少林の鉄拳2

  〜対決!ドラゴン・ニンジャの亡霊〜

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0.設定

 俳優たちは、少林の鉄拳を学ぶ修行者の役を与えられます。《ねえ、これって「少林の鉄拳 対決!ドラゴン・ニンジャ」の続編でしょ? 穂口の町とか高岸寺広忠とかの設定は、どこへいったの?》
 監督は、可能ならば前作の設定を踏襲しても構いませんが、あまり重要なことではないので、ここではその点に触れないことにします。《まあ、レイトショウにとっては結末さえさして重要ではないもんね》


1.導入

 監督は、前作のあらすじをナレーションしてください。簡単に言えば、少林の鉄拳を身につけた正義の修行者たちが、悪の権化たるドラゴン・ニンジャを倒して平和を守ったというような内容です。《ずいぶん大胆に簡単ね》
 そして数百年後《ぶふっ、い、いきなり?》、物語は始まります。

 俳優たちは、師匠の下で拳法を学んでいます。適宜、俳優たちが手合わせをするシーンを撮ってください。拳法の先輩たち(エキストラ、格闘ET、その他演出の必要に応じて白兵武器ET)と練習試合をするのが、よいかもしれません(エキストラに対する複数回攻撃ルールは使わないでください)
 そうしていると、一天にわかに掻き曇り、黒雲が空を覆い尽くします。激しい雷鳴が轟き、稲妻の閃光と共に人影が崖の上に《崖?》現れます。ドラゴン・ニンジャの亡霊の登場です。

亡霊「我こそはドラゴン・ニンジャの亡霊なり。かつて思わぬ不覚を取りしが、此度こそ必ずや世界をこの手につかんでくれよう!」

ドラゴン・ニンジャの亡霊

 また、ドラゴン・ニンジャの亡霊は、部下を引き連れています。

ドラゴン・ニンジャの亡霊の部下 ×4

 俳優たちには、まず部下が襲い掛かります。俳優たちが部下の相手をしている間に、先輩拳士たちが勇んでドラゴン・ニンジャの亡霊に挑んでいきますが、物理攻撃が無効なので一向にダメージを与えることができません。俳優たちも同様です。逆に、あっという間に先輩拳士たちは倒されるでしょう(エキストラに対する複数回攻撃のルールを適用してください)。
 2フレーム目には、師匠がドラゴン・ニンジャの亡霊に戦いを挑みます。師匠が「くらえ、気功拳!」と叫ぶと、激しい音と共に師匠の手から光の玉が飛びます。これはドラゴン・ニンジャの亡霊にダメージを与えることができたようで、ドラゴン・ニンジャの亡霊は苦悶の表情を見せます。そして、「おのれ、なかなかやるな。だがわしには勝てんぞ。貴様の身体、貰い受ける!」と叫び、霊体化して師匠の肉体に入り込みます。
 師匠は苦しみながら、最後の力を振り絞って俳優たちにこう告げます。

師匠「よいか可愛い弟子たちよ、わしの言うことをよく聞け。今おまえたちも見てのとおり、ドラゴン・ニンジャの亡霊には、普通の武器などでは歯が立たぬ。こやつを倒す唯一の方法は、気功拳を会得することじゃ。わしも気功拳を少し学んだが、わしの力ではやつを倒すに至らなんだ。
 わしはこれから、わしの肉体と共に、ドラゴン・ニンジャの亡霊を封印する。わしの力が尽き、封印が解けてこやつが再び暴れ出す前に、お前たちは何としても、気功拳を会得して戻ってくるのじゃ、よいな。
 気功拳の老師は、ここから遠く西へ旅をしたところ、かの三ツ星山に住むと聞く。よいか、必ず気功拳を会得して帰ってくるのじゃぞ!」《最後の力を振り絞ってのセリフにしては、ずいぶん説明的で長ったらしいセリフね》

 こう言い残すと師匠は、崖に向かって拳を叩き込みます。小規模な崖崩れが起き、ドラゴン・ニンジャの亡霊を宿した師匠の身体は、崖崩れの中に飲み込まれます。ドラゴン・ニンジャの亡霊が封印されると同時に、部下たちも影のように姿を消します。


2.老師をたずねて

 三ツ星山への旅は、比較的……少なくとも、このテの映画で有り得る程度には……平和に進行します。
 俳優たちが充分に断崖登りを堪能したと判断したら、数人の野盗(エキストラ、格闘ET、武器[適宜]ET)が襲撃してきます。いえ、数人ではなく、大勢の野盗に。俳優一人あたり6人程度でよいでしょう。
 俳優たちの緊張をほぐすために1フレーム戦闘させた後、気功拳の老師を登場させてください。老師は俳優たちを助け、野盗を打ち負かすために現れたのです。

気功拳の老師

 老師が攻撃するたびに、彼女(そう、老師は女性です)の両拳から、俳優たちの師匠が放ったのより一回り大きく、より眩しい光の玉が繰り出されます。これが気功拳です。気功拳が命中するたびに、破裂音が響き閃光が走ります。
 老師は数フレームで野盗を散々打ち負かすと、逃げ出した生き残りの野盗の後ろ姿を斜めに見ながら、こう言います:

老師「やっだーチョーよわ〜い、こんなんでアタシに勝とうなんてぇ、100万光年くらいチョー早いって感じぃ〜」

 以下の文章を読み上げてください:
 戦いが終わって、はじめて俳優たちは老師の姿をしげしげと見ることができます。どうやら、想像していた姿とは少し違うようです。見た目、年の頃は16、7でしょうか。小麦色の肌、金色の髪。上半身は西欧の水兵のような服装で、腰から下はチョー短い…もとい、極端に短いハカマのようなものを履いていますが、ハカマは股が割れておらず、覗き込めば下着が見えてしまうでしょう。そして足首は、不必要に長い白い靴下がひだを幾重にも作っているのです。

老師「あんたたちがぁ〜、気功拳を修行したいって連中? 生きてたどり着けてぇ、ちょーラッキーって感じ? アタシがいわゆる、気功拳の老師ってヤツ? 気功拳の秘密、ちょー知りたいって感じ? だったらついてくれば?」


3.耐え難く長く苦しい特訓シーン

 耐え難く長く苦しい特訓シーンは、「レイトショウ」P.94とまったく同様に続きます。違うのは、老師のセリフだけです:
老師「気功拳やるんだったらぁ、コレ基本。」


4.気功拳の秘密

 やがて老師は、俳優たちに以下のように語ることになります。
老師「いー感じ〜。じゃ、れんしゅー終わりね。こっからはぁ気功拳の使い方っちゅーの? コレ分かってればあ、ぼーれーとか、けっこーフクロってゆーかぁ、ボコボコ?って感じでぇ、アタシみたく〜マインドがピースって感じ? オマケにいつでもお肌しっとりってゆーかスベスベ?って感じでぇ、おけしょーノリも完璧ってゆーかぁバッチシ?て感じになるワケ。ちゅーわけでー……」

 暗転。以下「レイトショウ」P.94を参考にしてください。
老師「……そんなかんじー。で? あんたら気功拳つかんだ? んじゃぁ、ぼーれーのれんちゅーケツに一発キメてくればぁ〜?」

 老師が説明を終えたところで、アシスタントディレクターが俳優一人一人におもちゃのブザーのようなものを渡します。これは気功拳につきものの激しい閃光と轟音を発します。これを着用した俳優は、<格闘>ロールに成功すれば相手に40ダメージを与えられます。このダメージは、「物理的な攻撃はすべて無効」の特徴を持つ相手であっても完全に有効です。ただし言うまでもないことですが、この小道具は映画が終了したら返さなくてはなりません。
 俳優たちがぐずぐずしていると、老師はシッシッと彼らを追い払い、「アタシぃ、もうヒマない、ちょっちべんきょーちゅー」と言います。俳優たちの去り際に、人力車が山を登ってきたと思うと、中から恰幅のよい中年の男性が出てきて、老師の家に入っていきます。俳優たちが最後に見るのは、老師が扉に「来客お断り」の札を下げるところです。


5.決戦

 俳優たちが、かつての修行の場に戻ると、再び一天にわかに掻き曇り、かつて師匠が自らの肉体を封印した崖が激しく崩れます。そこには師匠の姿がありますが、その顔は派手にペインティング《「クマドリ」って言うんですって》が施されており、かつての面影はほとんどありません。

亡霊(師匠)「我こそはドラゴン・ニンジャの亡霊なり。たかが老いぼれの思わぬ攻撃でちと手間取ったが、再びこうして世に出でたからには、今度こそ世界を我が手につかんでくれよう! まずは手始めに、貴様らから血祭りにあげてくれる!」

 亡霊の出現と同時に、部下4人も出現し、俳優たちに戦いを挑んできます。
 俳優たちが彼らをすべて打ち倒せば、映画は大団円を迎えます。ドラゴン・ニンジャの亡霊を打ち倒すと、クマドリの消えた師匠が俳優たちの目の前に倒れますが、気功拳の判定に成功すれば、師匠を生き返らせることができます(フラッシュバックで、耐え難く長く苦しい特訓シーンの合間に、老師が気功拳で俳優たちを直してくれたシーンを挿入するとよいでしょう)

 エンディング・テロップが流れ始め、やがて画面が暗転します。そして、闇の中に声が響きます。

声「我こそはドラゴン・ニンジャ。我は不滅なり……」

 最後に、「continue to "DRAGON NINJA 3"」とテロップが出て、フィルムは終わります。《「DRAGON NINJA 3」? 確かこの映画は「少林の鉄拳2」だったんじゃ……》



THE END………?


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