Books&AV [ CRITIQUE ]

参考書/ヴィデオ



  「参考書」

* 「フォーサイスと無意味のひとびと」
◆「バレエの歴史と技法」芦原英了(東出版)
 大変よい本です。
◆「バレエの歴史」M・F・クリストウ(白水社)
◆「バレエ入門」M・ブルガ(白水社)
◆「クラシック・バレエ―基礎用語と技法」カースティン、スチュワート、 
ダイヤー(音楽之友社)
 この三冊は入手しやすいでしょう。
◆「世界舞踊史」K・ザックス(音楽之友社)
 碩学による労作。
◆「バレエ―形式と象徴」G・ツァハリス(美術出版社)
◆「歓喜の書」ヴォルィンスキー(新書館)
この二冊は、本来、抽象言語であるダンス・クラシックを象徴体系として
「読む」試みをしている。「ひとつの考え」ではある。
◆「舞踊評論」T・ゴーティエ、S・マラルメ、P・ヴァレリー(新書館)
マラルメのダンス観は、「イマージュとしてのダンス」で本教室の「問題」を
先取りしているわけです。
◆「バランシン伝」B・テイパー(新書館)
◆「ダンシング・オン・マイ・グレイヴ」G・カークランド(新書館)
NYシティ・バレエでバランシンのダンサーだった著者の目に写った「天才」は、
ダンサーを精巧な自動人形とみなす冷酷極まる〈独身者〉だった。抽象主義の非情
を考える一冊。
◆「カニングハム―動き・リズム・空間」J・レッドシーヴ
 カニングハムへのインタヴュー。
◆「アメリカン・ダンス・ナウ」市川雅(パルコ出版)
ジャドソン・チャーチ、ミニマルなどの紹介、写真がいっぱい。
◆「身体運動の習得」ラバン(白水社)
ラバンの理論がくわしくわかる。
◆「パフォーマンス」R・ゴールドバーグ(リブロポート)
二十世紀の様々な前衛運動における身体表現―パフォーマンスをたどる。
O・シュレンマー、カニングハム、ジャドソン・チャーチ、ミニマルなど
を知るのにも便利。

 *「ピナ・バウシュと物語な女たち」

◆「ユリイカ/ピナ・バウシュの世界」(青土社)
ピナ・バウシュへのインタヴュー、渡辺守章・浅田彰・石光秀夫による鼎談
などに示唆されるところが多い。
◆「二◯世紀の舞踊」神沢和夫
ドイツのノイエ・タンツにくわしい。
◆「ドイツ・ダンスの100年」(APA=芸術振興会)
同名の映像フェスのカタログ。とくにノイエタンツに関する資料として。
写真も豊富。
◆「二十世紀の舞踊史」上林澄雄(ダンスワーク舎)
煩雑な書き方だがまんべんなく、ていねいにポイントを押さえています。
◆「現代舞踊学双書―3モダン・ダンスのシステム」V・プレストン
(大修館書店)
◆「創作ダンス入門―ヨース=レーダー法によるダンスのトレーニング」
◆「わが生涯」I・ダンカン(富山房)
◆「美の女神イサドラ・ダンカン」C・フェラーリ(音楽之友社)
こっちは、評伝。
◆「舞踊の表現―作品とそのこころ」M・ウィグマン(大修館書店)
◆「モダン・ダンスの巨匠たち―自ら語る反逆と創造のビジョン」G・M
・ブラウン(同朋社)
◆「血の記憶―マーサ・グレアム自伝」M・グレアム(グラハム)(新書館)
*BUTOHと日本のからだ達

◆「モーリス・ベジャール―現代バレエの精髄」A・ビリオ(西田書店)
◆「モーリス・ベジャール自伝―他者の人生の中での一瞬」M・ベジャール
(構想社)
◆「夜想(宸X)暗黒舞踏(ペヨトル書房)
今野祐一による舞踏家へのインタヴューと論考
◆「舞踊のコスモロジー」市川雅(けい草書房)
大野一雄、土方巽論。他にアメリカのモダン・ダンス、カニングハム、
ミニマル論。
◆「土方巽しょう」吉岡実(筑摩書房)
舞踏をつぶさにみてきた詩人の日記と引用による記録。
◆「土方巽とともに」元藤耀子(筑摩書房)
土方巽夫人による回想。
◆「病める舞姫」土方巽(筑摩書房)
土方巽の詩的散文。へんなことばっかりかんがえてる。
◆「土方巽全集」(河出書房)
とくに土方の振付プラン「舞踏譜」は立ち読みでも見るべき。
◆「御殿、空を飛ぶ」大野一雄(思潮社)
◆「大野一雄―稽古の言葉」大野一雄舞踏研究所編(フィルム
アート社)
◆「おどりの美学」郡司正勝(演劇出版社)
◆「郡司正勝さく定集 第三巻 幻容の道」(白水社)
◆「舞踊の芸」武智鉄二(東京書籍)
二人とも、この道の権威。日本の舞踊における身体のポイントを
示唆してくれる。
◆「舞踊と身体」芦原英了(新宿書房)
故・芦原英了は戦前、戦後をつうじてのバレエの批評、研究の大家、
そして希代の「目利き」だったが、すでに戦前に歌舞伎舞踊の身体
をきわめて分析的に考察している。本教室の基本姿勢「現われをみる」
は彼に負うところ大である。

*ローラン・プティとグルーヴィーな奴ら
◆「ローラン・プティ―ダンスの魔術師」G・マノニ他(新書館)
とりあえず、プティのすべて。
◆「シャンソンの手帖」芦原英了(新宿書房)
著者は、はやくからプティを評価していた。さらにプティ夫人ジジ・
ジャンメールの賛美者でもあった。この本は、レヴューやプティを
取り巻くパリの芸能にくわしい。
◆「バレエ、ダンスの響宴」キーワード事典シリーズ(洋泉社)
バレエを中心にダンスの振付家、カンパニーを解説、評論。
プティ関連の項目は桜井圭介が担当。
◆「アステア―ザ・ダンサー」B・トーマス(新潮社)
完璧なアステア・ヒストリー!
◆「タンゴ100年史」高場将美(ラティーナ)
基本的にはその音楽的歴史を扱っているがもちろんダンスとしての
タンゴにも目配りしてある。
◆「ディアギレフ」R・バックル(リブロポート)
完璧な「バレエ・リュス」ヒストリー!
◆「ニジンスキー頌」市川雅・編(新書館)
証言と論評。
◆「劇場通り」T・カルサーヴィナ
バレエ・リュスの花形カルサーヴィナの自伝。
◆「ダニロワの回想」A・ダニロワ(音楽之友社)
バランシンとともにバレエ・リュスに参加し、マシーンのバレエ・
リュス・ド・モンテカルロでもエトワールとして活躍したダニロワ
の回想録。
◆「現代舞踊双書第5巻・フォークダンス―民族性と舞踊技術」J・
ロソーン(大修館書店)
◆「パリ・オペラ座バレエ」A・ゲスト(KKダイナミック・セラーズ))
オペラ座の通史。リファール時代にもページを割いている。
「フランス・ダンスの100年」(APA=芸術振興会)
同名の映像フェスのカタログだが、20世紀フランスのダンスに関する
資料、論考として充実。写真も豊富。
                  **
◆「演劇を読む」渡辺守章/渡辺保/浅田彰(放送大学)
放送大学の演劇の講座テキストだが、ダンス(浅田彰担当)にもかなりの
目配りをしている。
◆「ダンス・ハンドブック」(新書館)プティパからヌーヴェル・ダンス
まで、ヨーロッパとアメリカの112人の舞踊家、音楽家を紹介してある。
◆「ダンシング・オールナイト」いとうせいこう/押切伸一/桜井圭介
(NTT出版)
「西麻布ダンス教室」野外授業編。ダンス以外の場所にダンスを見るフィー
ルドワーク・レポート。ただし読んでもタメにはならない?



映像で見るダンス
(ヴィデオ、LDの販売元は頻繁に変わりますので明記しません)
*W・フォーサイス
◆『モダン・ダンス・プルミエ』
「イン・ザ・ミドル・サムホワット・エレヴェイテッド」(部分、
およびリハーサル。約10分)
◆『シルヴィ・ギエムの肖像』
フォーサイスが、ギエムに振り付けをする最中の風景。
◆『エヴィダンシア』
ギエムのセルフ・プロデュースによるヴィデオだが、フォーサイスが
自らソロ作品を踊っている。
*G・バランシン
◆『ダヴィッド同盟舞曲集』
S・ファレル、P・マーティンス、NYシティ・バレエによる。
◆バランシン版『くるみ割り人形』
M・カルキン(ホーム・アローン!)&ニューヨーク・シティ・バレエ団。
バランシンのスピード観には驚かされる。何もそんなに速く踊らなくても…。
◆『ザッツ・ダンシング』
ミュージカル映画「オン・ユア・トウズ」(1939)より「プリンセス・ゼノ
ヴィア・バレエ」の「パ・ド・ドゥ」(V・ゾリーナ)

*M・カニングハム
◆『ポイント・イン・スペース』
マース・カニングハム舞踊団
◆『ケージ/カニンガム』
45年間にわたるコラボレーションのドキュメント。

*ルシンダ・チャイルズ
◆『アインシュタイン・オン・ザ・ビーチ』(R・ウィルソン作品、
チャイルズ振り付け)

*T・サープ
『バリシニコフ、サープを踊る』
「リトル・バレエ」「シナトラ組曲」「プッシュ・カムズ・トゥ・
ショヴ」
M・バリシニコフ、アメリカン・バレエ・シアター

*P・バウシュ
◆『ピナ・バウシュの世界』
ドキュメンタリー。舞台、リハーサル、インタヴュー。
◆『モダン・ダンス・プルミエ』
「アーネン」「1980」「Gebirge」の舞台、リハーサル(約10分)
◆『嘆きの皇太后』
バウシュが監督、ヴパタール舞踊団出演のダンス(?)映画。
◆『そして船は行く』
フェリーニの映画。P・バウシュが盲目の皇女役で出演している。
*M・グラハム
◆『マーサ・グラハムの生涯』
◆『夜の旅(ナイト・ジャーニー)』『アパラチアの春』
M・グラハム、グラハム舞踊団

*ルース・セント・デニス
◆「デニショーン」
デニス、T・ショーン、デニショーン舞踊団。

*M・ベジャール
◆『モーリス・ベジャールと二十世紀バレエ団の芸術』(1)
「ボレロ」「アダージェット」「愛が私に語りかけるもの」
J・ドン、S・ミルク、二十世紀バレエ団
◆『ベジャール・インプレッションズ』
ドキュメンタリー。60年代から80年代までの当時の舞台映像、リハーサル、
インタヴューによる。
他多数のヴィデオが市販されている。

*R・プティ
◆『プルースト』
P・デュポン、D・カルフーニ、L・ボニノ、マルセイユ国立ローラン・プティ・
バレエ団。
◆『四季』
J・C・ジル、F・フォーン、D・ガニオ、カルフーニ、ボニノ、プティ・
バレエ団。
◆『恋する悪魔』
A・フェリ他プティ・バレエ団。ガブリエル・ヤール音楽。J・カゾットの同名
の小説の翻案。
◆『カルメン』
ジジ・ジャンメール、M・バリシニコフ
◆『コッペリア』
カレン・ケイン、ルディ・ブリュアン、プティ・バレエ団
◆『ブルー・エンジェル』
R・プティ、カルフーニ、
◆『ブラック・タイツ』
60年テレンス・ヤング監督。バレエ・ド・パリ時代のプティ作品によるバレエ
映画。「ダイヤモンドを食べる女」(ジジ)「陽気な未亡人(24時間の喪)」
(シド・チャリス、H・V・マーネン、プティ)「シラノ・ド・ベルジュラッ
ク」(モイラ・シアラ、プティ)「カルメン」(ジジ&プティ)の四部。
モーリス・シュヴァリエが狂言回しとして出演している。
◆『ローラン・プティとジジ・ジャンメール』
セミ・ドキュメンタリー。プティの作品から「ランデ・ヴー」などのパ・ド・ドゥ、
ソロによる佳作集。歌うジジ。
Z・ジャンメール、E・V・アン、プティ・バレエ団
◆『ホワイト・ナイツ』
バリシニコフ、G・ハインズ主演の劇映画。冒頭にバリシニコフとF・フォーヌ
が踊る『若者と死』(短縮版)が収められている。
◆『アンデルセン物語』(東芝)
ダニー・ケイ、Z・ジャンメール主演のミュージカル・バレエ映画。プティ振り付け。
1952年
◆『足ながおじさん』(フォックス・ビデオ)
F・アステア、R・キャロン主演のミュージカル映画。前半と後半の二つの幻想シーン
のダンスをプティは振り付けた。1955年二十世紀フォックス
◆『モダン・ダンス・プルミエ』
『トゥ・サティ』舞台、リハーサル、『カンカン』のフィナーレ。(約十分)
◆『ローラン・プティの魅力(1・2)』
40年代から今日まで当時の舞台映像でたどるプティの軌跡。

*バレエ・リュスの作家達
◆『ディアギレフの夕べ』
フォーキン振り付け「薔薇の精」「ペトルシュカ」、ニジンスキー「牧神の午後」
ニジンスカ「婚礼」。M・ルディエール他、パリ・オペラ座バレエ団。1990年
◆『ロイヤル・バレエの夕べ』
「レ・シルフィード」(フォーキン)他に「眠れる森の美女」から「オーロラ姫の
結婚式」、「海賊」から「グラン・パ・ド・ドゥ」
マーゴット・フォンテーン、ルドルフ・ヌレエフ、英国ロイヤルバレエ団。1963年

◆『ナポリの響宴』
レオニード・マシーン振り付けによるイタリアのミュージカル・バレエ映画。マシーン、
イヴェット・ショヴィレ、グラン・アントニオ、マルキ・ド・クエヴァ・大バレエ団。
1954年

◆『赤い靴』
バレエを題材とした劇映画。「赤い靴」バレエ・シーンの総振り付けは、ロバート・
ヘルプマンだが、マシーンの踊るパートはマシーン自身が振り付けている。また、
マシーンの代表作『奇妙な店』のワン・シーンや、サパテアードを踏むマシーン
の姿も収められている。
マシーン、モイラ・シアラー、ヘルプマン、リュドミラ・チェリーナ 1948年

◆『ホフマン物語』
『赤い靴』のスタッフによって作られた完全なバレエ映画。やはりヘルプマン
総振り付けで、マシーンのパートだけマシーンによる。
マシーン、ヘルプマン、フレデリック・アシュトン、M・シアラー、R・チェリーナ 
1951年

◆『白鳥の死』
A・B・レヴィ監督。パリ・オペラ座バレエを題材とした劇映画。パリ・オペラ座
のエトワール、イヴェット・ショヴィレとユーゴスラビア国立バレエのプリマ、
ミア・スラヴェンスカが主演。バレエ・シーン振付はセルジュ・リファール。
他に後にシャンゼリゼ・バレエ団の振付家となるジャニーヌ・シャラが子役で出演。 
1937年 フランス

*その他
◆『インヴィテーション・トゥ・ザ・ダンス』
ジーン・ケリー監督のケリーによるバレエ映画。彼はバレエにコンプレックスも
含んだ愛情を持っていたようで、パリ・オペラ座で『パ・ド・デュウ』という
作品を作ったりもした。この映画を見る限りバレエとしては評価しがたいが、
ローラン・プティのパリ・バレエ団はじめ、とにかく50年代のフランスの
バレエ・ダンサーをふんだんに配し、当時のバレエのテイストをよく伝える
ものになっている。あまり出来の良くないR・プティ(風)といったところ。
但し、クロマキー合成で、ケリーがアニメーションの美女と踊るシーンは素晴
しい。
G・ケリー、タマラ・トマノヴァ、クロード・ベッシー、クレール・ソンベール、
イゴール・ユースケヴィチ 1956年MGM

◆『ラララ・ヒューマン・ステップス in ベラスケスの小さな美術館』

*CD‐ROM&BOOK
◆『舞踏花伝』(ジャスト・システム)
土方巽の弟子、和栗由紀夫は、土方が振付ける際にダンサーに出した指示を
書きとめておいた膨大なノートを整理し私家版「舞踏譜」とした。言葉や
図像から動きを作るという土方の舞踏のなりたちの一端が「舞踏譜」の
CD−ROM化によって明確になった。CD−ROMは語彙とその出典、
そして和栗作品の舞台のそれを用いた部分がリンクしている。
二枚目枚のディスクと書籍のほうには土方の踊る「肉体の反乱」(部分)、
舞踏に関するデータ、論考、エッセイなど。



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