2章

人口増加

 手を打つことのできる問題のほとんどに人口問題だ関わってく
るということで、人口増加について調べてみました。

これまでの人口増加

日本の人口増加(Imidas93日本総人口過去より) 世界の人口増加(平成6年環境白書総説より)


 これが現在までの人口増加の様子をグラフにしたものです。日
本の場合でも江戸期以前は推定によるものだそうで、戸籍調査
によるデータは明治5年以降です。世界については推して知るべ
しといったところですが、1995年の発表では57億人。1950年
には25億2千万人、50年もたたずに2倍以上になっています。

これからの人口増加
昭和52年2月に出された厚生省人口問題研究所の人口推計は
  1995年 13000万人
  2005年 13800万人
  2050年 14500万人
で人口は静止というものでした。

実際には
  1990年 12353万人
  2000年 12910万人
(最近の修正された予想)

 急激な出産の低下、高齢化が問題となっている現在の日本を
約20年前には予想できなかったのも無理はないでしょう。
慶応大学の安川教授の「子供を2人にし積極的に人口を減らした
場合、日本の人口は180年後に1億人まで減少する」というもの
がありました。
 だいぶ低下しているとはいえ、出産低下や高齢化が国家的な
問題になっていることを考えれば、このままの人口減少が続くこ
とも考えにくいところです。
人口の増加が静止するのは2020年や30年だろうし、その頃の
人口は14000万人ぐらいにはなっていても不思議はないでしょう。
 
世界の人口増加
 近年もっとも積極的な人口政策をとっているのは中国でしょう。
「一人っ子政策」により人口抑制をはかっていますが、その中国の
人口は12.5億人(*1)、以前読んだ記事で2025年ごろに静止
するというものがありましたから、まだ先の話しです。
 先進国の一部では人口の減少が始まっていますが、開発途上
国の増加(*2)を考えれば、21世紀の後半まで人口の静止には
至らないだろうと考えられています。


世界人口の推移と予測(国連WPP1992)

 これは国連のレポートによるもので、2000年からは中位推計
によるもので、中位の予想の可能性が高いというものです。

国連人口部の推計によれば
低位予想 2050年、100億にとどかないあたりで減少に
中位予想 上のグラフのものですが、この後はゆるやかになり
       125億には届かないかなというラインです
高位予想 さらに増加し2100年に200億弱、2150年には
       300億近くまで増加します

*1 1997.1西日本新聞
*2 世界人口の79%が途上国(1990)


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