Yuming Tribute Concert "Queen's Fellows" Live Report
(Update '03.2.8)

画像=15K
(画像提供:愛読者様)

*ダラ長のレポにつき、一部をフレームの下側に表示するようにしてみました。
 レポ中の"↓"をクリックすると内容が表示されます。お試し例:Song List

*いつもと同様、全てメモと記憶を元に書いております。
 メモ忘れ、忘却、間違い、勘違い、多々ありますことをご了承下さい。

 "竹内まりやさん久々ライブ"(TFM開局30周年スペシャルイベント)以来の日本武道館。
 かなり出ているダフィーの声をかわし、グッズ売り場のテントを横目に会場入り。 座席につくとそこにあるアンケートで出演者が判明。予定通りか、、とため息気味。
 ステージは普通のエンドステージ形式。
 両サイドと奥には白いカーテンがかかっています。

 18時40分、場内の明かりが落ちてカーテン一杯に、まさにルイ・ヴィトンのバッグのように 懐かしいYMマークがコラージュされたスライドが投影され、オーッという感じ。 バックの曲は「蝶々夫人」の「ある晴れた日に〜」みたいに聞こえましたが自信ありません。 英語のDJの声が響き、ステージ奥はスクリーンになり「きたろう氏」のオープニング映像スタート。

*オープニング映像:きたろう氏(


 それほど盛り上がらないオープニング(汗)の次は、これはスゴい。 ユーミンソングのイントロが次々と貴重な映像のフラッシュのバックに流れ、 30年の活動やら自分の思い出やらが混ざって、今夜は記念の夜なのだと心が動き始めます。 この映像は本当にレアなものが多く、雲母社や東芝サンには秘蔵映像が山ほどあるんだなァ、 もう一度見たい!!と思うことしきり。

「Welcome To Queen's Fellows Friday、January31、2003」の文字が現われ
 いよいよトリビュート・ライブの本編スタートです。


 最初に登場は原田知世嬢。
 遠目にはキモノっぽく見えそうな、ベージュ色の地に花柄をあしらった長いドレス。 長崎生まれのご縁から(?)1曲目は「瞳を閉じて」。 そうか、今夜はアルバムに入っていないユーミンソングも聞けるらしい、とうれしくなる。 少しビートがかったアップテンポで、知世ワールドに消化している感じです。 「最後までゆっくり楽しんでいって下さい」と短いコメントのあと、「Chinese Soup」。 天井めがけるスポットライトがついたり消えたり、スクリーンにはタイトルのアルファベットの文字から 湯気が出たりして、曲調に合わせた演出が施されておりました。

 1アーティスト2曲づつ、その間を「引継ぎビデオ」がスクリーンに流れるという構成。 荒くれ軍団が乗ったバイクを先導に、小西康陽氏とユーミンがロンドンタクシーに乗り、 色々語りながら次のアーティスト登場へつなげてゆく、というスタイル。
 首都高速や臨海エリアを通って、はてさてこのタクシーの行き先は??
 → 最後に分かります。
 ここのパートではデビュー当時の話しをされていました。
 バイク音を響かせバイク軍団がストップ、彼らの上空に白い十字架が・・


 セカンドアーティストは田島貴男氏。
 スーツもブーツも皮で決めて登場。まずは「時のないホテル」。
 川崎クラブチッタで聞いた時よりも落ち着いた雰囲気がありました。 スクリーンには、ビルを遠くから銃の照準器でのぞいているような場面が続き、 何やらスパイ映画の雰囲気を演出。 後半〜エンディングはロックっぽくテンポアップしてゆきました。 いつ聞いても描かれた世界の大きさ、意味の深さに驚く曲です。 こんな曲をアルバムタイトル曲にした(できた)頃のユーミンて、 パワーもスゴかったのだろうと、あの頃を思い出せない自分がもどかしい。。
 「僕もお客さん気分なんですけど」と固い雰囲気を柔らげつつ、次の曲は「きっと言える」。 男声では初めて聞いたと思います。 波が打ち寄せる浜辺の映像、ファルセットボイスも優しい気持ちにさせてくれました。

 続く「引継ぎビデオ」は「セレブ映像(祝福メッセージ)#1()」。


 そして「Port of Notes」。
 薄い生地のドレスの畠山美由紀嬢が中央に、向かって右にギターの小島大介さん。 バックミュージシャンのパーカショニストがロープのような物を振り回して ヒューヒューと神妙なサウンドを響かせ「TYPHOON」。 スクリーンには油絵のコラージュのような場面展開の映像が流れます。 本当に不思議な空間を醸し出すグループですね。このムードは言葉では表現できません。
 「武道館に立ててよかった。私もちょうど30歳です。」と小島さんが語り、 「光栄です。おめでとうございます。」と畠山嬢も短いMCが続き「ベルベット・イースター」。 スキャットで始まる、このホワ〜ンとした丸みのあるヴォーカルの感じ。雲の映像。 自分的には今夜で最大の収穫でした。 泣けてきそうなくらいで、アコースティック感の醍醐味を堪能させていただきました。 ちなみに畠山嬢の誕生日がワタクシメと同じことが判明!

「引継ぎビデオ」は車内のお二人の場面に戻ります()。


 4番手は堂島孝平クン。
 ブルージーンズにベージュのセーター、スカーフを巻いて登場。 正にクン付けが似合う若者という雰囲気ですが、公式HPを見たらけっこうキャリアは長いんですね。
 ゲストパーカショニストに東京スカパラダイスオーケストラの大森氏を交え、 ラテン風味で2曲続きます。
 スカパラのファンサイトによると、大森氏は堂島クンのライブでたびたび競演しているようで、 意気もピッタリという感じは伝わってきました。 まずは「DESTINY」。かなり甘いヴォイス。 中央スクリーンには倉庫を背景にコートを着たユーミンの後ろ姿、 左右のスクリーンにはDESTINYの文字が上下に流れます。
 もう1曲は「アルバム"昨晩お会いしましょう"から」との紹介があり「カンナ8号線」。 花びら柄の照明が天井を回り、間奏ではバック転をしたりして、 何やらジャニーズ系のノリのような、明るさが普段と違う、面白い雰囲気でございました。
 あまり客はノッていないようなのですが。

「セレブ映像(祝福メッセージ)#2()」


 「エントリーナンバー5番、相模原から来ました」と元気良くキンモクセイ登場。
 まず「少しだけ片想い」。ヴォーカル伊藤クンはキーボードを弾きながら。 懐かしいサウンドを聞かせるバンドで、若手の注目株かと思います。 「おととしの10月デビュー、こんなに早く武道館に立てるなんて」と乾いた笑いを誘って、今度はギターを抱えて曲紹介。 「高校1年生の時、冬彦サンと自分のキャラを重ねつつ夢中で見ていました。  オトコらしく生きて生きたいです。」 少々トボケた感じのMCも可笑しく「真夏の夜の夢」へ。 シングル盤のジャケットイラストがスクリーンに流れて行きました。

「対談映像、その2()」


 キリンジの2曲、まずは「曇り空」。
 アルバムで聞くより更に地味な印象を受けました。 もやもやとした雲のような映像や風景写真がスクリーンに流れます。 「結成5年、EMIに移籍しました。もっとユーミンと仲良くなります。 がんばります」と健気なメッセージにも、客席の拍手はパラパラ。
 2曲目は「やさしさに包まれたなら」。 テーブルの上に固定したカメラが撮った食器、それを掴む手など、 微妙に動きのあるシーンが所々コラージュっぽく変化するという 説明し難い(汗)映像が流れておりました。


「対談映像、その3」からクレイジーケンバンドへ。
 ライダー軍団の分解写真のようなシーン、ソフトエクレアのCMの思い出等を語っているうちに、 ステージにはクレイジーケンバンドがスタンバイし始めます。 全員お揃い、細かなストライプ入りの白いスーツです。 ここでようやく客席からかけ声がいくつか飛び交いました。 さすが今が旬、ブレイクした感もあるグループですね。 映像に時間的余裕を持たせたため、メンバー揃っても映像は続いてゆきました。

 ケンさんの1曲目は何と「卒業写真」。
 スクリーンにその姿も映し出され、朗々としみじみと歌いきった感じでした。
 そしてアルバムプロモ曲でもある「COBALT HOUR」。 スクリーンにはプロモ映像からアーティスト部分や一部の素材を抜いた特別バージョンが流れ、 どうやらようやく客席も沸きそうな予感がしてきます。 ラストには用意された小さい円盤に乗ったケンさんがポーズを固め、 ギタリストが円盤をくるくる回すというパフォーマンス。
 MCはなく、何となくイソイソとステージ右側カーテンの中へと去っていってしまいました。

「対談映像、その4()」


 ラストアーティストはムッシュかまやつ氏。
 皮のパンツにウールっぽいジャケット、毛糸の(?)帽子というラフなスタイル。 「中央フリーウェイ」を歌い始めます。 第1コーラスが終わり、そして間奏。この時に、ユーミンを呼ぶとステージ左よりついに本人が登場。 ここでようやく立ち上がるアリーナの客。  ユーミンの姿はタクシーから抜け出てきたかのごとく同じ衣装。
 ムッシュのタンバリンさばきも鮮やかに、二人でデュエット。

 待ちに待った客の熱い視線の中、しばしトークが続きます。
 ム「初めて会った頃は中学生の上級の頃だったっけ…」
 ユ「音楽交際ですね。銀座ACB(アシベ)やジャズ喫茶にも行きました。
   今夜は微妙な立場でどうやって出てくるんだろう、少しでも若く見せたい、
   これはかまやつさんに呼んでいただかないと(笑)。」
 ム「スミマセン、平均年齢上げて」
 ユ「ロンドンぽくって可愛い。。蝋人形みたい(笑)。
   これからガンガン行きます(舌を出し)。うれしハズカシです。
  次の曲は監督の小西さんが斬新なアレンジをしています。」

 そしてデュエット2曲目「ルージュの伝言」へ。

 これは実に歌いずらそうなアレンジでございました。 いつ歌い出しを間違えるかと、ハラハラドキドキで聞いていましたが無事に終了。 大喝采を受けてムッシュは退場、ユーミンはコートを脱いで白いシルクブラウス、 タイトスカート、そしてガールスカウトのような(?)帽子という鮮やかなスタイル。
 ユーミンが一人だけになって、いよいよライブはクライマックスへ。
 この時既に20時40分頃。

 まずは「生まれた街で」。バンドメンバーの紹介も。
 こういった、いつもと違った編成のバンドをバックに歌うというのも珍しく、 好きな曲に聞きほれているうちに「かんらん車」へ。 いくぶん哀しげな気分になり始める頃、スクリーンにはスタッフ、キャストの名前が 映画のエンドタイトルロールのように下から上へ流れて行きます。 左右のスクリーンには雪が降るように白いものがゆっくり流れていたと思います。
 この静けさ、かなり新鮮でした。

 「演出の信藤さんが選曲してくれまして、二子玉川園の遊園地の歌で、 子供の頃に遊んでいて思い出深い所です。 「ぴあ」も30年なんですね。珍しいセッションの場を与えてもらって。。 信藤さんは初めての演出でした。 ずっと違う人の演出でやってきました。 家を出る時「お前、今日の仕事は」と聞かれ答えると、 「オレも見に行くことになっている」と。 ミックジャガーのソロ活動のようですね(笑)。 もう残り少なくなりました。今日は本当にありがとうございました。」
 ここで「雪月花」。
 本編最後にふさわしい曲、地味なライブに余韻を与えるものとなりました。

「セレブ映像(祝福メッセージ)#3()」


 この映像を流しながらステージではグランドピアノがセッティングされてゆきます。 祝福メッセージが終わると、道路標識に「Wait a minute. She'll be back soon.」の文字。 エンジン音が再び響き渡り、アンコールの開始を告げています。

弾き語りの曲は「雨の街を」。このスタイルでは初めて聞いたように思います。 ステージ上には豆電球の星空があらわれました。
もっと聞きたいと思わせるところですが、冒頭映像に出てきた「きたろう氏」本人が ステージ上に登場。 「もう音楽は燃やしません。お妃様、お時間です」と告げ、 二人そろってステージ左へ消えて行き、ついにトリビュートライブは終わりました。


*雑感(