「夢」を大人買い

-今月のホビー日記・2016年3月-




3月31日(木)

蒸気機関車EXに、大井川鐡道のC11190号機に小工デフを取り付けるまでのルポ記事。しかしこのプロセス、模型で小工デフを作るのと全く同じじゃないの。今でこそいろいろなタイプのエッチングパーツがあり、それを使うのが一般的だが、昔16番をやっていたころは、標準的なK-7デフこそあったものの、あとのタイプは真鍮板を切り抜き、帯板で縁取りと補強材を作って付けていたので、まさに一緒。なんかほほえましかったなあ。

3月30日(水)


中央線東中野-中野間の桜並木は、実家から近い。父親は去年亡くなってしまったが、いろいろやることがあるので、週に1〜2回は足を運んでいる。毎年、この時期はカメラを持って定点観測的に数カット撮影するのが恒例。天気もイマイチ、咲き具合もまだ2分程度と華やかさに欠けるが、ここは記録として今年も押さえておく。しかし今年は、拉致監禁事件で東中野駅が開設以来の脚光を浴びているだけに、ある意味タイムリーかも。

3月29日(火)


渋谷駅で田園都市線に乗ろうとすると、やってきた編成に連結されていたのは、5000系の6扉車置換用の新製4扉車。内装が、今までのとはかなり変わっている。座ってみたけれど、ヘッドレストはどうかなあ。少なくとも、戸袋のところには必要ないな。窓のところにはあってもいいけど、そうすると窓とバッティングするし。それにしても、このモケットの色。なんか昔の旧型国電を思い出させる。特に座面のヤツは、色がそっくり。まあ、そういう人も50代以上ということなのだろうが。

3月28日(月)

なんか最近は、仕事のベースが変わったこともあり、模型店で出物に出会うより、オークションで落とす方が多くなってる感じ。確かに、今年になってから入手した模型の半分以上は、オークション経由。また、けっこう珍しいのを落札しちゃったし。今年から、きっちり収支を付けているんで、買い過ぎということはないんだけど。

3月27日(日)

今月発売の季刊ムックは、そろって北海道特集。北海道新幹線開業にひっかけた企画だとということでわかりやすいのだが、狩勝旧線とか、撮影にいった人自体が限られているし、そこで撮られたカットも限られているのを、両方でやっちゃうんだから、ある意味スゴい。しかし180以下のRにD51走らしちゃうっての、国鉄の内部規定にも違反しているんだが、それを堂々とやってたってのも、流石北海道。遵法精神とか言ってられないほど自然環境は厳しいし、よく言えば開拓地的なおおらかさということになるんだろうが。それが、今に続いているんだろうなあ。

3月26日(土)

ダイヤ改正、北海道新幹線開通。北海道新幹線というより、メディアは函館観光一色。まあ、もともと函館は北海道でも人気の観光都市なので、グルメにしろ人気スポットにしろ名所旧跡にしろ取り上げる材料も多いし、北海道新幹線も観光頼りなので間違いではないんだけど。でも、もともと需要が少なかった盛岡以北は、なんか客の取り合いのような様相。新青森なんて中間駅になったら需要ガタ落ちじゃないの。

3月25日(金)

メディアの報道は、すっかり明日の北海道新幹線開通に合わせたお祭りムード。そもそも切り替え工事で在来線が止まっていて、「葬式鉄」がないのでネタとしては前夜祭しかない状況。東海道新幹線開業から、開業前日は在来線列車のラストランだったわけで、こういう開通日もなかなか珍しい。まあ北海道新幹線は、話題で盛り上げなくてはいけない面が強いんで、これもまあよかったのでは。

3月24日(木)

ベルギーのブリュッセルで、自爆テロ事件発生。空港と地下鉄駅。地下鉄は、車輌自体が大破するほどの破壊力。日本でも、昭和の昔は爆弾事件が多く発生したが、昔の爆弾は、ハンドキャリーできるものでは人間の殺傷能力はあっても、車輌を破壊するほどの爆発力は持てなかった。そういう意味では、兵器の技術は進歩しているのだと、妙に感心。まあ、車輌の方も昔のオーバースペックな重厚さではなく、軽量化でヤワになっているのは確かだが。

3月23日(水)


松・謙さんと仕事の打ち合わせがあり、ぼくが一緒に会社を経営しているパートナーと松本さんのお宅へ。久々に地下のレイアウトルームを見学。松本さんのmailマガジンで、最近の進み具合は知ってはいたものの、一段と進展していてビックリ。現在本線は、原因不明のショートが発生していて動かせないということで、「週刊汽車道楽」に掲載された「ニューワンのCタンクの牽くミキスト」が、撮影時と同様の場所に今も停車中。ということで、別構図でワンカット。一緒に撮影にいって、それぞれ思い思いの場所で撮るという感じかな。

3月22日(火)

突如、ModelsIMONのWebに掲載されたので気になっていた「北海道の私鉄車輌」。手にとて見るとなるほど資料性が高く、値段もリーズナブルなので、さっそく購入。これ、鉄道友の会の会報「Railfan」に連載されていた記事が元なのだが、なんと出版元が道新。趣味誌系の出版社が出すにふさわしい内容と出来なのだが、新聞社というのは何とも。ただ、地方新聞社は郷土史系の資料性の高い書籍を発行することが多いので、そういう視点から見ると充分「あり」ともいえるのだが。

3月21日(休・月)

カシオペアのラストランは、出発シーンより今日朝の上野到着シーンの方がメディアには多く登場。まあ、こういう一本しかない列車が、毎日走行するわけではないので、一般の定期列車のラストランとはちょっと雰囲気が違って、扱いにくいのはある意味仕方ないかもしれない。ファンも、どこで押さえるべきか、なかなか戸惑ってる様子もまま感じられるし。まあ、いちばんハッピーだったのは、間違いなく運良く上りの最終列車の切符を取れて乗車できた人達だろう。そこに目を付けて取材していた局は、なかなかいいセンスをしているといえよう。

3月20日(日)

カシオペアのラストラン。昨日が下りのラストラン、そして今日が上りのラストラン。青函トンネルは、新幹線切り替え工事のため、在来線列車の廃止の方が繰り上げられているので、これからは連日葬式鉄の方々にとってはお祭り(妙な表現だが)状態。毎日のように、何かのラストランがあるというのは、通常のダイヤ改正では見られない状況なので、これはこれで盛り上がるのかもしれないが。

3月19日(土)

圧搾空気による動態復元作業が続いていた山北駅のD5270号機が完成し、いよいよ試運転をしたとのニュース。動画もSNS等に上がっていて、確かに動く姿が確認できる。水なしでボイラが空なんで、かなり重量は軽いとはいえ、あの巨体が動くんだから、これはスゴい迫力。D52は好きなんだよね。なんたって、生まれて初めて意識して撮影した蒸気機関車がD52だし。北海道もC62はどうでもいけど、D52は動いているうちにどうしても押さえておきたかったし。正式にオープンしたら、ぜひ見に行こう。

3月18日(金)

本日が、趣味誌の店頭発売日だったようだが、昔と違って移動のついでに模型店を覗くという生活ではなくなっているので、あくまでもWebでの確認。渋谷までは用事で出ているのだが、だいたいの用事はそれで済んでしまう。原宿、もしくは銀座というのは、わざわざ足を延ばす形になるので、さらに用件があるときか、わざわざ行くかどちらかになってしまう。まあ、今月は季刊ムックも出るので、この週末のどこかでは買うと思うのだが。。

3月17日(木)

京王電鉄が、京王線用の新型車輌5000系の概要を発表。東武東上線のTJライナー用の50090系よろしくクロスシートとロングシートが自動的に転換可能な車輌で、平日帰宅時の有料着席ライナーとして運行する予定という。昔の民鉄では、有料列車は休日のレジャー向けというのが相場だったのが、通勤ライナーの方がメインになって、つぎつぎ新たな路線が導入しているというのも、ある意味ご時世なのだろうか。

3月16日(水)

高崎線籠原駅の火事はその後も尾を引き、本日も熊谷-岡部間で運休。宇都宮線でも人身が発生し、ダイヤはボロボロな状態。どうやら原因は碍子が老朽化して絶縁不良になり、ショートして火が出たということらしい。それって、点検不良の人災じゃないの。JR東日本は、かつての民営化においては優等生であったが、その分民間に同化しすぎたのか、歴史ある民間企業に特有の「大企業病」までそっくりそのまま受け継いでしまったのだろうか。

3月15日(火)

高崎線の籠原駅で火事。信号系統の電源がやられてしまい、熊谷-岡部間で完全に運休。久々に新幹線での振替輸送が登場。湘南新宿ライン、上野東京ラインで東海道方面とも繋がっているため、首都圏のダイヤは大混乱状態。まあ、熊谷より東京寄りが生きているだけ直接の被害は限定的なんだろうが、なかなか大迷惑ではある。

3月14日(月)

ホワイトデー。雨で寒い。西武鉄道が、2018年度に登場予定の新型特急車輌のイメージスケッチを発表。建築家妹島和世氏のデザインとのこと。「風景に溶け込むようなやわらかいデザイン」がコンセプトということだが、パースを見る限りなかなか形容しがたいスタイル。鉄道車輌の概念を破るそのデザインは、ラピート以来という感じだろうか。これ、本当にこのまま出てくるのかな。それより、NREが登場25周年というのにびっくり。まあMT54の轟音は、いかにも昭和の車輌という感じだが。

3月13日(日)


本日は、日本鉄道模型の会の今年度最初の会員運転会。いつものように池袋の、豊島区民センターで開催。ぼくは仕事とか重なっていたので、ちょっと顔を出すだけだったが、フルに線路を使っていろいろな列車が走っている様は、クラブとかとは違う楽しみがあるような気がしますね。次回以降も、よろしくご参加ください。

3月12日(土)


なにかとやることが多い土日だが、朝起きると久々の陽射し。思わずまた雪景色のジオラマの撮影。はい、皆さんお待ちかねのC62の登場(笑)。今回は、FXフォーマットというか、3:2で。ほぼ全景を正面から撮った感じかな。春が近い感じを出したいんだけどね。陽射しだけでそれが出せればいいけど。

3月11日(金)

5年目の3.11。どうしても、道義や倫理、感情的な方に走りがちだが、あの時都心部にいた人たちは、最大の社会実験を自ら体験したのだから、緊急時に自分がどう過ごせばいいのか、その体験から自分で考えてみてほしい。確かにその日都区内の電車は止まったが、それで全く手詰まりになった人と、それなりに知恵と情報でウマく渡り歩けた人とがいる。大事なのは、自分がどちらのタイプかわきまえることではないだろうか。鉄道が止まったからもうおしまい、ではないのだよ。確かに鉄道は頼れるのが魅力だが、責任を鉄道に押し付けちゃいけないよ。

3月10日(木)

元交通科学博物館の展示車輌で、この四月からは京都鉄道博物館で展示される、230型式蒸気機関車233号機が、国の重要文化財になることになったと発表。機関車として珍しいものはもっとあるとは思うが、最初に量産された国産機関車という意味では、産業史的観点から日本の工業技術のエポックメイカーである。現在でも、233号機と268号機と2輌保存されているという事実が、最初の国産量産機関車という価値を示しているだろう。

3月9日(水)

今月の「記憶の中の鉄道風景」のコンテンツ作成。けっこう続いた長崎シリーズもこれで最後。今月もまた先月の続きで、松浦線。朝だけ二日間。3列車でよく5カ月も頑張ったって感じ。お付き合いいただいた皆様も、ありがとうございます。

3月8日(火)

山手線の新型試作電車E235系が、再び運用につくとの報道。前の時、2回目撃はしているんだが、まだ乗っていない。最近は、仕事で結構山手線にも乗るので、今度は乗れるチャンスがありそう。初乗りは、いったいいつになるんだろうかな。

3月7日(月)

6日夜に、只見線七日町駅で、車掌が風でメガネを飛ばされ、乗務不能になるという珍事故が発生。代わりの乗務員が到着するまで50分運転を見合わせたという。車掌のトラブルというと、その昔1970年代に、地下鉄東西線で突如便意を催した車掌が乗務員室ドアを開けて車外に向けて致そうとした瞬間、カーブで振り落とされそのまま頭を打って即死。駅に到着してもドアが開かず、車掌がいないため不審に思った駅員が捜索に行くと、下半身を露出した状態で発見されたという、日本鉄道史上でも最大の珍事件・怪事件を思い出してしまうなあ。これ、今50代半ば以上の東京出身者なら、みんな知ってると思う。

3月6日(日)


昨日は、午後から舞浜のリゾートホテルでパーティーの用事。ディズニーリゾートのホテルなんて、ランチを食ったことは何回もあるが、てっぺんのフロアでパーティーなんてはじめて。しかし、スゴい眺望というか、ディズニーリゾートが丸見え。それは当然なんだが、オリエンタルランドの本社のところまで丸見えじゃないの。こりゃ面白い。再開発で、本社を移転して、ランドとシーの間もテーマパーク(そりゃ「ディズニーボーダー」か(笑))にする計画なので、この景色もいつまでか。ということで、走ってきたディズニーリゾートラインを入れて一枚。まあ、これも一応鉄道写真だよね(笑)。

3月5日(土)


今日は一日、ボランティア的なお仕事で忙殺。が、朝、陽射しが来ていたんで寸暇を惜しんでフォトセッション。ひとまず、当分は季節的にもジャストフィットの雪景色のモジュールで撮影だな。これは、3月に大雪が降った翌日、晴れ渡った道央・道南の景色を意識して作っているので、光線の加減は今が最高にリアルなのだ。ということで、μ3/4のマクロレンズで手持ち撮影。こりゃ楽しい。なんたって、もっと撮りたかったから、模型を始めた人だもんね。

3月4日(金)

オークションで落札した品が届く。基本的に、組上がってはいるのだが、後付けパーツがついていないし、蒸気機関車なのに、黒ツヤ有り塗装仕上げのまま。まあ、組んでベーシックな塗装をしたところまでで力尽きて手放したという感じ。ということで、塗装面ではつや消しクリアを掛けてからウェザリング、それから塗装後に接着剤で取り付けるようなパーツの取付。一部は、新たに作成。半日楽しくデスクトップ工作。でもなんかこれって、昔の未塗装イージーキットを組み立てるような手順。なんか、なつかしいな。

3月3日(木)

JR北海道根室線の古瀬-白糠間で、ディーゼルカーがガス欠で走行不能になるという椿事が発生。豪雪で閉じ込められて燃料を使い切ったという事件はあったが、走行中にガス欠で停止というのは、前代未聞では。その理由も、なんと「燃料を補給し忘れた」という情状酌量の余地もない凡ミス。さすがJR北海道というか、およそ鉄道会社では考えられない事態。乗客をタクシーで救出というのも、なんともハズカしい結末。もう、ここまでくるとあきれすらしないなあ。

3月2日(水)

軽い気持ちで、ギリギリの閾値で入札したオークションが、落札しちゃった。またやっちゃったよ。今度は機関車。このところ落札したのは貨車ばっかりだったから、久々の感じ。今んとこ、月例赤字状態なのに(笑)。まあ、キャッシュフローは生涯最も潤沢かもしれないのでいいか。

3月1日(火)

今年も、早くも三月。とある趣味界の大御所の方と打ち合わせ。いろいろ意見交換している内に、今の自分の仕事との関連で、スゴいアイディアを思いつく。もしかすると、これは趣味界の活性化と同時に、ある意味パラダイムシフトを実現できる仕掛けになるかもしれない。現状では公にはできないが、一年たってみれば、もしかすると今日は大きな一歩になるかもしれない。


(c)2016 FUJII Yoshihiko よろず表現屋


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