オリジナルカロリー今までの変化(日本)

 では時間的変化をみてみましょう。サンプルは少ないですが各国につ
いての食糧供給量は増加しています。
実際には日本やアメリカの様にダイエットブームなどのせいなのか、摂
取カロリー(実際に食べている量)の減っている国もあります。

1950 1955 1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1993
カロリー計
(kcal)
2098 2104 2096 2184 2210 2226 2119 2088 2026 2034
蛋白質
(kcal)
68.0 69.7 69.7 71.3 77.8 81.0 78.7 79.0 78.7
うち動物性
(kcal)
(34) (34.9) (34.9) (35.7) 34.2 38.9 39.2 40.4
1984年
41.4 42.2
脂肪
(kcal)
18.0 23.0 24.7 36.0 46.5 55.2 55.6 56.9 56.9
うち動物性
(kcal)
(9) (11.5) (12.4) (18) 20.9 26.2 26.9 28.1
1984年
27.5 28.3
オリジナルカロリー (3400) (3563) (3603) (4012) 4190 4574 4512 4576 4505 4575

国民の栄養の現状
厚生省保険医療局健康増進栄養課  ()内は50%が動物性として推定

 日本人の摂取カロリーについての表です。摂取カロリーは75年以来
減りぎみです。それでも、動物性の栄養摂取は確実に増えています。
’65年以前の動物性カロリー摂取量のデータが入手できていないので
正確な値はわかりませんが、それ以降の蛋白質や脂肪から考え多め
に見てもそれらの50%程度でしょう。
それをもとに1950を推定すると、動物性蛋白質34g、動物性脂肪9g
オリジナルカロリーは3000カロリー台前半だったと考えられます。
もうすこし見やすくグラフにしたのが下です。

オリジナルカロリー今までの変化(日本)
厚生省保険医療局健康増進栄養課  オレンジ色は50%が動物性として推定

戦後’75年ぐらいにかけて一気に回復というか上昇したのがわかります。
その後摂取カロリーは減っているのに、オリジナルカロリーはほぼ横ばい
となっています。

オリジナルカロリー今までの変化(世界)

1975〜77 1978〜80 1986〜88 1988〜90 1992年
日本 6001 6411 6272 6617 6676
世界計 5115 5221 5186 5240 5286
アジア 3408 3526 3764 3205 4223
北アメリカ 9313 9472 9143 8637 9023
南アメリカ 5461 5522 5488 5457 5701
ヨーロッパ 9960 10299 10299 10178 9975
アフリカ 3338 3379 3065 3410 3295
オセアニア 9991 9327 9287 9473 9417
旧ソ連 8841 8735 8891 9073 8696

オリジナルカロリーの変化
総務庁統計局1984食糧供給栄養量による(前図と同様の手法で計算)
1人が1日に入手したカロリー 、ペットのエサや調理による損失も含まれる

 地域的に見ても、表にあるようにヨーロッパなどの先進国を中心とした
地域はほとんど停滞か減少傾向にあります。経済状況による国もある
でしょうしダイエットなどと関係があるのかもしれません。
この表からは、西欧先進国では9000kcal台が落ち着き所といった気
がします。
また現在発展中の国は、当然先進国のような方向へ進んでいると考え
られるわけです。特にアジアは1975〜92年で23.9%も増加してい
ます。
世界の全人口から考えて、先進国はごく一部、アジアの人口は世界の
60%近くもある(1990年の時点で59%)ということで、全体的にはま
だまだ増加するとしか考えられません。

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