DB10(ワールド工芸)




DB10という機関車は、型式名こそ制式機関車の一角に名を連ねているものの、実態としては国鉄時代に専用線や貨物駅で活躍した、機械扱いの「貨車移動機」の直接の祖先である。実際、車籍が外されてからも、機関換装の上、機械扱いで貨車移動機として長く使われたカマも存在する。しかし、この手の機関車は16番で作ると、フリーのB型機よろしく、妙に存在感のある重厚なモノになってしまうことが多いが、そこはナローにも手慣れたワールド工芸のこと。この機関車の持つ、妙なアンバランス感を良く再現している。確かにこの機関車が製作された1930年代には、すでに軽便鉄道向けには機械式の内燃機関車が製造されていたし、この機関車自体、そういうナローの機関車を省線規格にスケールアップしたものなのだ。ファインスケールだと、そういう歴史性も感じさせてくれる。

(c)2016 FUJII Yoshihiko


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