バリ島には門がある。
 常に外界に向かって開かれているその門が、年に一度ぴたりと閉ざされる日、
 それがニュピである。
 日常のあらゆる営みを停止し、
 大宇宙(マクロコスモス)の波動と内なる宇宙(ミクロコスモス)の鼓動に耳を傾ける。
 禁欲と静寂、瞑想と白昼夢のなかで、一切のものが浄化されてゆく。
 それはバリの神々への捧げ物であり、人々の再生の時である。
 大宇宙を航行するバリの小宇宙。
 過剰なる生命を乗せ、果てしない無の世界へと潜行する。
 再び門が開かれるとき、ひとは命のまばゆいばかりの光を見つける。

      

2003年バリ島ニュピツアー

 2003年バリ島ニュピツアーの詳細は以下のURLにあります。

 http://www.t3.rim.or.jp/~yoji-t/Bali/Bali-enter.html

     

ニュピについて

 バリ島は「祭りと芸能の島」と呼ばれるほど毎日のように島のどこかで祭りや儀式がおこなわ
れている。多くの祭りではきらびやかな衣装をまとった踊り手による伝統舞踏が披露されたり、
独特な音色のガムランが演奏されたり、色華やかな供物が捧げられたりするのだが、そのなかで
ニュピはバリ島で唯一の静寂に包まれる祭りだ。

 その日はバリ島の全島民が「火や電気を使わない」「外出しない」「仕事をしない」「食事を
しない」。それは心の火を一日だけ消す日だ。欲望や願いで熱くなりすぎている心を冷却し、日
々の暮らしにバランスを取り戻すための日だ。

 ニュピの三日前からニュピの準備のための儀式が始まる。三日前の儀式はムラスティと呼ばれ
島中の人たちが海へと行進する。大きな一族は長い行列を作り、太鼓や銅鑼を打ち鳴らしながら
歩いていく。海では寺院や各家で祭ってある神々の祭器などを清める。

 ニュピには前夜祭がある。それがオゴオゴだ。ムラスティでは善なる神を祭るための準備をす
るが、オゴオゴでは悪を祭る。それぞれの村で大きな鬼の像を作り、それを男たちが引き回す。
オゴオゴによって善と悪のバランスを取る。暗闇の中を疾走する鬼を見たあと、午前一時からニ
ュピが始まる。

 ニュピの当日、私たちはウブドのプリアタンにあるカレラン・マンダラ王宮に泊めていただく。
カレラン・マンダラ王宮に住むプリ・カレラン家はグヌン・サリとティルタ・サリと呼ばれるバ
リ随一のガムラン楽団を運営している有名な一族である。その一族には1986年に亡くなったアナ
ック・アグン・グデ・ングラ・マンダラ氏がいた。マンダラ氏は1931年パリの博覧会にグヌン
・サリのリーダーとして参加、これが世界ではじめてのバリ島外でのガムラン演奏となった。も
ちろん今でも楽団の運営は続けられ、王宮からほど近いマンダラ前集会所やダラム・プリ寺院な
どで見ることができる。

 王宮にはウブドで一番高いと言われる展望台があり、そこでニュピの一日を過ごす。そこでの
瞑想はすばらしい体験となる。瞑想をしたことのない人には前日に簡単なガイダンスをおこなう。
人の喧噪が一切消え、鳥の声や風の音など自然の音だけで奏でられる音の曼陀羅を堪能できる。

 ニュピの断食は一日だけでさほど苦しいものではない。一日たつとからだが軽くなり、清々し
い気分になる。1999年のニュピ明けには午前三時にお粥をいただき、夜が明けてからギャニアー
ルの市場でバビグリン(豚の丸焼き)を食べた。

バリでのこと

 今回のツアーではバリの雰囲気を堪能していただきたい。

 バリの人たちはのんびりしている。欧米での高級リゾートの対応は今回のツアーに関しては
望まないでいただきたい。最適なできごとが最適なときに起こる。その様を楽しんでいただけれ
ば幸いである。今回は特にニュピの前後であるから催し物などの予定も現地に行かなければわか
らない。自然のイルカと泳ぐドルフィン・スウィムをするには運が頼りだ。それと同様、バリの
人たちと出会うためにも多少の運が必要である。偶然の出会いや体験をぜひ楽しんでいただきた
い。

 ウブドで宿泊するチャンプアン・ホテルはバリ絵画に大きな影響を与えたドイツの画家ウォル
ター・シューピースが十年間滞在した場所として有名である。

     

1999年のニュピツアー

 二年前におこなったニュピツアーの際の写真34点をご覧になれます。

 http://www.t3.rim.or.jp/~yoji-t/nyepi1999.html

2001年バリ島ニュピツアーの詳細

  期間  2001年3月21日(水) 〜 3月27日(火)
  費用  \239,000- (往復の航空費、三回の朝食と期間内の宿泊費、
             バスでの島内移動費、ホームステイの費用を含む)
  お申し込み締め切り 2001年1月29日(月)
  
  スケジュール
  21日  成田発  ガルーダインドネシア航空にて 11:00発
      デンパサール着             20:30着
      着後専用バスでウブドへ 宿泊はチャンプアンホテル   (ウブド泊)
  22日  ウブドにて礼拝用衣装購入(一着一万円前後で購入可能、女性の場合は
      前もってサイズを承りオーダーメイドすることもできます。興味の
      ある方はお申し込みの際にお申し出下さい) 
      市内観光、ムラスティ見学
      オプションでバリ舞踏観劇        (ウブド泊)
  23日  ブサキ寺院礼拝、その他寺院礼拝。          (ウブド泊)
  24日  マンダラ王宮に移動
       深夜オゴオゴを見る。深夜1時よりニュピ  (マンダラ宮ホームステイ)
  25日  ニュピを体験 深夜1時ニュピが明ける。   (マンダラ宮ホームステイ)
  26日  昼頃インタン・レギャンホテルに移動。
      午後自由行動。
      夜ガルーダインドネシア航空にて東京へ 20:30発
  27日  成田着                8:30着

  バリ島ではつなぶちようじと関 信彦が添乗いたします。

  食事は22日、23日、24日の朝食はご用意いたします。
  その他の日の朝食、および昼食・夕食については現地精算でお願いいたします。
  ニュピの25日はバリの風習で食事はしません。
  バリはお祭りの期間多くの商店が通常営業ではなくなるのできちんとした予定は
  たてられません。その場の判断で食事などをおこなうのでご希望に添えないことも
  ございます。
      
  オプションにて延泊を受け付けます。お申し込みの際にその旨をお伝え下さい。
  インタンレギャンホテルに一泊一部屋\10,000-で部屋をご用意いたします。
  おふたりで一部屋に宿泊の際には一人\5,000-となります。
  延泊の際には添乗員は同行いたしません。

  スケジュールは現地の天候、祭事の様子などによって変更される場合が
  ございます。ご承知ください。

  企画       オフィス タラーク
  旅行取り扱い   エタニティ エンタープライズ株式会社
  協力       アグン・マンダラ文化財団
     
  お申し込み・お問い合わせ
           オフィス タラーク
             担当 つなぶちようじ
             e-mail : yoji-t@t3.rim.or.jp
     tsunabuchi.com