YS−11
YSな日々 空飛ぶ0系  と勝手に呼んでしまう。



YS-11
2024.2.11 ユメノバ


 その姿は、幼い時分から知っていたように思う。羽田空港から割と近いところで育ったから、よく見上げた記憶がある。
 この国産旅客機の誕生は、東海道新幹線と前後する。この飛行機と、新幹線電車(0系)とには、 どことなく共通するものがあるように感じる。昭和30年代の日本の空気というものは知らないけれど、 「戦後」を抜け出さんとする日本の、希望と自信、技術者の執念を、そこに見ているのかもしれない。
 0系電車は長い間造られ、活躍し、後継車への発展を見て道を譲った。一方YS−11は製造を打ち切られ、 後継機にも恵まれず、しかし自らの技術的成功を実証するかのように、今なお、元気にこの空を飛び続けている・・・。 その後互いに辿った道は違ったが、共に「骨のある」乗り物だとは、思う。
 以前から気にとめてはいたのだけれど、1999年に東海道新幹線の0系を見送って、あらためてこの「もう1つの0系」の行方が気にかかった。 まだ飛んでいるんだぁ、と思う一方、前間孝則氏の「YS−11」は買いっぱなしだったのだが、それをようやく読んだところで、 NHK「プロジェクトX」の予告、そのタイムリーさに気味悪くなりつつ、放映後じゃ遅いかな、といそいそと羽田へ・・・・・2000年の初夏。
 その後YS−11も、いよいよ国内旅客からの引退が近いということになった。いや、今まで飛んでいた方が驚異的なのだけど・・・・・ 残された間に、会心の作など残せるか分からないけれど、今、慣れぬ物にチャレンジする新鮮さを、楽しんでいる。鉄道を撮り始めた頃を、 ふと思す・・・。元々そんなに飛行機に馴染んでたわけでもなかったけれど、自分との縁のままに、自分なりに見送れたらと、思う。 ともあれ、その機に間に合って良かった。
 ひとまず、いくらかまとめてみた。ロケーションは羽田空港、伊丹空港、大島空港、入間、百里の自衛隊基地、 各務原、所沢、成田の航空博物館、そして機内・・・。でもなかなか、まだまだ。今後もちびちび更新予定。 (2001.2)


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