このシナリオは1発ネタなので、「D」が俳優たちの目の前に出現するまでは、決してその正体を明かしてはいけません。真のシナリオタイトルはもちろん、仮称も明かすと危険な場合があるので、充分に注意してください。
各俳優の役柄は、以下のうちから選択させてください。
以下は視聴者シーンです。
エジプトはナイル河を下る豪華船(資料映像の流用です。古い上に何度も使われているので、なんとなくフィルムがかすれています)。突然、地震が発生します。
騒ぎが収まると、船客の1人(エキストラ)が陸を指差して、「あれは何だ!」と叫びます。それに呼応して、「何だ何だ」と客たち(エキストラ)はその方角を見ます。そこには、謎の巨大遺跡が出現しています。
教授「……と、いうわけなんだよ。ここはひとつ、若いが将来を嘱望される君に、是非この遺跡の調査をお願いしたい」
というわけで、助教授のいずれか一方、または両方に調査の依頼(あるいは命令)が下ります。助手や学生たちは、バイト料や単位などを餌に助教授たちに連れ出されることになるでしょう。
俳優の他に、バイト学生(エキストラ)が10人、調査に同行します。
<考古学>技能で判定に成功すれば、遺跡は「先ナイル文明」のものと分かります。形は、なぜかギリシャの神殿風です(概観はパルテノン神殿の資料映像を合成で流用しています)。
地上を探っていると、地下へと続く階段が発見されます。
地下はダンジョンのように見せますが、その実それほどまじめに作る必要はありません。せいぜい部屋が2部屋あれば充分です。
近い方の部屋に入ると、壁に古代文明の文字が刻まれています。<考古学>技能で判定に成功すれば、読むことができます。その内容はこうです。
「聖なる神殿に足を踏み入れし者共よ、疾く立ち去るべし」
床を注意して調べると(<警戒>技能で判定に成功すると)、土の中から凄い勢いで何者かが飛び出したような痕跡があります。
<地質学>技能で判定に成功すると、この洞窟の地盤は先の地震で緩んでおり、いつ崩れても不思議ではないと分かります。また、<警戒>技能で判定に成功すると、今すぐにも崩れそうだと感じます。
部屋を出ようとすると、後から着いてきていたエキストラの頭上で土砂が崩れ、何人かが部屋の中に取り残されます。土砂の下敷になるものもいます。敏捷性で判定をするなどして(と言ってもエキストラは基本能力値が10です)、成功した者は無事だったとしてください。<地質学>や<警戒>の判定に成功した俳優が明確に警告していれば、多少ボーナスを加えても構わないでしょう。しかし、必ず1人以上は土砂の向こうに取り残されるように演出して下さい。
息つく間もなく、部屋の中に取り残された者の断末魔の悲鳴が響きます。
何等かの方法で中を見た場合、そこには中から破裂したような死体があります。この様子を直接見てしまった俳優は、恐怖ロールを行なう必要があります。
注:勘のいいマネージャーはこのあたりで「D」の正体に気づくかもしれませんが、その場合は「気づいた人は正体は内緒ね」と念を押しましょう。気づかない人に対して、緊張感が持続します。緊張感が続けば続くほど、オチが効きます。
この後、生き残ったエキストラは恐怖に駆られて逃げ出すなどして俳優一行から順に離れて行き、そのエキストラは2度と戻ってきません。
充分に恐怖と緊張が高まったところで、<警戒>技能で判定を行ないます。
成功すると、土の中から何者かが接近してくることに気づきます。
不意に、土の中から飛び出したそれは………!
注!!
ここには「D」の正体が隠されています。この奥を覗いたら、貴方は後悔するかもしれません。もし覗けば、貴方は必ず、このシナリオで監督をしなくてはならないでしょう。それでもよければ、どうぞ奥を覗いて下さい。
エンディングのスタッフロールが終わった後、「THE END」の代わりに、画面には以下の文字が映し出されます。
GAME OVER
CONTINUE?
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