Q)トランス脂肪とは、何ですか?

A)トランス脂肪(またはトランス脂肪酸)は、液状の植物油を固形状にするために、工業的に水素を加えて作られます。
トランス脂肪の別名は、「部分的に水素化された油」です。食品パッケージの成分リストでトランス脂肪、部分的に水素化された油を探してください。


Q)なぜ、企業によっては、トランス脂肪を使うのですか?

A)企業が、食品にトランス脂肪を使う理由は、トランス脂肪が使いやすく、安価で、長持ちするためです。多くのレストランとファーストフード・アウトレットで、トランス脂肪を使うのは、何回でも料理の油として使えるからです。また、トランス脂肪は、食品に心地よい味覚と感触を与えます。


Q)トランス脂肪は、健康にどのように影響を及ぼしますか?

A)トランス脂肪はあなたの悪い(LDL)コレステロール濃度を上げて、良い(HDL)コレステロール濃度を下げます。
トランス脂肪を食べると、心疾患と脳卒中になる危険性が増します。
また、糖尿病になる危険性も増します。


Q)トランス脂肪が、それほど悪い影響を健康に及ぼすのに、なぜ、これほど一般的に使われるようになったのですか?

A1990年以前は、トランス脂肪が健康を害することが分かっていませんでした。
1990年代の調査研究で、トランス脂肪の健康への悪影響が確認され始めました。


Q)どんな食品に、トランス脂肪は含まれますか?

A)トランス脂肪は多くの食品に含まれます。特に揚げ物で、フレンチフライ、ドーナツなどです。それと、焼いた商品で、例えばペーストリー、菓子パン、パイの生地、ビスケット、ピザの生地、クッキー、クラッカー、液状ではないマーガリン、ショートニングなどに含まれます。
トランス脂肪の量は、パッケージに表示されていることもあります。また下記の、ホームページで測定することができます。
http://www.americanheart.org/presenter.jhtml?identifier=3046050
また、トランス脂肪の量は、成分リストを読んで、「部分的に水素化された油」と記載された成分を探せば分かります。


Q)自然の食品にトランス脂肪は含まれますか?

A)少量のトランス脂肪は、肉と乳製品、例えば牛肉、ラムとバターなどに存在します。
しかし、これらの自然にあるトランス脂肪が、産業的に製造されたトランス脂肪と同程度にコレステロール・レベルを上げる弊害があるかどうかは、明らかでありません。


Q)私は、1日にどれくらいトランス脂肪を食べてもいいのですか?

A)米国心臓協会は、毎日あなたが摂る総カロリーの、1パーセント未満にトランス脂肪の量を制限することを勧めます。
もし、あなたが12,000カロリーを必要とするならば、20カロリーしかトランス脂肪から摂ってはいけません。それは、1日につき2グラム未満ですが、あなたが毎日知らぬうちに食べている自然に存在するトランス脂肪の量を考えれば、実は、産業的に製造されたトランス脂肪を食べる余地はありません。
下記のホームページであなたの毎日の脂肪の制限量を見つけて下さい。
http://www.myfatstranslator.com/


Q)どうすればトランス脂肪を制限以下に抑えられますか?

A)お店で買う食品はラベルを読んで脂肪の種類を確認してください。外食する時は、どんな油で料理しているか尋ねてください。
あなたが食べているトランス脂肪を、単価不飽和脂肪か多価不飽和脂肪に代えましょう。
実用的な情報で、脂肪分の種類を考え、量を制限して、賢明に脂肪を食べて生きる方法を学びましょう。



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