YSな日々
空飛ぶ0系
と勝手に呼んでしまう。
2024.11.3 入間
|
その姿は、幼い時分から知っていたように思う。羽田空港から割と近いところで育ったから、よく見上げた記憶がある。
この国産旅客機の誕生は、東海道新幹線と前後する。この飛行機と、新幹線電車(0系)とには、
どことなく共通するものがあるように感じる。昭和30年代の日本の空気というものは知らないけれど、
「戦後」を抜け出さんとする日本の、希望と自信、技術者の執念を、そこに見ているのかもしれない。
0系電車は長い間造られ、活躍し、後継車への発展を見て道を譲った。一方YS−11は製造を打ち切られ、
後継機にも恵まれず、しかし自らの技術的成功を実証するかのように、今なお、元気にこの空を飛び続けている・・・。
その後互いに辿った道は違ったが、共に「骨のある」乗り物だとは、思う。
以前から気にとめてはいたのだけれど、1999年に東海道新幹線の0系を見送って、あらためてこの「もう1つの0系」の行方が気にかかった。
まだ飛んでいるんだぁ、と思う一方、前間孝則氏の「YS−11」は買いっぱなしだったのだが、それをようやく読んだところで、
NHK「プロジェクトX」の予告、そのタイムリーさに気味悪くなりつつ、放映後じゃ遅いかな、といそいそと羽田へ・・・・・2000年の初夏。
その後YS−11も、いよいよ国内旅客からの引退が近いということになった。いや、今まで飛んでいた方が驚異的なのだけど・・・・・
残された間に、会心の作など残せるか分からないけれど、今、慣れぬ物にチャレンジする新鮮さを、楽しんでいる。鉄道を撮り始めた頃を、
ふと思す・・・。元々そんなに飛行機に馴染んでたわけでもなかったけれど、自分との縁のままに、自分なりに見送れたらと、思う。
ともあれ、その機に間に合って良かった。
ひとまず、いくらかまとめてみた。ロケーションは羽田空港、伊丹空港、大島空港、入間、百里の自衛隊基地、
各務原、所沢、成田の航空博物館、そして機内・・・。でもなかなか、まだまだ。今後もちびちび更新予定。 (2001.2)
|