先週、御蔵島に行った。年に一度イルカと泳ぐために行く。御蔵島のまわりには、野生のイルカが生息している。しかも彼らは人間を恐がらない。機嫌がいいと寄ってくる。
今年はイルカの機嫌がやたらとよかった。普段なら一緒に泳いでも息継ぎするときに離れてしまうのだが、今回は一緒に息継ぎをしてくれた。それも一度や二度ではなく何回も。 若い二頭のイルカが寄ってきたので、きりもみ状態のようにしてクルクルと潜っていったら彼らもまねして潜ってきた。息継ぎに海面に出ると彼らも息継ぎした。次は潜りながら彼らを追っかけると上へ行ったり下に行ったりでんぐりがえしを何度かすることになった。そして息継ぎ。彼らも彼らにとっては再びする必要もないはずの短い間隔の息継ぎをした。次はきりもみ状態とでんぐりがえしを一緒にやってみた。方向感覚がなくなる。しかも深くなれば水圧で頭が締められる。彼らもなんか一緒にグルグルしているみたいだ。自分が回っているのでよくわからない。息継ぎに上がると目が回っていた。彼らもまた息継ぎし、深くへと潜っていく。負けてはいられない、もう一度潜った。その後、何回一緒に潜っただろう? 五回か六回か? 船にあがると同行していた友人がうらやましがった。僕もはじめての体験だった。 |
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