雲と水面

かつしかの手話

2000/2/13付け朝日新聞<東京東部版>紹介記事
この本の編集に携わりました。

 葛飾区の地名や施設名を手話で表現したガイドを作ろうと、同区の聴力障害者協会のメンバーが、単行本「かつしかの手話」を刊行した。約6年前からの念願をかなえて編集。13日に「かめありリリオホール」(JR亀有駅南口)で開かれる同協会の創立45周年記念大会でも配られる。
 編集に携わったのは、同協会の吉田博文会長ら7人のメンバー。手話の地名辞典を目指したといい、320ページに508語が収録されている。
 区内の町名、交通機関、観光・史跡、公園、学校や、ほかの区市町村や他県の地名も付録で載せた。どの語も手の動きを、男性や女性のイラストと文字で解説してある。
 地名の手話は独特だ。たとえば「葛飾区」の手話は、かっては注射を打つしぐさだった。区内に古くから住んでいた聴覚障害者が注射器を作っていたためだ。それが、約20年前に指文字の「か」と「く(区)」に変わった。「か」は同区のシンボルマーク「か」から採っている。きた「かつしかシンフォニーヒルズ」のように、今回新たに手話表現を考えたものもいくつかある。
 手話の下絵は山崎浩子さんが描いた。それをパソコンに入力。入力担当者が手話を知らないため、いったんプリントして、指の向きなど細かいところまでチェックをした。
観光・史跡編では、堀切菖蒲園など36項目に吉田宥之さんが解説を書き、本多義夫さんが写真を撮った。
 本は定価1500円で初版3000部。うち600部は13日の記念大会(会費3千円)で無料で配り、残りは販売する。吉田会長は「多くの人が聴覚障害や手話に関心を持つよう、学校の図書館などに置いてもらいたい」と話している。
訪い合わせは、
人工内耳友の会「東京」事務局へどうぞ



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