肩車

今も忘れられない肩車の思い出。

私の兄は十三年上。

私が三歳の頃、兄は十六。

兄はポストに手紙を出しに行くと言って私を連れだした。

兄は私を肩車した。そしてポストまで走った。

私は兄の肩から落ちないように、必死で兄の頭につかまった。

激しく上下するうちに私の手は兄の目をふさぐ。

すると兄は私の手を持ってバンザイの格好をさせながら、なおも走る。

私はおかしくて笑いっぱなし。

兄は私を恐がらせようとかなりのスピードで走ったり、止まったり。

家に帰る頃にはヘトヘトだった。

兄はあんなに上機嫌で、いったい誰に手紙を出したのか。

この文章にあうデジタル・フォトを募集しています。

詳細はこちらに。

 

●●●●●

掲載順

ランダム

Web版 『 気持ちいいもの 』

tsunabuchi.com