Pt29

インターネットリアルタイム旅行記再開ユーラシア編その1(通算パート29

ガンジス川のほとりで

 久美子ハウスにて

99年3月11日、合計6ヶ月にわたり滞在したアフリカを離れ、インド・パキスタン方面へ行く事になった。チケットはDoDoで313USD。パキスタン航空だ。2日ほど前にイクバルで義則さん(わたしのファーストネームと名字がおなじという珍しい人だ)という女の子が急病になりナイロビ病院まで一緒に連れていった黒坂さん(この後エジプト)と、ぼったくりのターゲットになり、アフリカにホトホト疲れたという石田さん(このあとハンガリー。当然藤堂の勧めによる)でタクシーに乗り空港へ。

旅をしてると、こんな風に何度もぼられたり、襲われたり、騙されたりする人をたまに見掛ける。逆に一度も被害に遭わない人も多い。要するに「ぼられ上手」「襲われ上手」というかついターゲットになってしまう人はやはりいる。そういう人はまず自覚が必要だ。

最近バックパッカーの噂にこんなモノがある。@アムロが離婚した。A志村けんが死んだ。おそらくこれらは嘘だろう。日本の情報がないのでこういったデマが蔓延するのも面白い現象だ。しかし極め付けがBジンバブエのパウパウロッジに日本のコギャルが来た。Cいまゲイのバックパッカーがアフリカ方面に出没。これらは本当らしい。コギャルは正確には高校でたての2人組みらしいが、へそ出しでハラレにやってきてコギャル言葉を捲くし立ててたらしい。この噂はサファリホテルまで届き、アフリカ中を席捲した。ゲイのバックパッカーも本当で、源氏名は「まりもちゃん」という事だ。

そんな馬鹿な話はともかく、僕はカラチに一泊後、13日夜ボンベイにつく。カラチもどいつもこいつもチップを要求してきてあきれたもんだった。とくに空港のトランジットホテルの職員が図々しく、「飯も送迎もつくんだから20ドル寄越せ」ときた。20ドルも払ったら無料のトランジットホテルの利用価値なんかないわい。自分でタクシーのって宿捜すわ。頑として拒否し、ホテルヘ。イヤーなかなかのホテル。久々の個室で大いにくつろぐ。しかしチェックアウト時もボーイが図々しくチップを要求してくるので嫌がらせにフランスであまったサンチームコインを置いていった。こいつらは図々しい。なにしろ部屋を出たら連れ戻してチップを要求しようとしたのだ。もちろん完全に無視したが。パキスタン航空何とかしろ。客をなんだと思っている。

ボンベイもいい勝負。サルベーションアーミーが満室だったので他のProsserとか言うホテルに泊まったがこれがまたひどい。自分がコミッションもらってるバスに乗せたいため、俺が駅の方向を聞いたら、嘘を教えるし、「駅は今日は閉まってる」などと子供の嘘を連発。追及しても「何で俺が嘘をつくんだい?」なんて居直るなどまるでガキ。最初はバスに乗るつもりだったがこんなやつの薦めるバスに乗っていい事はないと判断し電車でアウランガーバードに行く。146Rs。14日9時半に出て15日朝5時半着く。

ここではエローラとアジャンタ遺跡に行くためツーリストホームにチェックイン。するとナイロビで会った静岡大生生田さんと鈴木さんに再会。この旅ではジンバブエで会った慰子(やすこ)ちゃんとさくちゃん以来の静大生だ。ちなみにこの子達は旅先であった人の中で帰国後最もよくメールをくれるのでぼくは大好きである。自分では彼女たちとも同世代のつもりなのだが慰子ちゃんに至っては早生まれなので9つ僕と年齢差があるのである。さくちゃんとも8つ違う。はっきりいって2人からみればおじさん(いや、誰が見ても?)。イヤー年は取りたくないニャ。

遺跡はまず16日MTDCのツアーで静大生らとアジャンタへ。150RS。これは効率がいい。終った後母の誕生日なので電話。日本まで一分65Rs。2分25秒話した。翌17日エローラ。これはバスの本数も多く近いので自力でいく。片道10Rsでバスにもジープにも乗れる。さすが見ごたえはあるが同じ遺跡ならエジプトのカルナックを薦めたい。

つぎはバラナシだ。駅で1時間以上並び列車を予約し(インド旅行最大の苦痛)、ジャルガオンまでバスで行き、14時半列車に乗る。ジャルガオンへの道中、野良ブタが多くおり可愛い。どぶ川の周辺では女の子達がなんか知らんけどスカートをはいたままパンツを降ろして下半身をむき出しにしてるのを見た。あれは連れション?

翌昼、バラナシ着。ここでは同じくイクバルであった瀬古さんと再会。久美子ハウスに4泊した。しかし大変な混雑。合宿所さながら、ほとんどタコ部屋。でも経営者の久美子さん肝っ玉かあさんといった感じでいい人だ。インド人とのハーフの娘は親に似ない美人。ここではうますぎるラッシー屋を発見した。ギンギンに冷えている。また、早稲田大学生の津田さん、琉球大成田さん、なんと高校を卒業したばかりの高橋めぐみちゃんらとガンジスで沐浴し、ボートにも乗り、23日カルカッタへ19歳魚住さんと夜行で向かう。

カルカッタはかなり汚い街。僕らはパラゴンホテルにチェックイン。ドミがないのでしかたなくもう2人の日本人と4人で4人部屋にはいった。ひとり75Rs。結局領事館(ここは日本の新聞が読める)やマザーテレサの家に行ったりし3泊した。街は退屈なのでスタートラベルでバンコク行きのチケットを113ドル(ロイヤルブータン航空)で買い、27日インドを後にした。最後の夜魚住さんと食ったベンガル食堂のカレーは唯一ほんとにうまいインドのカレーだった。インドはほんとからいばかりでたいして美味いものがなかった。

インドは確かに人は悪い。しかしマリ、エジプトを経た今、そうことさらに怒るほどではない。反面いい面も、そう特筆するほどでもない。ヨーロッパと比較したならヨーロッパの方が面白いとさえ思う。「好き嫌いがはっきり分かれる国」インドだがまあ、15日の滞在では大きな国インドは語れないという反論もあろうが、僕にはよくも悪くもない国だった。でも物価は安く15日間で100ドルしか使わなかったなどのメリットもあり、しばらくしたら行きたくなるかもしれない。そんな国だ。

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