おおしまの毒牙はアニメも特撮も関係なく伸びる(いやはや…)!
なんでもありの偏見視聴記


07/22/2001:帰ってきたなんでも視聴記(第一話おおしま総進撃)

おわ、なんか1年以上も更新してなかったですね、このコーナー(いやはや…)。最近さすがに年のせいかテンションも下がり気味(ホントか?)なんですけど、まぁボチボチいきましょう。実は怪獣に襲われて逃げ遅れた少年を助けようとしたら瓦礫の下敷きになっちゃって、気がついたらベッドの上だったんですけど。なんかハデな服着たおじさんが「キミも地球を守ってみないか?」とか病院に日参してくるし、色々大変だったんですよ(ウソウソ)。そのうち「ジャック」とか呼ばれないように気を付けなきゃ。

で、「ウルトラマンコスモス」です(いやはや…)。いやぁ、またウルトラが始まって、以前の様に別立てでコーナー作ろうかとも思ったんですが、最近は私も第一線を引退気味で、情報もないし(元からか?)気が向いたらこっちに書こうかな?という訳です。

既に3話まで観たんですが、正直初回の印象は「こりゃどうなっちゃうんだろう」って感じでしたね。2,3話でその辺りの不安(ドラマ的な部分に限ってですけど)はまぁ解消されてきたと思うんですが。ただ番組の根本であるウルトラマンと怪獣の関係については、このシリーズ、結構やっかいなコンセプトを持ち込んじゃいましたね。「ウルトラ」って何だかんだ言ってもやっぱり「カタルシスドラマ」だと思うんです。まぁ最近のご時世、みんな仲良くしなきゃいけないんでしょうが、怪獣を保護するウルトラマンって、番組的に成立しうるのか?かなり疑問ですね。

結局「ウルトラ」の本質って格闘番組な訳ですから毎回怪獣を助けてるんじゃ、ストレス発散にならないしね。2話では「カオスヘッダー」が怪獣の姿をコピーして、それとコスモスが戦うなんて展開で思わず「オイオイ」とか突っ込み入れちゃいましたが(いやはや…)。3話みたいに怪獣を助けてあげるってのもまぁいいでしょうが、毎回アレをやられてもって部分は依然としてある訳で、その辺を今後どういう風に持っていくのか?ってのは大きなポイントでしょうね。

コスモスのデザインに関しては、はっきり言って首をかしげざるを得ません。平成ウルトラの中では最もテンションの低いものでしょうね。顔も造形的にリズムや緊張感のない、中途半端なアレンジですし、身体のラインは筋肉の流れを無視して付けられているんで全然必然や説得力がない。アレはホントにカッコイイっていうのか?私は違うと断言する!

特撮に関しては従来以上にCG依存度が上がってます。只、結構ポイントになるメカ発進プロセスが殆ど完全にCG化されてしまったのは残念ですね。やっぱりあそこは特撮の見せ場だと思う訳ですよ。これは最近のSFX映像全般に言えるんですが、CGへの依存が逆に映像としてのテンションを下げてる気がします。新作「猿の惑星」でもティム・バートンがインタビューでおんなじ様な事を言ってて、あの映画では極力CGを使わない様にしたんだとか。確かに何でも出来るんだけど、観てる側からするとちょっと白けちゃうんですよね、「ああそう…」って感じで。只、相変わらず飛行メカと背景のパースは無茶苦茶だったのが、なんか学習してないっていうか(いやはや…)…

メインライターは大西信介氏なんですね、今回。ちょっと意外な感じもしました。吉田 伸氏辺りが次かな?と思ってたんですが。初回は何だか消化不良起こしてるみたいな感じでしたが、2話目は結構いい感じでした。ただ、やっぱり今回もウルトラマンとムサシの関係って、なんかステロタイプな展開で少々うんざり。


06/16/2002:さよならウルトラマンコスモス

またまたすっかりご無沙汰してしまいました。なんかすっかり1年ごと更新みたいなコーナーになっちゃって頭が痛いです(いやはや…)。

なんか終わっちゃいましたね「ウルトラマンコスモス」。こんな突然お別れっていうのは、誰しも予想だにしなかった幕切れですが、主演俳優の逮捕というウルトラ史上最強の必殺技の前には、いかなウルトラマンとはいえ、ひとたまりもなかったという事なのでしょう。脇役ならまだしも主役の不祥事というのは、この手の番組にとっては致命傷ですからね。

ただ最近の「コスモス」、なんだかシリーズとしての閉塞感ばかりが感じられて、実はこのところ私も観てなかったんですよ(いやはや…)。平成ウルトラ三部作から一歩も前進してない様なビジュアルやストーリーの連続に、いささか辟易気味。こうなんか、制作側も飽きちゃって惰性で作ってる様な感じさえしてしまいます。おまけに上で書いてる「怪獣を保護するウルトラマンが番組として成立しうるか?」という疑問については、私なりに「否」という回答になっちゃいましたし。燃えないウルトラマンはやっぱりウルトラマンじゃないのよね(いやはや…)。言い方は語弊があるかも知れないですが、勧善懲悪を基本にするヒーロー番組が勧善懲悪に疑問を持ったら作品世界が破綻しちゃうんですよ。その瞬間から、ヒーローという存在は作品世界の外に放り出されてしまうんですから。カタルシスの力を侮ってはいけないのです。

ただ、こういう形で「ウルトラマンコスモス」という作品が闇に葬られるのは残念ですね。こんな形だとシリーズとしても未完なのでリピートもできないでしょうし、毎回登場する主役にミソがついたのでは、作品イメージ的にも厳しいものがあるでしょうから、今後何らかの形で継続エピソードが作られる可能性も低いのではないでしょうか?夏に予定されている映画第二弾も殆ど完成状態なんでしょうが、この流れからすると公開中止の可能性が高く、このままオクラ入りという展開が予想されます。こういう事に神経質な円谷プロの過去の対応を考えても、このまま「コスモス」というシリーズは封印されてしまうんでしょうか。こんな意味で伝説化してもらっても嬉しくないですけどね(いやはや…)。

話題のインディーズアニメ「ほしのこえ」ご多分に漏れず私も観てみました。いやいや、個人でもココまでできる時代になったんですね。さすがに人物作画でツラい部分とかもあるんですが、演出や音楽、背景美術といった部分に助けられてトータル的には商業ベースの作品(…っといっても現在ではこの作品も商業ベースなんですが)と互角に渡り合えるクオリティに到達してます。観終わった後に心に残る余韻とか、結構好きな作品です。

ただこんなに露骨に庵野秀明(とエヴァンゲリオン)の世界を求めなくてもって感じはしました。毒気のないミニ・アンノっていう感じかな?DVDに同時収録されてる前作「彼女と彼女の猫」もそんな感じだったんで、かなりお好きなんでしょう。個人レベルで趣味として作ってる範囲では、まぁいいのかも知れないですが、商業作品として作っていくのなら、やはり作家としての色という部分が今後問われる事になって行くでしょうね。作家的な資質という部分ではとても瑞々しい感性をお持ちの様なんで、次の作品で是非自分なりの演出スタイルを提示していって欲しいですね。



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