たて笛

中学生の時、梅津君と仲良しだった。

梅津君は音楽が好きだった。

でも彼は楽器が演奏できなかった。

唯一演奏できるのがたて笛だった。

そこで僕がデュエット用に梅津君の好きな曲を編曲して、

昼休みに二人で演奏した。

はじめはなかなかうまく演奏できなかったが、

しばらくすると観客がつくようになった。

ふたりで和音を奏でるときれいなヴィブラートが風をふるわせた。

そのうち梅津君はギターも弾くようになった。

どうしているかなぁ、梅津君。

 

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