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映画日記 2002年 (21本)


2002年です。上の方ほど新しく観たもの。評価は ★★★★★ が最高。

No. タイトル 評価 感想
October - November, 2002
 今年はプライベートでイベントが多いので、ここで終り。
September, 2002
21 完全犯罪クラブ
Murder By Numbers
★★ 利口ぶった高校生が、自らの優秀さを示したくて殺人事件を起こすが、 罪悪感やらリビドーやらで破綻してしまうお話。 若いときの根拠のない選民意識だけが動機で怪物性が希薄なので、 サイコサスペンスを名乗るにはぬるすぎ。
20 サイン SIGNS ★★★ ネタバレについてはかなり神経質になっているようだから詳細な 解説は避けるけど、『宇宙戦争』というか『インディペンデンス・デイ』というか。 あの大災厄の中でたかだか一家族がどうにかなったくらいで奇跡とは。 多分、M・ナイト・シャマラン監督は、おフザけで作ってるので、あまり真面目に コメントするのは逆に失礼に当たりそうな気がする。 おフザけにしては脚本代とかムチャクチャ高額だけどね。
19 スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃
STAR WARS episode II  Attack Of The Clones
★★★ ようやく観ました。評判悪いのでどうしようかと思ってたんだが、意外と悪くなかった。 戦闘シーンは派手なだけで薄っぺらいんだけど、ドラマ部分が結構ダークで良い感じ。 ジェダイの正義と大義は地に落ち、代わりに得た勝利も偽りのもの。 全ての中心に居ながら姿を見せない悪は着実に力を蓄え、復讐と破滅の種が蒔かれていく。 多分エピソード3は、もっと暗くなるんだろうなぁ。
18 オースティン・パワーズ ゴールドメンバー
AUSTIN POWERS IN GOLDMEMBER
★★★ うーん、ビミョウだなぁ。バカ映画は大好きだし、下品で不道徳なギャグも悪くないんだけど、 つまらないのも多い上に、無闇にクドい。かと思えば、時折センス良かったりするんだよね。 冒頭のツカミで、トム・クルーズ演じるオースティンをスピルバーグが撮ってるシーンは無駄にカッコいいし、 オジー・オズボーンご一家までカメオ出演。いいのか、こんな映画出てて。
17 インソムニア INSOMNIA ★★ 白夜のアラスカの薄明の煉獄めいた感じは(それが真実かどうかは別として)良く出ているのだが、 それ以外はヒネリもなく普通。アル・パチーノの疲れ果てた演技と、 ロビン・ウイリアムスの珍しい悪役を取り上げれば、それで終り。
漫画家の榎本俊二氏がロビン・ウイリアムスの演技を「ヌルヌルした」と評していたのだが、言いえて妙。
16 ピンポン ★★★★ しまった、カッコいいじゃないか。熱血スポコンなのに。 窪塚洋介のペコになりきりの演技もヘンテコなのに。 松本大洋の原作がいいのと、音楽やら演出が非常にセンスがいい。 登場人物の誰一人として高校生には見えないのはご愛嬌。
August, 2002
 ちょっといろいろあって、映画館には行けなかったのさ。
July, 2002
15 スペース・ステーション3D
SPACE STATION 3D
★★★★ ちょっと番外編。国際宇宙ステーション建設に携わる宇宙飛行士達が撮影した、 世界初の3D映像のドキュメンタリー。 3D映像を写せる家庭用インフラが一般的でない現状では、宇宙派SFファンとしては見逃すわけにはいかない。 事実、かなりワクワク出来たのだが、同行者には不評。 確かにNHKスペシャル的画像&演出なのだが。
June, 2002
14 ブレイド2 BLADE II ★★★ ひたすらにカッコよさを追求した映画で、ただそれだけの映画。 だけど、それが悪いってわけじゃなく、これはこれでOK。
『ノスフェラトゥ』の不死者を模したらしい闇の王族たる古いタイプの吸血鬼と、 現代的武装とシャープなアクションで決める主人公や、エイリアンめいた畸形的新種といった “モダン”な吸血鬼が対立するという構図は、それほど目新しくはないのだけれど。
13 スパイダーマン Spider-Man ★★★ アメコミの映画化はこうあらねば、という見本のような作品。 何はともあれ豪快な空中戦が見事。「ヒャッホー」とか叫びながらビルの間を飛び回るところがいいねぇ。 主人公の精神的成長だって、まあ言っちゃ悪いが紋切型だけど、そんな細かいことを気にしてはいけないのだ。 ただ、ヒロインのMJは日本人の目から見ると、そんなにイイか? と思うぞ。
12 少林サッカー 少林足球 ★★★★★ うわはは。よくぞ作った、こんなバカ映画。細かいところまで意外と計算されてる(気もする)ベタベタなギャグに、 『マトリックス』なんかはるかに凌駕する、でも途方もなく大袈裟かつくだらないCG・ワイヤーアクション。 アカデミー賞もカンヌも多分縁はないし、人生に何のプラスもないけれど、 僕のハートをつかみまくり。主人公サイドはみんなサエない、というか、こ汚いオッサンばっかりなのに。必見。
May, 2002
11 パニック・ルーム Panic Room ★★★ 面白くないわけではないのだけど、フィンチャー監督にしては毒気なさすぎ。 頭悪いのと結局いい人が悪役ではねぇ。ジョディ・フォスターはいつもどおり。
10 ローラーボール RollerBall ★★ B級に徹する心意気はよし。その意味ではジャン・レノの大根ぶりも評価しよう。 でも、展開といい演出といい何かスカッとしない。 特に試合場が小さいのがせせこましくて。『銃夢』(木城ゆきと)を読め。 SLIPKNOT が出演しているので、ようやく★二つ。
9 アザーズ The Others ★★ とりあえず、ネタはすぐバレバレに。そう、あの映画『シ××××××』と同じ。 この話なら30分の尺で十分。
8 ビューティフル・マインド
A Beautiful Mind
★★★ 一応は数学を志した者の端くれで、人付き合いを苦手とする身にとって、 意外とイタい映画(もちろん彼我の「格」は比較にもならんし、だからノホホンと生きていけるのだけど)。 本人存命中にこんな映画を作る勇気は評価。 あの狂気の表現は作りすぎだけど、本当のところどこまでが現実でどこからが妄想なんだろう? あのころのパラノイアな冷戦状況を考えると、ねぇ。
April, 2002
 4月は仕事が忙しくて、映画館には行けず。
March, 2002
7 ヒューマン・ネイチュア
Human Nature
★★★ 前評どおりのヘンテコな映画。サル男とヒゲ女と科学者の関係の物語を、 人間なんて教養や洗練なんてもので飾り立てても結局はケモノの本性に一皮被せただけ、という皮肉で描く。 にとどまらず、その皮肉すら洒落のめした怪作。
February, 2002
6 ジーパーズ・クリーパーズ
Jeepers Creepers
確信犯的なつくりのホラーと言う意味ではあまり新味はないかな。 都市伝説を題材にとっておきながら、あんなにハッキリ姿の見えるアレを出すのはどうかと思う。
5 フロム・ヘル From Hell ★★★ 久しぶりにカッコいいジョニー・デップ。視覚的にも物語的にも闇の濃いつくりは、 とうてい一般向けとは言いがたいけどね。 切裂きジャックの正体に英国王室スキャンダルとフリーメーソンをからめてるのは面白いけど、 なんとなく唐突感があって説明の足りないのが惜しいところ。
January, 2002
4 仄暗い水の底から ★★★ “水”の重苦しく、冷たく、じめっとしたイメージに溢れた正統派幽霊怪談で、 鈴木光司と中田秀夫の職人芸が光る佳作。 因縁話めいた理に落ちるのは僕の好みではないけどまあいいか。 恨みではなく淋しさにさ迷う霊はああして救うしかないんだろうね。
3 修羅雪姫 ★★★ 釈由美子って、こういうハードな役の演技がなんかうまい。 嶋田久作や佐野史郎の怪演とタメをはって彼女が締めてる。アクションもバッチリだしね。
2 ヴィドック VIDOCQ ★★★ 確かにあまり見たことのないスタイルの映像表現は斬新。犠牲者の魂を食らう“錬金術師”の正体とか、 きちんとオカルトになっているのはよいのだが、オカルトならオカルトなりのリアリティというものがあるはずで、 その辺が希薄なのが残念。
1 メメント memento ★★★★ 記憶力振り絞りました。企画力の勝ち。時間線逆回転で映画は進むんだけど、 コトの始まりまでは戻さないことで、観客を主人公と同じく記憶障害状態に取り残してしまうのが良し。 最後(というか最初)に語られる"真実"も結局は嘘かもしれないし。