hobby diary

「夢」を大人買い

-今月のホビー日記・2013年4月-




4月30日(火)

なんか苦言のようになってしまうが、趣味誌のあり方が非常にヤバいのではないかという気がしてならない。メーカーは、自分の技術が使える領域や得手不得手があるので、マーケットが変化してもすぐには対応できない場合もある。本当は時間をかけても対応しなくては生き残れないのだが、やれるところまでやってフェードアウトという戦略もないではない。実際、そうやって廃業したところも多い。しかし出版のコアコンピタンスである編集作業は、いわば何でも取りこめるフレキシビリティーがカギである。時代の変化を先取りした新しいトレンドを取り入れるのも、新しいメディアを情報チャネルとして使うのも、なにも問題はないし、それをやれるのが強みになっているはずなのだが。ぼくが考えても、ニッチだけど狙えそうな企画、いくつかすぐに思いつくんだが。

4月29日(祝・月)

例によって、浜松町の鉄道模型市には、どちらかというと知り合いに挨拶する感じで、出先のついでにちょこっと寄る。しかしこのところ、無店舗の中古屋さんが、在庫処分をするという感じのブースばっかりで、本来の意味のフリーマーケットっぽい出展者が減っちゃってるので、なんかつまらない。知り合いの出店も減ってるし。そんな中で、知り合いと話してる時に、「これ、どう」なんて出されたら、買わずに帰れないじゃないの。もちろん、値切りで切り返すのは当然としても。ま、安かったからいいや。ということで、今年は獲物あり。

4月28日(日)

連休前半は、いろいろ予定が入っているので、通常の週末の拡大版のような感じ。本日は比較的時間が空いている。ガキがニコニコ超会議の2日券を買っていたのだが、1日目を丸一日見てきて疲れたというので、2日目の券をもらって見に行くことに。まあ、ビジネスになっている「カタカナオタク・マーケティング」をやっている企業の大集合という感じ。いろんなホビーが集まっているので、当然鉄道コーナーもあるが、出展しているのは大手民鉄ばかり。かろうじてトミーテックが出ているくらいか。まあ、企業の規模がちがうんだよね。鉄道趣味関係のところでは、ちょっとキツいんだろうね。

4月27日(土)

今日から連休だが、例によって家事で忙しく、鉄分なし。今頃になって、やっと今月売りの「The rail」を読む。なんか、昔の鉄道趣味誌の記事っぽいのが多いじゃない。こういうのが、月刊誌で出てきてくれるといいんだけどね。というか、そういう雑誌が出せたた時代がいいのかもしれない。

4月26日(金)

さて、落札したジャンクも全部届いたので、調整と修正を行なう。思ったより状態がよく、窓ガラスやインレタの貼り付け、曲がったパーツの修正、ハゲたところのタッチアップぐらいで、充分修復可能。まあ、そういう意味では個々の商品は割安だったのかもしれない。しかし、予期せぬ支出というのは、嬉しくもあり悲しくもあり。

4月25日(木)

定点観測の東京-上野連絡線。ちょっと見なかったら、いつの間にか残った大物の靖国通り橋梁の桁が架かっている。組み上げているところまではチェックしたのだが、まあ、架けるのは一気なので、そこの工事の進み方は速いわな。神田川と江戸通りの一本北側の道に架かる橋はもう組み上げに入っているので、残るは外堀通りの橋のみ。これは橋台の部分をまだ作っているので、ここが最後になるのかな。

4月24日(水)

オークションで、ちょっと面白いジャンクっぽいのがいろいろ出ていたので、面白半分で指値で片っ端から入札。今までの経験だと1/3か1/4ぐらい落ちるかな、という水準にしたのだが、なんと半分以上落ちちゃった。ヤバい。けっこうな散財になっちゃったよ。まあ、運試しでいいか。しかし最近は、出品者のブランド化というか、同じレベルのほぼ同じ品物でも、誰が出しているかによって全然落札価格が違う。ヒドいときには倍近く違ったりする。まあ、オークションは自己責任なので、それで落札者が満足するなら、別にどうでもいいんだけど。

4月25日(火)

旧新橋停車場 鉄道歴史資料室で開かれている、「情景作家 ー昭和のミニチュア」を見に行く。まあ、全体のプロデュースを行なった「さかつう」の坂本憲二さんをはじめとして、出展作家の多くが個人的にもよく知っている親しい人だったりするので、そういうものがこういうカタチで取り上げられるというのも、なんか妙な感じ。ぼくとしては、車輌が走らなくても、いや車輌がいなくても、ジオラマは成り立つと思っているタイプだし(実際、純撮影用に3D遠近法で作っているので、走らせようなないのもある)、こういう風に世の中に取り上げあられるというのは、とてもうれしく思う。詳しくは、Gallery of the Weekをご参照のこと。

4月22日(月)

音楽の方で5月から関わることになるイベントの下見と打ち合わせに、夕方から阿佐ヶ谷に向かう。ちょっと時間があったので、中野で途中下車、フジヤカメラのジャンク・用品館を覗いてみる。今まで、必要なものを購入するために一撃離脱だったのだが、よく見ると、いろんな小物の中古を売っている。しかも安い。探しているものがあれば、こりゃ使い手があるわい。ということで、いつかは買おうと思っていたが、直接的に必要性がなかったので延び延びになってた、Nikon一眼用の電子レリーズを購入。模型撮影のときは、直射日光を使っているので、ISO400相当でf22とかまで絞り込んでも、1/15とか切れちゃうからあまり必要なかったんだが、これで夜景みたいのも狙えるなあ。

4月21日(日)

本日は朝から夜遅くまでスケジュールが目白押しで、鉄分なし。おまけに雨なので、ちょこっと写真を撮ろうにも、手も足も出ない。ということで、ありネガ(ストックのポジでも、ありネガっていうよね、なぜか)でお茶を濁させていただきます。まあ、たまにはこういう巡りもありますよ。

4月20日(土)

このところ、3Dプリンタの進歩がスゴい。ハイエンドは精度が一層高まりNCで製作するより細かい加工が容易になった一方、ローエンドは昔の民生用レーザプリンタ程度の値段になり、個人でも充分手が出るレベルになってきた。模型でも、ロストワックスの原型も、原型師が細工するより、3D CADデータから3Dプリンタで起こしたほうが、よほど精度も高いうえに、立体造形として正確なモノができる。少量生産のパーツなら、プラのキャストレベルのものを直接作れる。民生用でも、たとえば大型のレイアウトで家屋を40軒作るなんて場合でも、レジンよりクォリティーの高いものを、全部少しづつ細部を違えつつ、容易に製作できる。デジタル化の波というのは多分にそういうところがあるが、模型作りも、手先の器用さより、アイディアや発想が問われる時代に入ってきたのだ。ネコプレスを足で踏んでいる時代ではない。この波を生かせば、模型自体は今後も生き残るだろうが、陳腐化した技術にコダわっている模型業界は、息の根が止まるだろう。まあ、その前に歳取って引退しちゃうという話もあるけど。

4月19日(金)

趣味誌の店頭発売日は、実は昨日になる。かつてなら、天賞堂は模型売場は休みだが、中2階の渡り廊下で、新刊雑誌の即売だけ行なっていた日の巡り。でも、年中無休のModels IMONでは、ちゃんと昨日売り出していた模様。なんというか、世の趨勢ですなあ。とはいえ、専門誌自体が風前のともし火という問題もあるのだが。

4月18日(木)

本日の日経本紙東京版に、「京成行商車両利用減で廃止」なる記事が。2段で写真付き。これ、3月末の話なのに、何で今頃になって掲載なんだろう。記事内容も、過去の歴史やエピソードが半分ぐらいを占めており、なんか妙にマニアック。スペースが空いたので、「鉄」記者の記事で埋めたのかと、つい勘繰ってしまうほど。東京版のトップ記事が、羽田-成田新地下鉄の話題なので、そのつながりで京成なのかな。

4月17日(水)

エバーグリーンおなじみの、趣味誌の大量処分。今回は、実物誌も模型誌も、1960年代からズラりという感じで大量放出。105円だからなぁ。つい買っちゃうんだよね、ノスタルジーだけで。さらに、小中学生の頃って、小遣いが限られているし、使い道も多いので、趣味誌は特に興味のある記事がある号しか買えなかった。TMSはその後全部埋めたけど、実物誌はけっこう穴がある。その穴があると、ミーシーに埋めたくなっちゃうのが、マニアの悪いクセ。ということで、また手を出してしまった。

4月16日(火)

ドレスデンの教会の復元よろしく、破片をかき集め、バラバラになってしまった材を、残った部分の上にボンドで貼り付ける。ほとんど、べニアを作っているようなもの。まあ、木目に沿って割れているのが、不幸中の幸い。再び張り合わせたら、元の縦梁に加えて補強梁を入れ、荷重を分散させるため、木ネジもたくさん打ち込む。補強にもなるし。で、外観上も実用に耐えるレベルにまで回復。まあ鉄道模型やっていると、特にレイアウト派では、台枠組んだりとか1/1の木工作業も必須なので、やればいわゆる日曜大工レベルよりはもうちょっとスマートにできてしまうのが恐ろしいところ。いやはや、妙なところで役に立つものだ。

4月15日(月)

社会人になったときに購入し、30年以上使っているベッドがぶっ壊れる。といっても、常用しているわけではなく、カウチソファー兼仮眠用みたいに使っていたのだが、側梁のベニアの接着が風化で崩壊し、ネジが荷重に耐えられなくなって壊れてしまったもの。しかし、こうなると林さんの「再生」ではないが、なんとか修復してみたくなるのが悪いクセ。しかし模型ではなく実用品なので、カタチだけ再生しても意味はなく、使える強度を復元しなくてはいけない。ま、やるだけやってみよう。

4月14日(日)

昨日の午後は、出かける用事のついでに、D800での24-85試写。例によって世田谷線だが、さすがに好天だけあって、同業者も2名ほど確認。とはいえ、今の世田谷線は撮れるポジションが決まってるので、光線の面白さが勝負かな。で、昨日に比べると、本日はあたたかいが陽射しは弱い。とにかく連日忙しいのだが、本日乗った世田谷線からは、同業者は確認できず。コドモの撮り鉄が一名いたけど。そのあとで、これまた用事で中野に行ったので、フジヤカメラで最近買ったレンズに合う保護用フィルタを買ってくる。ほんとにカメラ酷使してると、フィルタはプロテクタだと思うようになる。ぶつけたりして、いっぱい割ってるけど、その分レンズは助かってるし。よほど特殊なものを除けば、1000円以内で買えるからね。新品買う人の気がしれない(笑)。

4月13日(土)

これからだんだんと初夏にかけて、模型のフォトセッションにはいい朝日が入ってくる時期になった。色温度も高い陽射しだし。ということで、今週も、機関庫のセクションでちょいと撮影。昔と違って、バックに空の書割を入れて撮っているので、けっこう構図に苦労する。とはいえ、360°どちらからでも撮れるようには作ってあるので、まだネタにはコマらない。今回は、レトロフィット再生つながりで、D51と9600。となると、筑豊っぽいけど、あまり難しいことは言わないで。

4月12日(金)

草刈と農薬撒きが、にっちもさっちもいかない日程になったので、天気がいいのをいいことに、休みを取って千葉に労働に。さすがに好天・無風だと、作業がはかどる。ということで、今回もぽっぽの丘経由で帰る。さすがに車輛は増えていないが(売りに出てる静岡のD51、持ってこないのかな)、なんと銚子のデハ700の塗替補修が始まっている。静態保存はメンテがいい加減なのが多いが、こういうのをきちんとやってくれているというのは、保存という意味ではなかなか好感が持てる。

4月11日(木)

「記憶の中の鉄道風景」も、妙に引っ張ってるのが多いけど、「本筋のカット」は出さないというのがそもそものコンセプトなんで、どうしても企画を思いつくと、それで突進しがち。そう言う意味では、今後もその方針は変わらないし、「本筋」を出すときは、別のページを作ってやることになると思うけど、ちょっとテクニカルな面では、来月から変えるつもりです。なんか新しいことやらないと、やってる本人も煮詰まっちゃうからね。とはいえ、自分のネガの端っこに、期せずして写っていたモノについては、随分精通することになっちゃったな。3000×2000のレベルだけど、白黒ネガは一応全部スキャンすることにもなったし。

4月10日(水)

今月の「記憶の中の鉄道風景」のコンテンツ作成。「線路端で見かけた変なモノ」シリーズも、これでそろそろ打ち止めかな。来月からは心機一転、もうちょっとマトモなシリーズをはじめたいとは思うのだが。果たしてどうなることやら、

4月9日(火)

東京ステーションギャラリーで開かれている、「木村荘八展」を見に行く。東京駅で開かれているという以外、あまり鉄分と関係ないのではないかと思われるだろうが、あにはからず。彼がスタイルを確立して以降の大型の油絵や、名声を博した連載小説の挿絵などは、どう見てもその発想がジオラマなのだ。ジオラマ作家であれば、そのままジオラマ化出来るし、けっこう面白いジオラマになりそうな作品も多い。実際の景色や光景を、3D的にコンパクトに再構成しているところが、そういう感じを生んでいるのだと思う。演劇に造詣が深く舞台美術もこなしているところから、舞台構成的な発想から生まれたものではないか。詳しくは、Gallery of the Weekを参照していただきたい。

4月8日(月)

実はどうしようかと思っていたのだが、けっきょく手ごろな中古があったので、NikonFXフォーマット対応の標準ズーム、買っちゃったんだよね。24-85のVRになる前のヤツ。昔とった杵柄で、標準クラスなら1/8〜1/15ぐらいでも手持ちできるし(それ以下だと、どちらにしろ三脚使うし、被写体ブレの方がリスクが高い)、値段も半分ぐらいだからね。でも、Gタイプって初めてなんで、なんか妙な感じ。Nikkorレンズなのに、あるところにあるべきものがないなんて。

4月7日(日)

毎度週末は忙しいのだが、この週末はやることが目白押しの分刻み。そこに、同級生が亡くなってその通夜まで入ってきたのだからさあ大変。という中でも、本日の昼は比較的前から決まっていたJAMの会員勉強会。今回は新しい試みで、講演会と懇親会を組み合わせたスタイルで行なったが、中々良い感じにまとまったのではないだろうか。純粋にトークショーでもいいのだが、お客さんの数が限られていれば、こういう懇親会スタイルもかえって足が向きやすいと思われる。

4月6日(土)

リアルの桜はほとんど葉桜になってしまったが、やっと恒例の花見フォトセッション。例年だと、この週末あたりがジャストなんだけどね。ということで、安易に得意の自己パロディー。先週、雨中の国吉駅で撮ったカットをヒントに、キハ30と桜。こうやってアップにすると、ブッシュ製のチューリップは、ちゃんとチューリップに見えるよね。そういえば、その帰りにちょっと見たんだけど、上総鶴舞の駅舎ってなんかピンクっぽい色に塗り替えられちゃったんだよね。鶴舞のトイレを、巻尺で採寸したのもなつかしいな。

4月5日(金)

新宿に行く用事があり、ショートカットして京王百貨店の中を通ったのだが、そういえば京王には鉄道模型売場があったがあれはどうなったんだろう、という素朴な疑問が脳裏に浮かび、ちょっと足を伸ばして7階に。場所は移っているものの、確かに鉄道模型売場はまだある。しかし、ポポンデッタがテナントになってる。中古は並べてないものの、ちゃんと貸しレイアウトはある。春休み期間だけあって、年少ファンや未就学児童を連れた父親(子はダシだな)なんかが走らせていて、けっこう繁盛してる。京王百貨店の床効率なら、これでもなんとか廻るということなんだろう。

4月4日(木)

ちょっと前を通ったので覗いてみたのだが、元交通博物館のJR万世橋ビルはすっかり出来上がって、オフィス引越し作業の真っ最中。旧万世橋駅のほうも、大分工事が進んできて、躯体のほうがひとまず出来上がり、実際の内外装の工事に移ろうかという状況。中央通り側に出入り口を穿つなど、けっこう手を入れている。まあ、ロンドンとかに多い、昔の構造物を生かした、実際には新しく作ったスポット、という感じになるんでしょうね。

4月3日(水)

趣味関係のWebやBlogではほとんど触れられていなかったが、真岡駅のSLキューロク館に、3月28日に49671号機が搬入されていたことが判明。確かに、黄金週間前の4月28日に開館とアナウンスしていたので、そろそろやらないとタイミング的には合わないのだが、実際に搬入される写真を見ると(デジタル新聞の地方版)、けっこう作業が進んでいたと実感。圧搾空気で走らせるということだが、動く9600形式というのはけっこう話題性が高いなあ。

4月2日(火)

先月発売の「国鉄時代」、やっと読み終わる。特集の御召列車は、記事以上によく写真を集めたなあ、とびっくり。1950年代の写真でも、未見のヤツってけっこうあるということですな。ご当人が鬼籍に入る前に発掘できるか、本当に時間との戦いになってきた。付録のDVDには、大学の鉄研の先輩の撮影した8mm映像が収録。数年前に上映した時、ぜひ投稿してみてはという話をしていただけに、結果として実ってよかった。実際、リソースをかけた貴重な記録だと思うので、こういう場で多くの人の目に触れることができたのはすばらしいことだと思います。

4月1日(月)

平成25年度は、珍しく月曜日からスタート。今年度前半は、なにかと時間を取られることが多く、あまり鉄分にかけられる時間がない。逆にそのほうが、時間が計画的に使えるかもしれないので、この辺はフタを開けてみないとわからないが。で、先月は写真が多すぎたので、ハミ出してしまった一枚から。機関庫セクションでの余りカット。そういや、先月の前半は、まだこれ作ってたんだよね。そういう意味じゃ、三月はけっこう盛りだくさんだったな。恒例の花見フォトセッションも、今年はまだやっていないし。



(c)2013 FUJII Yoshihiko


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