○子供に蔓延している高コレステロール血症 若年心筋梗塞・脳梗塞

食育の改革は必須とされています 防衛医大第一内科 大鈴文孝教授   
最近、30歳代の若い男性の急性心筋梗塞も稀ではないとの印象が強いが、わが国の若年者の剖検冠動脈では、すでに10歳代から fatty streak が認められ、30歳代で病変の進展が顕著との報告もあり、イベントと剖検所見が一致している。 -- 年代別のわが国のコレステロールの年次変化からは、日本の若者の平均値はすでに米国を上回る高コレステロール血症となっており、日本人が遺伝的体質として本当に動脈硬化耐性でないならば、将来の心血管事故の顕著な増加も懸念される。NI-HON-SAN Study から学び、将来への対策を立てる時期に来ていると考えられる。


The Muscatine Study  Circulation. 2001;104:2815-2819.
   

 
1971年より8歳から18歳の青少年のコレステロール値を含む医学データを調べて、33歳から42歳になった時点で、動脈硬化の指標である、頸動脈の内中膜複合体の厚さ(IMT)を測定した。結果は、成人期のIMT値は、8歳から11歳の時のコレステロール値と強く相関していた。


Lipid Screening and Cardiovascular Health in Childhood   Pediatrics 2008 ; 122 ; 198-208  
小児期における脂質異常症のスクリーニングと心臓血管の健康   小児科学 2008 ; 122 ; 198-208  

児童のLDL-コレステロール値の分布で悪い 5% の数値 130mg/dl 以上を小児高コレステロール血症としていますが、男児は133 mg/dl 女児は135 mg/dl を超えている児童は5%だけです。東京都では約25%の児童が140mg/dl を超えています。
  
要約
1. 『米国人のための食生活指針(Dietary Guidelines for Americans)』に基づき、2歳以上のすべての小児に対して、健康的な食事のための「集団的アプローチ(population approach)」が推奨されるべきである。このアプローチには、低脂肪乳製品の摂取が含まれる。過体重や肥満が懸念される、あるいは肥満、脂質異常症、心血管疾患(CVD)の家族歴がある12か月から2歳の小児については、脂肪分を低減した牛乳(reduced-fat milk)の摂取が適切であると考えられる。
2. CVDのリスクが高く、かつLDL濃度が高い小児および青年に対する「個別的アプローチ(individual approach)」には、食事内容の改善(栄養指導を伴う)に加え、身体活動の増加といったその他の生活習慣への介入が推奨される。



東京都予防医学協会の小児生活習慣病予防健診 2008年版    
小学4年生男子 24% 小学4年生女子 27% LDL-C は 140mg/dl 以上で高コレステロール血症です。
小学4年生男子 14% 小学4年生女子 15% LDL-C は 110〜139mg/dl で要指導です。
しかし、この健診を担当している日本大学の岡田先生は日本乳業協会の理事であり、「小児高コレステロール血症は病気ではない」 「飽和脂肪酸は重要な栄養素だ」 と、医学の常識や日本動脈硬化学会のガイドラインと正反対の持論を東京都に指導しています。  


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