バク/反バク
扉の向こうから、
奇妙な声が聞こえる。

夢見の塔の最上階。

鉄の扉をひらくと、
いく千万匹のバクの群れ・・・・。
と、
思われたのは
一つの無気味な機械。

さびつき、かしいで見える巨体の腹部から、
油まみれの太いコードが何本もはみだし、
床にのたくっている。

天井からぶらさがる黒いチューブ。
ゴムのこげる臭い、油の臭い。

夢製造機という一個の幻想。

 

 

 

フルイド