四柱推命辞典

■ はじめに

 四柱推命を学ぶ上でよく使われる用語をまとめてみました。
 少なくとも、私のホームページで使われている用語については割りと網羅していると思います。
 解説が短いので、説明は正確さを犠牲にしたところもあります。ご容赦ください。
 よみはごく一般的なよみ方を採用したつもりですが、人によって違うことがあります。
 ダブった用語が見つかったため、管理上の観点から、五十音順に改訂しました。

 -参考図書-
   『星命術語宝鑑』(張琦平著 王家出版社)
   『命学大辞典』(梁湘潤著 文源書局)
   『五術講義秘笈』(陳源著 世一文化)
   『子平命学弁証』(李銘城著 益群書店)
   『滴天髄摘要』(李修著 武陵出版)
   その他、『淵海子平』『星平会海』『子平粋言』などの古典を参考にしています。
 

- 目 次 -

■ 本編(五十音順)

【あ行】

よみ用語解説
いっきいえん一気為垣四柱および胎元の納音の五行がすべて同じであること。
おう①帝旺のこと ②季節五行が一致している十二支、例えば甲乙木の旺は寅卯 ③干や支や五行が強い状態、特に季節的に強い場合

【か行】

よみ用語解説
かくきょく格局命式の分類方法。格局に関してはいろいろな説がある。一般的には、内格八格、従格、一行得気格、両神成象格、化格、その他雑格に分けるのが普通。しかし、諸説あり、しかも考え方を解説すると、本一冊になるので、ここでは省略。格局と用神は四柱推命を学ぶものにとって頭痛の種である。
かんこ官庫甲乙日の丑、丙丁日の辰、戊己日の未、庚辛日の戌をいう。
かんごう干合干関係のうちとくに結び付きが強い関係。化する干合と化しない干合があり、化しない干合の場合は、干合したどうし以外の干には全くといっていいほど影響を与えない。干合する干は、甲と己、乙と庚、丙と辛、丁と壬、戊と癸であり、陽干が陰干の正官となっている。
かんこん還魂十二運養のこと。
かんさつこんごう官殺混合「官殺混雑」ともいう。命式に正官と七殺(偏官)がある命式。これも原則として悪い命式である。
かんだん寒暖調候のなかでも寒暖という場合は、とくに季節的な意味での火(夏)と水(冬)のバランスをいう。火と水のバランスについては燥湿という言葉もあるが、この場合は季節にはとくに着目しない。
地位が高かったり、性格が清廉であったりする場合をさす。あるいは科挙試験に合格するような命を指す。これはこの占いの功利的な面を示しているように思う。
奇怪とか奇妙という意味はほとんどなくて、たいていの場合は良い意味ですごい、すばらしい。
①その人の命にとって良いこと ②喜神
①その人の命にとって避けるべきこと ②忌神
きしゅく帰宿生時干支のこと。とくに時支を指すことが多い。
きしん喜神命式によい作用を与える干または支。喜神のことを用神と呼んでいる人もいる。
きしん忌神命式に悪い作用を与える干または支。
きゅうしゅう九醜壬子、壬午、戊子、戊午、己酉、己卯、乙酉、乙卯、辛酉、辛卯の十の干支をいう。六壬における九醜課を参照。
きょうしん梟神偏印のこと。倒食ともいう。
きょさつりゅうかん去殺留官七殺と正官が命式中にある場合、七殺を合したり剋制したりして弱め、正官のみの作用が残ることをいう。官殺混合を回避することである。去官留殺というのはその逆である。
くんしんけい
かい
君臣慶会天干どうし地支どうしが合して、それらが同じ旬にある命式。例えば甲戌と己卯のような場合。
げつうん月運1ヶ月の運は当該月の干支を使って運気をみるが、その干支をいう。
げつれい月令命式が1年のうちのどの季節に生まれたかを月支およびその蔵干で示す。
げんめい元命月支のこと。
こううん行運大運、歳運、小運、月運、日運の総称。命のよしあし、強弱は命式でみるが、それがいつどうなるかは行運でみる。
ごうか合化干合のうち、合した干が変化して別の干の性質をもつようになること。甲と己の場合は土、すなわち戊と己に変化し、乙と庚は金、すなわち辛と庚に、丙と辛は水、すなわち壬と癸に、丁と壬は木、すなわち甲と乙に、戊と癸は火、すなわち丙と丁にそれぞれ変化する。合化する条件は諸説あるが、一般に化する五行が地支に多いときに合化するといわれる。例えば、甲と己の干合があり、地支に木が多ければ、己は乙に変化する。この場合は、他の干に影響を与える。「化干論集」「行運干合論集」参照のこと。
ごうざいだつざい劫財奪財財が弱く劫財が多かったり強かったりする場合、劫財が財の作用を奪うこと。劫財に財の作用を奪われることで本人には恵みがない。
ごぎょうぐそく五行倶足四柱および胎元の納音の五行が木火土金水すべてそろうこと。
こんびょうかか根苗花果順に年柱、月柱、日柱、時柱のこと。

【さ行】

よみ用語解説
さいうん歳運生まれた年の干支を1歳運として、毎年の干支をいう。流年とも年運ともいう。
ざいたしんじゃく財多身弱「みじゃく」と言う人もいる。財が多くて日主が弱い命式をいう。一般に「財多身弱は富屋の貧人」という。
ざつかく雑格上の他、命式の一部分の特徴をとらえて、格に分類する方法があり、それらを雑格と呼んでいる。
さんき三奇よいとされる3つの干の組み合わせ。甲戊庚を天上三奇、乙丙丁を地下三奇、壬癸辛を人中三奇という。
しけい支刑十二支の相互関係で、ある一方の支が他方の支を痛める関係。四柱推命では、支冲や支合に比べて作用が薄いとされる。刑については、大六壬で細かく解説する。
しこ四庫辰戌丑未のこと。また単に「庫」という場合もある。
しごう支合十二支の相互関係で、互いにしばりあう。子と丑、寅と亥、卯と戌、辰と酉、巳と申、午と未、の六つで、六合ともいう。互いにしばりあうため、地支として通根して天干を強める作用は減じられる。支冲と支合があった場合には支合によって支冲の作用を解くことができる。これを解冲という。
ししんいちじ支辰一字地支が四柱とも同じであること。
しちゅう四柱年月日時の干支をそれぞれ年柱、月柱、日柱、時柱というが、それをまとめて四柱という
しちゅう支冲十二支の相互関係で、互いに傷つけあう。方位では互いに反対である。子と午、丑と未、寅と申、卯と酉、辰と戌、巳と亥、の六つで、六冲ともいう。互いに傷つけあうため、地支として通根して天干を強める作用は減じられる。
じぼ次母亥卯未生まれの人は丑、寅午戌生まれの人は辰、巳酉丑生まれの人は未、申子辰生まれの人は戌。
じゅうあくたいはい十悪大敗甲辰、乙巳、壬申、丙申、丁亥、庚辰、戊戌、癸亥、辛巳、己丑の十の干支をいう。日であれば凶日とされる。
じゅうかく従格命式において、非常に強い六親があった場合、命式の五行の均衡を図るのではなく、最も強い六親の強さをより鮮明にした方がよい場合、その命式は従格といわれる。一般には従官殺格、従財格、従児格、従旺格、従強格に分けられるが、従旺格、従強格は従格に入れない人もいる。
じゅうにうん十二運支が干に及ぼす影響を示すもの。十二因縁とか十二輪廻とかいう人もいる。たとえば、寅は甲の建禄であるが、寅が甲を強めることをあらわしている。この名称から推して、十二運自体にいろいろな意味を付与されている。十二運の付け方については「十二運論」参照。
しゅうふく
はつふく
集福発福四柱ともに吉神、禄馬、吉会など吉の条件がそろうこと。
じゅせい寿星食神のこと。
しょう①意味、シンボル。 ②表面に出ている状態。事象。
しょううん小運数え年で、男は丙寅を1歳で順に、女は壬申を1歳として逆に干支を年齢に割り振っていくときのその年齢のときの干支。四柱推命ではあまり使わない。
しょうかんけんがん傷官見官命式中に傷官と正官が混在していること。濁の代表的な命式で、原則として悪い命式である。
しょうかんたいさつ傷官帯殺地支三合の傷官が天干の七殺を抑える命式。例えば甲日で庚があり地支に寅午戌がそろう命式。
しんか(しんけ、しんかり)真仮真というのは作用があること、仮というのは閑神で作用のないことをいうのが一般的。喜神で干関係のよいもの、忌神で干関係の悪いものを真、そうでないものを仮という人もいる。例えば、甲と甲は相互作用があるため真であり、甲と乙は甲にとっては乙は助けにならず仮ということになる。
しんざいりょうてい身財両停日主と財が同じぐらい強い命式。身殺両停といえば日主と官殺が同じくらい強い命式をさす。
せいしん精神普通に精神という意味もあるが、四柱推命では精は金水、神は木火とする。異説あり。
せいだく清濁命式中に喜神が忌神によって影響をうけない命式を清といい、喜神と忌神が乱れたり、陰陽が混合している命式を濁という。例えば、傷官見官や官殺混雑などは濁である。
せつぼく接木転角とほぼ同じ意味。
ぞうかん蔵干十二支がもっている十干的性質。とくに季節上の性質。『淵海子平』の蔵干が一般的である。蔵干表は別掲。
そうごう争合干合のうち、一対一ではなく、一対二の干合となったときをいう。妬合ともいう。例えば、月日時干が甲己甲となった場合をいう。この場合一つの己を二つの甲が合しようと争うということから、争合というのである。年月日の場合は、月日の干合が優先するのであるが、月日時のときはどちらともいえない。三角関係や争いごとなどを意味することが多い。
そうしつ燥湿命式中に(とくに地支に)水がなく火が強いのを燥、水が多すぎるのを湿という。

【た行】

よみ用語解説
だいうん大運10年運のこと。大運の出し方は別に述べる。
たいよう体用諸説あり。もとは、四柱推命の用語ではなく、中国哲学全体に流れる考え方で、体は主体、用はその作用と考えるのが一般的である。四柱推命では、日干を体、用神を用としたり、命式を体、行運を用としたりする。人により、あるいは場合により、意味が異なる。
たいげん胎元受胎月のこと。生月の9ヶ月前の月干支を取る。例えば生月が己巳月ならば庚申を胎元とする。四柱推命ではほとんど使わないが、重視する術者もいる。
たいそく胎息日干支との合である干支を胎息とする。例えば戊申日ならば、癸巳が胎息となる。
ちし地支命式中の十二支のこと。生年月日時間の干支を縦書きにして並べると支が下にくるため地支という。
ちゅうてんほんち沖天奔地命式や行運で壬癸がそろい、地支に水が多く、極端に水が強い状況になること。壬は川や湖の水であり癸は雨であるから、大雨が降って川が氾濫するイメージである。
つうこん通根天干の五行と同じ五行の根をもつ十二支が地支にあること。天干に甲、地支に寅がある場合、「甲は寅に通根している」という。
ていこう提綱月支のことだが、月支だけではなくその季節を重視する。
てんかい天魁辰(天罡)と戌(河魁)のこと。ただし戌のことを単独で指すこともある。
てんかく転角大運においての方角の変わり目。丑寅、辰巳、未申、戌亥の間。
てんかん天干命式中の十干のこと。生年月日時間の干支を縦書きにして並べると干が上にくるため天干という。
てんかんいちじ天干一字天干が四柱とも同じであること。
てんじつ填実挟む支が命式や行運に顕れること。例えば丁巳日丁未時の拱禄格の場合に行運で午がめぐってくる場合など。
てんせんちちゅう天戦地冲大運または流年の干支が、命式の日柱の干支と、干どうしが剋の関係、地支どうしが支冲の関係にあること。とくに日干が流年干を剋するときは、災禍に遭うとされる。必ずそうなるかどうかは研究が必要。
てんちとくごう天地徳合天干どうし地支どうしが合する命式。
とうかん透干地支の根の五行と同じ五行をもつ十干が天干中にあること。地支に寅があって天干に甲がある場合、「甲は透干している」という。
とうしゅつ透出ある干が命式天干にあること。
とごう妒合、妬合争合のこと。
どんごうぼうさつ貪合忘殺七殺が合されて無力になる命式。正官の場合は貪合忘官。

【な行】

よみ用語解説
ないかく内格命式において、化格の一部を除いて、命式の五行の均衡を図ったほうがよい場合、その命式は内格に分類されるという。そうでない場合を外格という。普通の人はたいてい内格である。一行得気格、従格、化格は外格に属する。
にっしゅ日主日干のこと。
ね、こん地支がもつ天干の五行を支える性質のこと。木の根となるのは寅卯辰亥未、火の根となるのは巳午未寅戌、土の根となるのは辰戌丑未、金の根となるのは申酉戌巳丑、水の根となるのは亥子丑申辰。土を除けば方と会の十二支である。十二支のもつ本来の五行的性質ではない。

【は行】

よみ用語解説
はつ運が開けること。福が来ること。
①財産があること。 ②財星があること。

【ま行】

よみ用語解説
みょう奇妙だという意味ではほとんど使われず、たいていの場合は優れているという意味。あるいは奥深い、玄妙だという意味。
めい①個人が生まれついて持っている運の強弱や潜在的な能力などの総称 ②命式
めいしき命式生年月日時間を干支であらわしたもの。四柱とか八字とか言う

【や行】

よみ用語解説
よう若くして死ぬこと。寿命が短いこと。40歳ぐらいで死ぬのも夭という。
ようじん用神諸説あり。一般的には、命式を判断するもっともキーポイントとなる干支のことだが、一般には干のみをいう。普通は月支蔵干をとるが、これも術者によってさまざま。用神に関しては、それだけで一冊の本になるぐらいの説明が必要なので、詳細は省略。
ようせいいんし陽生陰死十二運の配布の方法で、陽干の長生は陰干の死にあたるという説。例えば、甲の長生は亥だが、乙にとって亥は死にあたるというようなこと。陰干の十二運が逆順であるためこういうことになる。陽順陰逆ともいう。

【ら行、わ行】

よみ用語解説
らぎょう裸形十二運沐浴のこと。
りょうぶんこうせん両分交戦天干と地支が剋関係にあること
ろくしん六神干と干の関係を示すもの。変通星。
ろくしん六親①五行の相生相剋比和の関係の名称。父母、子孫、官鬼、兄弟、財。 ②親族関係。祖先、父母、兄弟、夫妻、子女、子孫。 ③六神


■ 格局の名称(五十音順)


よみ用語意味
いちぎょうとくき一行得気命式中の五行のうち一つが極端に強い場合や、その五行しかない場合をいう。専旺格、独象格ともいわれる。従旺格に近い。通常、地支に方合や三合のある場合をいう。木行の場合は曲直、火行は炎上、土行は稼穡、金行は縦革(従革)、水行は潤下、という。
かいごう魁罡壬辰、庚辰、庚戌、戊戌の4日。
かかく化格命式中に化する干合がある場合を化格という。甲己の土化干合がある場合を化土格といい、あとも同様の呼び方をする。化したあと、従格的な扱いをした方がいい場合と、内格的な見方をしたほうがいい場合に分かれる。
かんろくらんば趕禄攔馬建禄の1つ前の支を趕禄、駅馬の1つ後の支を攔馬というのではないかと思う。例えばは甲戌日の場合、建禄寅の前の丑が趕禄であり、駅馬申の後の酉が攔馬である。
きょうき拱貴甲寅日甲子時、壬辰日壬寅時、甲申日甲戌時、戊申日戊午時、乙未日乙酉時、辛丑日辛卯時の6日時。填実を忌む。
きょうきゅうきょうざい夾丘夾財日支と時支の間に財をはさむ命式。例えば甲寅日甲子時ならば丑財を挟むことになる。填実を忌む。
きょうろく拱禄丁巳日丁未時、己未日己巳時、癸亥日癸丑時、癸丑日癸亥時、戊辰日戊午時の5日時。填実を忌む。
きろく帰禄時支が建禄である命式。
けいごう刑合癸日甲寅時生まれで、亥子月生まれでない命式。
げんぶとうけん玄武当権壬癸日で寅午戌がそろうかまたは辰戌丑未が多い命式
こうちんとくい勾陳得位戊己日で申子辰または亥卯未がそろう命式。
ごうろく合禄戊日庚申時生まれ。
こんじん金神癸酉、己巳、乙丑時。破財の神であり火が必要。
ざいかんそうび財官双美禄馬同郷に同じ。
さついんかく殺印格日干が弱く殺が多くて制がなく、印または羊刃が日主を助ける命式。
ざつきいんじゅ雑気印綬月支が辰戌丑未で、蔵干に印綬を含む命式。
ざっきざいかん雑気財官月支が辰戌丑未で、蔵干に財官を含む命式。
さんごうかん
せい
三合官星財官干支を刑冲破害や合する干支をもつ命式。この場合の三合は、寅午戌というような三合ではない。漠然としすぎて格局にすべきかは疑問。
さんごうしゅうしゅう三合聚集四柱のうち三柱が同じ天干であるか、同じ地支であるか、同じ納音である命式。
しいじゅんごう四位純合寅申巳亥の四孟か子午卯酉の四仲か辰戌丑未の四墓がそろう命式。
じば時馬時支に財がある命式。例えば丙丁日申酉時。甲乙日の場合は甲日午時、乙日巳時とする。馬とは駅馬ではなく財のこと。
じぼ時墓時支が墓である命式。財官を含めば冲を要するとされる。
しょうかんせいざい傷官生財地支三合の傷官が天干の財を生じる命式。例えば甲日で戊己があり地支に寅午戌がそろう命式。
しようし
(ねようみ)
子遥巳甲子日甲子時で金の干支および丑午のない命式。
じんきりゅうはい壬騎龍背壬辰日で辰が多い命式。寅があるとなおよい。
せいらんさ(しゃ)井欄叉3つの庚と申子辰が四柱にそろっている命式。
せんざい専財甲日己巳時。
せんいんごうかん専印合官癸日庚申時で戊己がない命式。
ちゅうようし
(うしようみ)
丑遥巳辛丑日、癸丑日の2日。
てんげんいっき天元一気四柱とも同じ干支であること。
とうちゅう
とうしょう
倒冲
倒衝
四柱に官殺がなく、地支に正官を冲する支が多いこと。例えば丙日で地支に午が多い命式。
にちき日貴丁酉、丁亥、癸卯、癸巳の4日。
にちじん日刃日支が陽刃である命式。戊午、丙午、壬子日の3日。
にちとく日徳壬戌、庚辰、丙辰、甲寅、戊辰の5日。
にちとくしゅうき日徳秀気天干に乙が3つあって地支に巳酉丑がそろう命式。または(原文は更に)丙子、壬午、辛卯、丁酉日である命式。
にちろくきじ日禄帰時帰禄格のこと。
ひてんろくば飛天禄馬庚日、壬日生まれで子が多い命式。異説あり。
ふくとくしゅうき福徳秀気巳酉丑日(陰干日となる)で命式に巳酉丑がそろう命式。
ほうおうかん鳳凰干干合の争合があること。
ほうおうし鳳凰支支合の争合があること。
ほうおうち鳳凰池天元一気のこと。
りょうかんふ
ざつ
両干不雑天干が同一五行で、年干と日干が陽干、月干と時干が陰干の場合。例えば、甲年乙月甲日乙時。
りょうしんせいしょう両神成象命式中、二行が同じぐらい強い場合をいう。普通剋の関係にある二行をとる。例えば、木と土とか。この場合は通関を喜神とする。
ろくいそうじょう六位相乗四柱および胎元、命宮の6支とその支と六合となる支のあわせて12の支で、十二支すべてそろうこと。
ろくいんちょうよう六陰朝陽辛日で戊子があり、丙丁巳午のない命式。
ろくおつそき六乙鼠貴乙日丙子時。
ろくじんすうごん六壬趨艮壬日壬寅時。
ろくこうすうけん六甲趨乾甲日乙亥時。
ろくばこうち禄馬交馳寅午戌(年月日)の場合庚時申時、申子辰の場合甲時寅時、巳酉丑の場合癸時亥時(または壬時)、亥卯未の場合丁時巳時(または丙時)である命式。
ろくばどうきょう禄馬同郷壬午日、癸巳日の2日。


■ 十干関係の用語(十干順):十干順なので用語を右側にします


用語よみ意味
双木為林そうぼくいりん「双木林をなす」甲と甲の関係でもっぱら喜神である場合をいう。
藤蘿繋甲とうらけいこう「藤蘿甲を繋ぐ」蘿はつるのある植物の意。甲が乙を生じること。
青龍返首せいりゅうへんしゅ「青龍首を返す」青龍とは木神で甲のこと、丙と甲の関係を指す。
有薪有火ゆうしんゆうか「薪有りて火有り」甲と丁のよい関係を指す。この場合水がないこと。
劈甲引丁へきこういんてい「甲を劈き丁を引く」庚と甲が丁を生じる関係。ただし甲は湿木では丁を生じる作用が薄い。
欣木為財(材)きんぼくいざい「木をよろこび財(材)をなす」もっぱら庚が甲を剋す作用の関係。
艶陽麗花えんようれいか丙と乙の関係で、太陽が草花を照らすイメージである。
鮮花名瓶せんかめいびん乙と戊の関係で喜神の場合をいう。すばらしい花瓶に生けてある花のイメージ。
壌土培花じょうどばいか乙と己の吉の関係で、大地が草花を育むイメージである。
白虎猖狂びゃっこしょうきょう白虎は金の神で庚をさす。乙と庚の凶関係。猖狂とは狂いあばれるさま。
飛鳥跌穴ひちょうてつけつ「飛ぶ鳥穴につまづく」甲と丙の関係。イメージは悪いが、吉の関係を指す。
大地普照だいちふしょう丙と己の関係で、太陽が大地を照らすというよいイメージである。
江暉相映こうきそうえい「江暉あい映える」丙と壬のよい関係。丙と壬は忌神であっても干関係自体は悪くない。
黒雲遮日こくうんしゃにち「黒雲日を遮る」丙と癸の悪い関係。癸は雨、雲であり、太陽の光を遮るというイメージ。
乾柴烈火かんしれっか乙と丁の悪い関係。水がない場合の乙木は丁を強め、その作用は基本的にあまりよくない。
有火有炉ゆうかゆうろ「火有りて炉有り」丁と戊のよい関係。戊が丁の強さを調節する。「有薪有火有炉」となると、甲丁戊の三干がそろうことで、条件次第で貴命となる。
火煉真金かれんしんきん丁と庚のいい関係。火が金属の精錬を行い、初めて有用な金属となるというイメージ。
焼毀珠玉しょうきしゅぎょく「珠玉を焼毀す」丁と辛の悪い関係。宝石を火で焼いてこわしてしまうイメージ。
日出東山にちしゅつとうざん「日東山に出ず」戊と丙のよい関係。戊は山で日の出のいいイメージ。
湿泥汚玉しつでいおぎょく「湿泥玉を汚す」己と辛の悪い関係。「己土濁辛」という言い方をする人もいる。(次項参照)
己土濁壬きどだくじん「己土壬を濁す」己と壬の悪い関係。根本的に己と壬は悪い関係であり、喜神であっても仮の喜神といえる。
土多埋金どたまいきん「土多きは金を埋める」庚と戊の悪い関係で、戊が多い場合に使う。
鉄槌砕玉てっついさいぎょく「鉄槌玉を砕く」庚と辛の悪い関係。文章そのもののイメージで、往々にして怪我を伴う災厄がある。
得水而清とくすいじせい「水を得て清し」庚と壬のよい関係。
宝刀已老ほうとういろう「宝刀すでに老いる」庚と癸の悪い関係。刀がさびてしまうイメージである。
淘洗珠玉とうせんしゅぎょく「珠玉を淘洗す」辛と壬のいい関係。基本的に辛に対して壬はよい作用を与え、あまり悪いことはない。
水中柳影すいちゅうりゅうえい甲と壬のよい関係。川や池に樹木(柳)の影がうつるイメージで、よいイメージである。
汪洋大海おうようたいかい壬と壬の悪い関係。広い海原でイメージは悪くないようだが、茫漠としていてつかみどころがないという悪いイメージである。
冲天奔地ちゅうてんほんち壬と癸の悪い関係。水が忌神で強い場合をいう。大雨が降って洪水になるというイメージ。


■ 付1.十干、変通星、十二運の象意

十干の象意表

十干象   意
威厳、正直、剛毅、独断、頑固、浪費、胆嚢、毛髪、頭部、脳
円満、敏感、想像、保守、忍耐、薄弱、肝臓、手指、頭髪
正義、寛大、活発、虚栄、権力、短慮、小腸、目、肩、発熱
友好、進歩、敏捷、進取、従順、暴走、心臓、血圧、吹出物
機知、豪雄、順応、狡猾、交際、短慮、胃、筋肉、皮膚
温和、忠実、融通、細心、耽溺、芸術、冷静、脾臓、腹部、結石
多情、理想、拝金、粗忽、欺瞞、不安、硬直、大腸、胸、耳、
実際、中庸、聡明、憂鬱、過酷、冷淡、柔剛、肺、歯、胸
積極、粗野、性急、競争、淫乱、膀胱、脛、生殖器、血液、リンパ
啓発、活動、強制、開拓、死亡、不幸、排他、腎臓、耳、足、ホルモン

変通星(六神)の象意表

変通星象   意
比肩兄弟、同僚、友人、意志、自主、独立、主張、挑戦、努力、競争、権威、孤立、自尊
劫財姉妹、同僚、友人、意志、自立、剛毅、敏捷、嫉妬、破財、盗難、出家、浪費
食神女性の場合子供、福徳、食禄、円満、芸術、趣味、怠惰、色情、奉仕、保守、楽天
傷官女性の場合子供、器用、知恵、技術、孤高、芸術、秀麗、職人、浪費、理想、焦燥
偏財男性の父親、恋人、妾、客、財産、風流、円滑、商売、投機、多情、社交
正財妻、買主、不動産、信用、公正、勤労、節約、家庭、寛容、蓄財、保守
七殺男性の場合子供、情夫、警察、盗人、権力、反逆、剛毅、果断、闘争、改革
正官男性の場合子供、夫、官吏、名誉、権威、品位、管理、消極、慈悲、信用、保守
偏印父母、先祖、発明、感受性、観察、創造、思索、放浪、愚痴、隠遁、別離
印綬父母、先輩、契約、印鑑、修養、慈愛、温厚、律儀、宗教、古典、依頼心

十二運の象意表

十二運別名 象   意
-新規、誕生、迷い、家庭、愛嬌、自由、独立、好奇心、研究
-相続、頑固、世話、養子、義理、嫉妬、用意周到、堅実
長生活動、天真、補佐、福徳、保護、狡猾、発達、温和
沐浴栄華、社交、享楽、淫乱、魅力、迷い、変動、片意地
冠帯自立、自信、興業、知恵、世話、自惚れ、外見、慈悲
建禄臨官楽観、福禄、給料、企画、再興、地位、積極、高潔
帝旺孤高、強がり、短気、傲慢、旺盛、浪費、一流、勇猛
-衰退、消極、遠慮、忠実、淡白、安全、保守、浮沈
-理想、病気、神経質、冷静、虚弱、縁薄い、親切、お節介
-不変、謙遜、弱気、死、絶家、現状維持、短気、取り越し苦労
墓庫墓、先祖、蓄え、相続、収集、芸術、孤独、固守、苦労
-断絶、独立、融通、無定見、衝動、客観、大衆、変化


■ 付2.干支納音五行表

 干支納音五行表を掲げる前に、干支から納音五行を求める計算方法を紹介しておきます。
 まず、干と支に数字を割り振ります。
 干は甲乙を0、丙丁を1、戊己を2、庚辛を3、壬癸を4とします。
 支は子丑を0、寅卯を1、辰巳を2、午未を0、申酉を1、戌亥を2とします。
 五行はちょっと覚えにくいのですが、金を0、水を1、火を2、土を3、木を4とします。
 計算はまず干と支の合計を求めます。0から4ならばその数字の五行を、5以上の場合は5で割った余りで五行を決めます。
 例えば戊辰であれば、戊2プラス辰2で合計4となります。この数字が納音五行を示します。4の場合は木です。
 さらに例を挙げると、庚戌の場合は、庚3プラス戌2で5です。足して5の場合は0とします。納音五行は金となります。
 壬辰の場合は、壬4プラス辰2で6です。足して6の場合は1とします。納音五行は水となります。
 干支の数字は比較的覚えやすいと思いますが、五行の数字はちょっと覚えにくいですね。計算方法は以上です。本来は大衍数を用いて説明すべきものですが、簡単のために大衍数は使いませんでした。
 以下表にまとめます。


干支納音五行 .干支納音五行 .干支納音五行
甲子、乙丑 海中 甲寅、乙卯 大渓 甲辰、乙巳 覆灯
甲午、乙未 沙中 甲申、乙酉 井泉 甲戌、乙亥 山頭
丙子、丁丑 澗下 丙寅、丁卯 炉中 丙辰、丁巳 沙中
丙午、丁未 天河 丙申、丁酉 山下 丙戌、丁亥 屋上
戊子、己丑 霹靂 戊寅、己卯 城頭 戊辰、己巳 大林
戊午、己未 天上 戊申、己酉 大駅 戊戌、己亥 平地
庚子、辛丑 壁上 庚寅、辛卯 松柏 庚辰、辛巳 白蝋
庚午、辛未 路傍 庚申、辛酉 石榴 庚戌、辛亥 釵釧
壬子、癸丑 桑柘 壬寅、癸卯 金箔 壬辰、癸巳 長流
壬午、癸未 楊柳 壬申、癸酉 剣鋒 壬戌、癸亥 大海




作成 2013年 7月 1日  旧版改訂
改訂 2021年 2月 7日  HTML5への対応