About Series

過去のシリーズ作品の概略を紹介します。

◆ファンタシースター

 記念すべきシリーズ第1作。往年のSEGAのゲーム機「MARK III(マークスリー)」用のRPGです。発売当時の1987年のゲームといえば、まだメモリーバックアップ(いわゆるセーブ機能)を持っている方が少なく、パスワード入力によるゲーム再開が主流といっていい頃でした。そんな中で本作品はメモリーバックアップを持っていました。
 さらに、なめらかなアニメーションで表現される3Dダンジョンと敵モンスターの攻撃。FM音源対応で素晴らしい音質のBGM。ファンタジー色を持ちながら、宇宙船やロボットが登場する、SF的要素もふんだんに盛り込まれた世界設定。いずれを取り上げても、まさに画期的なゲームでした。
 私の記憶に残っているのは、当時放映中だったTVアニメ「赤い光弾ジリオン」の合間に、この作品のCMが流れていたことです。残念ながら、当時はゲーム機を購入するような資金的余裕がなく、本作品を実際にプレイできたのは、第4作「千年紀の終わりに」のプレゼント用にメガドライブ用として復刻されたものを入手したときです。
 戦闘バランスはかなりシビアな印象です。2Dフィールドを歩いていても、草原(黄緑)と森(濃い緑)とで敵の強さが極端に違い、1レベルでうっかり森に踏み込んで死亡、という場面すらあるほどで、手強い作品と感じました。また、街の人やダンジョンの中、時には敵モンスターの一部から聞き出せるメッセージをきちんと整理していかないと謎が解けないので、そういう意味でも難易度はかなり高い作品です。
 3Dダンジョンなので、きちんとマッピングしないと迷うし(^_^;)。

 ちなみにプレステ用「SEGA AGES 2500」シリーズの中で復刻されましたが、3Dダンジョンの中でのなめらかな動きも敵の出現の仕方も再現されておらず、戦闘バランスもかなり「ぬるく」なっており、おまけに前作にはなかった戦闘用の特殊効果(「コラボ」と称する)まで追加されるに至っては、もはや全くの別作品としか思えない仕上がりで、極めて残念と言わざるを得ません。どうせなら前のを完全再現した上で、1〜4まで全部ぶっこんだのを出して欲しかったと思います。

登場キャラクター:アリサ、ミャウ、タイロン、ルツ

◆ファンタシースターII 還らざる時の終わりに

 1作目から1000年後のアルゴル星系を舞台とした本作品は、よりSF色が強くなっていました。いわゆる魔法の概念についても大きく変更され、1作目は「マジック」と称していたものから、ある程度誰でも使えるとされる「テクニック」になり、これはPSOに至るまで受け継がれることになります。
 戦闘時の敵アニメーションは健在、というよりさらにパワーアップ。ダンジョンは2Dに変更されましたが、遠景と近景が別に動くなど非常に凝った映像の作りとなっています。右手と左手に独立の装備を持つことができ、武器と盾を持つか、両手とも武器を持つか(両手に武器を持つと2回攻撃できるが、盾がないぶん防御力は当然低い)の選択ができるというのも、当時他にはなかった特徴と言えるでしょう。
 しかし、何と言ってもこの作品最大の功績は、「ネイ」というキャラクターを生んだことだと私は断言します。バイオモンスターと人間の細胞を合成することによって誕生した少女・ネイの悲劇に涙しなかったプレイヤーはいません。いや、いたとしてもおれが許さん。ネイ最高。いや、スライサーで並み居る敵をばっさばっさと切り倒してくれるアーミアさんも強くてカッコよくて素敵なんだけど。う〜ん、しかし優しく治療してくれるアンヌも捨て難い。いやいや、気まぐれで勝手なおしゃれ泥棒・シルカも、あれはあれでなかなか……

妹にするなら   :ネイ
お姉さんにするなら:アーミア
お嫁さんにするなら:アンヌ
恋人にするなら  :シルカ   とか言ってみたり。(結構てきとー)

 まあ、要するにそれだけ魅力的なキャラクターが登場することが、この作品の楽しみのひとつだということです。

登場キャラクター:ユーシス、ネイ、ルドガー、アンヌ、ヒューイ、アーミア、カインズ、シルカ (ネイとシルカ以外は、プレイヤーが名前を付け直すことが可能)

◆ファンタシースターIII 時の継承者

 冒険していた世界が、実は「II」で爆発四散した惑星パルマを脱出した大型宇宙船だったということが終盤になって判明する本作。テクニックの名称の一部などは前作を引き継いでいますが、敵のアニメーションは前2作に比べると圧倒的に退屈。ダークファルスの設定も本質的に異なっています。色々な意味で、アリサ以来のシリーズファンの一部からは「鬼子」扱いすらされることもある作品です。
 面白い試みだったのは、主人公が結婚相手を(二人のうちどちらか)選ぶことで、その先のストーリーや主人公が変わる(生まれてくる子供が違うから当たり前といえば当たり前)というシステム。初代のケイン=サ=リークに始まって、冒険はその孫に当たる3代目まで続くことになり、2回の分岐で合計4つのエンディングが存在することになります。
 ただ、困ったことにセーブできるのが2箇所までで、別のエンディングを見ようと思うとどうあがいても2代分はやり直す必要があるという、とてつもない労力を強いるゲームだったことが、逆に評価を下げた面もあったと思います。
 キャラクターの中にアンドロイドが登場したのは本作品が初めてで、その点は次の「千年紀の終わりに」や「PSO」にも受け継がれていくことになります。

登場キャラクター:ケイン=サ=リーク、ミュー、シーレン、ライル=ラ=ミラー、リナ、他多数(^_^;)

◆ファンタシースター 〜千年紀の終わりに〜

 1作目、2作目と同じアルゴル星系を舞台とした本作品が、事実上「アルゴル3部作」の最終作です。
 時代は2作目からさらに1000年後。不気味な邪教集団、それを率いる悪の魔道士ジオ。そして再び現われるダークファルス。それを倒したと思う間もなく、真の敵の姿が見えてくる。ダークファルスなどは、その真の敵の手先に過ぎなかったのだ(!)。
 アルゴルの星々の存在意義(真の敵「究極の闇」を封印するための要)が明らかにされたとき、主人公・ルディの胸に去来する複雑な思い。しかし、星を守り戦った者たちの思いを知り、その魂宿る剣を手に、再びルディは戦いに挑むことを決意する。これまで一緒に戦ってきた仲間たちと共に……!
 格段にスピードアップし、迫力も増した戦闘時のアニメーション。ひとつイベントをクリアしてほっとするのも束の間、息もつかせずに発生する次のイベント。先へ進む上でのレベルアップも絶妙のバランスで、作業的なレベルアップの必要性はほとんどなし(せいぜい1回程度ダンジョンから引き返して、再度入ればだいたいクリアできる程度までレベルアップしている)。また、数多くのキャラクターが登場するのですが、それらの個性の書き分けもうまく、退屈させません。
 ストーリーの出来の良さといいゲームバランスといい、傑作といってよいRPGだと、個人的には思います。

登場キャラクター:ルディ、ファル、フォーレン、スレイ、ライラ、ハーン、パイク、フレナ、ラジャ、シェス

◆ファンタシースターII テキストアドベンチャー

 「ファンタシースターII 還らざる時の終わりに」の各キャラクターが出会う前の、それぞれの冒険を綴ったミニアドベンチャーゲームです。
 かつてSEGAがメガドライブの外部オプションとして「メガモデム」という商品を売り出し、それを使ってたくさんのミニゲームを配信していた時期があり、本作品群もその一部として誕生しました。
 「II」の人気キャラに別のストーリーで再会できるというだけでも、ファンにとってはたまらなく魅力的な作品でしたが、メガモデムによるゲーム配信サービスが比較的短期間で終了し(時代を先取りし過ぎた)、ファンにとっては、まさに「幻の作品」でした。
 しかし嬉しいことに、その後発売されたメガCD用の「ゲームのかんづめ」(複数のミニゲームをCD−ROMに詰め込んである。Vol.1とVol.2が発売された)の中で復刻され、比較的広く入手可能になりました。
 場面によっては戦闘も(アドベンチャーなので特定の場面でだけ)発生するのですが、ダメージを出すのに画面の中でサイコロを振るなど、独特の表現がしてあり、1本1本が楽しめる作りになっていました。

◆その他

 ファンブックや設定資料集の情報によると、ゲームギア用のソフトとして、「ファンタシースター外伝」というのがあるそうです。私自身は残念ながら未見ですので、コメントは控えます。

◆ファンタシースターオンライン (Ver.1, DC)

 ドリームキャスト(以下「DC」)用として作られた、「記念すべき」PSOシリーズの第1作。これまでの作品とは異なるリアルタイムのアクションRPGになりましたが、操作性はかなり良く、その系統のマニアでなくても、それなりに遊んでいれば結構強くなれる点ではバランスも良いと思います。プレイの難易度はノーマル〜ハード〜ベリーハードの3段階用意されており、オフラインでの進行度合いやキャラクターのレベル等に応じて選べるようになっていました。
 ストーリー的にもこれまでの作品とは全く異なる世界(惑星ラグオル)を舞台としたものになっており、引き継がれているのはテクニック(魔法の代わり)の名称や通貨単位(メセタ)くらいでした。
 オンラインRPGということで、インターネット接続を介して大勢の人と一緒にプレイできるというのも、それまでの専用ゲーム機にはなかったジャンルで、様々な意味でエポックメイキングな作品であったと言えます。
 基本的にはストーリーに則って(惑星ラグオルで発生した謎の爆発、住民の行方不明の原因を探ると同時に、行方不明の英雄「赤い輪のリコ」の行方を追う)プレイしていくのがメインの流れですが、それとは別の魅力がいわゆる「レアアイテム集め」であることは言うまでもありません。
 唯一の欠点(と言えるかどうか)ですが、オンラインでの不正行為(チート等と呼ばれる)防止のため、オンラインでは正常にセーブ終了しないと所持していたアイテムの全てが失われる(アイテムロスト)という仕様になっていました。ところが、このゲームがDC本体に与える負荷が非常に高く、そのため頻繁にハングが発生し、大勢のプレイヤーがアイテムロストに泣かされたものでした。

◆ファンタシースターオンライン Ver.2 (DC)

 前作の仕様を変更して作られた本作品は、アイテムの全ロスト仕様をやめ、「オンライン接続時に持っていたアイテムとメセタ(ただし装備中のものは除く)のみロスト」という仕様になりました。これにより、倉庫アイテムまで全てロストという悲劇は、ほとんど避けられるようになりました。(ごく稀にデータセーブ時の異常が発生して全ロストすることはあったようです)。
 ストーリーや操作性は基本的に前作と同じですが、前作を超える超難度のレベルとして「アルティメット」モードが用意され、それに応じてキャラクターのレベル上限も100レベルから200レベルに引き上げられました。また、チャレンジモード(一定レベルと特定装備を初期条件として各ステージをクリアするタイムスコアを競う)やバトルモード(プレイヤー同士で闘う)などの新モードが登場したのも本作からです。登場するレアアイテムの数も倍増し(同時に倉庫に預けられるアイテム数の上限も引き上げられ)、いろんな意味で、より長く楽しめるものになりました。
 ベリーハードまでで実戦用に使っていた武器(レア含む)の大半が、命中力不足で当たらないアルティメットモードは、まさに恐怖の舞台だったと言えます。(アルティメットで手に入るレア武器が入手できれば、さほどの苦労はなくなるのですが……)
 Ver.1の激レアアイテム(以下「Ver.1レア」)の一部が特定の場所で「売るほど」出るようになったり、一方でVer.2初登場のレアについては(これも一部を除き)ほとんど出なかったりといった点については賛否の分かれるところではありましたが、これがなければ続く作品もなかったのですから、やはり傑作であったと評価すべきでしょう。

◆ファンタシースターオンライン Episode 1 & 2 (GC)

 前作の内容をゲームキューブ版に移植した「エピソード1」。さらに続編としての「エピソード2」をも含めた2部構成作品として作られたのが本作です。
 レアアイテムの数はさらに増え、倉庫の上限もそれまでの60個から200個へと飛躍的に増えました。アイテムの効果や敵の攻撃方法など、いくつかの点でバランスがシビアになっており、ややマニア向けに衣替えした感はありますが、Ver.2時代には使い物にならなかったいわゆるVer.1レアがアルティメットでも使えるようになったり、キャラクター用に選べるコスチュームの数が増えたり、嬉しい要素もいくつか。
 とあるバグが発見されて問題となりましたが、現在ではそれを解消した「EP1 & 2 Plus」がさらなる新要素を加えて発売されています。

◆ファンタシースターオンライン Episode 3 (GC)

 EP1 & 2のさらなる続編として作られた本作は、PSOの流れを再び変える作品となりました。本作はRPGではなく、オンライン対戦型のカードゲームなのです。
 対戦型ゲームについてはまったくプレイする気がないため、個人的に未見なので、解説は差し控えます。

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