ボクサーを志していた青年が、同棲相手の女性を惨殺して逃亡する。調べていくうちに解ったことは、青年が試合に備えて過酷な減量を行なっていたこと、そして家族はたった一人、両親を失ってから彼を育てた姉がいること。
やがて姉は弟からの電話で呼び出される。後をつけたPCたちが見たのは、ガキと化して姉を食らおうとする青年の姿だった……
新宿・渋谷などを中心に、若い女性が次々にレイプされる事件が発生。しかも、犯された女性たちは常識では考えられない早さで臨月を迎えつつあった。
女性PCを囮にして犯人をおびき出すPCたち。現われたのは、とんでもない醜男。実は、それはオークが人間に化けた姿だった。
池袋などのラブホテルから、若い男とみられる変死体が連続して発見される。死体はすべて、カラカラに干からびたような状態だった。
PCたちが調べていくうちに浮かび上がってきたのは、謎の美女の存在。その正体はボディコニアンであり、さらにその背後には堕天使ビフロンスの存在が見え隠れしていた。
(ちなみに、ダミーとして夜魔エンプーサを登場させれば、仲魔になる可能性がある)
地下鉄路線内で毒ガス事件が発生。一時はテロの可能性も疑われたが、かろうじて生き残った人々の証言には、「巨大な蟲」の存在が。
地下に入ったPCたちは、地下鉄のコンクリートの壁に空いた巨大な空洞を発見する。さらに奥へと入った先にあったのは、「巨大な蟲」……邪龍ワームの巣であった。
(ワンダリングで出現する悪魔として、地霊ノッカーをあげておく)
大手のデパート内で、夜間警備員が全員惨殺される。現場はその時間、一種の密室状態になっていた。
事件の真相を解明すべく、警察によって封鎖されたデパート内に侵入したPCたちは、そこで踊るマネキンを目撃するのだった。
(裏で糸を引く傀儡師(クグツシ、Digital Devil Database参照)がいれば、さらに大きな陰謀が明らかになるという展開に持っていけます)
落雷によると思われる、黒焦げの死体が発見された。しかし、その地域の当日、雷雲の観測データは見られない。
被害者はいわゆる地上げ屋で、当日は死体が発見された近くの、老人が住む家に「交渉」に行っていたことが分かるが、老人には特に怪しいところは見られない。しかし、PCたちの様子をうかがっている少年がいることに気づく。少年は老人の孫なのだが、何かを知っているようなそぶりがある。Case 1:少年がグレムリンにだまされている場合
実は少年はグレムリンとトモダチであり、黒焦げの死体はグレムリンの仕業であった。少年はグレムリンをかばおうとするが……
Case 2:ピクシーが少年のトモダチである場合
実は少年はピクシーとトモダチであり、少年は死体がピクシーの仕業だと思い込んでしまっていた。しかし、ピクシーは「男をからかいはしたけど、殺すほどひどくはやってない」と主張する。
実は、男を殺したのはグレムリンの仕業であった。
(さらに、被害者と対抗するヤクザ組織などを出し、グレムリンはそこの誰かに使役されていて…とすれば、やや長めのシナリオになるでしょう)
PCたちがたまたま乗り合わせた飛行機の中で、事件は起こる。一瞬、飛行機が怪光に包まれたと思うと、窓の外の様子は一変し、飛行機の中にはインプが数匹飛び回りはじめ、乗客を殺し始める。一瞬、機内は騒然となるが、一人のスチュワーデスの怪しい踊りに魅惑され、抵抗に成功したPC以外の全員が放心状態になってしまう。
機体は傾き、落ち始めた飛行機の中で、PCたちは敵を倒し、生き延びることができるのか?……
(飛行機に乗り合わせる前のさりげない出会いのシーン、飛行機が何事もなく飛んでいる間も天候がだんだんと悪くなっていく様子、スチュワーデスの人間とは思えない美しさと妖しさ、などを存分に表現し、恐怖感を盛り上げて下さい)
PC達はTV局員、または一度以上悪魔に遭遇しているものとする。
東京の下水道に、巨大なワニがいるという噂が出て、取材のために入った某TV局の取材チームのメンバーが、謎の死を遂げるという事件がおきた。生存者は二人で、ひとりは局のプロデューサー(実は悪魔に憑依されている、もしくは高LV悪魔の顕現体である、ガイアースであるetc.)、もう一人は女性局員(NPC、実は魔界魔法低LVを所持)である。2人とも現在は病院に収容されている。
PC達は病院へ向かうが、プロデューサーは「あの時のことはもう思い出したくない」と口を閉ざすばかり。女性局員は「極度のヒステリー状態のため隔離されている」というが、不審に感じたPC達が病院について調べてみると、背後に謎の組織の姿が見え隠れしている。そしてその組織とプロデューサーとのつながりも見えてくる。
PC達はまず、幽閉されている女性局員を助け出さなくてはならない。そして明らかになる事実……
最終的にPC達は、「地下に潜む悪魔」の正体を暴き、これを倒さなくてはならない。ケースとしては、「地下に潜む悪魔」がプロデューサーに憑依しているかあるいはプロデューサー自身である場合、プロデューサーの属する(もしくは操る)組織の陰謀を隠すための方便(つまり取材チームを殺したのは組織の人間)である場合、陰謀そのもののために事件が起きている(たとえば地下で悪魔を召喚しようとしており、取材チームはその生け贄として捧げられた)場合など、様々なケースが考えられるだろう。各DMは自身のアイディアによって、このシナリオソースに色付けを行なってもらいたい。
6レベルPC4人程度を対象とする。
ある夜、クレハ重工の研究施設で「爆発事故」が発生。しかし、なぜか警察よりも先に陸上自衛隊が介入し、現場を封鎖してしまう。
実はこの時、クレハでは自衛隊との協力で、対悪魔用決戦兵器「T-93A」の開発を行なっていたのだが、富士の山麓に本拠を置く某過激宗教集団の信者である自衛官が一部の部隊を率いてこれを奪取、クーデターを起こそうと画策していたのだった。
情報を集めるうちに、上記のことが次第に明らかになってゆき、さらに「事故」の夜、自衛隊のトラックが東名高速を西に向かって疾走していったことが分かる。
宗教集団の本拠での決戦では、信者の自衛官と、秘密兵器「T-93A」、そして自衛官の部下たち(通常の「マリーン」×3〜4程度)と戦うことになる。PCの役柄としては、クレハの「事故」で親友を失ったコンピュータ技術者(ハイテク)、宗教集団の犯罪を暴こうと追い続けてきた刑事、宗教集団に親友の弁護士を殺された探偵、自衛隊の軍事兵器開発をスクープしようと狙っているルポライター等が適している。
学園もののコンセプトで作った1本。PCは某学園の生徒(または教師・教生など)。
PCの同級生の女子生徒「山中 雅恵」が、集団レイプされ殺される。雅恵の葬儀の様子を、怒りと悲しみを宿らせた瞳で見つめる青年「森田 和明」の姿をPCは目撃するが、気づいた森田はバイクで走り去る。(PCに男子生徒がいれば、和明はその親友という設定にするのがよいでしょう)
犯人グループは暴走族「ローリング・スター」らしいが、確証は得られない。しかし、やがて「ローリング・スター」のメンバーと思われる若者が、連続して射殺されるという事件が発生する。殺された雅恵の恋人だった森田が、復讐を行なっているのだ。
森田がこれ以上犯罪を犯すのを止めようと「ローリング・スター」のたまり場に乗り込んだPCたち。そこには「ローリング・スター」のリーダー「キョウイチ」と対峙する森田の姿がある。両者とも、ショットガンを手にしている。
何らかの手段によりPCたちは彼らを無力化するが、息つく間もなく、キョウイチと森田の腹を食い破ってアペプが出現する。
PCたちがアペプを倒した後に残ったのは、誰のものかもわからないほど干からびてミイラ化した2つの死体と、2丁のショットガンだけだった。
野生馬の繁殖地として有名な、九州は宮崎県の都井岬で、謎の霧が発生。霧に巻かれた人々が次々に昏倒し、目覚めようとしない。原因究明に赴いたPCたちは、それぞれのトラウマをえぐるような悪夢を見せられる。彼らが悪夢の果てに見たものは、薄ら笑いを浮かべて青白い馬にまたがった少年の姿だった……
御当地もの、あるいは机上観光旅行の1本として。
公害病に悩まされる人々が住む、とある街。そこに、突如としてできた新興宗教「悟りの光」教団本部。教祖の高谷 充(こうや みつる)は「奇跡の力」と称して、公害病の人々を癒し、その力で信者を急速に増やしている。
PCたちが調査をすると、教祖の高谷がその街の出身であり、国立T大においてコンピュータ関係を専攻していたこと、大型コンピュータを使用中に「奇跡の力」に目覚めていることなど、いくつかの怪しい点を発見する。
教団が朝夕行なっている「ミサ」に潜入したPCたちは、そこで教祖の「奇跡」を目にし、「説法」を聞くことになる。(真相)教祖の正体は「降天使カイム」であり、配下の幹部たちは全員「降天使ストラス」である。教祖の使う「奇跡」はポズムディであり、これによって公害病を治療しているのだった。この奇跡の力を見せつけることで信者を増やし、説法に引き込んでいる。説法の合間に、教祖はシンクロ攻撃を交えてくる。(回避に失敗すればN/Cにシンクロする)また、説法の中身を要約すると以下のようになる。
「奇跡の力は本来すべての人間に備わっているはずのものだった。しかし、それを為そうとした我が主(=ルシファー)は『ただひとつの神』を名乗る究極の敵(=唯一神)に破れ、今は封じられておいでである。今こそ我らの力を合わせ(信者のMPを捧げ)、我が主の復活を成し遂げよう」PCたちは、カイム+ストラス×5(またはPCの人数程度)を倒して、ルシファー復活の野望を阻止しなくてはならない。
キャンペーン「D-Case」中の1本。今回の対象は11レベル程度のPC5人。本編ではカイムを倒した直後、これと対立する宗教団体(=メシア教)からやってきた使者(テンプルナイト)×2からの協力要求を断わり、攻撃をしかけてきた彼らを倒す。しかし、このテンプルナイトが陽動で、その間にエンジェル×5によって教団本部の建物内に取り込まれていた「龍穴」からアークエンジェルが召喚され、エンジェルたちと共にPCたちに襲い掛かる……という展開であった。
単発シナリオとして使用する場合、対象レベルを3レベル程度として、ボスにストラスを据え、ザコにはインプあたりを使う手もあるだろう。
4月も近い九州・阿蘇地方のごく一部を襲った局地的な異常寒波。降り続く雪のために、他の地域との交通は閉ざされている。原因を調査に向かったPCたちが耳にしたのは、土地の老人が語る「鬼八の呪い」の伝説の話だった。鬼八を奉った(封じた?)といわれる神社を訪れると、そこに待ち構えていたのは……神社を訪れる過程は、雪中行軍となる。私がDMした時には、途中のコミック・リリーフ的イベントとして「吹雪の中を颯爽と滑り降りてくるジャック・オ・フロスト」「ウェンディゴから逃げる時に、善意のジャック・オ・フロストに雪だるま詰めにされて失神しているジャック・オ・ランタン」というのをやった。
ある劇団の芝居の練習中に、怪現象がおこる。
実はその練習中の芝居の台本の中にはガイア神族の『オルフェウスの秘儀』が織り込まれており、その芝居の成功=秘儀の完成になっているのだ。(編注:この秘儀の完成によってディオニュソスが召喚される、とすればつながりがよいかも)
黒幕はその芝居の台本を書いた劇団員とするか、もしくは台本自体は数十年前に書かれたもので、それを偶然(とみせかけて実はカオス系悪魔の導きで)、劇団のメンバーが手にすることとなったものとする。
芝居(儀式)のクライマックスでは劇団員に憑依したマイナス複数体を率いる黒幕の劇団員、またはボス悪魔との戦闘となる。(編注:ボスは、ディオニュソスを信奉する過激新興宗教の一員ということにして、ガイアースのいずれかのデータを使用するのが手っ取り早いかも)
3レベルPC、3〜5人程度を対象。PCのレベルが高い場合には、ボディコニアンの代わりにグーラーやマンイーターなどの女性型Dark悪魔を配し、ボスには適当なレベルの堕天使か何かを据えればよいだろう。
一見無関係と思われる複数の行方不明事件。失踪した人達に共通していることと言えば、失踪する理由が見当たらないことと、一人暮らしであることくらいである。
だが調べてみると、失踪者は全員「英会話教室DIVA」の会員だったことが判る。彼らの部屋にはケーブルTVが敷設されていて、DIVA専用チャンネルが提供される機械が据え付けられていた。機械の型番は「DEVIL 2001」…。
さらにこの機械を分解して詳しく調べると、アーム・ターミナルと共通の仕様になっていることが明らかになる。
失踪者のIDは停止されているが、機械をハッキングしてIDを書き換えると実行が可能。しかし、画面に映るとすぐに偽造IDがばれ、女講師(ボディコニアン)がケーブル回線を通じて現われ、戦闘になる。
PCたちがDIVAの本社に乗り込むことを選択すれば、ダンジョン攻略の後にボス戦になる。ダンジョンでは捕われの人々が拷問されている部屋などもある(拷問の内容は「テキストヲヒライテ」とか「ヨクデキマシタ」とか……もちろん、ギャグ要素が嫌いな方は別の方法を考えてもよい)。
もし、本社に乗り込むことをためらうようなら、ボディコニアンを倒した後にボスが部下(グレムリン×3程度)を率いて、みずからPCの前に現われる。ちなみにネタは「駅前留学」で有名な某英会話教室である。実際ここはケーブルTVによるマンツーマン講座を開設しているのだが、ある日新聞の折り込みチラシに書いてあったケーブルTV講座用の機械の型番が「DEVIL201」だった(実話)のを見て思いついた。
3レベルPC、5人程度を対象。悪霊系悪魔は剣半減の強敵なので、人数が少ない場合はPCのレベルを上げるか、はなこをボスにしてしまうのがよかろう。
深夜、とあるオフィスビルで起きた転落死事件。一見自殺にも見える状況だが、動機らしいものが見当たらない。しかも事件の数週間前から、「誰もいないはずのトイレから声が聞こえる」「地下の駐車場に響く奇妙な音」など、奇妙な現象の体験談が続発していた。
ビルのオーナー会社から依頼を受けて調査を始めたPCは、同じ地域の別のビルが解体された際に、中から数体の観音菩薩像が発見され、別の場所に移されたことを知る。その影響で霊的な場が乱れ、悪魔を引き寄せたと推測したPCは、深夜のビルに悪魔退治に侵入しようとするが……モデルとなったビルは存在するが、ここでは特に名を伏せる。なお、出現悪魔と出現場所は、以下のような形とした。
- 屍鬼ゾンビ:警備室(警備員が悪魔にやられてゾンビ化している)
- 地霊ノッカー:地下駐車場、電気室内の壁に穴を空けて進んでいる(「ヒーホー塾名物『直進行軍』だホー」)。会話戦闘可能
- 悪霊はなこ:3階トイレの中。基本的に強制戦闘
- 悪霊レムルース:はなこを倒すと出現。周辺の地縛霊が、自殺者の霊などを取り込んで強大化している
季節はとある夏の日、舞台はとある南国の島。毎年恒例の「海神祭り」を間近に控え、帰省者や観光客などで、いつもよりにぎわっている。この島の名物は海の中に立つ鳥居で、祭りのメインイベントでは、満月の日、引き潮で歩いて行けるようになった鳥居まで、供物を載せた山車を男たちがかついでいくのである。
PCたちは、様々な理由で「たまたま」この島を訪れている。
いよいよ満月の日、山車が出発した。山車が鳥居の近くに来た時、突如島を襲う大地震!! そして、長くこの島を護り続けた鳥居が倒れる。この鳥居は、「海より来る荒ぶる神」を封じるための結界でもあったのだ。
勘のいい者は気づく。「いくら干潮とは言え水際が遠すぎる」ということが何を意味するのかを。一刻も早く高台に逃げなくてはならない。しかし、追い討ちをかけるかのごとく、海から現われたものは……。
はたしてPCたちは、友人や島の人々を護って、この状況を切り抜けることができるのだろうか。
遺伝子に関する「研究成果」を、アメリカ国外に無断で持ち出したことによるスパイ容疑で訴えられ、身柄が追求されている日本人科学者。PCたちは、依頼を受けて彼の逃亡を手助けすることになる。
彼は、約束の日の未明、待ち合わせ場所のT県T港に、一人娘を連れてPCたちの目の前に現われる。PCたちの説得が成功すれば、彼は娘の身の上を語る。娘は先天的な免疫不全のため、この歳になるまで隔離室から出られない身体であったのだ(我が子を自らの手で抱いてやることはおろか、肌に直接触れることさえ許されない10年の辛さを、彼は切々と語る)。
遺伝子研究者だった彼は、娘の病を治すべく、その研究にいよいよ没頭した。そして、ついにその成果として、娘の遺伝子に秘められた強靭な生命力を引き出すことに成功した。しかし、それは同時に、「別の何者か」をも引き出す結果となった。
この2週間、その「別の何者か」は徐々に強くなっており、今日の夜までには娘はその「別の何者か」そのものになってしまうだろう(データ的には不可逆的にワーキャット化してしまうことになる)。そう、今宵は満月なのだ。
彼はPCたちに懇願する。「お願いです! 月が昇る前に、私たちをK県のY埠頭にある水上レストラン『業魔殿』へ連れていって下さい! 主のヴィクトル氏は、その道の大家と聞き及びました。その人なら、娘を助ける方法をご存知かもしれない……!」
しかし、アメリカも……特に、アメリカ軍が……この貴重な「研究成果」を狙っていた。彼らはその成果を利用して、「究極の兵士」を作り上げるつもりなのだ。
PCたちは、襲い来るアメリカ軍の秘密部隊を撃退しつつ、親子を「業魔殿」まで護衛しなくてはならない。しかも、時間はあと半日しか残っていないのだ。誕生篇対応のシナリオ。5〜6レベルのPC3〜5人が適当。ザコとしてマリーン(4レベル)を使用し、業魔殿の一歩手前で襲ってくるボスとして、エージェント(10レベル)と、彼が召喚する悪魔(10レベル前後)1体を、マリーン3人程度と共に出すとよいだろう。
ちなみに私がプレイした際には、召喚されるエージェントの仲魔を2体として、一体は天使ウォッチャー(4レベル)、もう一体は精霊アーシーズ(10レベル、オリジナル)を使用した。
マリーンの数が多すぎたり、PCたちの物理防御力が薄いなどの理由でPCたちの分が悪くなりそうなら、娘の中のワーキャットを目覚めさせ、戦闘に参加させてもよいだろう。ただし、その場合、彼女が元の姿に戻れるかどうかは、その後のPCたちの行動によることとなる。
なお、「業魔殿」の主ヴィクトルは、彼女の中の魔性を抜き取るには「ドリー・カドモン」(造魔を作り出す素となる人形のようなもの)が必要であるという。PCたちがこれまでの冒険でドリー・カドモンを手に入れていればそれを使ってもよいし、なければそれを探すというミッションを続きのシナリオとしてプレイしてもよいだろう。
富士の樹海に超巨大蛇を探しに入っていった探検隊が消息を絶った。彼らは首尾よく「蛇」を見つけたのだが、逆に自分が食われてしまったのだ。
PCたちは「蛇」(正体は眠りから覚めたノヅチ)の体内に入ってゆき、食われたスネークハンターたちを救出しなくてはならない。また同時に、ノヅチを封印し、ノヅチが餌を求めて街へ出て行くのを阻止しなければならない。
鍵は、蛇狩り隊の誰かが壊したと思われる祠と土地神の名を記したお札だけ。果たしてPCたちは無事生還できるのか?
南の島にあるグローバルネット管理局のメインコンピューターにアルケニーが取り憑き、インターネット接続中だった数百万の人々の魂が一瞬にして抜き取られてしまう。PCたちは南の島まで行き電脳世界に入り込み、アルケニーを倒して人々を救わねばならない。
イベント:
- 島へと向かう飛行機がクモの群れに襲われる
- 技術者の1人がアルケニーに乗っ取られていて敵対行動を取る ……など。
PCが友人の家に遊びに行くと、「あなたはだあれ?」と言われる。さらに友人は、誰にも知られていないはずのPCのプライベートを何故か知っていたり、やたらと固い物を食べたり、飼われていた筈の猫の姿が消えていたりとと何か様子が変だ。
実はこれは、ガギソンの仕業。ガギソンは、大勢の人間をネズミから作り出したワーラットと取替え、来るべき日に虐殺部隊として使うべく彼らを人間社会に潜ませているのである。PCたちは、地底にあるガギソンのアジトを探し出し、様々な特殊能力(道路工事、鑑定、口八丁手八丁、ツインズシンクロン、ぶりっこなど)の特殊能力を持つ強化ワーラット部隊を倒して、捕らえられている人々を救出せねばならない。
時間の経過によっては、捕らえられていた人々が彼らに食われてしまう可能性もある。時間との勝負なシナリオ。
少女たちの間に流れる、一つの噂。
「月の笑う夜に校庭の泉に行って呪文を唱えると、魔女が現れて魔法の力を授けてくれる」
だが、その噂を信じて泉に行った者は全て行方不明になってしまった。しかも、時がたつにつれ、「魔女の現れる泉」はその数を増していき、東京全域にも広がらん勢いとなる。さらには、噂の男版も現れて・・・・・・。
PCたちは泉に潜む者の正体を突き止め、行方不明者たちを救い出さねばならない。
真相:
この泉に潜んでいるのはヴォジャノーイとルサールカである。彼らは東京の水脈を支配すべく、仲間を増やそうとしているのである。行方不明になった少年・少女たちは美しい者はつがいの相手として、そうでない者はエサとして水底の牢獄に閉じ込められているのだ。
これまた時間経過が重要なシナリオ。ダミーとして本物の魔女を出したり(魔女結社とか)、土着の水妖たちから退治依頼を持ち込むのもいいかも。
(編注)ヴォジャノーイについては、当「悪魔学概論」では誕生篇用にデータ化されていない。「覚醒篇」のデータと当ページの分析結果を参考に、自作していただければ幸いである。
東京全域に深い霧が立ち込め,街中に異常な霊気が漂い始める。
そして、あちこちでそこにはないはずの,西洋風の城門のようなものが目撃される事例が続発。さらには、知らないうちに門をくぐってしまい行方知れずになる者や、門の向こうから死者の声を聞いたという者、もう1人の自分を見てしまった者などが現れる。
さらに時がたつと、多くの獣に噛み裂かれたような死体が発見されたり,人とも獣ともつかぬ生き物に襲われる者、謎の美少年に魂を抜かれかけた者、巨大な犬を見たという者までが出現し、門が自ら動いて車や人を吸い込むようになる。
この事件は、オリンポスの冥王ハーデスが魔犬族を使って起こしているものである。多くの獣に噛み裂かれたような死体は、ケルベロスの仕業,謎の美少年や巨大な獣はブラックドッグ、人とも獣ともつかぬ生き物を操っているのはオルトロスである。ハーデスは彼らが狩り集めた魂を死者の軍団に仕立て,日本の冥界・黄泉の国を奪い,日本に拠点を築こうとしているのだ。
PCたちは神社庁の依頼を受け,ハーデスの企みを阻止することになる。あるいは、もっと上の方から指令が下ることもありうる。
はっきり言って超上級者向きのシナリオ。ケルベロスの強化、ブラックドッグやオルトロス、ドッペルゲンガー、ハーデスのデータの自作が必要な上,誘導もきわめて困難である。『白の書』をやった人なら,彼らの特殊能力の作成は多少楽にできるだろう。
それでも余裕のあるという超上級者なら、冥界の演出に凝るのも面白いかも。冥界三巨頭や過去の偉人たちに会うシーンなどがあると、神秘度upはまちがいなしである。