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【2004/10/11】アンブシャー考
人間とクラリネットの接触点のうち、最も重要なのが、口の形=アンブシャでしょう。やれ下唇は巻きすぎるな、あごは引かない、噛み付かない、と言われても、日常生活では絶対にありえない口の形をさせられた上に演奏を安定させるために常に考えておかねばならないもの。アンブシャー。これに悩まずに過ごした方がいたら、是非お知らせ願いたいものです。

全音楽譜出版社から出ている、クラリネット演奏技法という本によると、下唇は無理に外に引っ張るのではなく、口の左右の両端をそれぞれ左右の目の真ん中に引っ張るようにする。力の方向について、下あごの先端はどんどん下方向に、下唇は歯でもって上に引き上げる。つまり下あごは上に向ける力と下に向ける力を発生させるというようなことが書かれています。まぁ、下唇は横に広げるのが目的なのではなくて、唇の弾力性を利用するのが最終目的ということなんですね。

そして、厳重注意!マウスピースに噛み付いてはいけない!!とは言っても自分は噛み付いていないつもりでも噛み付いているんでしょうね。それが証拠に下唇の裏の歯があたるとこが痛かったり。でもある程度噛まないと当然音は出ないわけだし。その変のさじ加減は非常に悩ましいですよね。それに、音が低い!と言われたり。無理なく噛まずに吹いたときに、どんな音程の音が出いているのが理想か?という尺度があれば一番「噛み付かない」で吹いているんだという風に考えられるのでしょうけど。。。

イメージとしては、「柔らかい音」なわけで、であるからには唇の柔らかさを利用するのが一番なのかな、とイメージしてみたりします。単純な発想ですが。そして柔軟な音を出すには実は柔らかいリードで吹いても妙な抵抗感を求めずに吹けると言うことなのではないかと。僕が尊敬していた人はなんと、Vandorenの2 1/2でも吹いていたという。その分マウスピースの開きが大きいか?というとそうでもなく普通のB40(45だったかな?)。それでいてか細い音ではなく、力強い音も、大きな音もちゃんと出ているのだから。音のでかさとリードの硬さは全く関係がないものですと。

なんかクラリネット始めた当初はあまり吹けないから柔らかめのリード、ちょっとなれると物足らなくなって硬いリードに移行していったっていうのは本当はおかしな話しらしいです。抵抗感が欲しいから硬いリードを使う、→噛み付き一直線になるっていうことみたいな。。。


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