松任谷由実選集五七五
(Update '01.10.01 07:24)
2001年4月2日〜9月28日の採用作品
(もっと前の採用作品は
こちら
です。)
この題目「バイバイ」
9月28日(金)
おはようございます。
まる3年、つとめさせていただいた私のこの時間も
今日で最終回になってしまいました。
前回の題目「サンキュ」に続いて今日の「バイバイ」、
正に私の今の心境、軽いお別れという感じです。
*優秀作品発表!
とぶもあり とどまりもあり 夏の蝶 (前田七海 18才 大学生)
*選評
深い情景的な作品だと思います。
春の蝶も、夏の蝶も、秋の蝶もありますね。
雰囲気のある、情緒のある、季節感のある作品で
しめくくらせていただきます。
というわけで最終回を迎えてしまいました。
まあ何しろ、こういう歌は言葉にできないものを言葉に封じ込めるわけで、
それを更にね、解析したりすることで、理屈っぽくなったりしたことも
反省なんですけれど、それだけにまだこれからやるべきことというか、
自分で勉強することもたくさんあるんだなということが分かって、
とても良かったと思っています。
また何かの形でお目にかかれることを楽しみにしています。
どうもありがとうございました。
(スーパー)
お寄せ頂いた総作品数 103,386作品
(スーパーと声)
Bye Bye
*挿入曲 「Hello,my friend」
9月27日(木)
二の腕の方が 激しく揺れている (花森浩子 30才 主婦)
「じゃァ」 言葉
(ことば)
少ない息子
(こ)
を送
(おく)
り (木芳子 67才 無職)
出逢わねば 言葉
(くち)
にはださず 散る枯葉 (城名景琳 39才 秘書)
*挿入曲 「Hello,my friend」
9月26日(水)
あっという間に 小さくなる 息子
(こ)
の風船 (吉田典子 36才 主婦)
「これやるよ!」 引越す友に お気に入り (塚田美和 35才 主婦)
手だけ振り 顔は行き先 向いている (高佐康子 26才 自営業)
*挿入曲 「卒業写真」
9月25日(火)
きっかけを 探しながらの ショッピング (山本雅代 19才 学生)
知らない児
(こ)
ずっと手振る バスの窓 (唐鎌美鶴 39才 主婦)
とぶもあり とどまりもあり 夏の蝶 (前田七海 18才 大学生)
*挿入曲 「雪だより」
9月24日(月)
振り返る タイミング探す 君の夕暮れ (山本亜沙 21才 会社員)
振
(ふ)
る手より 揺
(ゆ)
れてる心に 気がついて (吉村奈保子 31才 自営業)
晴れた午後 時計を外
(はず)
し 町に出る (鍛冶俊明 18才 高校生)
*挿入曲 「A HAPPY NEW YEAR」
今週の題目「サンキュ」
9月21日(金)
*優秀作品発表!
FAXでいただきました。
テーブルに 置いたケーキに 喋らせる (野口直子 50才 公務員)
*選評
私はあの、こういう時のケーキってやっぱり「いちごショートケーキ」が
パッとビジュアルでうかぶんですけれども、それに託したね、
気持ちがこの題目「サンキュ」をとても表していたような気がしま〜す。
*挿入曲 「シンデレラ・エクスプレス」
9月20日(木)
空青し 誇らしげなる てるてる坊主 (安元文紀 49才 調理師)
ライバルの 思いがけない 誉め言葉 (こだま岳人 43才 柔道整復師)
退職金 のんびりうたたね みなの笑顔
(えみ)
(佐野揚子 60才 主婦)
*挿入曲 「グッド・ラック・アンド・グッド・バイ」
9月19日(水)
てれ笑い 隠して母の 肩をもむ (川村水穂 15才 中学生)
イヤとイヤン 聞き分けてくれて ありがとう (高佐康子 26才 自営業)
「行って来る」 頑張る背中
(せ)
に 「ア・イ・シ・テ・ル」 (久保佳代子 27才 育児専念主婦)
*挿入曲 「あの日にかえりたい」
9月18日(火)
テーブルに 置いたケーキに 喋らせる (野口直子 50才 公務員)
一人居
(ひとりい)
の 月楽します 大花火 (藤田千春 52才 会社員)
やさしさは もうふようりも あたたかい (中元悠貴 9才 小学生)
*挿入曲 「シンデレラ・エクスプレス」
9月17日(月)
★米国同時テロ関連"中継速報"により休止★
この週の題目「奇跡」
9月14日(金)
*優秀作品発表!
野薊
(のあざみ)
の 胞子飛び出す 西の風 (吉沢ふさ子 75才 主婦)
*選評
日本的な風情、季節感がありつつ、
なんか東洋的なその宇宙感というのが含まれている
深い深い作品なんじゃないかと思って
優秀作品に選ばせていただきました。
*挿入曲 「ダンデライオン〜遅咲きのタンポポ」
9月13日(木)
辛いとき ヘレンケラーを 読み返す (こだま岳人 43才 柔道整復師)
適当に 書いた答えが 大当たり (井上千賀子 18才 学生)
野薊
(のあざみ)
の 胞子飛び出す 西の風 (吉沢ふさ子 75才 主婦)
*挿入曲 「ダンデライオン〜遅咲きのタンポポ」
9月12日(水)
★米国同時テロ報道により休止★
9月11日(火)
元の顔 分からぬ出来の メイク様
(さま)
(赤津光治 42才 経営コンサルタント)
復活の 足跡深く 刻む母 (青木武志 69才 無職)
心技体、奇跡は汗の 匂いせず (藤森やよい 44才 音楽家)
*挿入曲 「消息」
9月10日(月)
土壇場で 運
(ツキ)
を呼び込む 底力 (平嶋冬実花 31才 OL)
信号が 5つ続いて 青だった (増田正 49才 靴小売業)
道まちがえ 二人占めする 夜景かな (戸松裕子 42才 パート)
*挿入曲 「守ってあげたい」
この週の題目「ギリギリ」
9月7日(金)
おはようございます。
え〜約3年間続けさせていただいたこの五七五、
今月いっぱいで終了になります。
たくさん素敵な作品をありがとうございました。
私も勝手なことを言いながらとても勉強になりましたよ。
でもね、まだあと1か月ありますから。
*優秀作品発表!
おはがきでいただきました。
風出
(いで)
て 潮
(しお)
浸
(ひた)
るを待つ 砂の城 (広野啓子 49才 主婦)
*選評
雰囲気があってとても好きな作品でした。
*挿入曲 「やさしさに包まれたなら」
9月6日(木)
録画したテープが 調度足りてホッ (城名景琳 39才 秘書)
来年は 母が私を 生んだ年齢
(とし)
(伊藤千絵 34才 主婦)
風出
(いで)
て 潮
(しお)
浸
(ひた)
るを待つ 砂の城 (広野啓子 49才 主婦)
*挿入曲 「霧雨で見えない」
9月5日(水)
無意識に 目覚まし止め合う 夫婦の朝 (詠み人知らず)
あとなにをきりつめようか 天井
(そら)
あおぐ (畠山恵美 37才 自営業)
手には汗 ラストの3秒 神だのみ (岩崎ふさ子 49才 主婦)
*挿入曲 「やさしさに包まれたなら」
9月4日(火)
前髪の 眉がのぞいて 娘
(こ)
に泣かれ (藤田愛子 43才 主婦)
帯紐
(おびひも)
を 解
(ほど)
きながらの 妻
(つま)
ご帰還
(きかん)
(井上幸彦 52才 製造業)
チャイム鳴り 急いで座り 知識溢
(あふ)
る (中野ゆみこ 17才 高校生)
*挿入曲 「夕涼み」
9月3日(月)
ゲッ!脱げない…… 試着室 (森泉潤 31才 会社員)
看板まで ねばる男の 下心 (増田正 49才 靴小売業)
これ以上 言葉かわすと 恋になる (大川啓子 43才 主婦)
*挿入曲 「よそゆき顔で」
この週の題目「同居」
8月31日(金)
*優秀作品発表!
おはがきでいただきました。
ただひとりになりたくて インターネット (字引章 32才 アルバイト)
*選評
リアルに思い当たる人がね、たくさんいるんじゃないでしょうか。
いったい人と人が暮らして、一緒に暮らすっていうことはどういうことなんだ
とうのをインターネットを通してね、その別個にブースに入ってしまうような
時間を通して同居ということを深く考えさせられたりもします。
*挿入曲 「輪舞曲(ロンド)」
8月30日(木)
冷蔵庫 上の二段が 私達 (吉田則子 44才 主婦)
合理的な暮らしに 不合理な愛を探る (藤田加津代 38才 会社員)
同居せり もの云わずして 腹ふくるる (市原文江 75才 無職)
*挿入曲 「残暑」
8月29日(水)
寝てるのに テレビを消すと 怒る父 (山上秋恵 25才 事務員)
母は切れ 酸素は薄く 妻冷たく (黄武駿 30才 教員)
窓あけて 空気の入れ替え 大事かな (谷内美雪 39才 主婦)
*挿入曲 「埠頭を渡る風」
8月28日(火)
愛犬の方が 利口に生きている (花森浩子 30才 主婦)
ただひとりになりたくて インターネット (字引章 32才 アルバイト)
おもてうら 同居すると よくわかる (関野静香 11才 小学生)
*挿入曲 「DOWNTOWN BOY」
8月27日(月)
表札の横に 手書きの名札あり (前田耕一 62才 会社員)
駅から3分なので 別れられない (岩田みどり 39才 主婦)
大人だと 見栄をはる自分と 無邪気な自分 (渡辺雄仁 15才 中学生)
*挿入曲 「輪舞曲(ロンド)」
この週の題目「あいまい」
8月24日(金)
*優秀作品発表!
FAXでいただきました。
関わりに ここは頷く あとのつけ (鳴田比佐子 47才 ホームヘルパー)
*選評
つけっていうシステムが成立するのもね、これまたあいまいな良さで、
全部の言葉がこう、あいまいにうまくまとめていただけた
高度なテクニックで、今週の優秀作品にさせていただきました。
*挿入曲 「ノーサイド」
8月23日(木)
関わりに ここは頷く あとのつけ (鳴田比佐子 47才 ホームヘルパー)
におわせて さっさと身をひく うわさ話 (寺西郁枝 53才 主婦)
愛してるン 別れたいンと 言われても (京野遊民 60才 会社役員)
*挿入曲 「ノーサイド」
8月22日(水)
電話口 距離が埋まらず言う、「またね!」 (横前和行 35才 看護士)
はっきりとさせちゃうなんて もったいない (惟村香代 37才 主婦)
朧月
(おぼろづき)
桜花
(はな)
まで届
(とど)
かず はなこぼれ (高木芳子 67才 無職)
*挿入曲 「きみなき世界」
8月21日(火)
不自然な 相づちを打つ 英会話 (毛利由美 41才 主婦)
口元は 笑みだけのひと 夏帽子 (畠山恵美 37才 自営業)
降る音も やむ音もなく 雪の夜 (字引章 32才 アルバイト)
*挿入曲 「時はかげろう」
8月20日(月)
なんとなく その方向の 会議室 (増田正 49才 靴小売業)
兄嫁を まだ姉さんと 呼べずにいる (平賀雄 17才 高校生)
たゆたうて 彼でも彼女でもない十月
(とつき)
(奥村真美 38才 主婦)
*挿入曲 「静かなまぼろし」
この週の題目「バケーション」
8月17日(金)
*優秀作品発表!
おはがきでいただきました。
足跡が 潮に消されて 生き返る (青木武志 69才 無職)
*選評
不思議な読後感があります。
波打ち際で素足が砂にうずもれて波がさらっていく時の
あの不思議な夢の中を歩いているような感覚を
呼びおこしてくれるんですけど
そんな作品だったように思います。
*挿入曲 「中央フリーウェイ」
8月16日(木)
ついロック忘れて ハート海
(うみ)
の家
(いえ)
(城名景琳 39才 秘書)
昼下がり なにも動かず 蝉の声 (鵜沢としい 50才 主婦)
足跡が 潮に消されて 生き返る (青木武志 69才 無職)
*挿入曲 「Holiday in Acapulco」
8月15日(水)
扇風機 父に代わって 本めくり (山上秋恵 25才 事務員)
朽ちた倉庫 沈没船に見立てた夏 (藤森やよい 44才 音楽家)
アイドルに なった気分で 波しぶき (西川文彦 36才 会社員)
*挿入曲 「真夏の夜の夢」
8月14日(火)
半ズボン はいてさまなる 亭主かな (井上恵吾 36才 飲食業)
ビニールの恋 引き潮
(しお)
に さらわれる (南村香里 37才 コピーライター)
覚
(さ)
めて燃え 粧
(よそお)
いて冬 眠る山 (塩谷美穂子 58才 主婦)
*挿入曲 「土曜日は大キライ」
8月13日(月)
未完成の夏のボディーで 海に抱きついた (柴崎歩 22才 大学生)
午前9時 補習の電車を 待っている (平賀雄 17才 高校生)
陽は真ん中 パジャマのままで カプチーノ (野田福子 34才 派遣社員)
*挿入曲 「中央フリーウェイ」
この週の題目「肌」
8月10日(金)
*優秀作品発表!
中学のクラス単位でいただいた作品です。
カブトムシ 体に置いた きおくかな (河原田啓希 14才 中学生)
*選評
この感覚っていうのは本当に体験してないと表現できないし、忘れてしまうし、という
あのなんか貴重な肌の記憶が描かれてると思いました。
*挿入曲 「避暑地の出来事」
8月9日(木)
握手する 重なる面積 想いのこす (西絵深佳 30才 OL)
道を問うあなたに 与謝野晶子気分 (林田眞弓 37才 会社員)
輪になって 乾布摩擦の 花が咲く (南村香里 37才 コピーライター)
*挿入曲 「夕涼み」
8月8日(水)
白に映
(は)
え 静脈の色 神秘なり (藤井英子 34才 主婦)
親分肌 家で女房に 叱られる (増田正 49才 靴小売業)
岩肌の 冷気掴
(つか)
んで たどる足跡
(あと)
(広野啓子 49才 主婦)
*挿入曲 「人魚になりたい」
8月7日(火)
ふれたその瞬間に 恋通り抜け (池上直美 37才 イラストレーター)
悠久
(ゆうきゅう)
の時間
(とき)
隕石
(いし)
ぶつかりて 月の面 (吉沢ゆう 25才 OL)
肌遊ぶ 風やわらかし 藤の花 (藤田千春 52才 会社員)
*挿入曲 「避暑地の出来事」
8月6日(月)
袖の壁無くなり 直
(じか)
に組める腕 (森元菜 32才 主婦)
ふる傷を自慢 素足
(すあし)
の更衣室 (城名景琳 39才 秘書)
カブトムシ 体に置いた きおくかな (河原田啓希 14才 中学生)
*挿入曲 「灼けたアイドル」
この週の題目「まぶしい」
8月3日(金)
*優秀作品発表!
三日目の 光に帰る 雪だるま (中谷元彦 43才 会社員)
*選評
雪だるまが魂と共にその魂と共に、あの光の中に帰っていく感じが
一番お寄せいただいた中で、まぶしいなという気がしました。
*挿入曲 「KATHMANDU」
8月2日(木)
つゆのなか ひかるいのち さあでておいで (池上慧 9才 小学生)
神様を信じる 君に会えたから (岡本恵 45才 主婦)
花ふぶき 目にもの見せ 風のみち (荒尾保子 45才 会社員)
*挿入曲 「So long long ago」
8月1日(水)
三日目の 光に帰る 雪だるま (中谷元彦 43才 会社員)
落ち着いて 生活できない 金閣寺 (林田真弓 37才 会社員)
戴帽式
(たいぼうしき)
嵐の前の 天使たち (木村柴萠 41才 看護婦)
*挿入曲 「まぶしい草野球」
7月31日(火)
喉仏
(のどぼとけ)
見せて大笑い かぼちゃ花 (藤田千春 52才 会社員)
いかづちは 紫の夜 走り行く (大木裕子 39才 家事手伝い)
青空に 乾くシーツの いさぎよく (味岡和子 53才 自営業)
*挿入曲 「KATHMANDU」
7月30日(月)
お日さまに 吸いこまれゆく 凡フライ (毛利由美 41才 主婦)
難産に 耐えてほほえむ 嫁の顔 (中尾勝代 57才 主婦)
きらめく海 影絵のあなた ひとり撮る (源長美砂子 39才 主婦)
*挿入曲 「天気雨」
この週の題目「ドキドキ」
7月27日(金)
*優秀作品発表!
FAXでいただきました。
人混みから 庇
(かば)
うその腕 意外に強く (竹優子 30才 OL)
*選評
こうスピード感、あと「意外に強く」というところでの
あっと一瞬ね、およびごしになったような
うれしいドキドキ感がとても良く表れていると思います。
*挿入曲 「ホライズンを追いかけて〜L'aventure au desert」
7月26日(木)
赴任地に 突然妻が 顔を出す (増田正 49才 靴小売業)
悪口を 言わないひとの 日記帳 (字引章 32才 アルバイト)
招来
(しょうらい)
の 息子の恋人
(つま)
と 初対面 (塚田健 70才 無職)
*挿入曲 「悲しいほどお天気」
7月25日(水)
カラオケの 発表会で 顔が鬼 (清水君江 48才 主婦)
嬉しさを 二倍にさせる 半分こ (毛利由美 41才 主婦)
人混みから 庇
(かば)
うその腕 意外に強く (竹優子 30才 OL)
*挿入曲 「Age of our innocence」
7月24日(火)
背中押さないでよ 私だって恐いんだから (望月勝子 58才 主婦)
子の部屋の掃除 なにかが出てきそう (惟村香代 37才 主婦)
「ドン」という花火に誘われ 「行こうかと」と君の手を取る (寺崎一洋 25才 大学生)
*挿入曲 「ホライズンを追いかけて〜L'aventure au desert」
7月23日(月)
お姑
(かあ)
さんが 急にいらした 給料日前 (小松菊代 47才 主婦)
飼い犬の 恋を阻んで 急ぎ足 (西山和子 49才 主婦)
夕暮れの 君の色気で 夏になる (山下大輔 15才 高校生)
*挿入曲 「リアリティ」
この週の題目「夏」
7月20日(金)
*優秀作品発表!
自分でも選んでおいて意外なのですが
夏になり 我の心は フルヌード (加藤悦子 36才 主婦)
*選評
これなんかフルヌードという言葉が、昭和中期、中期でしょうか。
ざっくり画いた夏の絵のようなフランス絵画のような
原色がうかんできて、う〜んそういったらナンですけれども
持って回った夏の歌よりとてもヒットした気がします。
*挿入曲 「DESTINY」
7月19日(木)
日焼けした 体にしみる 湯舟の湯 (中山誠 14才 中学生)
涼風に誘われ 自動扉
(ドア)
の前 立ち止まる (宮浦依里 12才 中学生)
太陽の 子分が跳ねているプール (前川佐千子 35才 ポップライター)
*挿入曲 「恋はNo-return」
7月18日(水)
駐車場 数億円の 陽炎上る (原田つとむ 52才 プランナー)
夜風と月 風鈴揺れて 濡髪
(ぬれがみ)
靡
(なび)
かす (藤井英子 34才 主婦)
夏になり 我の心は フルヌード (加藤悦子 36才 主婦)
*挿入曲 「哀しみを下さい」
7月17日(火)
ひまわりの 背
(せい)
が私をこした時 (伊達朋未 16才 高校生)
かき氷 崩して溶かしている思案 (小林悟 50才 会社員)
少年が 脱皮しに行く 夏の海 (二宮茂男 64才 会社員)
*挿入曲 「DESTINY」
7月16日(月)
涼しげな スイカをかむ音 いいかんじ (八重尾貴幸 15才 高校生)
雑草に 軍配
(ぐんばい)
あがる 小
(ちい)
さき庭
(にわ)
(高木芳子 67才 無職)
陽炎
(かげろう)
立ち 酔人
(すいじん)
のごと 人現る (望月勝子 58才 主婦)
*挿入曲 「110°F」
この週の題目「洗う」
7月13日(金)
*優秀作品発表!
FAXでいただきました。
浜日傘 ゆすいだ足に 砂まぶし (滝澤朋子 30才 エンジニア)
*選評
指の間の砂の感触や日のにおい、光、何か全部今の季節の
こんな風に、こんな風景を味わってみたいなっていう気持ちが
全部入っているような歌でした。
*挿入曲 「ふってあげる」
7月12日(木)
色褪
(いろさ)
めし 古布
(こふ)
のいとしく 捨
(す)
てがたく (高木芳子 67才 無職)
髪切って シャンプー楽
(らく)
で 涙
(なみだ)
ポロリ (高野知美 25才 公務員)
太陽の かおりを残す 西陽跡
(にしびあと)
(坪田悦子 25才 アルバイト)
*挿入曲 「acacia」
7月11日(水)
「好きです」と言えたのは 雨の午後だから (沼本実千代 29才 主婦)
日曜日 回る洗濯機 巡る懊悩
(おうのう)
(表木猛 37才 会社員)
少年の頃の夕日に 故郷で逢い (安田稔 65才 無職)
*挿入曲 「白い服、白い靴」
7月10日(火)
不惑
(ふわく)
とて ときめきの有り 洗い髪 (安元文紀 47才 調理師)
さくらんぼ どの子も笑い ざるの中 (藤田千春 52才 会社員)
浜日傘 ゆすいだ足に 砂まぶし (滝澤朋子 30才 エンジニア)
*挿入曲 「ふってあげる」
7月9日(月)
意を決した 洗車を笑う 月曜の雨 (桐越ヒロミ 33才 会社員)
もち肌に 人気集中 男風呂 (西川文彦 36才 会社員)
勝ち試合 後
(あと)
のよごれも うれしくて (梅原三恵子 38才 主婦)
*挿入曲 「Lundi」
この週の題目「変身」
7月6日(金)
*優秀作品発表!
FAXでいただきました。
サングラスかけ 浮かれ人を味わう (戸塚恵子 41才 主婦)
*選評
サングラスと浮かれ人の、レトロな対比っていうのか、
昭和中期みたいなにおいを勝手に感じてしまって、映画っぽいな
日本映画っぽいななんて思ってみました。
*挿入曲 「MIDNIGHT RUN」
7月5日(木)
始発から 終点までに 化粧する (原田つとむ 52才 プランナー)
戯
(たわむ)
れに 紅
(べに)
ひく幼娘
(おさなご)
こころ奪
(うば)
われ (藤田加津代 38才 会社員)
夕映えの 金色流れ 海眠る (望月勝子 58才 主婦)
*挿入曲 「Weaver of Love 〜ORIHIME」
7月4日(水)
さりげなく 気づけと祈る 手ぐしかな (鞆森靖子 33才 会社員)
日曜の オヤジを変える エレキギター (中根千夏 35才 主婦)
ランドセル 背負って幼子
(きみ)
は 少年になる (庄司明子 40才 主婦)
*挿入曲 「July」
7月3日(火)
学年を 変わりしときに メガネとる (柴崎俊之 39才 地方公務員)
ネットでは 絶世
(ぜっせい)
の美女 キー叩く (大木裕子 39才 家事手伝い)
サングラスかけ 浮かれ人を味わう (戸塚恵子 41才 主婦)
*挿入曲 「MIDNIGHT RUN」
7月2日(月)
テレビのと なんかちがうと 子に言われ (須崎保子 20才 美大生)
幼子が 怪獣になる 水たまり (一柳圭志 40才 広告屋)
「凛
(りん)
」と母 「漂
(ひょう)
」と女なる 妻
(きみ)
の妙
(みょう)
(藤田加津代 38才 会社員)
*挿入曲 「Summer Junction」
お休み:2週間(6月18日〜6月29日)
この週の題目「雨」
6月15日(金)
*優秀作品発表!
FAXでいただきました。
目を凝らす 風の形に舞う小雨 (岩元喜代美 30才 主婦)
*選評
こんな視線で雨を見てみたら、色んなかたちに見えて
イマジネイティブなんじゃないかなと思いました。
*挿入曲 「冷たい雨」
6月14日(木)
新品の靴に 夕立容赦なし (伊吹舞 35才 弁護士秘書)
足速な街に 君待つ不安顔 (後藤佐知子 32才 パソコンオペレータ)
こころ、雨 あなたのメールで 晴れになり (清家こずえ 29才 会社員)
*挿入曲 「雨のステイション」
6月13日(水)
目を凝らす 風の形に舞う小雨 (岩元喜代美 30才 主婦)
話すこと尽きて 互いの雨の音 (南村香里 36才 コピーライター)
左肩 濡れてもずっと 君のそば (齊藤美和子 38才 主婦)
*挿入曲 「TUXEDO RAIN」
6月12日(火)
重力に 委ねて水も 線となる (藤森やよい 44才 音楽家)
チャリ通の 名にかけ今日も 強行突破! (西口浩世 17才 高校生)
降れぞかし この地球
(ホシ)
うるみ ノアの末裔
(マツエイ)
(坂本春海 36才 無職)
*挿入曲 「冷たい雨」
6月11日(月)
ありのまま 雨に打たれて 自由なり (西川文彦 36才 会社員)
カンカンと 手摺り奏でる えだ雫 (森きよみ 48才 主婦)
雨毎に 芝輝いて 夏を待つ (伊藤ゆき子 60才 無職)
*挿入曲 「Song For Bride」
この週の題目「結婚」
6月8日(金)
*優秀作品発表!
FAXでいただきました。
大人になれば できるものだと 思ってた (平嶋冬実花 31才 会社員)
*選評
力強い、クスッと思わずくるインパクトがありながら
「できるものだと」の解釈を深くすると、
なかなか奥行きのある今週の優秀作品でした。
*挿入曲 「7TRUTHS 7LIES 〜ヴァージンロードの彼方で」
6月7日(木)
義母
(はは)
と母
(はは)
義父
(ちち)
と父
(ちち)
との 鬩
(せめ)
ぎあい (矢部典子 36才 会社員)
「結婚しよう」と言うあなたは まだ16歳 (鈴木淑子 18才 学生)
憧憬
(しょうけい)
が 背の君となり 空気となる (小幡フミ子 59才 ホームヘルパー)
*挿入曲 「ANNIVERSARY」
6月6日(水)
朝食の 飲み残したコーヒーに 結婚を知る (末田美紀 38才 主婦)
人生に 一本線を 引きました (浜田節子 54才 主婦)
りんどうを 背に座りけり 嫁ぐ朝 (詠み人知らず)
*挿入曲 「インカの花嫁」
6月5日(火)
故郷
(ふるさと)
と 違う季節へ 里帰り (甲斐幸子 39才 オペレーター)
一人でいたいと言った 貴方
(ひと)
からの招待状 (上野美香 38才 OL)
帰るコール ご飯作る手 調子よく (中井充代 33才 会社員)
*挿入曲 「7TRUTHS 7LIES 〜ヴァージンロードの彼方で」
6月4日(月)
「おはよう」を 毎朝言える 横顔がある (詠み人知らず)
大人になれば できるものだと 思ってた (平嶋冬実花 31才 会社員)
色もなく 恋抜け落ちて 手をつなぐ (大木裕子 39才 家事手伝い)
*挿入曲 「続 ガールフレンズ」
この週の題目「意味不明」
6月1日(金)
*優秀作品発表!
おハガキでいただきました。
さっきから 母に目配せしてる父 (水原節子 37才 会社員)
*選評
もう単純に面白いです。
*挿入曲 「告白」
5月31日(木)
「父さんあげる」 バレンタインに チョコをくれた娘 (三宅亜紀 15才 高校生)
文字化けの メール届いて 首かしげ (林実千代 42才 主婦)
孫と猫 仲良くお話 日向ぼこ (原田つとむ 52才 プランナー)
*挿入曲 「結婚ルーレット」
5月30日(水)
留守電に 知らない声で 「ありがとう」 (水原節子 37才 会社員)
受話器とる 2才の孫が しゃべる声 (中村友美 31才 主婦)
なぜくれた 開けてはいけない 玉手箱 (太田真我 17才 高校生)
*挿入曲 「Sign of the Time」
5月29日(火)
受話器持ち なぞるメモ帳 ピカソの絵 (斉藤誠 25才 フリーター)
鏡の中の自分に 妻は笑いかけ (増田正 49才 靴小売業)
一世一代の瞬間は 不可解な顔で終わる (柴崎歩 21才 大学生)
*挿入曲 「告白」
5月28日(月)
明瞭
(めいりょう)
な答弁
(とうべん)
上司に叱られる (安元文紀 48才 調理師)
「なおざり」と 「おざなり」の 違いがわからない (中田司 35才 自営業)
さっきから 母に目配せしてる父 (水原節子 37才 会社員)
*挿入曲 「誕生日おめでとう」
この週の題目「豪華」
5月25日(金)
*優秀作品発表!
FAXでいただきました。
感嘆の 長いため息 ガラスごし (吉村奈保子 30才 アパレル業)
*選評
豪華っていったいなんだろうと、自分に問いかけていた私の
すごく直せつてきなアクションを表しているような(笑)作品だったので、
選ばせていただきました。
*挿入曲 「ルージュの伝言」
5月24日(木)
最果ての 民宿
(やど)
で喰らうは 大地
(やま)
と大海
(うみ)
(太田博 39才 公務員)
貸衣装 二泊三日で 借りてみる (林実千代 42才 主婦)
紫陽花
(あじさい)
の お色直しに 蝸牛
(かたつむり)
(西川文彦 35才 会社員)
*挿入曲 「帰愁」
5月23日(水)
K2に 挑む気持ちで 食べるパフェ (こだま岳人 43才 柔道整復師)
感嘆の 長いため息 ガラスごし (吉村奈保子 30才 アパレル業)
新米を 海苔
(のり)
ふんだんに 母手巻き (水野黒兎 61才 無職)
*挿入曲 「白い朝まで」
5月22日(火)
とら河豚の 透ける絵皿の フルコース。 (手柴俊光 47才 地方公務員)
仕事果て いつもの紅に ラメのせる (遠藤里美 31才 事務員)
憧れを お絵描きドレスに みんな込め (惟村香代 37才 主婦)
*挿入曲 「ルージュの伝言」
5月21日(月)
ニセモノの毛皮と てっきり間違えた (城名景琳 39才 秘書)
釣りたての 鮎大皿に 笹添えて (塩谷美穂子 58才 主婦)
光
(ひかり)
差
(さ)
し 足指まで澄む 昼の一人入浴
(ぶろ)
(中井千絵 36才 主婦)
*挿入曲 「夢の中で」
この週の題目「ラブレター」
5月18日(金)
*優秀作品発表!
封書でいただきました。
甘き言葉なき恋文を 祖母は抱く (望月勝子 58才 主婦)
*選評
書いた人の気持ち、それからずっと持ち続けている人の気持ちが
永遠にその手紙の中に封じ込められていますね。
とても心を打たれるものでした。
*挿入曲 「瞳を閉じて」
5月17日(木)
かばんの中 ちらちらみるけど わたせない (山代温子 13才 中学生)
君の字を見て 改めて好きになる (斎藤尚子 34才 主婦)
父の癖字若く 母の旧姓記
(しる)
す (藤田加津代 38才 会社員)
*挿入曲 「ダイアモンドの街角」
5月16日(水)
黄ばんでる 手紙の主が いびきかく (阿部美弥 48才 主婦)
天
(あま)
つ文 小さき画面に 受け止める (波岐由 36才 主婦)
この想い 筆に宿らず 白い便箋 (古賀一成 32才 自営業)
*挿入曲 「魔法のくすり」
5月15日(火)
あなたにとってはメモでも 私にとってはラブレター (永田恵子 24才 OL)
翌日は 目を合わせない その笑顔 (萩尾麻莉子 13才 中学生)
ゴミ箱が 君への想いで あふれてる (内田有津子 39才 主婦)
*挿入曲 「スラバヤ通りの妹へ」
5月14日(月)
悩みだね もらう嬉しさ 断るつらさ (杉山梢 16才 高校生)
恋文を 公開されている 文豪 (前田耕一 62才 会社員)
甘き言葉なき恋文を 祖母は抱く (望月勝子 58才 主婦)
*挿入曲 「瞳を閉じて」
この週の題目「座る」
5月11日(金)
*優秀作品発表!
FAXでいただきました。
ポケットに 時計滑らせ 海と居る (一柳圭志 40才 広告屋)
*選評
「海と居る」というのが、広々とした所にこうすいつくように、
地球にはり付くように座っている様子が、
まあ上の句下の句もないんですけれども、前半後半とあいまって
こう雄大な落ち着いた印象がいたしました。
*挿入曲 「5cmの向う岸」
5月10日(木)
東大寺 大仏2001年
(いま)
でもおきにいり (島村千香子 12才 中学生)
グラスの向こう 揺れてはひかる 頬杖の女
(ひと)
(岡本恵理 39才 主婦)
椅子に座り 子供の目線に なってみる (林田眞弓 36才 会社員)
*挿入曲 「NIGHT WALKER」
9日(水)
盃
(さかずき)
を 重ねる程に 定まる視線 (安元文紀 48才 調理師)
席替えで 自分の席が 慣れません (奥野翔太 9才 小学生)
ポケットに 時計滑らせ 海と居る (一柳圭志 40才 広告屋)
*挿入曲 「この愛にふりむいて」
5月8日(火)
あぐらかく 昔の自分 ちょんとのる (平山秀明 27才 エンジニア)
人の椅子 仕事の速さ 違わんや (梅谷拓郎 23才 大学院生)
鳥居抜け 神坐
(いま)
すかに 身の締り (藤田千春 52才 会社員)
*挿入曲 「5cmの向う岸」
5月7日(月)
筋肉痛 ロボットになって 朝ごはん (中村知代 16才 高校生)
市バス席 主人の白髪 ふと気付く (手島絹代 36才 会社員)
空席をはさんで 語り合う二人 (山上秋恵 25才 事務員)
*挿入曲 「Now Is On」
この週の題目「泊まる」
5月4日(金)
*優秀作品発表!
おハガキでいただきました。
私
(ひと)
のこと 港にたとえて 遊ぶヤツ (遠藤里美 31才 事務員)
*選評
この題目の文字自体が、その昔は「なになにの港」みたいな
長くとどまるわけではない、いっときそこで休むというような意味ですからね。
シンプルなんですけれども、粋に攻めているような。
この感じの作品を優秀作品に選ばせていただくのは珍しいかもしれませんが
これが今週の優秀作品です。
*挿入曲 「天国のドア」
5月3日(木)
くつ下を 片っぽ隠し 舌を出す (美月ユミ 27才 歌手)
街すずめ ベランダで雨見つめ 羽休める (藤井英子 34才 主婦)
私
(ひと)
のこと 港にたとえて 遊ぶヤツ (遠藤里美 31才 事務員)
*挿入曲 「タワー・サイド・メモリー」
5月2日(水)
言わずにいた話に羽つけ 飛ばしあう夜 (後藤佐知子 31才 パソコンオペレータ)
愛犬は 秘密主義者の 目撃者 (真島多佳子 30才 主婦)
汽笛も耳慣れぬ言葉 夜のタンカー (広野啓子 48才 主婦)
*挿入曲 「一緒に暮らそう」
5月1日(火)
夏合宿 大人に見えた 息づかい (後藤智 35才 会社員)
遠き母想い 娘の嘘に そっとうなずく (大串久美 33才 グラフィックデザイナー)
何も無き故 この地にてもう一夜
(ひとよ)
(安元文紀 48才 調理師)
*挿入曲 「天国のドア」
4月30日(月)
寝息抱く 距離も断ち切り 発
(た)
つ時刻 (臼井孝治 22才 大学生)
失恋の 夜の語部
(かたりべ)
春炬燵
(こたつ)
(齋藤美和子 38才 主婦)
ハブラシを 2本並べて 照れ笑い (辻美千代 36才 パートタイマー)
*挿入曲 「気ままな朝帰り」
この週の題目「ショッピング」
4月27日(金)
*優秀作品発表!
ここにね、FAXで送っていただきました。
軽くなった懐
(ふところ)
されど新財布
(しな)
を得る (城名景琳 39才 秘書)
*選評
すごくいいお財布なんだろうな、とかね
その夢にお財布を軽くしたんだろうなとか、
ストーリーまで感じてしまいます。
*挿入曲 「HONG KONG NIGHT SIGHT」
4月26日(木)
大きめの 服買いて 孫の誕生日 (塩谷美穂子 58才 主婦)
一人一点 レジ並ぶ親子 うり二つ (しろたかよこ 32才)
なるべくは ひとつふえたら ひとつすてる (青木知子)
*挿入曲 「私のロンサム・タウン」
4月25日(水)
サヨナラを言える口紅 買いに行く (野口直子 49才 公務員)
何軒も 廻って戻る ひとめぼれ (平沢のりこ 48才 主婦)
軽くなった懐
(ふところ)
されど新財布
(しな)
を得る (城名景琳 39才 秘書)
*挿入曲 「14番目の月」
4月24日(火)
「限定」の 言葉に酔わされ 今日も行く (西口浩世 17才 学生)
おばちゃんの プライドかけた 押し問答 (東海林千代子 40才 主婦)
暇つぶし 百円ショップで ファンタジー (柴崎紀恵子 48才 会社員)
*挿入曲 「HONG KONG NIGHT SIGHT」
4月23日(月)
パン代で レジ打つ君との 時を買う (森元菜 32才 主婦)
デパートで 頂き物の 値札見る (こだま岳人 43才 柔道整復師)
悲しくて買い 楽しくて更に買い (大和多恵子 61才 主婦)
*挿入曲 「無限の中の一度」
この週の題目「いたずら」
4月20日(金)
*優秀作品発表!
好きだった… そんなつもりじゃなかったのに (池上黎 10才 小学生)
*選評
自分の気持ちに気付いてしまったのか、いたずらによって。
相手が好きだったってことがわかって、こう引いてしまったのか。
そのへんが微妙ですけれど、とてもどちらにしろ気持ちのリアリティが
ピカイチにあったような気がします。
*挿入曲 「メトロポリスの片隅で」
19日(木)
好きだった… そんなつもりじゃなかったのに (池上黎 10才 小学生)
そよ風が ハープ奏
(かな)
でる バーコード (長谷川明美 41才 主婦)
寝てる間に 指に結んだ 赤い糸 (加山千華子 39才 OL)
*挿入曲 「Miss BROADCAST」
4月18日(水)
君の待つ 背後にまわり 君を待つ (吉田裕子 26才 会社員)
東風
(こち)
強し ミニスカートを 一巡す (小幡フミ子 58才 主婦)
場所の悪い痛みを感じた 笑顔と胸 (古谷昌彦 27才 自営業)
*挿入曲 「手のひらの東京タワー」
4月17日(火)
背を向けて いつになく 静かな子ども (毛利由美 41才 主婦)
こくばんけし ドアにはさんで きょうしまつ (坂下翠 14才 中学生)
油断して きらめき浴びる 水面
(みなも)
かな (阿部奈津紀 31才 家事手伝い)
*挿入曲 「メトロポリスの片隅で」
4月16日(月)
着メロを 演歌に変えて 頬ゆるめ (竹優子 30才 OL)
ちょっかいの程に 想いの見え隠れ (大木裕子 39才 家事手伝い)
結ばれぬ 人に矢を射る キューピッド (城名景琳 39才 秘書)
*挿入曲 「生まれた街で」
この週の題目「通勤・通学」
4月13日(金)
*優秀作品発表!
ポプラの樹
(き)
さま変
(がわ)
りする生徒
(こ)
見つづけて (高木芳子 67才 無職)
*選評
高速度で回したら、ほんとに何十年単位の速いフィルムでめくるめく
様変わりしているんでしょうね。樹
(き)
は見ています。
*挿入曲 「ダンデライオン〜遅咲きのタンポポ」
4月12日(木)
雨が好き 自転車の君も バスの中… (矢口ゆきこ 16才 学生)
吊り革に 今日の疲れを ぶら下げる (北川和子 47才 主婦)
この道を 私はいつまで 通うのでしょう (林田眞弓 36才 会社員)
*挿入曲 「何もなかったように」
4月11日(水)
吾子の手を振って 夫を送り出す (斎藤尚子 34才 主婦)
我
(が)
をころす 修行の場として ラッシュアワー (安元文紀 48才 調理師)
快速が 君住む街を 通過する (秋吉百合 24才 主婦)
*挿入曲 「経
(ふ)
る時」
4月10日(火)
逢
(あ)
いたくて 五分早めに 電車飛び乗る (宮口順子 36才 主婦)
寄り道を してみたくなる 定期券 (岡本恵 44才 主婦)
ポプラの樹
(き)
さま変
(がわ)
りする生徒
(こ)
見つづけて (高木芳子 67才 無職)
*挿入曲 「ダンデライオン〜遅咲きのタンポポ」
4月9日(月)
サッカー好
(ず)
きか… 今朝
(けさ)
もまた一つ 彼を知る (足立美代子 36才 会社員)
赤、青、黄、にぎやかに 雨の通学路 (遠藤里美 31才 事務員)
少しだけ 時間変えると 別の街 (柳沢良隆 19才 大学生)
*挿入曲 「Uptownは灯ともし頃」
この週の題目「春」
4月6日(金)
*優秀作品発表!
陽炎や 卑弥呼
(ひみこ)
も聴いた 川の音 (水原節子 37才 会社員)
*選評
陽炎と川の音で、もう春が十分バーチャルに伝わってきます。
昔の人が聞いていたのかなって思いをはせる、この長いレンジも伝わってきます。
*挿入曲 「Sunny day Holiday」
4月5日(木)
青空と 大地を遮
(さえぎ)
る ソメイヨシノ (小幡フミ子 59才 ホームヘルパー)
5時間目 眠い窓辺に 春におい (田中早貴 13才 中学生)
落葉
(らくよう)
の 樹木
(きぎ)
に緑の 点が見え (塚田健
(たけし)
69才 無職)
*挿入曲 「ホームワーク」
4月4日(水)
桜咲き からになった 君の部屋 (岩本久仁子 50才 主婦)
お得意の 猪木
(いのき)
のマネが 命綱
(いのちづな)
(萱間朝
(かやまともや)
14才 中学生)
紫の夜
(よ)
街頭おぼろに 木立
(こだち)
艶
(なまめ)
く (藤井英子 34才 主婦)
*挿入曲 「花紀行」
4月3日(火)
おかあさん はやおきすると またねむる (芹沢幸樹 5才 園児)
旅行誌の 春めく中を ぶらぶらと (佐々木洋子 50才 看護婦)
陽炎や 卑弥呼
(ひみこ)
も聴いた 川の音 (水原節子 37才 会社員)
*挿入曲 「Sunny day Holiday」
4月2日(月)
ことのほか 古典の授業が 身にしみて (藪下梓 18才 学生)
木漏れ日が あなたみたいで 眠くなる (川野幸恵 29才 会社員)
雪解
(と)
けて 町の背景 浮
(うか)
び出す (高橋郎子
(あきこ)
33才 無職)
*挿入曲 「別れのビギン」