6.れれれでナイトメアハンター
1.「ナイトメアハンター」って?
「ナイトメアハンター」は、翔企画というところから出ていた書籍タイプのテーブルトークRPGです。一口に言えば、「人の夢を介して侵入してこようとする侵略者『夢魔』。PCは他者の夢の中に“潜る”力を持った『ナイトメアハンター』として活躍する」というコンセプトの物語です。
実際にどんな物語が展開されるのか、そのキャンペーンの実例(あまり良い例ではないかもしれませんが)がありますので、参考にしてください。
「ナイトメアハンター」は、上記のキャンペーンにプレイヤーとして参加していたこともあって(実はこれがTRPG初体験)愛着のあるシステムです。ただ、今にして思えば「コンセプトは優れているが、判定システムのバランスが悪く、データが貧弱でシナリオが組みづらい」という問題点がありました。
そこで、そのコンセプトだけを流用して、判定にはシンプルかつドラスティックな「れれれ」のシステムを用いることを私が思いついたのは、必然とも言えることだったと思います。
2.追加ルール:れれれでナイトメアハンター
ナイトメアハンターは、他人の夢に入り込み、そこに巣食う夢魔たちと戦う人々です。ですから、彼らは一様に、「ドリーム・ダイブ」(夢への潜入)という能力を持っています。
さらに、夢の中では不条理なことがしょっちゅう起こります。そこでは、すべてを決定するのは精神力なのです。
ナイトメアハンターは、極めて強靭な精神力を持っています。その強靭な精神力を集中することによって、彼らは夢の中において様々なアイテムを製作することができるのです。
さて話は戻って、「れれれ」には精神力に該当する基本能力値はありません。
しかし、忘れないでください。「れれれ」は映画を撮るTRPGです。
俳優たちはナイトメアハンターに扮し、夢の中で夢魔との戦いを繰り広げるのが映画のクライマックスになるわけですが、アイテムの製作は、その場面をもっとも大きく盛り上げる効果を持つでしょう。その場面の派手さを決定付けるのに最も相応しい能力値、それは人気以外にありえません。
○ドリーム・ダイブ
ナイトメアハンターに扮した俳優は、全員「ドリーム・ダイブ」(夢への侵入)能力を持ちます。特に判定は不要で、対象を宣言するだけでダイブが可能です。
○夢の中における小道具の『製作』
ナイトメアハンターに扮した俳優は、夢の中の場面において、小道具を『製作』することを試みることができます。人気を目標値にした判定に成功すれば、俳優は望む小道具を用意してもらうことができます。
監督は、俳優が要求する小道具の種類に応じて、適宜判定に修正を加えてください。以下に、修正の目安を掲げますが、監督がもっと厳しくしたいならば(あるいは、おお何と心優しいことか、甘くしてあげたいならば)好みの数値に変更して構いません。なお、これらの修正値は累加されます。
俳優が作ろうとするものに関連の深い技能を持っている場合:技能の数値に関わらず、一律に +20
俳優が「現実世界」で愛用しているもの:一律に +20
この場合の「現実世界」とは、映画の中の話です。俳優の私生活とは関係ありません。
作ろうとするものの日常性あるいは特殊性:程度に応じて ±0 〜 -50
[例]包丁 :±0
日本刀 :-10
拳銃 :-20
マシンガン:-30
核ミサイル:-50
作ろうとするものの大きさ:程度に応じて ±0 〜 -50
[例]手のひらサイズ :±0
長さ1m以内 :-10
巨大ロボット(小):-30
巨大ロボット(中):-40
核ミサイル :-40
巨大ロボット(大):-50
作ろうとするものの複雑さ:程度に応じて ±0 〜 -50
[例]鉛筆 :±0
ラジオ :-10
地球のコンピュータ :-30
核ミサイル :-40
異星人のコンピュータ:-50
ただし、製作に成功するとしないとに関わらず、俳優はSPを1点消費します。この時消費するSPは、俳優本人のものでなくてはなりません。つまり、スタントは使用できません。《だって、映画で一番カッコいい場面なのよ。スタントなんかに任せて、どうするつもり?》
○オプション:武器の製作
武器の『製作』を簡易にしたいと監督が思うなら、上記の修正を無視して、「個々の武器のダメージをペナルティとして判定値から引く」という方法をお勧めします。
○オプション:無理して製作する
判定の結果は失敗に終わったが、どうしてもそのフレームでアイテムの製作を成功させたい場合もあるでしょう。(例えば夢魔が目の前に迫っているのに武器の製作に失敗してしまった、とか)
その場合に俳優は、ダイス目が判定値を上回った分を余分にSPから消費することで、無理矢理に製作することもできます。
例:人気30の俳優「近藤 武士」が日本刀を作ろうとします。監督は、近藤が<剣>技能を持っていることなどを考慮に入れて修正を加えた上で、人気±0で判定をするように宣言しました。近藤のロールは33、惜しくも失敗です。しかし、時間が惜しいと考えた近藤は、SPを余分に消費して無理矢理に製作を成功させることにしました。消費されるSPは、通常に成功した場合の1点にダイス目の超過分の3点を加えて、4点です。
○集中
すぐに製作することが困難なものを、どうしても製作したい場合、俳優は集中を宣言することができます。集中を行った場合、俳優はそのフレーム中は他の行動は一切できません。その代わり、次のターンには+20で判定を行うことができます。
集中は最大3フレームまで行うことができ、その効果は累加されます。つまり、最大+60で判定することができます。
集中している最中に敵の攻撃を受けた場合、即座に人気ロールを行います。失敗すれば集中が途切れたことになり、それまでの集中の効果は失われます。
○協力
俳優たちは、一人で製作するのが困難なものを製作するために、2人以上の俳優同士で協力することができます。協力する俳優たちの人気をすべて合計し、代表一人がダイスを振ります。集中を行うことも可能です。なお、協力して小道具を製作した俳優たちは、それぞれSPを1点消費します。無理矢理製作する場合には、ダイス目が判定値を超えた分をそれぞれのSPに相談して割り振って構いません(必ずしも均等でなくても構いません)
土曜レイトショウ:「ナイトメアハンター」シリーズ
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