。

8月5日(火)


ふと新橋駅前を通りかかると、なにやら黄色いヤツが。おお、ドクター・イエローではないの。まあ、ときどき見るんだけど、突如出てくるのでなかなかすぐには撮影できない。今回も、いそいでコンデジを取り出して起ち上げたら、なんとか最後尾は撮影することができた。ドクター・イエローを撮れたのって、まだ2・3回目だよなあ。なんかこのところ、東海道新幹線の最高速度向上のための試運転をやっているようなので、それに関連した計測さだろうか。ひとまず記念に。

8月4日(月)

腕時計は、クロノグラフタイプのヤツを何台か使い分けているが、どれもクォーツの電池駆動。だが、みんな電池切れになったときのことを考えて、一台だけメカ式の自動巻のヤツがある。寝ぼけていたのか、今朝何も考えずに手に取ったのが、その自動巻のヤツ。実はこれを動かすのは、10年に近いぐらいの数年ぶり。それでも時刻を合わせると、一日たっても正確に動いている。バブルの頃のヤツなので30年ぐらい前のメカだが、超精密メカを数年ぶりに突然動かして、正確に動くというのはよく考えるととんでもなくスゴいことだよね。鉄道模型なんて、ブラス製品は買ってきたばっかりでもマトモに動かないのがあるし、量販品でも2〜3年ほっておくと、動きが目に見えて悪くなるし。精密工業製品ってのは、やっぱりこうじゃなきゃイケないんだな、と改めて実感。でも難しいんだよね。

8月3日(日)

そういう事情で、JAM日本鉄道模型の会の貸しレイアウト用運転盤の製作に関しては、今週はパスしてしまったのだが、ひとまず出来上がって試運転がうまくいった模様。その一方で、こちらもイベントステージの準備は着々と進めております。かなり埋まってきましたが、まだ時間は取れますので、ご希望の方はお早めに。

8月2日(土)


今日が花火大会。家の二階の窓から、ちょうどいい感じで花火見物ができる。目黒川沿いのマンションの「桜オプション」ではないが、これを楽しまない手はない。といいつつ、昼は39.5℃なんて気温を記録してたりしてさあ大変。夜は、エアコンなしでも過ごせるんだけど。で、花火の写真を撮ってみる。DXフォーマットで180oだから、270o相当。本当は思いっきり流したいのだが、手持ちだと酒も相当飲んでるし、1/30〜1/40が限度。ただこれだと、ファインダー越しに上がる花火を追って、開き具合を確認したうえでシャッターが押せる。まあこのあたりは、煙の具合やロッドの位置を見切ってシャッターを押す鉄道写真とよく似ている。そんなワケで、こじつけのワンカット(笑)。

8月1日(金)

毎年恒例の、千葉外房の地元の花火大会が、8月の第一週末。ということで、1日休みを取って、ミニ夏休みで千葉へ向かう。とにかく今回はゆっくり休みたいので、鉄分は極小。というか、ひとまずは本の整理と称して、いろいろ蔵書を読みふける。ちょっと思うところあって、「名もなき男たち」である北海道のC57、D51や9600の形式写真でディテールをちょっと研究。蒸気末期の昭和40年代について言うなら、それまでD50とかC51とかがまだまだ使われていたのに対し、本土の無煙化により新たに転入してきたカマが多く、酷寒地仕様の装備以外は、意外と前の配属の仕様を引きずっていることを発見。このあたりも、より良い条件を求めてヤマを渡り歩く、景気のいいころの炭鉱夫みたいな感じで、匿名性を強めているんだろな、と改めて実感。とはいいつつ、特定番号にちょっとは強くなったような。





(c)2014 FUJII Yoshihiko


「ホビー日記」にもどる

はじめにもどる