書棚
無限回廊の街

きれぎれの断片から街を創造する試み。61編の短文からなる不可視の街の設計図。
言葉と言葉の余白に、不思議な街のぼんやりとした様相が現前すること。
書き手と読み手のはざまで、この奇妙な街が成長し、変容していくことを願って。

無限回廊の街(二)

新たに現れた、61編の街の設計図。
街は1日をくり返し、また一方であの夕暮れは終わらないでいる。
無限の円環が少しずつずれて、成長するらせんへと変化するとき、塔が出現する。

黒森

街の地下世界。迷路のような地下道と、奇態なクリプトが点在する、陰うつな場所。
馬の頭をもつ男の忍び笑い、冷たく燃える祭壇によこたわる女、牡牛のような男たち。
静かなる暗黒の儀式。

夏昼湯屋綺談

すでに象徴と化した、別世界の共同浴場での他愛ない会話から、
湯気のように立ち現れた、こっけいな物語によるオムニバス。