RPGリプレイ小説

『ナイトメア・バスターズ』

第3話  ゴルディアス


 
プレイヤーズ・キャラクター紹介
 
  • 知場 法久(ちば・のりひさ)
    東江戸川大学(通称「ヒガ大」)雑学部雑学科3年。2
    2才。今回、これまでと全く違った頭脳派の一面を見せ、
    謎を解きまくる。
     
  • 瀬賀 亜梨沙(せが・ありさ)
    紅一点、聖カミニート女学院高等部3年。18才。今回
    はちょっとした油断から、得意のヨーヨーをふるう間も
    なく、ヒドい目に遭ってしまった。
     
    石見 信介(いわみ・しんすけ)
    東江戸川大学雑学部雑学科3年。21才。今回のシナリ
    オに関して言えば、『日本刀がなければただのバカ』で
    あった。
     
     
     
     
    ノン・プレイヤー・キャラクター
     
  • 紀田 順一(きだ・じゅんいち)
    ヒガ大雑学部雑学科助教授。32才。単位をネタに学生
    たちを脅してバスターさせている、外道な元締め…のは
    ずなのだが…?
    「のどかな戦いの日々は終わりを告げた。まだ見ぬ敵が
    遂に動き出す。知場、亜梨沙、石見、死ぬんじゃない。」
     
     


    『…じいさんが死んだのは、一年ばかり前の事だった。
    想い出なんてほとんどないが、一つだけ俺を惹きつけた
    物がある。色褪せた一枚の写真…。親父たちは笑うだけ
    だった、じいさんの異様な記録。俺は、胸踊らせてそい
    つを眺めていたんだ…俺は…俺は…!』
     
      第1章 版画
     
     その日、ICA(国際雑学会議、 International Con-
    ference of And so on)の臨時総会から帰ってきた紀田
    助教授は、妙に忙しそうだった。何と言っても変なのは、
    依頼人の所まで同行しようとしない事だった。
    「いつもの喫茶店に行くように依頼人には伝えておくか
    ら」
     それだけ言って、助教授は何かを懸命に調べたり電話
    を掛けたりしている。
     今回、論文で忙しい平岡、祖国アメリカに一時帰国し
    ているアンディは共に不参加。仕方なく、三人だけで依
    頼人に会う事になる。
     
     
     
     依頼人の名は武田明宏。ヒガ大の四年生で、工学部化
    学史化学哲学科に在学しているがそっちは趣味で、フル
    ート奏者として身を立てると言う。ほっそりとした顔だ
    ちのなかなかのハンサムボーイで、金持ちぶりをひけら
    かす、いけすかない奴だ。
     自己紹介を済ますと、武田は依頼をこう切り出した。
    「私の祖父は武田由兵衛と言いまして、岐阜高山の生ま
    れで、雅号を由平と言う版画家でした。非常に頑固かつ
    厳しい人ではありましたが、よい意味での芸術家でした。
    祖父は去年亡くなりましたが、晩年よく口にしていた言
    葉が、『金の花の絵が宝のもとじゃ』というものでした。
    祖父の死後、アトリエを調べたのですが、金色を使用し
    た版画は見つかりませんでした。ところが、昨日が一周
    忌で、遺された版画を整理しようと額を開くと、裏板と
    の間に別の版画が隠されていたのです」
     そう言って武田は一枚の版画を取り出した。なるほど、
    何かの植物に、金色の花ではなく実がなっている様を描
    いたと思われる版画である。
    「これが多分祖父の言っていた『宝のもと』なのでしょ
    うが、残念ながら私にはその謎が解けません。もちろん、
    版画としてこれを売れば、何百万かの金にはなりますが、
    そんなはした金では宝とは呼べません。
     あなた方を学内一の謎解きのプロと見込んでお願いし
    ます。この謎を解いていただけませんか?
     宝が金銭的な物だった場合、その半分を報酬としてお
    支払いします。もし芸術的な品だった場合は、経費+百
    万円をお支払いして、発見した物は私が管理します。お
    願いできませんか?」
     いつもと違って紀田助教授に単位で脅されている訳で
    はないので、やや勝手は違ったが、三人は結局仕事を受
    ける。ただし、石見はこう言う。
    「ぼくたちは金で動く訳ではありません。特にぼくは、
    謎そのものに興味があるだけです。報酬は無用。必要経
    費さえいただければ結構です」
     それでも武田は金を置いて行く。
     
     武田が礼を言って店を出てから、三人は顔を寄せ合っ
    た。
    「ちょっと変な事に気がついたんだけど」
    「あれえ、石見さんもですかあ?あたしもですよ」
    「なんだなんだ?俺は何も気づかんかったが」
     石見が気づいたのは、武田の側をウエイトレスが通っ
    た時、ウエイトレスの持っていた皿の上のフォークから
    武田が目をそむけた事。亜梨沙が気づいたのは、やはり
    ウエイトレスが、ケーキを持って通った時、武田が顔を
    そむけていた事。
     しかし、この時点ではその事自体、どんな意味を持つ
    のか、三人とも解らない。
     ともかく謎を解くため、まず三人は預かった問題の版
    画を手に、国会図書館へと向かった。
     
     
     
     植物事典を調べてみたところ、版画のモデルではない
    かと思われる植物は見つかった。和名をイノチグサとい
    う植物で、学名はゴルディアス・セマントロニクスとい
    う。
     問題は、この版画が宝の所在をどう表しているかとい
    う事だった。版画の図柄を、岐阜の地図の地形と重ね合
    わせてみたりしたが、ピッタリくる地形は見当たらない。
    岐阜の特産や地名、人名などを記した県別事典を調べて
    伝説なども当たってみたが、それらしい記述はない。
     途方に暮れて、三人は版画を眺めた。閉館時刻は刻々
    と近づいてくる。
     その時、ふと知場が気づいた。
    「この『由平』って雅号、縦書きにすると左右対称なん
    だなあ…」
    「それだ!」
     思わず叫ぶ石見。版画は裏返しに印刷されるもの。だ
    としたら地図も…
     正解!裏返しにトレースした版画の図柄と、岐阜高山
    周辺の地図とを比べてみると、植物の茎の形と川の流れ
    の形が、ピッタリ一致する。
     武田にその事を知らせ、明日にでも岐阜高山へ向かう
    と告げると、
    「そうですか!幸い明日は土曜ですし、私も御一緒しま
    しょう。JRに話を通して、列車の手配をさせます」
     との返事。山歩きの装備やレンタバイクの手配なども
    ついでに頼み、その夜は明日に備えて充分な休養を取ろ
    うと、三人は解散した。
     その時、それがあの恐ろしい事件の始まりだとは、三
    人のうち誰一人として考えていなかったのである…
     
     


      第2章 罠
     
     朝一番、午前六時の新幹線で、三人は武田と共に東京
    を発った。席は全員グリーン車が用意されているという。
    いちいちひっかかる奴だ。しかも、取った切符を袱紗に
    入れて持ってくるとはどういう趣味だろう…?
     知場が袱紗を受け取って紐をほどこうとする。ほどけ
    ない。結び目はいよいよ固くなるばかりだ。
    「あ、すみません。私のは、すぐ結び目が固くなるくせ
    があるんですよ」
     武田が袱紗を引き取って、あっさりとほどき、改めて
    渡してくれた。
     ちょっとしたハプニングが起こった。前回のタンタロ
    ス事件の依頼人、馬場きみこが、なぜか東京駅に現われ
    たのだ。どうやら身体も以前の調子を取り戻したらしく、
    すっかり健康そうな様子である。
     馬場きみこは何かが入った箱を持っていて、それを石
    見に渡す。
    「紀田先生におうかがいしたら、今日みなさんでどちら
    かへ旅行なさるということだったので…これ、みなさん
    で召し上がって下さい」
     箱はひんやりと冷たい。中身は何となく想像がつく。
    『変なのに見込まれちゃったな…』
     困惑しながらも、石見は箱を受け取った。ま、依頼人
    をいじめるのには役に立つかもしれない。
     
     列車の中、早速知場と亜梨沙にせっつかれて、石見は
    箱を開ける。
     予想通り、中身はとっても甘くておいしそうなパイで
    ある。
    「パイなんか食ってやるー!」
     恨み重なるパイをむさぼり食う知場に、眉をひそめて
    武田が聞く。
    「パイに何か、暗い思い出でも?」
    「ええ、ちょっと…すごく。顔面に食らった事がありま
    して」
    「ほお…そうですか」
     よほど知場の話がおかしかったのか、武田は口許を両
    手で押さえて笑いをこらえている。仏頂面の知場が、武
    田にケーキを勧めた。
    「あなたの分もあるようだから、おひとつどうです?」
    「いえ、私はダイエットしてますから」
     さりげなく断る武田。だが、どうもあやしいものだ。
    「ウック」
     飲み物を用意せずに甘いケーキを食べたせいで、亜梨
    沙が喉をつまらせた。慌てて冷水機に走って行き、なん
    とか事なきを得る。
     
     ビュッフェが開くと同時に、今度は本番の食事をする
    事になった。知場は洋風、亜梨沙と石見は和風の朝食セ
    ットを取る。
     何て事はない会話の中で、それぞれに箸の先やフォー
    クの先を武田に向けてみる三人。今度は確かに、武田も
    顔をそむけているようだ。
     やがて、新幹線は名古屋に着く。列車の待ち合わせの
    間に、今度は本場のきしめんを食べる三人。
    「おいしーい!」
    「さすが本場もんはコシが違う」
     うまそうに食う亜梨沙と知場。だが石見は首をかしげ
    る。
    「そうかあ?いつも食ってるのとそう変わらない気がす
    るけど」
     武田はやや呆れた様子で三人を見ている。
     やがて乗り換えの列車が到着し、いよいよ岐阜高山へ
    近づいて行く。
     列車は高山へ入る少し手前で、宮トンネルに入った。
     長い。
     長すぎる。
    「このトンネル、こんなに長いんですか?」
     知場が聞く。
    「いや、これは…」
     武田が答えようとした途端、車内の電気が消えた。ハ
    ッとする一同。
     
     
     
     やがて灯りが点く。しかし、電気ではない。油で灯る
    ランプである。
     武田の姿がない。武田だけではなく、他の乗客の姿も。
    いや、それより何より、車内の様子が変わり果てている。
    板張りで、古ぼけていて…
    「おい、こりゃSLだぞ!」
     知場が叫ぶ。しかもそればかりではない。
    「知場、何か感じないか?」
     石見の要求に応じて、知場が精神力で気配を探る。や
    がて、知場は答える。
    「ここは…誰かの夢の中だ」
     何かの襲撃があるかもしれない。石見は精神集中し、
    タケミカヅチを呼ぶ。亜梨沙も精神集中して懐中電燈を
    作って外を照らすが、何も見えない。
     乗っていた車輌が最後尾らしく、後ろに車輌はない。
    前へ向かうと、誰もいない客車を一両おいて機関車であ
    る。煙で知場の顔が真黒に染まった。
    「このままじゃどこへ連れて行かれるか解らん。列車を
    止めてやる!」
     知場は消火器を作り、石炭の燃え盛る釜に向かって放
    出した。火は消え、やがて列車は速度を落とし、止まる。
     三人は列車から降りると、列車が進んでいた方に向か
    って歩き出した。やがて、前方に光が見えてくる。出口
    だ。
     
     表の風景は、現代のものとは思えなかった。恐らく、
    SLが走っていたのと同じ時代…大正末期か昭和初期、
    少なくとも戦前の風景であることは間違いない。そして、
    線路の向こうの盆地に、合掌造りの家々が立ち並ぶ村落
    らしきものが見える。
     三人はそちらに向かって歩き出す。
     突然。
     地表を突き破って何かが飛び出す。かわしきれずに、
    知場がすっ転んだ。
     突き出してきたのは植物の茎らしい。植物は三人を完
    全に取り囲む。同時に、足許でポキポキという音。思わ
    ず三人は足許を見る。
    「キャアアアア!」
     亜梨沙が悲鳴を上げた。
     骨。無数の人骨が落ちている。
     三人を取り囲んだ植物から、無数の枝が出て、三人を
    絡め取ろうと伸びてくる。
     知場が焼酎の一升ビンを作り、亜梨沙はたいまつを作
    った。植物に火を放つ二人。一瞬、植物は燃え上がる。
    『雨よ、降れ』
     どこからともなく声が響き、降り出した雨に火は消さ
    れてしまう。
     知場が枝に腕を取られた。石見が駆け寄り、切る。わ
    ずかに開いた穴の向こうに人影が。
     武田明宏。
    「武田君!」
     伸びてくる枝を剣で払いながら、石見は声を掛ける。
     武田は答えない。ただ、高々と笑うばかりである。
    「しまった!こいつは罠だ!」
     石見は唇を噛む。
     またも知場が絡め取られた。しかも今度は全身をぐる
    ぐる巻きにされ、身動きならない。
     亜梨沙はスコップを作った。植物を掘り起こすつもり
    らしい。だが、伸びてくる枝に脚を取られ、血を吸われ
    て、それを切り払うのに精一杯になってしまう。
    「我が内なる熱き怒りよ、炎となりて邪悪を討て…羅炎
    (ラエン)!」
     呪文を唱えて火の玉を作り出した石見は、知場の側を
    目掛けてそれを投げつけた。だが、狙いが逸れ、知場を
    直撃してしまう。
    「知場、すまん!」
    「気にするな、血を吸われるよりましだ!」
     焼け焦げて弱った枝を、力任せに引きちぎった知場は、
    除草剤を作る。だが、またも枝に絡め取られて動けなく
    なる。
     それでも、手先だけで除草剤のビンの蓋を開けようと
    する知場。それを見た武田は、銃で狙いをつけるように
    フルートを構えた。その尖端から弾丸のようなものが発
    射され、知場の手を貫く!
     だが一瞬早く、除草剤は地面に撒かれた後である。
     亜梨沙は自分が絡まれているにも関わらず、知場を自
    由にしようとスコップで枝に切りかかる。しかし、それ
    が命取りになった。
     ビュルッ!
    「あっ…」
     血を吸いつくされ、ミイラ化してしまった亜梨沙の身
    体が、パサリと地に倒れる。
     勝ち誇ったように武田が語り出す。
    「疑いもせずノコノコ罠に掛かりに来るとは、平井先生
    のおっしゃった通り、ヒガ大恐るるに足らずだな。
     私はヒガ大の学生などではない。西荒川大の悪夢研究
    会に所属する、闇バスターだ。
     お前たち愚か者どもは、自分たちの能力を、より一層
    愚かな普通の人間たちのために使っている。だが我々は
    違う。我々の力は、我々のためにのみ存在する。そして、
    この世界の全てもまたしかり。
     これまでにも同じ方法で、早稲田大学の早オ同を始め
    とする多くのバスターどもを葬ってきた。そしてその生
    命エネルギーは、イノチグサの実の形で蓄え、我らが大
    計画のために役立ててやる。さあ、お前たちも観念して
    我らが大計画の肥やしとなれ!」
     だが、初めて仲間を失った悲しみと怒りにうち震える
    石見は、武田の話など耳に入っていない。
    「亜梨沙ちゃん…!くっそおおお、食らえ!」
     精神集中もせずに、無理矢理に羅炎を放つ石見。狙い
    は武田ただ一人。
     武田はよけようともせず、腕を軽く揮った。その手に
    は、組み紐が握られている。
     パシッ!石見が渾身の怒りを込めた羅炎は、武田の組
    み紐で一蹴されてしまう。愕然とする石見。嘲笑う武田。
    「ハッハッハッハ…私に弱点などない!」
     素早さと強運で枝をかわし続けていた石見も、次第に
    かわし切れなくなり、追い詰められ始めていた。知場も
    完全に動きを封じられ、血を吸われて、その命ももはや
    風前の灯。夢空間からの脱出を試みるが、妨害が強すぎ
    て話にならない。
    『万事休すか?俺たちはここで死ぬのか?亜梨沙の仇も
    討てぬまま…』
     その時。
    「尖端恐怖症だ!」
     知場が、苦しい息の下で叫ぶ。
     そうだ!奴は尖端恐怖症だったんだ!自分の手を見る
    石見。そこには、馴染みのタケミカヅチが握られている。
     これを投げるか?しかし、もしかわされるかはずすか
    したら、今度こそ万事休すだ。
    「悩んでる暇はない!やれ、石見!」
     瀕死の知場の叫びが石見に決意させた。
    「南無三!」
     石見は祈りを込めてタケミカヅチを武田に向けて投げ
    る! 祈りが天に通じたのか、切先はあやまたず武田目
    掛けて飛ぶ!
    「うわぁぁぁ、刺さる刺さる刺さるぅぅぅ!」
     途端に、情けなく叫び声を上げて、よけようともせず
    に両腕で顔をかばう武田。
     鮮血がほとばしる。
     血と共に流れ出した生命エネルギーに惹かれて、植物
    は知場と石見を開放すると、武田の方へと向かう。その
    隙に、亜梨沙の亡骸を抱えてその場を脱出する二人。
     なんとか無事に逃げ延びたものの、二人の心は重い。
    あまりに無残な亜梨沙の遺体に石見は自分の上着を掛け
    た。
    「望みは、奴の言っていたイノチグサ…その実があれば、
    亜梨沙を生き返らせる事ができるかも…」
     
     かすかな最後の望みに賭けて、二人は再び集落を目指
    す。やがてたどり着いた村の中心の広場には、一枚のキ
    ャンバスを前にたたずむ一人の老人の姿がある。そして
    さらに、キャンバスの向こうには、美しすぎるほど紅い
    花が咲いている。歩み寄る二人。
     石見は静かに話し掛けた。
    「…武田由兵衛さんですね?」
    「そうじゃが」
     知場が吐き出すように問う。
    「俺たちを殺そうとしたのか?」
    「…何の事じゃ?わしゃ知らんぞ」
     なおも詰め寄ろうとする知場を止めて、石見は聞く。
    「これはイノチグサですね?」
    「そうじゃ」
     由兵衛老人は語り始めた。彼は、六十年前、牧野富太
    郎と共に山野探索中、ある隠れ里を発見した。そこでは
    旅人をイノチグサの花の活け贄に捧げる風習があり、彼
    らもその犠牲にされかかったが、かろうじて脱出した。
    その時、その花の実が死者を復活させる力を持つ事を知
    り、その実を一個持ち出した…
    「…ただ、一つだけ心残りがあった。実のなっておる様
    子はスケッチできたんじゃが、花の咲いている様を描き
    そびれてのう…それで死に切れず、里から持ち出して来
    た実の力で生き返り、こうしてスケッチしておったんじ
    ゃ。明宏はよい孫での、この花が枯れんようにしてくれ
    とる」
     この老人は、本当にそう思っているらしい。あの武田
    明宏と言う男は、自分の祖父の妄念すら冷たく利用する
    男だったのか…!
    「なら、とっとと絵を完成させたらどうだ」
     知場が言うと、由兵衛老人は首を横に振り、答える代
    わりに手に持った筆を見せた。
     筆の穂先が縛ってある。
     袱紗の件を思い出した。ほどこうとしても無駄だろう。
    知場が言う。
    「筆があれば描けるのか?」
    「うむ。あるのか?」
    「ある。いや、作る」
    「まさか」
     知場はそれ以上何も言わず、意識を集中した。その手
    に、一本の高級な筆が現われる。知場がそれを老人に渡
    すと、老人はにっこりと笑った。
    「おお、これはかたじけないことじゃ」
     筆を受け取り、絶妙の筆致で、最後の仕上げをする由
    兵衛老人。
     絵は完成した。途端、由兵衛老人の姿が薄れて行く。
    妄念が晴れ、成仏して行くのだ。と同時に、花はしぼみ、
    やがて紅みがかった金の実になった。
     知場がその実を取り、ほんの少しけずり取って口に入
    れると、やや血の気が戻る。
    「賭けだな」
     知場と石見は頷き合って、亜梨沙の遺体の口にそれを
    含ませる。奴らの卑劣な罠に落ち、散って行った多くの
    バスターたちよ。あなたたちの生命、使わせていただき
    ます…
     見守る知場と石見の目の前で、干からびていた亜梨沙
    の遺体が少しずつふくらみ始め、やがて…
     
    「…しっかりしろ、お前たち!大丈夫か?」
     聞き覚えのある声で、石見たちは目を覚ます。トンネ
    ルの中に倒れていたらしい。
    「先生…どうしてここに?」
     声の主は、紀田助教授だった。
    「お前たちが東京を立った後、妙な胸騒ぎがしてな。超
    人的なハッカーに頼んで、ヒガ大の学生リストをチェッ
    クしてもらった。すると、武田明宏という学生のデータ
    は誰かが外部から侵入して書き換えたものだと解ったん
    だ。それで、お前たちの身が心配になって、追って来た
    というわけだ」
    「そうですか。助かりました……そうだ、亜梨沙ちゃん
    は!」
     飛び起きて駆け寄る石見と知場。
     亜梨沙の身体には、夢の中と同じように、石見の脱い
    だ上着が掛けられている。亜梨沙は起き上がらない。ダ
    メだったのか…?
    「あー、よく死んだ」
     いきなり起き上がりざま、亜梨沙がギャグを飛ばす。
    ずっこけながらもホッとする二人。
    「一体何があったんだ?」
     助教授の問いに、一同は再び暗い表情になった。
    「申し訳ありません。罠に引っ掛かりました」
    「全く、ドジな話です」
     知場と石見が悔しそうに言う。
    「一体、敵は何者なんだ?」
    「確か、西荒川大の悪夢研究会とか言ってました」
     西荒川大と聞いた途端に、助教授の表情がサッと変わ
    った。
    「西荒川大…そうか、平井先生が…」
     唇をかみしめる助教授。
    「御存知なんですか、先生?」
    「ああ…しかし、詳しい話は後だ。とにかく今は、お前
    たちの治療が先決だ」
     確かに、休息は必要だった。知場は例の植物に血を吸
    われて死ぬ寸前まで追い込まれ、今や立っているのがや
    っとの状態。亜梨沙も復活したとはいえ、一度は完全に
    死んでいるのだ。イノチグサの実の影響か、唇だけが異
    様に紅く、顔色の青さが余計際立っている。石見はかろ
    うじて血を吸われずにすんだものの、羅炎の無理な連発
    のために、精神エネルギーを使いすぎていた。
    「とにかく、岐阜まで行って病院に入る事にしよう…ト
    ンネルの外に俺が乗ってきたレンタカーがある。そこま
    で何とか頑張れ」
     紀田助教授の肩を借りて、疲れ切った身体を引きずる
    ように三人はその場を後にした。
     とりあえず、三人は生き残った。
     だが、この戦いがさらに恐ろしい事件の幕開けに過ぎ
    ない事を、三人はひしひしと感じていた。
     
    … to be continued …
     
     
     
    「あれ?これ何だろう」
     亜梨沙は、自分が掌の中に握りしめていた物に気づい
    て、それを見つめた。だが、その声と動きに気づいた者
    はいなかった。
     
    第4話に続く
  • はみ出しリプレイ漫談

    『ないとめあ・ばすたあず』

    第3回  ごるでぃあす


     
    キャラクターズ・プレイヤー紹介
     
  • 的場 良平(まとば・りょうへい)
    「ふっ、私とて本気になればこの程度の事、簡単なもの
    だ。『全く違った』というのがちょっとひっかかるが…」
    (注)じゃあ否定できるのか?
     
  • 富永 明子(とみなが・あきこ)
    「あ、あの…唯一使える錠開けの技能を使うチャンスが
    ないので、ほとんど役に立たなくって…すみません」
    (注)ごめんね。今度錠開けを使えるシナリオ、用意す
    るからね。
     
  • 河村 克彦(かわむら・かつひこ)
    「いやー、謎解きでいいとこナシの割には、剣を使って
    たおかげで、またオイシイとこもらっちゃって、なんだ
    かみんなに悪いなあ」
    (注)知:ライターとつるんどるのと違うか?
     
     
    ゲーム・マスター
     
  • 武田 明宏(たけだ・あきひろ)
    「いやーもう、伏線ビシバシ。プレイヤーをハメるハメ
    る。血い流す流す。短い割には燃えた燃えた。…でも、
    ホントに私の爺さんにそんな遺産があったら、どうしよ
    う?」
    (注)さんざん「今回は宝探しだよ」と言っておきなが
    ら…卑怯なヤツ。
     


    マ:いきなりCDプレイヤー出して、これを流したんだ
    よね。(C)『宇宙英雄物語』&とまとあき&伊東『燃え
    る』岳彦。
    河:でも喫茶店でやるもんだから、一般の方々のヒンシ
    ュク買う買う。
     
    マ:で、今回から急遽、5部構成のキャンペーンに変え
    たわけだが…
    的:え?最初からじゃなかったんですか?
    マ:え、え?あ、あー、いやいやそうだそうだ。
     
    亜:えーっ、いっしょにいってくれないんですかぁー、
    つまんないのー。
     
    マ:依頼人の名前は武田明宏と言いまして…
    亜:ヨーヨー投げまーす!
    知:手近のビンで殴りまーす!!
    石:木刀で殴りまーす!!!
    マ:ちょ、ちょ、ちょっと待て!!!!
    今のナシ、やり直し、ネッ、お願い。
    (注)以上は全てフィクションであり、
    以下が実際に起こった事です。
    マ:自分の名前を出した瞬間、一斉攻撃を食らうかと思
    ったんだが、みんな割と常識人なんだもんなー。
    河:あまりの事にあきれたんですよ!
    富:いやいや、マスターはみんなに愛されてますから。
    的:愛されて26年。コストパフォーマンス抜群。
    亜:しかしマスター、いやに『ハンサム』を強調してま
    すね。
    マ:(憮然として)…混同しないようにする為だ。フン!
    恵:ちなみに、イメージは京本正樹。
     
    富:おお、今回は宝探しか、よいぞよいぞ。
     
    《紀田順一の無用の雑学知識》
    第3回 ゴルディアスとは
    その1
     
     紀元前三百三十四年のことである。かのアレクサンダ
    ー大王は、東征の途中、小アジアの小国フリギアの古都
    ゴルディオンの町に着いた。この町の神殿に一台の車が
    あって、その車のなげしはゴルディアス王により、紐で
    神殿の柱に厳重に結びつけてあった。(その2に続く)
     
    富:はした金…!
    亜:この不自然な持ち上げ方で、あやしーと思うべきだ
    ったわ。
     
    富:条件がおいしすぎるもんなー…。でも、それ以前に
    依頼者の名前があやしすぎて、そこまで頭が回らなかっ
    たというのが、本当のとこね。
     
    知:石見の奴、カッコつけやがって。俺の取り分はどー
    する!
    亜:あたしはもらえるもんはもらいますよ。
    石:勝手にしろ。俺は要らん。
    マ:えーかっこしーめ。
    石:(憮然として)……!
    河:まあまあおちつけ石見。マスターほめてくれてるん
    だから。
    マ:ほめてないほめてない!
     
    マ:(独り言)ウチのキャラ、みんな戦闘弱いんだよな
    ー。しゃーない、敵のほーに弱点作ろう。
    紀:これがシナリオNo.4で、あのような大惨事を引
    き起こそうとは…!
    マ:いやー、面白い!
     
    亜:うそー、すぐ解ったよー。
    富:尖端恐怖症と、甘味恐怖症ね。でもそれをどー使う
    かは、確かにわかんなかったよ。
    恵:そーゆー意味なんですけど、日本語難しかったです
    か?(ゴキグサッ)
    マ:ヨーヨーのダメージ1D、ペンのダメージ1D−1。
     
    的:今度、調べてみよう。
    紀:何だ、お前たちこんなことも知らんのか?しょうが
    ない、後で教えてやる。
     
     
     
     
     
     
     
     
     
    知:ウソだと思うなら試してみよう!
    紀:『知場法久の線対称教室』でも開くか、オイ。
    富:おお!どーしたんだ知場くん。まるでアンディのよ
    うだぞ。
    知:あんなんと一緒にせんでくれ!
     
     
    マ:いやー解かせるのに苦労した苦労した。これでダメ
    だったらどーしてくれよーと思った。
     
     
     
    亜:完全に旅行気分だったもんね。まー楽天的なのがと
    りえだから、あたしは。
    マ:にしてもおまえ、この大時代な文章、何とかならん
    か?
    恵:スリル&サスペンスの常套手段でしょ?見逃して下
    さいよ。
     


     
     
    亜:六時ぃー!?早いよ、起きれなーい!
    富:私も一度グリーン車に乗ってみたいもんだな。
     
    マ:本当は喫茶店で「結び目技を使う」伏線を張り忘れ
    たんだよ。悪かったな、フン!
     
    【キャラクター・データ・ファイル】
    No.12  馬場 きみこ
    性別:♀   年齢:23才
    筋 力: 9  体 格:16/3
    知 識: 7  魅 力:11
    敏捷性: 7   運 : 6
    器用さ:12  精神力: 8
    体力ポイント:20/4 精神エネルギー:8/3
    技能
    料理:3 ケーキ作成:7 ファッション:2
    食べる:5 トレンド:2
     
    マ:(おカマ口調で)だぁって石見さんてば、『タンタ
    ロス』で主役はるんですもん☆当然よね!
    亜:そう!素直に喜びなさいよ、石見さん。
    石:いや、だって俺には…(口ごもる)
    亜:えっ?何か言った?
    石:ううん、何にも。
    亜:ふうーん、そう。
     
     
     
     
    マ:第2話参照。
     
     
     
     
     
    マ:『きちがいじゃがしかたがない』。
    (C)角川書店。
     
    河:男でダイエットなんてなー、変なヤツ。
    マ:それはやせてるヤツの言いぐさだ!
     
    マ:「のどにつまった」ロールして。
    亜:飲み物くらい用意してないのー?
    富:私なんか牛乳ないとパン食えんぞ。
     
     
     
    亜・石:日本の朝は納豆とみそ汁よ(だ)!
    富・河:おお!そうとも!
     
    マ:こうロコツにやるかー?お前ら実生活でそんな事で
    きるのかー?ま、それはそれとして、後端恐怖症ってな
    いのかなあ?
    知:死んどれ、あんたは!
     
    マ:「おいしかった」ロールして。
    河:こんなもんまでサイコロで決めるかー、普通?
     
     
    知:ぜーたくもんがっ!
    河:いや、逆だよ。彼は高校時代から寮暮らしで、味覚
    を破壊されてるんだ。
    亜:しまった!お土産にういろう買わなきゃ。
    石:くさるから帰りにしたら?
     
     
     
     
     
    富:このタイミングはよかったなー。
     
     
     
     
    マ:このイラストは?
    富:闇夜のカラ…もといトンネルの中の黒いSL。
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
    亜:相変わらず行動力にあふれてますねぇ。
    富:ま、今回それで正しかったと思うけど。
    河:ちなみに火を消さなかったら、どこへ行ったんでし
    ょ?
    マ:そのまま村まで。
    知:じゃあ、俺のした事って…
    富:こら、この程度の事で悩んでどーする?いつものこ
    とだろが。
     
     
     
     
     
    富:ここまで来てもまだ何も警戒してないんだ、亜梨沙
    はね。
     
     
     
     
     
    富:亜梨沙が悲鳴なんかあげるかいな。せめて「どひー」
    くらい言わせんと。
    亜:そーですねー。
    石:恵紋も女の子に幻想持ってるからなー。
    恵:ここくらいシリアスにやったらどーなの、あんたら!
     
     
    亜:いいコンビネーションだったんだけどなー。
    知:石見、ボーッとしてないでお前も何かやれ!
    石:いや、夢の主が解らないままヘタに動いて傷つけた
    らヤバイ…
     
     
     
     
    富:おお、なかなかよいぞ、武田くん。
    マ:いやー、美形悪役っていいなあ…。
     
     
     
     
    マ:体格から1/2D減らして。
    亜:ひえ〜、身動きが取れないよおぉ。何とかしてよ、
    マスター!!
     
     
    亜:むごい…でも直撃しても割とたいした事ないのね。
     
     
    知:精神ポイントには余裕があるが、体格ポイントは低
    いからなくなるとマズイのだ。
     
     
     
     
    富:こんなとこで使うなんて、もったいねー。
     
    マ:ホラーのノリとしていいシーンなんだから、もーち
    ょっと書き込めない?
    恵:…私の弱点その1。「陰惨なシーンが書けない」。
     
    富:しまった!
    亜:でーっ!なんでこんなとこで6なんだぁーっ!?な
    んてかいしょーのないプレイヤーなのよっ!
    富:…。やっぱ、人助けなんて亜梨沙には似合わないの
    かね…。
    亜:マスターとプレイヤーにダブルヨーヨー攻撃いきま
    ーす!
    石:死んでるんだからおとなしくしてろ!今いいとこな
    んだ!
     
    亜:賛成よ、そして実行してるもん。あたしは自分の好
    きにやらしてもらってるわ。
    河:それが正義ってもんだ。
     
    マ:早稲田オカルト同好会…いーんです、一部で受けて
    くれれば。
    亜:いーことを聞いたわ。
    石:聞いてない聞いてない、あんた死んでんの!
     
    マ:人の話を聞かんかーじたばた。
    河:よせばいいのに悪役の長ゼリフなんぞかますから…
     
     
    富:ほんとここらへん泣きたくなったぜ、どーしよーも
    なくてさ。
    武:美形悪役とは無敵なものなのだ!
    知:そうかな?
     
    マ:素早さは能力値(敏捷性14)、強運はプレイヤー
    自身のダイス運。おまけに次のような実話もある。
    河:ダイス4個振って14以下だよね…よっと。(やべ
    っ!超えたか?)あ?あー、3個しか振ってなかった。
    4個だったよね。全部振り直し。ほれっと!よーし、9
    だ!
    全:…うまいなー…
     
    【キャラクター・データ・ファイル】
    No.13  武田 明宏
    性別:♂  年齢:23才
    筋 力: 8  体 格: 9
    知 識:17  魅 力:13
    敏捷性:17   運 :10
    器用さ:14  精神力:20
    体力ポイント:15 精神エネルギー:60
    技能
    フルート演奏:10 射撃:10 悪知恵:10
    組み紐戦闘:5 結び目:10 歴史:5
    コンピュータ:10 服従:1
    その他:弱点2つ
     
    富:あ、なんかかわいーなあ。こーゆー奴は好みだぞ。
    この情けない死に方がいー。
    マ:フフッ。
     
     
     
    亜:う…想像したくないなー。
    富:こんなんイラストに描くのかー…
    亜:描かんでいい、描かんで!
     
     
     
     
     
    富:金色…じゃないの?
    マ:今、血を吸ったばかりだから紅いんだよ。
     
     
     
     
     
    知:いーや、元はと言えばお前が悪い!
    亜:いーぞ、もっとせめてやって!
     
    【キャラクター・データ・ファイル】
    No.14  武田 由平
    性別:♂  年齢:90才(享年)
    筋 力: 5  体 格: 6
    知 識:13  魅 力:11
    敏捷性: 7   運 :10
    器用さ:14  精神力:15
    体力ポイント:10 精神エネルギー:15
    技能
    絵画:5 版画:15 植物学:10
    教師:5 山登り:5
     
     
     
     
    富:おお、ますますいいぞ、武田くん!
     
     
     
    富:私はこの意味が、紀田先生に聞くまでわかんなかっ
    たー。つまりゴルディアスなわけね。
    紀:なんだ、知らなかったのか?
    マ:当然切ることを予想してたんだがなー。
     
     
     
    恵:しかし、ツッコミが少ないな。
    富:だってシリアスなんだもーん。
    亜:あたし死んでるもーん。
    マ:全部シリアスのつもりだったんだが…。
    富:…それ、本気で言ってんですか?
    マ:シナリオの段階ではシリアスだったの!
     
     
     
    マ:知場が全部食べるんじゃないかとビクビクしたぞ。
    知:するかっ!
     
    《紀田順一の無用の雑学知識》
    第3回 ゴルディアスとは
    その2
     
     この紐の結び目を解く者は、全世界の王となるという
    予言があったが、それまで解いた者はいなかった。これ
    を聞いたアレクサンダー大王は、剣を抜いて、この結び
    目を一刀のもとに切捨ててしまった。予言の通り、そし
    て武力で、アレクサンダーはヨーロッパ、アジア大陸に
    またがる大帝国の王となった。   (その3に続く)
     
    亜:わーい先生だー♪
    富:あんたはまだ死んでなさい!
    石:先を越された…。
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
    富:あんたねぇ…。
    亜:何よぉ、自分で言わせといてその言い方は。
     
     
     
    《紀田順一の無用の雑学知識》
    第3回 ゴルディアスとは
    その3
     
     ちなみにこれを英語で“Gordian knot”と言い、  
    “Cut the 〜”と言えば『非常手段によって難問題を解
    決する』事を意味する。              
     
     
     
    知:どーしちまったんだ、先生?急に人間らしくなった
    じゃないか。
     
    《紀田順一の無用の雑学知識》
    第3回 ゴルディアスとは
    補足 〜イノチグサについて〜
     
    イノチグサ:Semantoroniks Gordius Makino
      ササ科    英名:Riverblade
     1年生の常緑草目。主に温帯地方に生え、日本では本
    州山間部に自生する。その実には軽度の強壮効果がある
    為、すり潰して漢方薬として使用される。但し、その周
    辺の地力を枯らしてしまうので、栽培には向かない。 
     変種多数。                   
     
    亜:あたしはけっこー事態を甘く見てたのよね、この時
    は。まさか、あんな恐ろしい結末が待ってるなんて…
    (最終話を見てね)。
     
    マ:いやー、今回3時間で終わった。
    全:めでたしめでたし。
     
    河:え?なになに、見せて。
    亜:ダメ!あ・と・で☆
    紀:♪つまんないな。
    全:……………………………………………

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